【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【TBS関口宏のサンデーモーニング2023.7.2】

2023-07-04 23:10:29 | 政治・文化・社会評論
【序文】

TBSは古谷剛正の「ニュースコープ」以来私には懐かしさがある。岸井成格・膳場貴子の時の「ニュース23」小川彩佳参加からの「ニュース23」、金平茂紀・日下部正樹・膳場貴子らの「報道特集」などメモを記しまとめてネットに執筆掲載したものがある。
 だが「関口宏のサンデーモーニング」はあまりメモをとらなかた。たとえば、「報道特集」が左派リベラルとするなら、「サンデーモーニング」は中道リベラル派と思う。しかしこの番組がしぶとく世相に迫る柔軟さは、私のようなものが高ぶって軽薄なことを書くと逆に迷惑をかける気持ちがした。今回思い切って書いたのは、このような中道リベラル派でさえ報道の自由裁量が圧迫をうけ、ゲストも発言故に出演を忖度せざるを得ない時世となっていることへの反応だ。

 ウクライナ・ロシア・ワグネル

 ワグネルの反乱が、ロシア国内のクーデターを意図していたが事実かどうか。ウクライナ侵略から始まり、一連の政治軍略にはマスコミが表面に出す情報だけでは不透明なものがある。情報に踊らされずに自ら情報吟味の姿勢を堅持しないととんでもない事態もありうる。情報も少ない私は自らの独断や非論理的憶測に注意を心がけたい。ウクライナの被害はロシアの侵略によってウクライナ国民の被害は計り知れないものがある。だが、国際社会は中東や気候変動によって住居もなく食べるものもない開発国の悲惨な実態に欧米の事件ほどには注目しない。

 子どもへの体罰、学校で家庭で

子どもの保護者が学校や保育園幼稚園の人権蹂躙に告発することは大切なことだ。しかし最近の世相は、親や保護者周辺から児童虐殺や体罰暴力の報道が目立つ。究極の被害者は子どもたちだ。教師、保護者。日本社会は迷走し死んだ子どもたちは冥界をさ迷っている。どこに原因があるか。親がたすけあうかかわりの形成。ネットワークの相談や励ましの協力。ひらめでなく、教師が子どもを見つめ生きいきと活性化した教室。

❸ フランス暴動と近世日本の「一揆」

先日対談番組に出演した田中優子元法政大学総長は、専門分野の江戸時代にふれ整然と計画された「一揆」の詳細を話し、現代的一揆の意義を話された。
あのフランスで少年を警官が射殺。フランス全土で抗議のデモ。柳沢さんのお話で、アメリカでも類似の事件が人種差別問題から起きているとの発言。だが、考えてみれば、少年射殺に抗議するフランス人はまっとうである。欧米と日本では異なる面もある。
凄惨な連合赤軍の仲間内の虐殺事件とあさま山荘事件が世論の急変となった。政府の強引な政治は国民がおとなしいからか。だがそれでも国旗前の数万人のデモと集会。近代人権思潮からは、圧政政府を倒す抵抗権が入っている。

自衛隊と女性自衛隊員への性的暴行

日本の女性差別は一般論では見逃してしまう。 元女性自衛官が現職の時に男性自衛官たちに集団暴行を受けた。法廷で男性自衛官たちは警察での自供を翻しその事実はないと否定した。フラッシュバックしながら五ノ井さんは耐えて裁判の終わりまで法廷にいた。元TBSアメリカ支局長が部下の女性ジャーナリストを薬物で人事不省にさせて強姦した。刑事裁判は加害者勝訴。民事で辛うじて被害者側の勝利。日本とは、これだけ女性蔑視の最低国家になってしまった。


【むすび】

今後当番組のメモを掲載するかは定かでない。

【TBSサンデーモーニング】3⃣【NHK日曜討論】1⃣

2023-05-07 16:04:22 | 政治・文化・社会評論
 石川県地震
石川・能登地方の群発地震。石川県は中野重治・石堂清倫・室生犀星・芝田進午など知性ある知識人を輩出した風土。いちはやく石川県に原発をもつ会社は原発は心配いらないと会見。地震があるたびにそこには原発があり、しだいに危険は増えていく。雨の石川。演歌ではなく現実危機。

❷ 「コロナ緊急事態宣言が終了」

昨夕テレビの画面に速報。東京都で新型感染者が再び増加。千人台に増加。経済や学校など多面的要素はあるが、2類が5類に降格し、貧者が医者に行けない危機。亡父は尊敬していた波多野完治元お茶の水大学学長が、戦時中新聞を丹念に読み、圧勝報道に沸き立つ戦争報道の中で「日本は戦争に負ける」とつぶやいたそうだ。隠された事実と国民統制報道の中で破滅を予測。私はロシアもウクライナや欧米も報道を丸呑みはしない。

❸ 「事実をきちんと伝え住民と合意をしっかりとる」

元村有希子さんの知見を政府や関係者がどれだけもっているだろうか。田中俊一初代原子力規制委員会委員長をのぞく科学者たちはどれだけ科学の根本に立脚しているだろうか。寺島実郎氏がおっしゃるように、岸田首相はどんなビジョンをもっているのか。巨額の融資をばらまき世界あちこちをまわった安倍元首相の相似形。よく広島出身を発言するが、岸田首相のスタンスでは広島サミットも核廃絶とは全く別のロシア非難一致で終わるだけだろう。

④ 番外
#NHK日曜討論
戦後まもなく「児童憲章」が定められ、子ども像の理念となった。1970~80年代に「子どもの権利条約」が国連の推進とともに定まり意見表明権が見直された。いま子どもへの援助は、経済的な援助だけだろうか。混迷する若い親たちに政府は経済的援助とともに必要なことを見失っていまいか。

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【日々変化する時代に本質を探るTBS報道特集】1⃣3月18日2⃣3月25日

2023-03-25 21:10:13 | 政治・文化・社会評論
【第1⃣部 3月18日】


❶ 国際社会

ICCのプーチン大統領逮捕状。発想が正直よく理解できない。「テロ国家の戦争犯罪」と会見するゼレンスキーやバイデンの声明には、鵜吞みにはできない。プーチン大統領の戦争犯罪は、否定はできないけれども、戦争そのものの犯罪性からいえば、ゼレンスキーやバイデンは裁判官ではない。トランプを国際社会のアメリカトップに戻すということは、世界最大の核兵器保有力のボタンを押すことのできる位置を保障することだ。オバマが大統領になるまでアメリカの民主主義に希望をもつことができた。だが、オバマは決してジェファーソンやリンカーンのような政治家とは異なった。

 国内

子どもや学生は、ずっとマスクをつけたままでは教育の学習効果に影響はある。だが、マスクと健康は独自の関係にある。コロナに対する医療的効果が十分な国家と、朝令暮改の日本政府は異なる。「マスクは個人の判断に」は、私には個人重視ではなく責任転嫁としか思えない。予防・医療・政治。加藤友朗医師の発言を聴いてなるほどと思った。
日本で職場接種をおこなったことは柔軟な対応だったと。現場の医師や医療従事者の献身的な 取り組みによって、あの危機をのりこえられたと考える。特効薬「パキロビッド」が有益だが、薬の飲み合わせや高価な価格など改善されつつ微妙な課題。加藤医師がその弊害を指摘するのが「同調圧力」。日本人の悪しき特性かもしれない。確かな科学的根拠もないまま、別の価値軸で影響されることが多々ある。千葉記者が取材した千葉大医学部病院で、医療従事者が過重労働や偏見視などを受けた問題は、今後にも通ずる懸念の課題。

❸ 「袴田事件」57年目の判断

日本の警察検察は、戦前の特高警察のDNAを受け継いで、国民を厳しい疑惑のまなざしで今も監視しつづけているのか。さらに有罪の判決を下した判決は2対1の僅差。自白の強引さ。さらに衣服の存在で捜査官の隠蔽工作も。さらに高裁の英断に検察は争う姿勢。56年間闘いつづけ、90歳を超えたお姉さん。その超人的な取り組みこそ、戦後78年間の民主主義運動の成果だ。権力で国民をおさえつける権力こそ独裁そのものと思うが。また地裁裁判官の勇気と慟哭こそ裁判が三権分立となった戦後憲法の深い意義である。


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【第2⃣部】 3月25日

 フランス・反年金改革反対デモ

フランスの年金改革法案とそれに反対する抗議デモ。450人の拘束。フランス社会は歴史的に文化と社会の洗練度や意義深いことで知られる。年金制度への国民的主張。おとなしい日本と対比的。しかし、年金生活の私には生活権の主張自体は重要な権利と思う。

 「政権と放送メディア」

 マスコミが活発な欧米と、明治以後ずっと政府・権力によって「臣民善導」支配の日本。ずっと放送を見ながら、日本も国際社会も、放送について揺れる状況が生じているのはなぜか?ただ世界より日本社会は後進的と思う。
 高市早苗氏。私はテレ朝が「TVタックル」を夜の8時台に放映していたころにゲストとして出演していたことを覚えている。保守的だが或る程度ゆるやかな印象だった。安倍政権の閣僚として抜擢されてから変わった。稲田朋美氏もそうだ。内閣から降りて、最近は比較的穏やかだ。村瀬キャスターが英国を取材し、「政治家は政治的」という限界を述べた。日下田キャスターの権力介入にメデイアがどう向き合うかが大事。同感だ。

 統一地方選挙と統一協会

 統一地方選挙が自公圧勝はありうると思う。統一協会、日本会議、創価学会。これらの宗教団体が選挙に積極的に動員していくだろう。ただ統一協会=国際勝共連合は、この間のマスコミ報道によって影響はあっても、自民党と統一協会の関係は地方自治選挙ほど影響力が強い。自民47都道府県連にアンケート。30台の回答。アンケートに対する回答があいまいな対応をしている。番組が行ったアンケートでは自民党や公明党などの回答は疑念をもつ。膳場キャスターがおっしゃるように、選挙権をもつ有権者がどう考えて自分の行動を選択する判断を迫られている。

TBS報道特集

2023-03-13 22:52:57 | 政治・文化・社会評論
東日本大震災・福島原発事故を過去から未来へ展望する~TBS報道特集


2023年3月11日



関連死を含み5万人をこえる死者。宮城県では1215人のゆくえ不明。午後2時46分。3月11日、12年前の。東北各県と人々の心に今も死者をしのぶ追悼の祈り。浪江町では3935人の死者。2.7万人は県外に避難。海に原発処理水を流すことしか言うことがない首相。


アメリカで大銀行が倒産。資本主義は、独占資本主義を経て北欧流の社会民主主義もあるが、地球環境を破壊して久しく、ロシア中国は大国主義だが資本主義の弊害を超えたとはとても言えない。

「放送法解釈 元総務官僚が証言~放送法の位置づけ 放送の世界では憲法のようなもの」


山田秘書官や高市総務相も否定的だったと聞いたことがある。強引に進めるよう打ち出したのは安倍元首相だった。高市氏はそれを契機に積極派に転じた。(鮫島浩氏)(SAMEZIMATIMES)安倍首相の意向を受けて、高市総務相は放送局の電波停止を国会で答弁した。元総務官僚は安倍首相になってから官僚が忖度をするようになったと言う。

「政治的公平」~放送法の歴史と意義

1950年に「放送法」が成立。川端弁護士は、放送法は、政府に求められていると説く。放送法を放送局や国民を対象とするなら、それは誤解であって民主主義が機能しなくなるような方向へ進むと川端氏は言う。曺編集長は、「メデイアへの圧力が高まっている。赤城俊夫さんの自死をメデイアの矜持を守って無にするべきではない」と語る。

「震災12年 原発に翻奔 双葉町の今」

 12年ぶりに医療施設が開所した。双葉町の健康福祉課主幹のひとも喜ぶ。原発事故後、住民は避難し家族がばらばらとなった。病院の看護師として勤務する妻は自宅。娘さんはいわき市に。7000人住んでいた双葉町住民は、新設の災害公営住宅に60人。住民は復興を多くは喜ぶと同時に、帰還をのぞむひとはずっと少ない。双葉町民は戻っていない。成人式の若者は、改善を喜ぶが、自ら帰還することは少ない。双葉町を存続するか否か。原発に翻弄される人々の苦悩。町長はずっとこの町に住み続けこの町を終の棲家としたいと述べる。
 ことし1月。さくらまつりでにぎやかになったことをみんな喜ぶ。「嬉しいけど、すぐ帰るからよけい寂しくなる」と男性は語る。
双葉町は復興事業を始めた。2025年度までに復興をと。厳しい状況で「われわれは戻ってこられない、と思っていたら戻れるようになった。戻れる以上、もっともっと増やしたい」と伊澤町長は語る。「再構築には時間がかかるけれど」。ひとつひとつとり組みたい。村瀬キャスターに聴かれ「厳しいけれど時間をかけて次の世代にも」。村瀬氏は「我々は原発事故を忘れ風化しつつある」と国民へよびかけた。





日本ジャーナリスト本格派「TBS報道特集」リアルな報道真価の国民性

2023-03-05 12:21:47 | 政治・文化・社会評論
 アメリカ・ドイツ首脳にメルケル不在

アメリカとドイツの首脳が、ウクライナへ4憶ドルの支援。メルケルさんが引退して、ドイツは以前のめりはりを失った。アメリカはトランプでもバイデンでもだめ。嘆かわしい軍需特需。もはやアメリカの政治的倫理的権威はない。

「五輪談合 費用傍聴のからくり」
次から次へとニュースが飛び出てくる東京五輪汚職の連続。なさけないし、呆れかえる。こんな状態の中でなにがスポーツマンシップだ。競技アスリートの努力と精進が一気になし崩しにされた。東京オリンピックはエコノミックアニマルジャパンの残滓。広告代理店。電通や博報堂など広告というよりも、巨額なカネを大規模に使い、汚職の土壌となっている。広告代理店が、自民党とからみ、五輪ではなく選挙での暗躍を伝えた書籍を読んだのはここ10年間以内。今後、電通や博報堂の動静を注視する必要がある。
曺編集長が言われた言葉が重い。受注と発注した業者が電通。業界では「スポーツのビッグビジネスは電通が入るのが当然だ」。日本社会をむしばむこのおぞましき醜態。言葉が続かない。呆れるばかり。

 あるイタリア人の死
コロナ禍で、ホームレス化する外国人が急増。イタリア人が様々な経緯を経てホームレスとなり、2011人の東日本大震災で在留資格を失い出入国管理施設に。終わりの見えない収容所暮らしが続く。施設から「仮放免」され出ても働くことが許されていない。仮放免制度の多用はG7国で最下位。入管施設に再度収容されたイタリア人男性。関わりのあった牧師との面会で「ここで私は死ぬ」。その後彼は施設で自死。以前診察した医師は憮然として、「複数の異なる専門医がみてあげるべきだった」。仮放免の制度をイタリア人が死んだことを知った人は日本の柔軟性欠き非寛容な社会を嘆く。

 イランの女子校を狙った卑劣な毒ガス

イランで女子校を狙った毒ガス攻撃で多くの若者が被害を受けている。毒ガスの背景に、見逃せない問題が横たわる。許せない攻撃だ。

「ウクライナの悲劇報道」 「中東やアフガン、ミャンマーの現実は?」

2023-02-25 00:26:41 | 政治・文化・社会評論
「ウクライナの悲劇報道」 「中東やアフガン、ミャンマーの現実は?」






「ウクライナの悲劇報道」
 ロシアの侵略によって開始されたウクライナとの戦争は1年も経過した。だがゼレンスキー大統領の芝居がかった演説の、上から見下ろす視線と欧米の軍事支援はしだ中東いにエスカレートする。戦車どころかジエット戦闘機までゼレンスキー大統領は要請している。欧州全域が戦争の直接的影響を受けざるを得ない。

 「中東やアフガン、ミャンマーの現実は?」
イスラエルによるパレスチナ侵略は、戦後直後からずっと続いている。フォーク「フランシーヌの場合は」の歌手新谷のり子さんはもうだいぶ前になるが、現地に入り子どもたちの飢餓と手や足を失った重傷の子どもたちの様子をスライドで歌と共に伝えた。
 平和的改革を行ったアウンサンスーチー女史は軍部クーデターで逮捕され収監が今も続く。反軍部には徹底的な虐殺や収監が今も続く。毎日延々と流されるロシア・ウクライナの戦争被害に比べ、ほとんど無視に近い。それでも良心的ジャーナリストが戦場から伝えている。

 ロシア侵攻が始まるや、テレビの報道番組は、防衛省の軍事研究家をゲストに招くが、なぜ外務省ではないのか。外交交渉が軍事力を高めそれを基盤に外交を、という。首相は欧米超大国には同調し、勇ましい演説や渡来するが、世界各地の悲惨な状態ににはほぼ無視。しかもウクライナ・ロシア戦争を契機に、日本国内の軍拡と原発新設をうちだした岸田政権。そんな戦争態勢を好む日本は、経済も海外からの信頼も崩壊している。マスコミはそれらの問題には一切報道皆無に近い。

【いま世界と日本は分岐点を超えてしまったか】~TBS報道特集2023.2.18と所感~

2023-02-19 10:54:08 | 政治・文化・社会評論
❶  グローバルな巨大軍事産業の歴史的座標

 ゼレンスキー大統領を私はしだいに政治を場面とする俳優と感じるようになった。プーチン、バイデン。ウクライナに侵略したロシア・プーチンが最初の引き金をひいた。いま欧州は戦車を超え戦闘機がウクライナに供与された途端に、全面的戦場へ変貌する。プーチンもゼレンスキーも、勝つまで戦争を続行するならウクライナとロシアだけでなくもっと一段危険な時点にいる。
戦争が長引くいま、運命を握っているのは、ゼレンスキーでもプーチンでもなく、バイデンの判断に基づいて、巨大軍事産業が膨大な軍事兵器で史上記録に残るほどの巨額なぼろ儲けをしている最大の元凶と考える。

❷ スポーツ選手のハードな健闘を汚す利権主義者たち

 日本のスポーツの水準はここ10年間で急速なレベルの向上を示している。水泳、陸上、野球、卓球、・・・私は子どもの頃にファンだったこともある球団の巨人だが、今は脱巨人のプロ野球に興味を感じる。ただスポーツが軍事的高揚と結びつくことは危険だ。ベルリンオリンピックとナチス。東京五輪は苦労した選手が気の毒だと思う、運営の汚職まみれ。組織員会委員長竹田氏が国際五輪団体によって罷免同様の退任以来、組織と企業と一体になって、東京五輪大会を汚れたイベントにしてしまった。
日本内外の歴史に残る不祥事となるかもしれない。

❸ 統一協会長期取材

 第16弾に至るこの番組の政界と統一協会との軌跡。私はこの営みこそ、報道エンターテイメント番組が氾濫しても深くものごとの本質にはうやむやにしていく日本の放送界で唯一、唯二程度しかない。岸井成挌氏や膳場貴子氏のnews23は勇気ある報道番組だった。国際勝共連合への取材の深さ。放送をみていて、統一協会や国際勝共連合が日本国の深部に影響を及ぼし、その取り組みはかなり持続的に長い期間だ。


❹ マスコミ・メデイアと政局

 今共産党内部の問題を良識派知識人が懸念している。だが、国内に根を張る文化社会政治教育全般にわたる危機的な様相を解決する取り組みは報道は追及しているのだろうか。日本の報道は、日米核密約が毎日新聞の西山太吉記者の勇気で国会で社会党故横路議員の国会質問で大問題となった。しかし情報操作の専門家の深謀で西山氏が外務省女性職員から情報入手で新聞は一気に論調を変えた。西山記者は有罪。だが米国で情報開示で日米核密約は西山氏が正しかった。
 膳場さんたち3人の皆さんが言うとおり統一地方選挙はあいもかわらず政府与党の勝利に終わると予想するだろう。統一協会問で鈴木氏有田氏など市民の健闘があるが、共産党内の矛盾を衝くことに世論の流れと風向きが変わってきた。「無謬」等と足言っていない共産党を無謬主義と考える事実。よく見る動画報道対話番組では、きのう松竹伸幸氏に事情を聴き、きょうは志位和夫氏にインタビューしていた。その番組と企画はまともだ。正論でもある。だが4月9日に一斉に首長選挙がある。共産党の問題も検討するに値いする。いま統一協会の地方の実態もわからぬ時共産党追及優先か。報道が日本共産党を報道することに異論はなく、それがどれだけ実態の事実収集と本質的な冷静さを備えているのかだ。

 #異常なニュース速報連鎖

 まったく事実とかけ離れた防衛省からの北朝鮮のミサイル落下記事の連続。早朝に過ぎ去った後に、これからミサイルが飛来するから厳重注意など、国民の深層心理に巣くう危機感不安感を醸造し、一気に軍拡へ傾斜させる高等戦略。あまりに国民に不安をかきたてるような速報が、ずさんな発信で後で訂正を出すような体たらく。さらに、「・・だろう」「・・と思われる」という推定の速報口調であり、速報の事実検証も誤りの謝罪もなく、垂れ流しの速報が蓄積していくことで確実に国民へのマインド・コントロールを連続的に試みている。憤りを覚える。

 「声をあげる女性達イランに変化の兆し」

 前法政大学総長の田中優子さんが、女性たちの声をあげよう集会の呼びかけ人のひとりとしてつい最近にゲストに招かれ発言した。江戸時代など近世の歴史学研究者である田中優子さんは、江戸時代にも百姓一揆が頻発したことを例に述べた。後世の誤解と異なり、当時の一揆は私たちが時代劇映画などで描くイメージと異なる。
 きわめて整った行動であり一定の成果をあげたらもとの暮らしにもどる。悲劇的なものではない。
 そんな日本とつながると思う。イランでも女性たちが立ち上がっている。直線的に進むかどうかは別に、女性の声がイランを救う行動へと発展している。インタビューに応じるイラン人女性の発言内容も見事だ。

【TBS報道特集2023.2.4】~戦争は始めるは容易だが終えることは困難~

2023-02-05 15:21:44 | 政治・文化・社会評論
【TBS報道特集2023.2.4】
~戦争は始めるは容易だが終えることは困難~



❶ 「差別と軍拡は世相を歪める」


 LGBT差別発言を総理秘書官が厳しく問われ辞任。内閣から庶民まで日本は国家として「平和国家」でなく「差別と軍拡国家」の度合いが深まっている。「平和国家路線」と「軍拡国家路線」の混乱が社会のあちこちで噴出している。政府だけを責めているよりもっと深刻な国家崩壊の兆しが見えてきつつある。
 たとえば、宮台教授襲撃事件は不可解な事件である。表面的な警察発表だけでは、疑問が解決されない。あれだけの大怪我を負わせた容疑者が、すぐに自殺するものだろうか。事実というよりもいくつかの解せない矛盾があるからだ。軽々に思いつきは言わないが、宮台教授もすっきりと原因が解明し解決したとは言えないと報道インタビューに応じて発言している。


❷ 「加速する日米軍事一体化とは」


この問題は日本国民の今後を考えるうえで重要な課題だ。

 NHKEテレは思想家ジーン・シャープの「独裁体制から民主主義」を「100分de名著」で取り上げていた。マハトマ・ガンディー研究から戦略的非暴力闘争を展開。アラブの春やミャンマーに影響を与えた。非暴力とは深い意味があり、決して無抵抗を意味してはいない。色平哲郎氏が評論でご紹介された。ちょうどテレビで第1回を見ていたので、色平氏のご示唆の内容がすぐつかめた。NHKEテレでは、中見真理・清泉女子大名誉教授が平易で明快な解説をなさっている。

 元自衛隊司令官の香田洋二氏は冷静で合理的な思考を持つ。
最近外国の紛争があるたびにいろいろな軍事研究家たちがテレビに頻繁な登場し、共通することは、「外交交渉」を欠いた「軍事力」論に立脚していることだ。「外交なき軍拡」は、人心を不安にし、社会の雰囲気も異常になってきていると感じてきた。

お名前を忘れ恥ずかしい限りだが、琉球大学の教授の発言は実にいまの国際社会の中で日本が沖縄とともに考える視点を与えてくれた。TBSの報道部でよく見かけた男性キャスターの言葉が非常に参考になった。「戦争は自然災害でない」「とめることはできるが、始めるよりずっと難しい」。同感です。

【TBS報道特集2023.1.28~現在社会の座標】

2023-01-29 12:57:11 | 政治・文化・社会評論
【TBS報道特集2023.1.28~現在社会の座標】

 連続広域強盗事件 

 最近の日本で連日報道されている広域強盗事件は過去にもあったのだろうか?犯罪組織の構造や広域を統合する組織の独自性は何か不明な虚像を連想させる。
 一方銃砲保持が法的に認められているのアメリカ。アメリカは多様な社会だ。暴動とそれと異なるデモ。個人の自由の広がりと国際的なコントロール制御と。国の内外を利用して詐欺と強盗を行う中心者が外国フィリピンから指令する。フィリピン政府や国に、日本人刑事犯容疑者は見栄と優越感をひけらかしている。経済犯罪も強盗行為も。まるで最近のDVDやテレビドラマを反復するように。
 取材の立場で、危険性を予想できる現場にでかけインタビューする様子を見て、報道人の大変さを感じる。ビッグニュースではない社会の犯罪事件に、日本社会の断層が投影されると感じた。

❷ 「不登校」をめぐる教育と政治の様相

 A県に住む女性教師は都内の任地。息子娘とあいついで
不登校になってゆく様子を数年間見ていて「はっ」とした。そこから女性教師は仕事をやめ子ども達と向き合おうと決意した。女性教師は、不登校の子どもたちを対象に学校の外に「フリースクール」を始めた。やがてフリースクールの取り組みはしだいに全国に徐々に広がっていった。自らフリースクールを主宰。奥地圭子さんの施設は東京シューレとして悩む親子の灯となっていった。
 全国的に教員に成り手がいないと報道された。学校現場実態が社会に反映されている。管理締め付けの中で学校現場職員の労務災害の第一は精神神経疾患で、産業職業のなかでも最も高い。子ども達は報道にあったように苦悩は救われていない。地味だが危機は日常的に進行している。
 教育の話題を考えているうちに、結局は家庭がわが子を見守ることが救いとならざるを得ない様相が見えてくる。問われているのは、個人の自立と世間と社会の共同体のフォローであり、それは教育と人格の再建の復活的発展だ。
 いま日本は、「みんなとおなじ」が無言同調圧力となっている。私はいまの教育問題において、大人も子どもも「意思表明」が成立される必要があると考える。
 同時に社会に困った人びとを地道に支援と援助をもうかなり長く続けている支援の人々がいることに、私たちは気づき何らかのかたちで連帯の言動を示していくことが課せられていよう。

【報道特集2023.1.7~時を超えて時代を見据える~】

2023-01-09 17:22:02 | 政治・文化・社会評論
【報道特集2023.1.7~時を超えて時代を見据える~】




 「死因をコロナ以外に書き換え」中国のできごと、
ウクライナ・ロシア戦争では戦時下で原発攻撃の迷走。
福島からの訴えには、原発を攻撃する安易な風潮を弾劾する生命の訴えを感じる。戦争していても決して許されないことをアメリカとロシアは行った戦闘の重みをどう担っていくのだろう。

 1970年の防衛白書の頃の自衛隊員OBの方がたの反戦と戦争への注意深さ。2023年。50年あまり。大きく政府の方向が転換していることに彼らは警戒をしている。戦争の賛否を超えて、いままでの政府や自衛隊には一定の自覚があったのだろう。今、沖縄戦の悲惨さが再現される危機段階に入った。

 ミサイル基地建設が進む石垣島の住民のことばが、高齢女性のことばを聴いていて、どれだけ現地の人々が幾多の失望と怒りと悲しみをいだいて生きてきたかを切々と感じる。アメリカのいいなりになって古い兵器を数億数十億の金をばらまく日本政府。

 河野洋平元衆院議長のことばは重みがある。
中国が軍拡するとして軍備費を際限なく増やす岸田政権。政治や外交努力をほとんどせずに、軍拡を急速に増大してゆく今の政権に河野洋平氏に強い懸念を発言する。いまの日本の実態を正確に把握していると感じた。

 反撃能力を認め国民の頭越しに軍事3法案を可決した。戦後日本は平和主義を続けてきたことで、外国で賞賛されたことは、岸田政権の大転換によって、外国での日本人に対する賞賛は警戒へと変わる。キャスターと取材記者の話にうなづきながら聴いていた。

 番組は「マル暴刑事が見た暴力団の変化」を伝えた。
日本社会の変化は、マル暴刑事にとって暴力団の変化でもあった。元組員の更生を支援する刑事櫻井さん。組員にとことん応じる刑事にしだいに信頼を得るようになった。16年の懲役を終え社会にでてきた70歳の老齢者に面会にいく姿に共感。元暴力団員の男性はいう。「悪はあくまで悪ですよ」
理非の分別にとどまらず、なぜ殺傷行為を繰り返すか。その心のひだと内側に入り、元組員の更生に持続的に取り組む。そこに社会のアウトローの存在に人間らしさを見つけ共に分かち合う。