【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

東京都知事選出馬にあたって

2020-05-30 21:43:26 | 声明
2020年5月27日 宇都宮けんじ

【Ⅰ:今回の都知事選で問われているもの】

 都民の生存権がかかった選挙である

 ❶都民一人ひとりの雇用を守る
 ❷営業を守る
 ❸住まいを守る
 ❹生活を守る
 ❺命をまもる


【Ⅱ:緊急の3課題】

1.新型コロナウイルス感染症から
 ❶都民の#いのちを守る医療体制の充実 
 ❷#自粛・休業要請等に対する補償の徹底

(1)PCR検査態勢充実

(2)病院や保健所、医療従事者に対する#財政支援強化

(3)病床、人工呼吸器・ECMO(人工肺装置)・マスク・防護服などの医療器具の充実

(4)自粛・休業などにより収入が減少した #中小事業者に対する補償
仕事を失ったり収入が減少した非正規労働者・フリーランス・学生などに対する #生活補償を徹底して行う。

2.都立・公社病院の独立行政法人化中止 これまで以上の充実強化


3.カジノ誘致計画中止


【Ⅲ: 〔重視する8課題〕】

1.学校給食の完全無償化~子どもの貧困をなくす

2.東京都立大学の授業料を当面半額化し無償化をめざす~誰もが学べる東京を実現する

3.都営住宅の新規建設、家賃補助制度・公的保証人制度の導入、原発事故避難者に対する住宅支援~住まいの貧困をなくす

4.公契約条例の制定、非正規労働者を減らし正規労働者を増やす~働く者の貧困をなくす

5.災害対策(防災、減災、避難者対策など)を強化する~自然災害から都民の命と財産を守る

6.道路政策(外環道、特定整備路線、優先整備路線)見直し~地域住民の意見に耳を傾ける

7.羽田空港新ルート低空飛行の実施反対~都民の命と暮らしを守る

8.温暖化対策(CO₂の排出削減、自然再生エネルギーの充実など)を抜本的強化 緑と都市農業を守る~地域環境、自然環境を守る



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〇PDFでお読みいただく場合は下記をクリックしてご覧ください。

#200527東京都知事選出馬にあたって
http://utsunomiyakenji.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/fc55f198793223dd2db557616fc733dd.pdf

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【『改正特措法緊急事態宣言の危険性』宇都宮健児】と2020都知事選

2020-05-29 22:48:34 | 政治・文化・社会評論
櫻井智志

 Ⅰ:【序】
この論攷は以前執筆したものである。宇都宮健児氏が東京都知事選に出馬を公式に記者会見したことを契機に、6月18日告示前に再度新たな可能性の視点から皆様に提示を考えた。

 元日弁連会長の宇都宮健児氏は、社会に広く目を向けた社会運動家である。「週刊金曜日」の編集委員のおひとりでもある。都知事選にも2度出馬している。

❶2012年12月16日投票日東京都知事選
当選 猪瀬直樹 得票 4,338,936票 得票率66.27%
次点 宇都宮健児 得票968,960票 得票率14.58%
立候補者9人
マック赤坂・トクマ・松沢成文・笹川堯・中松義郎・吉田重信・五十嵐政一
・宇都宮健児・猪瀬直樹

❷2014年2月9日投票日東京都知事選
当選 舛添要一 得票 2,112,979票 得票率 43.40%
次点 宇都宮健児 得票 982,594票 得票率 20.18%
立候補16人
ひめじけんじ・宇都宮健児・ドクター・中松・田母神俊雄・鈴木達夫・中川智晴
・舛添要一・細川護熙・マック赤坂・家入一真・内藤久遠・金子博・五十嵐政一
・酒向英一・松山親憲・根上隆

 このように二度もトップを追う都民の支持を集めた宇都宮氏は、弁護士の専門性を駆使しつつ民衆の側にたつ実践的知識人である。
 では、2⃣で宇都宮健児氏はどういう考え方かを転載し、3⃣で私見を述べたい。

Ⅱ: 【改正特措法緊急事態宣言の危険性  宇都宮健児】

 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻さを増す中で、適用対象に新型コロナウイルスを追加した改正新型インフルエンザ等対策特別措置法(改正特措法)が3月13日成立し、翌14日に施行された。改正特措法は、人権を制限する権限を政府や自治体に与える法律であり、慎重な審議で求められていたのに、わずか3日の国会審議で成立させてしまった。

 この改正特措法によれば、一定要件を満たせば多くの人権制限を伴う「緊急事態宣言」を政府対策本部長である内閣総理大臣が発令できることになっている。

 緊急事態宣言を発令する要件は、「全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがあるもの」という抽象的で曖昧な表現となっており、具体的なことは政令に委ねてしまっている。

 緊急事態宣言により定められる緊急事態措置の実施期間は2年までとされ、さらに1年の延長が可能となっている。内閣総理大臣が緊急事態宣言を発令する場合や実施期間の延長にあたっても、国会の事前又は事後の承認は必要とされていない。

 緊急事態宣言が発令されれば、多数の者が利用する施設の使用制限等が可能となるので、集会の自由(憲法21条1項)が制限されることになる。集会などを制限することが感染拡大の防止にどの程度効果があるのかについて十分な科学的根拠は示されていない。

 また、改正特措法では、NHKが指定公共機関とされ、民間放送事業者も政令により指定公共機関とされ得ることから、放送事業者の報道の自由や表現の自由(憲法21条1項)に対する規制が可能となっている。

 さらに、都道府県知事は、臨時の医療機関開設のため、所有者等の同意を得て必要な土地・建物等を使用することができるが、一定の場合には同意を得ないで強制的に土地・建物等を使用することができることになっている。憲法が保障する財産権(憲法29条)が制限されることになる。.

 安倍晋三首相が専門家の意見を聞かずに独断でイベント自粛や一斉休校を決めたことで、国民生活に混乱を広がっている。この上、内閣総理大臣への権力の集中と市民の自由や人権の幅広い制限を伴う改正特措法による緊急事態宣言は、絶対に発動させてはならない。
(週刊金曜日 2020.3.27 第1274号)

Ⅲ: 【私見】

❶ 「改正特措法緊急事態宣言の危険性」論文、6つの危険を指摘
➀緊急事態宣言の具体的なことは政令に委ねている。
➁宣言発令も延期も国会の事前・事後の承認はともに必要とされていない。
③集会の自由(憲法21条1項)が制限され、感染拡大防止にどの程度効果があるかに十分な科学的根拠は明示されていない。
➃放送事業者の報道の自由や表現の自由(憲法21条1項)ほの規制が可能。
➄都道府県知事は強制的に土地・建物等を使用、憲法が保障する財産権(憲法29条)が制限される。
⑥内閣総理大臣への権力集中、市民の自由や人権のは場広い制限を伴っている。

宇都宮健児氏は以上の視点を踏まえて、緊急事態宣言の発動を強く戒めている。
宇都宮氏は、たえず緊急事態宣言が、日本国憲法の論理に違背し解体させる必然性を見通し、予見している。

❷現在における改正特措法の実際
 私は、日本におけるコロナ感染症対策に違和感をもっている。
最初にコロナ感染症の患者が発生しても、政府は有効で機敏な対策をとったのだろうか。むしろ政府が対策を打ち出すたびに、少しずつ社会は壊れていった.外出禁止を指示され駅前や繁華街のひとの姿のすがたをテレビは写し続けた。ひとがいなければ「街はさびれている」、ひとが何人もいれば「若者によって感染が拡大する」とけなす。
 経済が下降して倒産の危機が迫る。まるで首尾一貫していない。

❸小池都知事、吉村府知事
2人は「スピード感」を十分にだし、「やってる感」のパフォーマンスも上手だ。
だが、「やってる感」が見えれば見えるほど、小池百合子知事が都民の弱者に立っているかといえば、言葉はじょうずだが、実行は都民本位でなく自分オンリーであることが透けて見える。
 だが、保健所の人員・予算の合理化削減、公立病院への援助の削減など、今までに東京・大阪に関わってきた政治家や政党の政治行為が、新型コロナ感染症を強力な怪物・モンスターのごとくにしてしまったことを忘れてはならない。維新の会、自民党、
都民ファーストの会。これらが与党の自治体―東京都・大阪府―は、肝に銘ずべし。


❹ 宇都宮健児の可能性はコロナ禍再建東京の手がかり

 政党や政治家における閉塞状態は、新たな都市づくりによって再建の担い手を当選させるとは限らない。それでも、パフォーマンスと大衆受けする当選術で当選すれば万事良し、の現状ではない。東京都の法律と働かされかた、産業とサラリーマン、都市計画の建設的展望と百年先の将来への街づくりと安全な都市環境を具体的に描きだし、政策立案の展開図と見取り図を作成することだ。

 宇都宮健児氏に当選して東京再建をお願いしたい。さらに、いま東京百年プランを問題提起してもらいたい。その作業は大変だ。

都知事に当選しただけで終わった過去の都知事の末路を観れば、困難で実現多難な課題である。後藤新平・美濃部亮吉に続く三番目の賢人知事の誕生、いまの都政を地に足ついたものへする取り組みとなろう。

新型コロナが問う日本と世界 「幸福度」世界一 フィンランドから何学ぶ 個人尊重 ゆとりある社会に

2020-05-29 16:41:13 | 転載と私見
『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』の著者 堀内都喜子さん
2020年5月29日(金)しんぶん赤旗
 国連が毎年発表している「幸福度ランキング」で3年連続世界一になったフィンランド。新型コロナウイルスの感染対策の現状とコロナ問題が問う社会のあり方について、『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(ポプラ新書)の著者、堀内都喜子さんに聞きました。(伊藤紀夫)


(写真)ほりうち・ときこ 長野県出身。フィンランドのユバスキュラ大学大学院でコミュニケーションを専攻し修士号取得。帰国後は都内のフィンランド系機械メーカーに勤務する一方、ライター、通訳としても活動。2013年からフィンランド大使館広報部でプロジェクトコーディネーターとして勤務。その他の著書に『フィンランド 豊かさのメソッド』(集英社新書)。

 5月20日時点での感染者は6443人、そのうち死者は304人です。人口は約550万人ですが、いま、感染者は1日40人前後で、減少傾向にあります。3月16日に非常事態宣言を出し、3月19日から国境を封鎖しましたが、制限は少しずつ解除されてきています。

 PCR検査は当初は検査体制が整わず、一時は韓国の協力を得て難局をしのぐ状況でしたが、検査体制を強化して、疑いのある人は本人が希望すれば検査を受けられるようになりました。これまでに15万6200人が検査を受けています。

 学校は閉鎖されていましたが、5月14日から再開されました。閉鎖されている間は、オンラインによる遠隔授業が行われました。レストランもテークアウト以外は閉じていて、6月1日からナイトクラブなどを除いて徐々に解除される見通しです。

【法整備と運動と】
 今回のコロナ禍では、働き方も問われました。フィンランドでは、在宅勤務を週に1度以上している人は3割いましたが、感染防止のためテレワークに移行する人が増え、6割に広がりました。就労時間や場所に柔軟性があるのは、1996年に施行された法律の影響が大きく、今年1月の法改正で、就労時間の半分は、労働者と雇用主が相談して自由に決められるようになっています。

 フィンランドでは、男女平等で、ともに働き、ともに子どもを育て、仕事と家庭を両立させる、さらに森と湖の自然に親しみ、スポーツや趣味、学習を楽しむなど、「ワークライフバランス」を大切にしています。在宅勤務も、そのための柔軟な働き方の一つです。午後4時には仕事が終わる、残業はほとんどしない、夏には1カ月以上の休みを取る。環境や地域に違いはあっても、教育や福祉サービスの機会が平等で、最低限の生活が保障されている。その安心感、ゆとりある生き方が「幸福度ランキング」世界一の背景にあると思います。

 労働組合の組織率は65%で、その力は強く、賃金や働く時間など労働条件の交渉は毎年しています。ストライキもしょっちゅうで、公務員である保育士のストライキもあり、交通機関のストライキで電車が止まるのは日常的です。昨年は郵便関係の労働組合がストライキを行い、郵便が16日間届きませんでした。こうした運動が賃金アップや労働条件の改善につながっています。

【休養とってこそ】
 フィンランドの仕事文化を語る上で欠かせないキーワードは「ウェルビーイング」です。身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する言葉で、休みをきちんと取って労働環境を改善して心身とも健やかな状態でこそ、仕事の効率も上がるという考え方です。

 AI(人工知能)、デジタルを活用した働き方が広まる時代には、個々に違ったアイデア、自由な発想が求められます。時間を短縮して仕事をし、自由な時間にリフレッシュして学び直し、より良いものを生みだしていく「個人を重視した働き方」が必要になってきます。

 コロナ禍は、自宅勤務・テレワークの拡大に見られるように、そういう働き方を加速させている面もあります。でも、同僚との意見交換もしづらくなり、さびしいとか、孤立や疎外感をもつ人もいます。そこで多くの企業では、オンラインで各家庭をつないでコーヒー休憩(法律で決まっていて勤務時間に含まれる)を取ったり、エクササイズ休憩でストレッチをしたりしています。

【男女平等が力に】
 コロナ対策では、ジェンダー平等社会の大切さを実感しています。昨年12月に首相に就任したサンナ・マリンさんは34歳の女性で、五つの政党の連立政権です。この五つの政党のリーダーは、すべてが女性です。閣僚は女性が12人、男性が7人、平均年齢は47歳です。女性の国会議員は46%で、ほぼ半数を占めています。

 今回の危機的な状況の中で、政府は試行錯誤はありますが、着実にコロナ対策を進めています。新聞の世論調査ではマリン首相のコロナ問題への手腕について、83%が「満足」「非常に満足」と答えています。

 彼女は国民にわかりやすい言葉で的確に伝え、等身大で親しみやすい身近な存在として共感を呼んでいます。新しく手ごわい感染症への対策は難しく、ときには間違えたり、うまくいかないこともありますが、その都度、真摯(しんし)に謝って改善策を示しています。そういうオープンな姿勢が多くの国民から好感、信頼感を得ています。

 マリン首相は、教育相、科学文化相(いずれも女性)とともにテレビで、「いつになったら、学校にいけるのか」など不安を抱える子どもたちに「みなさん、がんばっているよね。コロナに感染しない、感染させないようにして、しっかり勉強してください」と呼びかけ、オンラインで質問に答えました。

 彼女は経済的に恵まれない家庭に生まれ、幼い頃、母親はアルコール依存症の夫と離婚し、その後のパートナーは女性という環境で育ちました。社会福祉と平等社会の大切さを身をもって体験している人です。こういう女性が首相になれることを国民の多くは誇りに思っています。今回のコロナ禍でも、女性と男性が平等で公平に能力を発揮してこそ、バランスが取れた政治ができることを実感しています。

 日本でもコロナ禍は、いろいろなことを考え直し、変えていくチャンスではないでしょうか。一人ひとりが人間らしいゆとりを持った働き方、生き方ができる、ジェンダー平等で女性が差別なく活躍できる、いざとなったら最低限の生活が保障される…。そういう社会に変えていくことが、政治に信頼感を高めることにつながるのではないでしょうか。

【私見】 
生態系の調和とウイルス 櫻井智志

 堀内都喜子さんのお考えを読むと、コロナは医療の次元だけにとどまらずそれをもとに、社会の様々な因子を背負っていることに気付く。フィンランドの政治のありかた、文化、労働、フェミニズムと、全般を背負って問題が全世界に提起されている。

 コロナはもともと似たウイルスが棲息する限定地域にいた。それがしだいにウイルスが生存しがたい環境汚染によって、ウイルスが宿主としてもはや人類しか依存できない自然環境の劣化にともないホモ・サピエンスを絶好の宿主として感染してきた。

 日本も世界も、「新型コロナ感染症との戦争だ、闘いだ」と公言する。人間に害を与え多くのいのちさえ奪うウイルスとの戦い。だが、いままでもインフルエンザウイルスは、医学で治療していったのだが、戦争で絶滅といった結果ではない。インブルンエンザウイルスは、形を変え進化して、今も存在している。

 インフルエンザウイルスも、新型コロナウイルスも、自然の生態系のなかにいる。人類は、ウイルスの猛毒性を人類破滅の要因として最大限の注意と対応とでいま立ち向かっている。もしも人類がウイルスと共存すると言ったら、皆さんは奇異に想い反感を覚えることだろう。

 しかし、大気汚染や紫外線、国土乱開発など生物を取り囲む自然環境は、年々悪化の一途をたどる。おまけに人類が作り出した核や原発は自然に帰ることのない放射能汚染のごみを幾何級数的に排出し続けている。

 このことからすると、目の前のコロナ感染症と格闘しつつも、もう少し地域と自然環境、国土と環境、地球と自然環境の保護と生態系の調和について、「根本的な環境保護政策」を地球的規模を射程に研究し、国民的規模で「具体的」に実践してゆく位置に私たち人類は推しだされている。

#news23opinion不定期随想録 2020・5・27

2020-05-28 21:38:41 | 言論と政治

N E W S 2 3
@news23_tbs
·
5月27日
午後11時~の #news23 は
▼「空前絶後」補正予算案決定も・・・ 支援届かぬ事業者の悲鳴
▼新型コロナ関連で急増 外国人労働者“派遣切り”の実態
▼「#超監視社会」懸念も “スーパーシティ法”成立 どんな法律?なにが問題?


Ⅰ:「#支援届かぬ事業者の悲鳴」5月1日初日に申請しても届かぬ例、給付金待ちで工場の電気も止まる例。政府・安倍総理は世界でも有数の対応と言う。だがそれは届いて初めて言えることではあるまいか。


Ⅱ:「#新型コロナ関連で急増 #外国人労働者派遣切りの実態」解雇・雇い止めが急増。外国人差別。だがそれは外国人の人権蹂躙だ。外国人妊娠が会社に報告すると解雇。労働組合「ユニオンみえ」のような中小労組が相談の受けてになっていることに労働三法の戦後出発の原点の貴重さを再認識した。


Ⅲ:「#スーパーシティ法成立 どんな法律?なにが問題?」
日本語で言えば、「国家戦略特区法改正案」だ。やたら英語を使えば「モダン」で「ハイカラ」と錯誤しているのか。戦時中の英語禁止の風潮の真逆だ。

Ⅳ:米中の首脳のやりとりに呆れる。
アメリカは、トランプの非常識にツイッター社が警告。
「トランプ氏投稿にツイッターがファクトでチェック、注意促す https://tokyo-np.co.jp/article/31489?rct=world

中國の香港や台湾への権威大国主義は、天安門事件や香港弾圧で呆然とする。

【色平哲郎氏のご紹介】 日本の奇蹟」死者数がここまで少ないのはなぜ

2020-05-28 17:36:13 | 転載


世界がモヤモヤする「日本の奇蹟」を裏付ける"国民集団免疫説"
京大教授ら発表  死者数がここまで少ないのはなぜ  2020/05/27 11:00
研究グループによると、新型コロナウイルスには3つの型があるという。S型、K型、G型だ。最初にS型が発生し、それが変異したものがK型。武漢でさらに変異した感染力の強い型がG型だ。
【・今年インフルエンザ感染者が少なかった真の理由】
今年、日本ではインフルエンザの感染者が少なかったといわれている。新型コロナウイルスへの警戒で手洗いが励行された結果と見る向きもあるが、実は日本人が早期に新型コロナウイルスに感染していたため、インフルエンザにかからなかったというのが上久保教授らの見解だ。
実は、インフルエンザに感染すると、新型コロナウイルスに感染しなくなる。逆もしかりである。これをウイルス競合、あるいはウイルス干渉と呼ぶ。先駆け(sakigake,S)であるS型は、無症候性も多い弱毒ウイルスなので、インフルエンザに対するウイルス干渉も弱かった。S型から変異したK型は、無症候性?軽症で、中国における感染症サーベイランスでは感知されず蔓延したが、日本のインフルエンザ流行曲線が大きく欠ける(kakeru,K)ほど、K型ウイルスの流入が認められたという。
武漢においてさらに変異した武漢G型(typeG,global)は、さらに重症の肺炎を起こすため、中国の感染症サーベイランスが感知し、1月23日に武漢は閉鎖された(武漢市長によるとむしろ閉鎖により約500万人が市街に流出したともいう)。一方、上海で変異したG型は、最初にイタリアに広がり、その後ヨーロッパ全体と米国で流行した(欧米G型)。

【・実は日本人は早期から新型コロナに感染していた】
日本政府が行っていた入国制限は、3月9日までは武漢からに限られていた。その結果、S型とK型が武漢以外の中国全土から日本に流入・蔓延し、多くの日本人が感染した。日本人は、武漢で猛威をふるったG型が日本に到来する前に、すでに新型コロナウイルスの免疫ができていたということなのだ。旧正月「春節」を含む昨年11月~今年2月末の間に、184万人以上の中国人が来日したともいわれている。
なお、G型ウイルスはK型より非常に感染力が高い。そのため、G型に集団免疫が成立するには、集団の80.9%の人が感染して免疫を持たなくてはならないという。
一方、K型で集団免疫が成立した段階では集団54.5%しか感染して免疫を持っていないため、80.9-54.5=26.4%に新たに感染が起こる。K型で集団免疫が成立していたにもかかわらず、日本に流行が起こったのはこのためだ。
https://president.jp/articles/-/35711
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1844年に最初のデンマーク・フォルケホイスコーレ(民衆学校)が創設された。かつてデンマークがドイツとの戦いに破れ、よい土地を取られどうにもならない状態に追い込まれた時に、グルンドヴィが「青年よ、外より内へよみがえれ」という大運動を展開した。そして、1900年代初頭から日本へも紹介され始め、流行と呼んでもいいような盛り上がりをみせた。1913 年に刊行されたホルマン著『国民高等学校と農民文明』は日本にも紹介され、志をもつ人びとに大きな影響を与えたようだ。1913 年、同書を読んで感銘を受けた杉山元治郎(1885 ~ 1964)が牧会していた福島県小高で小高農民高等学校を開設した。これが日本で最初のデンマーク・フォルケホイスコーレであり、農民福音学校の先駆けでもあった。農民福音学校の発展に杉山元次郎とともに尽力したのが賀川豊彦(1888 ~ 1960)である。
賀川豊彦は神戸市新川の貧民窟での伝道をはじめとして、徹底的に庶民とともにキリスト教を歩んだ牧師である。しかし、賀川豊彦は後に「私の14年間の貧民窟の社会事業が失敗したのは何故か? 自然を与える方法を付けなかったからである」という反省から、「自然」を前面に出す教育がとられる。賀川豊彦の自然への深い関心ゆえに、その目線は労働者教育ではなく、農民教育へと向かったのは当然であった。そんな中、杉山元次郎が本格的に賀川豊彦と共に農民福音学校を始めるきっかけになったのは、1924年に賀川豊彦のデンマーク・フォルケホイスコーレへの視察であった。賀川豊彦は杉山元次郎に宛てた手紙の中で、農村を改良するのは、矢張り、グルンドヴィ流にやらなくちゃいけないと思います。つまり私の云うのは、土から生えねばならぬということです。私は、日本に於いても、ロシアやドイツの真似をしないで、デンマーク流に、農村に於ける精神的改造から,はじめねばならないのではないかと思い
ます。
https://fukutake-foundation.jp/archives/archive_seto/650 
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❸「人を排除しない、人を認める、仲間をつくる」

宮澤保夫<現代の肖像>

「教育界のならず者」が作るどんな子も学べる学校 山岡淳一郎

AERA (アエラ) 2020年 6/1号 朝日新聞出版

不登校だったり、学習障害だったり、プロを目指すアスリートだったり、学びたいのに、事情があって学べない子どもがいる。どんな子も学べる学校を作るために、宮澤保夫さんは奔走してきた。法律を学び、担当者を説得し、厚い壁に風穴を開けた。その道のりは決して平たんでなく、時には大きな借金も抱えた。「教育界のならず者」とも呼ばれた宮澤は、引き際を見つつも、次の学校作りを考えている。
*  *  *
スポーツ界で「星槎」の名が高まっている。フィギュアスケートの鍵山優真(17)は、今年1月、冬季ユース五輪の男子シングルで金メダルに輝いた。女子フェンシングの上野優佳(18、現・中央大学)もユース五輪で優勝。ふたりとも星槎国際高校の学習センターで学び、上野は大学に進んだ。
10代のトップアスリートの多くは、学校ではなく、成人選手とトレーニングセンターなどで鍛錬する。国内外の試合や練習に時間を取られ、なかなか学校に行けない。そこで星槎は、発想転換し、練習場の近くに地域の学習センターを設け、登校しやすくした。「通える通信制高校」で海外遠征中も教材で学べる。世界レベルの選手が勉学の不安から解放された。それが好成績の背景にある。
星槎グループの総帥、宮澤保夫(70)は、不登校や学習障害、発達障害という言葉がなかった時代から、世間に爪はじきされる子どもと向き合い、「いつでも、どこでも、誰でも」学べる環境づくりに邁進してきた。その蓄積がトップアスリートの受け入れにもつながっている。宮澤は語る。
「優れた選手は小中学生のころから日の丸を背負わされて戦っています。年間登校日数が40日前後なんてザラですが、義務教育では卒業証書を与える。おかしい。能力も意欲もあって通学したいのに学習権が奪われている。大人の責任です。練習場の近くで学べれば、年間、100日以上通学できます」
宮澤が星槎の母体の学習塾「鶴ケ峰セミナー(愛称ツルセミ)」を開いてほぼ半世紀。いまや星槎グループは通える通信制の星槎国際高校、不登校の子どもに門戸を開いた星槎中学・高等学校を中心に幼稚園から大学まで約4万人の児童、生徒、学生が集う。ブータンやミャンマー、バングラデシュ、アフリカ諸国と交流し、留学生を受け入れている。組織はアメーバのように増殖しているが、全体を貫くのは「三つの約束」だ。
「人を排除しない、人を認める、仲間をつくる」。
ずっしりと腹にこたえる約束である。星槎は、さまざまな事情で学校に通えなくなった子どもに手を差し伸べ、工夫に工夫を重ねて社会と関わらせてきた。そのノウハウが脚光を浴びる。
いま新型コロナ禍で世界中の子どもが不登校のような状態だ。大多数の学校が遠隔授業に四苦八苦するが、数年前にオンライン会議システムZoom授業を導入した星槎は一歩も二歩も先をいく。
たとえば横浜の星槎中学・高等学校は、現在、毎日5時限のZoom授業を行っている。集中力を考慮して1時限30分余りとし、教材は教師の手作りだ。生活リズムを整えるために朝7時の体操から始まる。生徒の出席率は何と96~98%(5月15日時点)。生徒の約4割が小学校で不登校または保健室登校などの準不登校だったことを思えば驚異的な数字である。学校に行けなかった生徒たちが、「早く、授業に出たい」と待ちわびている。
宮澤と親交がある元文部科学事務次官で現代教育行政研究会代表の前川喜平(65)は、「不登校は学校側の子どもへの不適応」と言う。
「文科省が2005年に学校に来られない子に合わせて授業を工夫できる不登校特例制度を設けました。教科書どおりに授業しなくていい制度です。星槎中学が真っ先にこれを活用した。星槎は制度を上手く使って誰も気づかないニーズをとらえる。すき間産業的かな。宮澤さんは開拓者ですよ」
もっとも、学校はかくあるべしと信じる保守派は星槎を目の敵にする。いちいち気にしてはいられない。「あいつは教育界のならず者、人生の暴走族だといじめられたなぁ。はっはっは」と宮澤は笑い飛ばす。ときには泥水をすするような苦境に耐え、三つの約束を実践してきた。
・・・
(文/山岡淳一郎)
記事の続きは「AERA 2020年6月1日」でご覧いただけます。
https://dot.asahi.com/aera/2020052500023.html?page=1 
ブータン短期研修生の修了式。「人を排除しない。人を認める。仲間をつくる」で爆走してきた
いとこ同士の結婚は親に猛反対され、京都に「駆け落ち」して一緒になった。
「大変なことがあっても、いつもわたしには事後報告」と幸子。山あり谷あり、もうすぐ結婚生活46年
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ーーパウロ・フレイレは有名なブラジルの教育者です。
彼の重要な本、『被抑圧者の教育学』が出版されて30周年が近づいています。
フレイレはこう言っていました。
「強い者と弱い者の争いから関係がないと手を引くのは、強い者に味方することを意味する、中立ではない」。
わたしはそれに同意しますし、それが自明の理とみなされるようになることを願っています。
だってそうなのですから。
フレイレは非常に重要な人物でした。
彼が書いていたのとほぼ同じ時期に、ブラジルとラテンアメリカ全体の教会は自分たちの過去を考え直し、教会が弾圧者の側に立っていたことを認め、手を引いて中立になるだけでは十分ではないと認めて「貧しい人たち優先」へと方針を転換しました。
彼らは住民の大半を占める貧しく弾圧された人々の努力と苦闘に
加わらなくてはならなかったのです。
その努力の一部は、人々の意識高揚でした。
フレイレが教育の場で興味深く論じていたような種類のものです。
司祭と尼僧、あるいは平信徒が拠点となる共同体を作り、ゴスペルをとなえ、自分の状況について何をするつもりかを考え直すのです。
そして彼らは組織しました。
こうしたことはみな同じ精神だったと思いますし、しかもまさに正しい道筋に沿っていたと思います、、、
ーー教育システムの大部分は成績、他の生徒をテストで打ち負かすこと、教室の前に出て先生から褒められることに基づいた報酬システムのまわりに築き上げられています。
そうです。
それは特別な種類の訓練です。
それは非常に反社会的な行動の訓練で、人間にとって非常に有害です。
それは教育には必要ありません。
ーーどんなふうに有害なのですか?
その人間を、他人の業績を喜ぶのではなく、他人の敗北を見て喜ぶような人間にしてしまいます。
偉大なヴァイオリニストを見たら、その人が偉大なヴァイオリニストでわたしはそうではないという事実を楽しむのではなく、その人のヴァイオリンを壊す方法を考え出そうとするような人間になるのです。
それは人間を怪物に変えます。
これは絶対に教育に必要ではありません。
教育に害を与えると思います。
わたしは個人的にこのような経験をしていますが、それは一般化できると思います。
日々の状況にどう対処するかというのは複雑な問題ですが、学校に関する限り、12歳まで行っていた学校には競争がありませんでした。
わたしは中学校に行くまで自分の成績がいいかどうかわかりませんでした。
わたしは飛び級して他の子はしませんでしたが、それに意味があるとは思っていませんでした。
ただ、そうなっていたのです。
全員が最善を尽くすように、そしてほかの人が最善を尽くすのを助けるように励まされました。
その通りにやれば褒められました。
成績のための競争などというのは、町の進学校に行くまで知りませんでした。
その時から教育のレベルは落ち始めたのです。
ちなみに、この45年の教育の経験は、それはMITでの経験ですが、競争的な環境ではありません。
科学の学部では、一応は成績をつけなくてはなりません。
形式としてそうせざるを得ないのです。
しかし、人々は一緒に学問をしています。
隣の人よりもうまくやろうなどとはしません。
共通の目標があるのです。
これを理解したいんだ、一緒に勉強しよう、となります。
教育あるいは研究を進めるにはそれがいちばんいいやり方でしょう。
ーー教育システムを通り抜けるあいだに、競争原理、ナンバーワンになること、
人より前に出ることを内面化してしまうと、職場にたどり着く頃にはほとんど元に戻せなくなってしまうような気がします。
そうかもしれません。
もしそうなら、気の毒なことです。
職場では手を取り合って働くべきなのに。
たとえば、すくなくとも学部の科学研究講座などでは、そんなふうになることもあり、そうなるとまったく破壊的です。
ましな講座ではそうはなりません。
反対にみんな一緒に勉強します。
共通の目的があるからです。
ほかの人の実験を失敗させようなどとはしません。

【ノーム・チョムスキー「グローバリズムは世界を破壊する」2003年 309ページ】
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【補論】 櫻井智志
 
 色平哲郎氏は、医者であると同時に地域社会と医療との間に橋を架ける取り組みを続けるひとである。その知識は広く深い。なによりも実践をうらづけとしている。

#コロナで増える貧困層弱者の痛みがわかる宇都宮けんじを都知事に  櫻井智志

2020-05-26 00:00:21 | 言論と政治
【序】 宇都宮けんじ氏は5月25日に、自らのツイッターでこう声明を公開した。

これまで多くの都民・市民の方々から都知事選への立候補の要請を受け、徐々に出馬に向けた決意を固めて参りましたが、緊急事態宣言が解除された後に出馬の意思表明をしようと思っていました。今日東京都も緊急事態宣言が解除されることになりましたので、都知事選への出馬を表明させていただきます。

 5月29日告示 6月7日投票の沖縄県議選と、6月18日告示 7月5日投票の東京都知事選は、地方自治体の選挙だが、国政並みの重要性をおびる選挙である。



❶なぜ「オール沖縄」&jcp沖縄と宇都宮けんじ東京都知事選予定候補を支持するか。沖縄には全国唯一の持続的統一戦線が確立された。東京には2回の選挙を戦い次の選挙で不遇に耐え抜き都民側にたつ野党共闘を分裂させないために自ら辞した宇都宮健児がいる。ずっと都市問題の解決をめざし研究と調査を追求し貧困と人権の立場にたち続けたスタンスを貫徹し続けている。

❷美濃部亮吉知事が引退して、1979年の都知事選は、鈴木俊一候補が1,900,210票、太田薫氏が1,541,594票。差は35万票台。以降12回の都知事選が行われた。宇都宮けんじ氏は10回、11回の知事選に出馬。10回の初出馬の際に、市民が候補を出そうという取り組みがあった。

 「平和への希望・市民の風」の先輩2人と湯浅誠氏擁立を考え参加。いろんな名前があがり、次の会合までに個人名を出し合うこととなった。2回目の会合で河合弁護士・海渡弁護士、上原公子元国立市長らが、日弁連会長を歴任し、急激に増加する貧困層への現実支援に取り組む宇都宮けんじ氏を推し決定。

❸宇都宮さんの都政参画開始。
2012年(平成24年)12月16日執行
有権者数:10,619,652人 最終投票率:62.60%(前回比:+4.80%)
#猪瀬直樹
66新 4,338,936票65.27%公明、維新の会支持
#宇都宮健児
66新 968,960票14.58%未来の党、共産党、社民党、緑の党、新社,生活者ネット
#松沢成文 54新621,278票9.35%なし

❹2014年(平成26年)2月9日当日有権者数:10,685,343人
最終投票率:46.14%(前回比:-16.46%)
#舛添要一
65無所属新2,112,979票43.40%公明党、自由民主党東京都連推薦
#宇都宮健児
67無所属新982,594票20.18%日本共産党、社会民主党、緑の党、新社会党推薦

 2014都知事選には、立候補が取り沙汰された人物で取りやめた方に以下のお名前。(ウイキペデイア参照)
自民党関連・池上彰 - ジャーナリスト/小池百合子 - 自民党衆議院議員/下村博文 - 自民党衆議院議員、文部科学大臣/
民主党関連・鳥越俊太郎 - ジャーナリスト(本人が固辞)

❺2016年(平成28年)7月31日執行
投票率:59.73%(前回比+13.59%)
#小池百合子 64 新2,912,628票44.49%かがやけTokyo、自由を守る会支援
#増田寛也 64 新1,793,453票27.40%自民、公明、日本のこころ推薦
#鳥越俊太郎 76 新1,346,103票20.56%民進、共産、社民、生活&山本太郎推薦


【結】
 かつて東京都知事も東京都議会も、自民党の牙城だった。しかし美濃部亮吉氏が当選してから、「明るい都政をつくる会」を母体として、3期当選し続けた。
いまの政治情勢は、緊急事態宣言から入り、緊急事態条項を媒介に戦後の民主化憲法を解体するもくろみをもつ勢力が虎視眈々と活発に蠢いている。
都知事選に当選するにこしたことはないが、堂々と都政ー国政の貧困層が急激に増えて社会的弱者がいっそう暮らしが厳しくなっている国民のこえ、都民のこえを発言し訴えかけることのできる候補が求められている。
 極右政治家でも大衆迎合政治家でもない。
#コロナで増える貧困層弱者の痛みがわかる都知事を

コロナ感染症下の政治家・官僚・国民   櫻井智志

2020-05-23 22:31:29 | 言論と政治
写真:JNN【報道特集】のキャスターたち


ささやかな庶民の生きがいと小さな幸せ。それを守るのが政治をつかさどる政治家の役目だと信ずる。
上から目線で自分の利益と名声、権威を高める口先だけの政治家。私が感じるのは、
メルケルと小池百合子、安倍晋三と宇都宮徳馬、トランプとサンダース。庶民は黙っていても見分ける。おごれる者はひさしからず。


コロナが前面に出ているが、世界の経済混乱には別の要因もある。閉鎖的な保護貿易主義や外交の混乱、軍事国家に傾く国家群。
コロナ問題を解決しても、世界の平和第一の交流や自然と人間の調和のとれた開発、貿易経済における開かれた外交。それらに留意して対策を講じなければ、世界大恐慌以上の経済パニックはすこしも解決の途にはたどりつかない。


黒川検事長辞職の問題は、黒川氏個人の前に、むりやり定年退職を延期させた政府・首相の責任問題にある。私は検事OBや元判事などの蹶起に「責任」のあるべき具体的行動の根本思想を感じる。
自死抗議の赤木大阪財務省職員、佐川元財務省官僚、前川喜平前文科次官、黒川高検検事長。様々な国家公務員、官僚たちが混在している。ピラミッド型の官僚制がどれほど明治から敗戦民主化を経ても、今も行政を貫いている。赤木さんの遺志と夫妻の悲痛な無念を、私たち国民はわが身に連なるものとして、忘るまい。


 持続化給付金の申請に対するオンライン作業。パソコン万能時代に、オンライン受付打ち切り。悪意はないだろうが、給付金が手元に来ないで失業廃業してゆく国民。 給付に滑り込む相次ぐ詐欺行為犯たち。不眠不休で台帳とネットデータの照合に過労状態の現場の役所職員たち。
 申請をしようにもスマホもなく、申請そのものを諦めざるを得ないかたがたがかなりいるようだ。パソコンで申請してもスムーズにいかず申請そのものを諦めてしまう。誰が悪い?休業を強制した代償の補償費申請ではないか。


9月入学。世界的に多いから良いという人も多い。だが、いまのコロナ連動の休学で生じた問題は、唐突に9月入学にしたら解決するわけではない。
今後制度が、9月入学となってゆくとしても、現段階は、足もとのコロナ感染流行に対応して長期休学によって生じた大問題の解決に取り組むことが肝要だ。保育園の園長先生の発言に共感する。園児への愛情が伝わってくる。現場の保育・教育に携わるかたがたのご意見は説得力があった。
 文科省の事務次官であった前川喜平氏の発言は、示唆に富む。教育の全体像を考えた落ち着きのある考えと論理が見ごとだった。


都知事選をめぐる情勢 櫻井智志

2020-05-22 17:07:53 | 転載と私見
【Ⅰ:序章】 6月18日告示 7月5日投票の東京都知事選が迫っている。私は、都民のなかから、「宇都宮健児さんに東京を託したい!」 という『宇都宮都政を求める会』が、スタート、

宇都宮けんじさんに、立候補要請をするための署名を集めています。 ぜひ仲間になってください。
また、政策提言も書き込みいただける欄があります。私たちの声が直接届く都政を求めます。
https://forms.gle/o1qUyRDFVFVfUf9SA

このような取り組みを進めている。

きょう日刊ゲンダイは、以下の記事を掲載したが、私は参議院選の投票日直前の選挙記事を読んで以来、あまり日刊ゲンダイの政治記事をそれほど信憑性の高いものと思わなくなった。


【Ⅱ:日刊ゲンダイDIGITAL 政治・社会 政治ニュース 記事】
都知事選が無風一転 官邸の“隠れ刺客”ホリエモンの破壊力
公開日:2020/05/21 14:50 更新日:2020/05/21 14:50

 来月18日の告示まで1カ月を切った東京都知事選(7月5日投開票)がガ然、面白くなりそうだ。実業家の堀江貴文氏(47)が出馬を模索。コロナ禍で息を吹き返し、自民党が独自候補の擁立を断念したことで無風再選が確実視される小池知事(67)の圧勝シナリオは崩壊する可能性が出てきた。

 20日、報道陣にホリエモン出馬について聞かれた小池知事は「特にございませんけれど、まあ賑やかなこと、という感じ」と余裕の表情。ホリエモンはネット記事を引用し、〈コロナ危機利用してるから余裕だな〉とツイートしていたが、小池知事の内心はどうだか。ホリエモンは30日発売の新著「東京改造計画」(幻冬舎)で、37項目500ページに及ぶ大胆な“マニフェスト”を提言。ネットを駆使した選挙戦を展開する見通しでヤル気満々だ。

 前回選挙で小池知事は“都議会のドン”との対立構図をあおり、291万票を獲得し、自民党推薦候補に約110万票の大差で完勝した。求心力維持には票の上積みが必須だが、ホリエモンがアンチ小池票を掘り起こせば、勝っても前回割れが現実味を帯びる。

「気になるのがホリエモンと官邸の関係です。無所属で出馬した郵政選挙(2005年)では自民執行部の応援を受けています。それに、新著版元の幻冬舎社長の見城徹氏は安倍首相と近い。昭恵夫人が関わった日本酒披露会に招待されるなど、ホリエモンは夫人とのパイプもある。安倍首相が小池知事を苦々しく思っているのは隠しようがなく、ホリエモンは官邸が放つ“隠れ刺客”なんじゃないか、という話まで流れています」(永田町関係者)


 そもそも、自民も一枚岩ではない。二階幹事長は小池推薦まっしぐらだが、小池知事に痛めつけられてきた都議会自民では主戦論が消えない。
「この4年間、支援者に小池都政の弊害を訴えてきた手前、応援に回れば来年の都議選で惨敗しかねない。知事は来月2日の定例会で都民ファーストの会からの代表質問を受ける形で出馬表明し、自民党に推薦依頼を出す段取りでしょう。それまでに都連内部から候補を立てられないか調整している」(都連関係者)

■消えては浮かぶ橋下出馬説


 テレビ朝日出身で、都議会自民総務会副会長の川松真一朗都議の名前が浮上しているという。一方、消えては浮かぶのが元大阪府知事の橋下徹弁護士。コロナ禍でメディア露出激増中だ。


 橋下氏は緊急事態宣言に基づく自粛要請を巡って「大阪モデル」を打ち出した吉村知事を絶賛。維新は東京でも評価を上げている。「勝てば官軍」が選挙の常道。大どんでん返しがないとも限らない。役者揃いで波乱の戦いとなるか。


【Ⅲ:根本的枠組み】     櫻井智志

 小池百合子が出馬するのは、自明ではない。安倍晋三の首相への支持率はコロナ問題で下がり、黒川高検検事長に始まる検察庁法改正法案の強引な国会引き回しと5月二度も賭博マージャンによる辞職事件は安倍政権支持を急降下させた。むしろ、安倍ではもたないとすれば、野心のある小池百合子国政ー首相への転身もあり得る。

 野党共闘の動きもどうなるか、これから一定の方向が出てこよう。立憲野党や国民民主党は、京都市長選の最中に、山本太郎都知事選出馬を促した。山本太郎氏はれいわ新選組を立ち上げてからめざましいものがある。だが、山本太郎氏は都知事よりも国政を自民党公明党維新の会から脱却させるだけの政治的力量をもっている。

 私は今宇都宮健児を都民の代表に推しだすべきと思う。都知事候補が10人前後も出る知事選に、2回連続都知事選に出馬して次点になっている。しかもただの、めだとう精神の候補とは異なる。 2016年都知事選であげた7つの政策は今も輝いている。

01 都政のすべてを都民のために。
02 「困った」を見捨てない、頼りになる都政を。
03 子どもたちのことを、第一に。
04 にぎわいとふれあい、あたたかみのある東京へ。
05 3.11をわすれない。原発のない社会を東京からめざします。
06 コンパクトでシンプルな五輪を!
07 人権・平和を守る東京を。

 6月18日の告示までに、そうとうな都知事選の動きがみられるだろう。いま東京は重大な歴史の地点に位置している。<了>


第40周年 5·18民主化運動記念式演説(2020年5月18日)The New Stance転載

2020-05-21 22:01:49 | 転載

2020年5月18日、光州市の旧全南道庁前で演説する文在寅大統領。KTVよりキャプチャ。
第40周年 5・18民主化運動記念式演説(文在寅、2020年5月18日)



尊敬する国民の皆さん、
光州・全羅南道の市・道民の皆さん、

五月の光州から40周年になりました。
市民と共に過ごす5·18
生活の中で蘇る5·18を望み、
政府は初めて5·18民主化運動記念式を
望月洞の墓域ではない、
ここ全南道庁前の広場で挙行します。

5・18抗争の期間のあいだ、広場は
互いの安否を確認する空間であったし、
勇気を分け合う抗争の指導部でした。

私たちは広場で
決して忘れられない大同の世を見ました。
直接、デモに参加しなかった市民と幼い学生も
おにぎりを分け合い、負傷者を助け、
血が足りなければすすんで献血に臨みました。
私たちは独裁権力とは違う、私たちの隣人に出会い、
命までを賭けられる民主主義の真の姿を見ました。

道庁前の広場でばら撒かれた私たちの民主主義は
去る40年、全国の広場に広がり
互いの手をつながせました。
ついに5月の光州は全国に拡張され、
烈士たちが夢見た明日が私たちの今日になりました。

しかし、共に良く暮らす世の中は今なお遠くにあります。
今日、私たちには互いを信じ支え合う
より多くの広場が必要です。

私たちは今日5・18広場で
依然として冷めない五月の英霊の熱い想いに出会います。
常に分け合うことと連帯、共同体精神として蘇る
五月の英霊を悼み、
彼らの精神を民主主義の約束として見守ってきた
有功者、遺家族たちに深い慰労と尊敬の想いを捧げます。

'五月の精神'を育て分け合ってくれた光州市民と全南道民たち、
光州を記憶し、民主主義を守ってくれた国民たちにも
格別な感謝の言葉を捧げます。

国民の皆さん、

'五月の精神'は
平凡な人々の平凡な希望が
他人の苦痛に応えることで作られたものです。
家族を愛し、隣人を心配する想いが集まり
正義の精神となりました。

光州市民たちの互いを励ます想いと分かち合いが、
戒厳群の圧倒的な武力に立ち向かう力となりました。
光州は徹底して孤立しましたが、
ただ一件の略奪も窃盗も起きませんでした。
主人のいない店にお金を置いて品物を持っていきました。

その精神は今も
私たちの国民ひとりひとりの心に染みこんでいます。
'コロナ'克服の中で世界の模範となる底力となりました。
病床が不足し気を揉んだ大邱のために
光州が真っ先に病床を整え、
大邱の確診者たちは健康を回復し家に帰ることができました。
'五月の母'たちは大邱医療陣の献身に
真心で作ったおにぎりのお弁当で苦労を分け合いました。

'五月の精神'は歴史の呼び声に応え
今も生きている崇高な犠牲精神になりました。
1980年5月27日の明け方、
戒厳軍の銃剣によりここ、全南道庁で倒れていった市民達は
残った人々がより良い世の中を作っていくと信じました。
今日の敗北が明日の勝利になると確信しました。
生きている者は死んだ者たちの呼び声に応え、
民主主義を実践しました。
光州の真実を知らせることが民主化運動となり、
5・18は大韓民国民主主義の偉大な歴史になりました。

"私だったらあの日、道庁に残ることができたか?"
その答がなんであろうと、自身に聞く時間を持ったならば、
私たちはあの日の犠牲者に応えたことになります。

人と人が互いに共感し
痛みを分け合い希望を作り上げたように、
私たちは真実の歴史と共感し、
より強い勇気を得て、より大きい希望を作り出しました。
それが今日の私たち国民です。

'五月の精神'はより広く共感されなければならず
世代と世代をつなぎ、何度も新しく生まれなければなりません。

一人の青年が言いました。
”5・18について話すことができる資格があるとすれば、
それはまだ5・18精神が満開しなかったということです”

5・18を経験していない世代が生まれて育ち
一つの家庭の親となり、私たちの社会の主軸になりました。
あの日光州にいなかった人々もそれぞれの方式で
共に光州を経験しました。

そうです。
'五月の精神'は誰のものではなく、私たち皆のものです。
'五月の精神'はこの時代を生きる私たちと
未来を開いていく青年たちに
勇気の源泉として絶え間なく再発見されるとき、
はじめて生きている精神と言うことができます。

'五月の精神'が私たちの心に生きているとき、
5·18の真実も絶え間なく発掘されることでしょう。
'五月の精神'を分け合う行事が
5·18民主化運動40年を迎え全国で行われています。
困難な時期に意味のある行事を進めている
全ての方に心から感謝します。

私たちと政府も
’五月の精神'が私たち皆の自負心となり、
未来の世代の心と人生をより豊かにできるように
常に共にあるでしょう。

互いに助け分け合える時、危機は機会となります。
危機は常に弱い人々によい過酷です。
私たちの連帯が
私たちの社会の最も弱い人々にまで及び、
彼らが起き上がる時、
危機を克服する私たちの力もより強まるでしょう。

今日の'経過報告'と'決意'を朗読してくれた
チャ・ギョンテ、キム・リュンさんのような未来の世代が
正義が実現し公正な世の中で自身の夢を思い切り開くことができるように
私たちの社会の連帯の力をより強くしていきます。

国民の皆さん、

光州の市民たちは痛みを超える矜持を持って
5·18の名誉を大切に守ってきました。
光州の外でも数多くの人々が
光州の痛みに目をつぶらず光州の真実を世の中に知らせました。

政府も5·18の真相究明に最善を尽くします。
去る5月12日、本格的に活動を始めた'5·18真相究明調査委員会'が
残された真実を残らず明らかにできるよう支援を惜しみません。
真実が一つずつ世の中に明らかになるほど、心のわだかまりが一つずつ解け、
私たちはより許しと和解の道に近づくことができます。
歪曲と貶毁(けなすこと)はこれ以上、立場を無くすでしょう。
発砲命令者の究明と戒厳軍が行った民間人虐殺、
ヘリ射撃の真実と隠蔽・でっち上げ疑惑のような
国家暴力の真相は必ず明らかにならなければいけないものです。

処罰が目的ではありません。
歴史を正しく記録するころです。
今からでも勇気を出して真実を告白するならば
むしろ許しと和解の道が開かれるでしょう。

5·18の行方不明者の所在を把握し、
追加犠牲者の名誉回復と賠償・補償についても
ただ一人の無念も残らないようにします。

昨年、イ・ジュンギュ総警に対する罷免取り消しに次いで、
昨日、5·18民主化運動で懲戒を受けた
退職警察官21名に対する懲戒処分の職権取り消しが叶いました。
警察官だけでなく軍人、解雇記者のような
多様な犠牲者たちの名誉回復のためにも努力します。

真相究明の最も大きな動力は
光州の痛みに共感する国民たちです。
私たち国民は民主共和国の主権者として
4·19革命と釜馬民主抗争、5·18民主化運動、6月抗争とろうそく革命まで
民主主義の巨大な流れをかき分けてきました。
5·18の完全な真実に向けた国民の歩みも
決して逆に向けたり止めることはできません。

国民と共に明かし、共に記憶する真実は
私たちの社会をより正義が実現するものとする力になり、
国民の和合と統合の基盤になるでしょう。

憲法前文に'5·18民主化運動'を刻むことは
5·18を誰も毀損したり否定することができない
大韓民国の偉大な歴史として位置づけることです。
2018年、私は'5·18民主理念の継承'を含めた
改憲案を発議したことがあります。
いつか改憲が実現するならば、その意味を生かすことを望みます。
5·18民主化運動記念日を地方公休日として指定した
光州市の決定がとても意義深いです。

'五月の精神'は道庁と広場で絶え間なく蘇ることでしょう。
全南道庁の忠実な復元を通じ
光州の痛みと正義ある抗争の価値を
歴史に永く残せるよう政府も積極的に支援します。

尊敬する国民の皆さん、
光州・全羅南道の市民・道民の皆さん、

40年前光州は崇高な勇気と献身で
この国の主人が誰かを見せてくれました。

私たちは光州を思い起こしながら自らが正義と共にあるか問い返し
その問いにより互いの手を取り合い、
民主主義に向けた勇気を無くしませんでした。

世の中を変える力は常に国民にあります。
光州を通じ私たちは
互いの心をより多く集め、より多く分け合い、
より深く疎通することが民主主義であることを経験しました。
私たちに刻印されたその経験は
どんな困難の前でも
常にもっとも大きな力になってくれるでしょう。

いま私たちは政治・社会での民主主義を超え
家庭、職場、経済での民主主義を実現しなければならず、
分け合い協力する世界秩序のために
ふたたび五月の全南道庁前の広場を記憶しなければなりません。

それがあの日、
道庁を死守し死んだ人々の呼び声に
生きる者たちが真に応える道です。
ありがとうございます。



출처 : The New Stance(https://www.thenewstance.com)

新型コロナ災害緊急アクション・省庁への緊急要請(2020年4月16日)のご報告

2020-05-20 01:52:50 | 言論と政治
はじめに
4月16日(木)に、希望のまち東京をつくる会(以下、当会)代表・宇都宮けんじが共同代表を務める反貧困ネットワークも含む27団体(4月26日現在)ほどが参加する新型コロナ災害緊急アクションが、生活保障に関係する省庁への緊急要請を行いました。参加した当会スタッフのレポートを、当会ブログにて、掲載させていただきます。

【新型コロナ災害緊急アクション】
主催:新型コロナ災害緊急アクション
開催日:2020年4月16日(木)12:00~15:00
開催場所:国会議員会館

スタッフによるレポート
はじめに
4月16日(木)、新型コロナウイルス感染拡大に伴う生活困窮者や学生への支援強化を求める省庁との緊急の話し合いが行われました。

主催団体の新型コロナ災害緊急アクションは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う貧困問題に取り組むため、反貧困ネットワークが呼びかけて3月に結成されたもので、官製ワーキングプア研究会、つくろい東京ファンド、非正規労働者の権利実現全国会議など、4月23日現在で27団体が参加しています。

16日の緊急の話し合いは、生活保護や居住、雇用と労働、障がい者、奨学金などの問題について、新型コロナ災害緊急アクションの参加団体などが事前に提出した要望書に対して、省庁が回答するもので、会場の衆議院第一議員会館には、21団体が参加し、厚生労働省と文部科学省の担当者が回答しました。

冒頭には、立憲民主党や共産党、社民党の国会議員も立ち合い、共闘を表明しました。


その後、まず厚生労働省、次に文部科学省の担当者が前に並び、事前に提出された要望を基に、提出団体との話し合いが行われました。

各分野からの発言
生活保護については、生活保護問題対策全国会議やNPO法人自立生活サポートセンター・もやいの代表などから、オンライン申請も認めてほしい、環境が劣悪な無料低額宿泊所に誘導するのではなく、個室での生活を優先させてほしい、といった要望が出されました。後者については、個室での生活を優先させるようにという厚労省通達につながりました。

居住については、住まいの貧困に取り組むネットワークなどから、生活困窮者自立支援法に基づく住宅確保給付金の支給が、ハローワークで求職活動をすることが給付条件となっているが、例えば音楽活動を続けたい人などは条件に合わず、利用できないので配慮してほしい、といった要望が出され、これも後の条件緩和につながりました。

労働に関しては、若者の雇用問題に取り組むNPO法人POSSEなどから、従業員を解雇せずに休業させる企業に対して支給される雇用調整助成金の上限額をもっと引き上げないと利用が増えない、といった要望が出されました。


障がい者問題については、共同連から、障がい者が働く事業所では、感染を恐れて事業所に通勤できなくなっている人が増えているので、送迎する車の購入補助をしてもらえないか、などの要望が出されました。

学生への支援については、奨学金問題対策全国会議から、奨学金返済の猶予措置の拡大、学費の延納や分納の実施と徹底、などが求められました。

前に並んだそれぞれの省庁担当者からは、望ましい回答が得られないことも多くありましたが、市民からの要望を直接伝え、話し合うことで、今後の対応につながっていく可能性を感じました。

おわりに
最後に、新型コロナウイルスの影響による貧困問題に取り組む団体を支援する「新型コロナウイルス:緊急ささえあい基金」の紹介と、同基金を発足させた反貧困ネットワークの代表世話人・宇都宮けんじからのあいさつがありました。


「非正規労働者やネットカフェ難民、シングルマザー、障がい者、外国人労働者など、困難を抱えている国民の声を政府に直接届ける意義は大きい。新型コロナウイルス感染症の拡大は、社会保障の削減や、学費の高騰、非正規労働者の増加など、日本社会の歪を露わにした。今、国の在り方が問われている。社会的・経済的支援を必要としている人々を支援しながら、この国の在り方を変えていく闘いが必要。ネットワークを強化し、共に闘いましょう。」という力強いあいさつで、長時間にわたった会合の疲れも、充実感に変わりました。

(希望のまち東京をつくる会 スタッフM)