【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

《朝鮮戦争を終結させる南北朝鮮の歴史的試み》《巨大地震と日本社会》~【報道特集】レポート

2018-04-21 19:37:44 | 政治・文化・社会評論
2018/04/21        
                櫻井 智志



Ⅰ:朝鮮戦争を終結させる南北朝鮮の歴史的試み

 韓国国民は「朝鮮半島の恒久的な平和」として歓迎した北朝鮮の「核兵器廃絶」等三項目発表。東アジアは新たな情勢に入っている。
1950年代初期の朝鮮戦争により、朝鮮半島は激しい戦場となった。敗戦によって壊滅した日本資本主義は、朝鮮民族が流した血によって得た軍需特需により復活した。A級戦犯は巣鴨プリズンから釈放され、そのなかの一人で東条英機政権で商工大臣だった岸信介氏は政界に戻り、総理にまで上り詰めた。朝鮮民族にとり、休戦中の平和への願いは、分断された二つの国家の両国民にとり根源的なものだった。
 麻生太郎財務相がG20において、保護主義批判、アメリカの鉄鋼など関税に自分の意見をきちんと述べた。それは、言葉だけの「シャザイ」「オワビ」の口先言語の安倍首相よりもはるかにましと思う。もちろん財務省統括無責任は別次元である。
 「内憂外患」安倍晋三氏の軽薄弁論は、意味とは逆の、意味のない空虚な発言ばかりだ。アメリカの国会での演説は総理がなんら論理にかける美辞麗句を並べるかを露呈した。なのに、外交儀礼のアメリカ国会議員のもてなしに、総理は調子づいて外交で公金血税をばらまいて地球儀俯瞰外交を続けた。しかしその末の現在、トランプ大統領でさえ「虚偽の盟友」と暴露。
 藪中八十二氏の論評は、トランプをよく見抜いていて納得しうる。蓮池薰氏の安倍総理批判は、トランプは取引にはしても拉致解決には動かないと見抜いている。安倍総理のケーススタディのなさ。安倍氏には分析や仮説、論理的判断にかける。それらなしの強者依存で国際外交を進めようとしてことごとく失敗してきた。
 拉致問題を政治的に利用している権力志向者たち。日本でもアメリカでも、拉致被害家族の苦悩を解決しようとは真剣に考えていないとしか伝わってこない。藪中元外務次官は、CIA長官北朝鮮秘密裏密使を懸念する。トランプ政権は一時的に成功しても行き当たりばったりで、世界中に災難をもたらしている。
 貴重な情報が日本に知らされず、米朝会談の候補地五箇所を取材から知った金平キャスターが伝えてくれたように、日本は蚊帳の外におかれている。スウェーデン、スイス、ウランバートル、ホンコン、マカオ。最後二つは聞き損ねたのであやふやだが、現在の日本外交は本当に危うい。「外交の安倍総理」と言われてきたけれど、なんの外交をして回ってきたか?


Ⅱ:巨大地震と日本社会

 南海巨大地震。もう何十年も東海沖大地震の判定予知会連絡に基づいた想定ということで、全国の小中学校は避難引き取りの訓練を行ってきた。それだけ地震予知は難問なのだろう。なのに原子力発電所に関わる裁判で、いくつもの裁判所は原発安全・再稼動許可の連続判決を行っている。素人でもわかるようなことを、権力に忖度してなのか、とんでもない判決を下す。自然は、騙せない。
 ふと思い出した。柏崎刈羽原発の再稼動に慎重な対応をした新潟県知事。私生活の女性問題で辞職した。私は彼を非難するほど高潔な人格ではない。私生活の問題点は世論の批判の通りとしても、これで新潟の原発が再稼動されるようだと、とんでもない災害が起きる危険性は一挙に高まる。
 江戸時代にも富士山噴火や大地震など災害は起きている。いま日本の巨大災害が懸念されるのは、江戸期にはあった地域・コミュニティが戦後高度経済成長とともに、過疎地も過密地もともに解体され、地域が砂漠のような虚しい人間関係でしかないことだ。地域社会の問題への対策が重要だ。
 地道な科学者が調べ続けて、17世紀の巨大津波が北海道を襲ったことを明確なものとした。産業や軍事に役立つ研究でなく、日本社会や国際社会がより安心できて幸福に暮らせる研究者の姿勢さえも問われている。
 時代が解決を要請する足元から連なる大きな課題。その課題にたちむかう新しき人々。若者たちにも期待する。非力だけれど、己自身も日々の生き方において。

《転載》「安倍さんは嘘つき」元家族会の蓮池透氏が拉致問題で安倍首相がついた真っ赤な嘘と政治利用の手口を全暴露

2018-04-18 23:04:28 | 政治・文化・社会評論
「跋文」櫻井智志

 安倍晋三総理の任期は、9月の自民党総裁選でさらに長期政権となる、と言われてきた。けれど、自民党の中からずっと安倍氏個人を総理として適任かどうか懸念は続いてきた。
 特に、総理の歴任者福田康夫氏の発言は、その内容も存在の重みも同じ派閥の政治家だけに、国民の間にも与える影響は大きかった。
 そんな中に「リテラ」は以下の記事をインターネットに公開した。
いかに安倍総理が、政界に入ってから、事実と異なる詭弁を弄してきたかを、拉致被害者家族会に深い関わりのある蓮池透氏の証言は、センセーショナリズムを排して冷静に耳を傾けるに値する。


--------------------本文------------------------------------------
リテラ > スキャンダル > 告発 > 元家族会の蓮池透が「安倍は嘘つき」
「安倍さんは嘘つき」元家族会の蓮池透氏が拉致問題で安倍首相がついた真っ赤な嘘と政治利用の手口を全暴露
http://lite-ra.com/2015/12/post-1776.html

左・蓮池透氏のツイッターアカウントより/右・安倍晋三公式サイトより

 安倍首相はウソつきだ──。本サイトでは安倍首相の数々のウソについて繰り返し報じてきたが、意外な人物が安倍首相のウソつきぶりを暴露した。
 意外な人物とは、北朝鮮拉致被害者・蓮池薫氏の兄で、「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(家族会)元副代表の蓮池透氏だ。拉致問題といえば、安倍首相が官房副長官だった小泉政権時代に、一気にその知名度と人気を高めたきっかけ。拉致被害者とその家族との関係は深く信頼も厚い。そんなイメージがあったが、その当事者のひとりからもウソつきと批判されるとはいったいどういうことなのか。
 蓮池氏の「安倍首相ウソつき」発言が飛び出したのは、12月9日に開かれた辻元清美衆院議員の政治活動20周年パーティでのこと。会の冒頭、辻元氏と田原総一朗氏の対談が行われていたのだが、途中で客席にいた鳥越俊太郎氏と蓮池氏を見つけた辻元氏が、ふたりをステージ上に招き、急遽4人でのトークとなった。
 TBS『NEWS23』岸井成格氏の後釜とも噂される朝日新聞特別編集委員の星浩氏も客席にいる前で、鳥越氏が『NEWS23』の岸井降板問題を批判するなど、当然、話題の中心は安保法制、安倍政権批判で盛り上がった。
 そんななか、マイクをもっていなかった蓮池氏が、何やらボソっとつぶやいた。隣に座っていた辻元氏がそれを受けて、聴衆にその内容をこうバラした。
「蓮池さんがヨコで、安倍さんはウソつきって言ってる(笑)」
 マイクを渡された蓮池氏、さすがに表立っては発言を認めないだろうと思いきや、もっと強い調子でこう断言したのだ。
「安倍さんは、拉致問題を利用して、総理大臣になった」


 蓮池氏は、安倍晋三が拉致問題をいかに自身のイメージ操作に利用してきたか、そのウソの数々を暴露し始めた。
「彼はどういうふうに喧伝していたかというと、小泉訪朝に官房副長官として一緒に行って、北朝鮮側、金正日総書記から拉致問題について謝罪と経緯の報告がなければ、日朝平壌宣言にサインをせず、席を立って帰るべきだと自分が進言したと。そういうことになっているが、ウソ。それは、みんなの共通認識だったんだから」
 蓮池氏言うように、この安倍の「署名見送り進言」は、当時数々のメディアが報じていた。
〈小泉首相と金総書記との間で交わされた「日朝平壌宣言」をめぐり、拉致被害者の多くが死亡していたことが分かったため、安倍官房副長官と高野紀元外務審議官が一時、「宣言の署名を見送るべきだ」と主張していたことが複数の政府関係者の話で明らかになった〉(産經新聞2002年9月18日付朝刊、一部略)

〈昼食を一緒に食べようという北朝鮮側の提案を断り、日本側は控室で日本から持参した幕の内弁当を食べた。だが、首相はほとんど手を付けなかった。 安倍が首相に迫った。「拉致問題について金総書記の口から謝罪と経緯の話がない限り共同宣言調印は考えた方がいい」 決裂もありうる──。緊迫した空気が周囲を包んだ〉(毎日新聞同19日付朝刊、一部略)
 しかし蓮池氏も指摘するとおり実際はこの武勇伝はまったくのデマだ。本サイトでも報じたが、日朝首脳会談の立役者で会談に同行していた田中均アジア大洋州局長(当時)が後にフリージャーナリストの取材に対し、安倍の署名見送り進言があったことをはっきりと否定している。そもそも金総書記が拉致を認めて謝罪しなければ平壌宣言に署名できないのは会談関係者全員の基本認識だったから、わざわざそんなことを言う必要もなかった、と蓮池氏と同様の解説を田中氏もしていたという。ちなみに補足すると、このデマ武勇伝をメディアにリークしたのは、ほかでもない安倍晋三本人なのだ。

 さらに蓮池氏によると、安倍首相の拉致問題をめぐるウソは、これだけにとどまらなかった。蓮池氏は語気を強める。 

「弟たちが北朝鮮から一時帰国ということで帰ってきたとき、当初2週間で帰ることになっていた。そのときに帰国した被害者5人を安倍さんは体を張って必死に止めたっていうんだけど、これは真っ赤なウソ! 止めたのは、私なんだから! 安倍さんが止めたって言うのであれば、途中で電話をしてくるとかあるはずだけど、そんなのない。あれは、安倍さんが止めたんじゃない、私が止めたんだ!」
 この「北朝鮮への帰国を体を張って止めた」という話も、先ほどの「署名見送り進言」デマと同じくらい流布している。安倍首相自身、たとえばFacebookで“帰さないという自分の判断は正しかった”と書き込むなど、あたかも自分の手柄のように語っている。蓮池氏によると、これも真っ赤なウソなのだ。
 安倍が、こうしたウソをついたのは世間に対するイメージ操作だけではない。政権内部でも、同様のウソをついていたようなのだ。
「それから朝日新聞で今年9月に福田康夫さんのインタビューが載って、「5人を帰すかどうか、苦悩した」と。その記事のなかに、安倍さんが「5人の意見を集約しました」と福田さんに言ってきたとあったんですが、そんなことしてません!」
 拉致問題についてはなんでもかんでも自分の手柄にしようという安倍の姑息さが透けて見える。
「そういう美談がはびこっているわけですよ、世の中に。安倍さんはすごく拉致被害者に寄り添っている、みたいなイメージ。その美談を利用して総理大臣になったんですよ」
 安倍のこうした拉致武勇伝デマの数々は、「拉致被害者に寄り添っているイメージ」をつくっただけではない。「席を蹴って帰りましょうと進言した」「体を張って説得した」とやたら勇ましい言葉をチョイスし、安倍の「闘う保守政治家」というイメージ形成にも大きく寄与している。さらにいえば、現在につながる排外ナショナリズムの機運をも一気に高めた。蓮池氏が指摘する通り、安倍は拉致問題を利用して、自身の“闘う政治家”イメージをつくりあげ排外ナショナリズムを煽り、それらを武器に総理大臣にまでなったのだ。


 そして、蓮池氏は安倍首相について、こうも指摘した。
「安倍さんはかけ声だけ。自分の在任中に解決するって言ってますけど、では何をもって「解決」とするのか。安倍さん自身、わかってない」
 安倍首相はかけ声だけ。これは拉致問題に限らず、まさに安倍首相の政治姿勢すべてに当てはまる。アベノミクス、積極的平和主義、一億総活躍……すべてかけ声だけで、中身もなければ、その先に解決もない。安倍政権の支持者たちはそのことを早く自覚すべきだろう。
(編集部)

-----本文転載終了---------------------------------------

ツイッター社の本質か?

2018-04-17 22:54:54 | 政治・文化・社会評論
ツイッター社の本質か?

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【2018年4月14日土曜日。JNN報道特集はきょうも健在。貴重な報道番組だ】

2018-04-14 19:42:34 | 政治・文化・社会評論

櫻井智志



2018年4月14日土曜日。国会議事堂前の抗議集会からいま帰宅。集まった五万人(主催者発表)の国民の安倍総理不審と懸念は、憎悪さえも伴っている。離れた場所で林立する日の丸に応援された安倍支援団体が二箇所盛大に盛り上がっていた。国会前の市民は「安倍私怨」。ごく当たり前の中村愛媛県知事の発言が際だって素晴らしく思える。もう安倍政権の実質的倒壊開始だ。
 安倍総理は、自らを「現人神」のように権力を過度に盲信しているのだろうか。少なくとも国会議事堂の外は全く異なる空気だ。国民はうそを肌で見抜いている。このような総理を政治の頂点にいただくことは、日本国民が世界の嗤い者となっている。「総理は裸だ」と言える人が官邸に皆無か。
 


 熊本地震は、原発事故の福島とは異なる普通の地震だ。大分県にも及び何度も強い余震が続いた。過去に兵庫や新潟や北海道でも大地震はあった。しかし、県民をこれほど痛め付けているのは、国土交通省など国政の明白な対応の不十分さがある。開発を豪語するより、国土保全と復興は急務だ。
 熊本城も阿蘇山も九州の、日本のシンボルであり財産の一つ。会津磐梯山や猪苗代湖の美しい自然も中世から由緒ある土地だ。琉球王国は豊かな海洋貿易の国家として富んでいた。沖縄・福島・熊本。
 誰かが貶めて、誰かが当然の人間的栄誉を剥奪している。私は覚えていて忘れない。東京に2020年のオリンピック・パラリンピックを誘致するための最終選考会。外国からの質問に答えた安倍内閣総理大臣は、こう言った。
 《福島原発からの汚染水は、川から海に流れ出てはいない。》
なんと安倍晋三氏は、きわめて僅かな数値、1立法メートル程度の、聴いていて唖然とするような虚偽の数値を発言したのだ。開始から東京五輪は虚偽から生み出された。そして今も福島原発は1号基から4号基まであるが、今も不気味な状態で放射能は終焉していない。原発事故に従事する原発労働者は、利益が多い東京五輪工事に多くの人出が駆り出され、福島原発の労働者は経験が蓄積されずに若者が新たに取り組んでいる。
 小池百合子東京都知事は、しらっとして道路に関わる東京都条例を通過させた。それは、今後の使い方によっては治安立法として、政府や権力への批判を道路や公園で行うことを封じ込める危険性があり、識者からは警戒を喚起された条例である。
 東京五輪を期に、日本を全体主義国家に歪めるなら、今からでも東京五輪・パラ五輪を返上しても、福島原発や熊本地震の復興に国政の全力を注ぎ、「日本沈没」を阻止するのが、国政統治の正統性を帯びるものだ。





(写真:小生がガラケイで撮った現場のスナップです)

四項の人間賛歌~『報道特集』2018/04/07

2018-04-07 18:52:10 | 政治・文化・社会評論
櫻井 智志





公文書の改竄と隠蔽は、民主主義政治を根底から破壊する行為だ。
安倍晋三政権下で、数々の省庁にて、これほど大量の公文書改竄・隠蔽が行われていることは驚くべきことだ。国政統治の正統性を疑う前近代的政治は、国際社会から深く危惧されている。何とも想わないのは安倍総理1人だ。





中国の人権派弁護士の100日を超える不当拘束は、報道もされず今も続く。日本の籠池夫妻の不当勾留日数は、沖縄県平和活動センターの山城博治氏の拘留を超えている。中国も日本も、国民の人権に由来する統治の原理とは無縁だ。個人の生きる権利から構築される思想は、今も実現から遠い。





1万6450人の優生保護法を根拠とする不妊手術の施行。
世界史は極刑や暴虐の歴史でもある。しかし戦後日本で、昭和22年から平成の民主党政権による廃止迄続いた。親の依頼で強制不妊手術を行った医師。精管手術を強制された男性。誰もが後天的に障がい者になり得る事実を忘れまい。
特集タイトルの【障がい者にとっての恋愛と出産】。「息子がいなかったら私は生きていなかった」、64才の女性の言葉が深く重みがある。恋愛や出産が、人にとっての根源的権利であることを踏まえている。そしてつい最近までそれは認められていなかった事実の重さが私に響く。





63年間の長野県松本少年刑務所桐分校。フランスの抵抗詩人ルイ・アラゴンは「まなぶことは、共に希望を語ること」と詩『ストラスブール大学のうた』で書いた。80歳の受刑者は若いときにここ(学校)に来ていたらこんなに犯罪をおかさなかった、と語った。教育と学問の本質を直観する。
長野県の開智学校には、子守学級もあった。中学校本校生が桐分校について語る言葉が心の声としてしみる。人と人とは人間関係でつながる。だが芝田進午氏は歪みや疎外から解放されたコミュニケーションを人間連繋として定義づけた。桐分校でまなぶ受刑者の学ぶ様子に人間連繋の姿を見る。
桐分校の校歌は、長野県信州の自然と人情の深さを象徴するかのように、美しく素晴らしい。