【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【永岡浩一さんからの通信】 2021年08月27日

2021-08-28 19:04:14 | 転載
西谷文和 路上のラジオ(2021/8/27更新) 敗戦76年、不発弾で両手と光を失った藤野高明さんのお話、障害を様々な方の尽力で乗り越えて今に至る戦後史を語る、未来に残すべきものは平和憲法、残してはならないものは原発&西谷さんによるアフガニスタン情勢解説、アメリカの帝国主義+無責任が中東の庶民を大変な目に合わせたことを語る




永岡です、西谷文和路上のラジオ、Radio on the Street第63回、今回は敗戦76年企画、敗戦の翌年の1946年7月、今年83歳の藤野高明さん、元教師はもう空襲におびえることはないと思っていたら不発弾で両手首と視力を失い、必死で障害の中で勉強、差別の中を活きられたお話をされました(https://www.radiostreet.net/radio/899/ )。概略追跡します。

 中東、アフリカなどの紛争地を取材される西谷さんのラジオ発信、スポンサーもなく、何の自粛、忖度もなく放送されるもの、リスナーの声、Daigo氏の差別発言、出したメディアの責任、そしてアベスガの破綻、日本の文化の破綻との声があり、西谷さんのSNS炎上、アフガンの写真をネットから盗んだと誹謗中傷だが、もちろん盗んでいない、西谷さんの通訳のアブドラさんのもので、しかしネットで誹謗中傷するのは団体、ネトウヨの組織動員、木村花さんも自殺、命を軽視するものがインフルエンサー、そして根拠なく誹謗中傷は社会が壊れかけている、しかしリスナーや、ゲストの藤野さんを支える人はそれを何とかしないといけないと思っているもので、西谷さんは市民の力を信じて発信されると説かれました。



 前半は西谷さんによるアフガンのこと、カブール陥落のアフガン、あっという間の陥落、米軍や有識者は一方的に撤退だとタリバンが3カ月で制圧と見て、西谷さんも同様、しかし西谷さんもアブドラさんもビックリ、原因はバイデン大統領の判断ミス、米軍はいずれ撤退すべき、しかしタリバン>アフガン政府軍、オバマ政権の時に完全撤退ではなく、少し残して、アフガン政府軍とタリバンは今まで米軍の協力で互角、しかし米軍の後ろ盾なし、さらに2021年にアフガンのいくつかの都市はタリバンに制圧されて、そしてこの戦争の「正当性」はタリバンにあり、米軍はタリバンか確認せず射殺。上から無人機で撮影して、子供が薪を拾うと爆弾を仕掛けているとして殺すと、その兄弟はタリバンに入り、アフガン政府軍は、ガニ政権は腐敗して給料もちゃんと払われず、アフガンの兵士は危険な任務なのに200ドルしか払われず、それも遅配、政府軍でやっていられず、タリバンになる人もあり、タリバンはアメリカの侵略に抗する大義はあるのに、バイデン氏は撤退。しかし和平合意はあり、タリバンを政党として、民主的な選挙を国連の監視の下でやってから米軍は撤退すべき。

 原因はトランプ氏、アメリカファーストで、トランプ氏はズラトン+バイデン氏がそれを追認、アフガン人を見殺しにしてもズラトン、アフガンを攻撃して20年で無責任。しかし、西谷さんの予想で、今のタリバンは昔より丸くなっているものの、現場はアブドラさんの映像を見たら米軍に協力したものに公開リンチ、報復的なことをして、国際的な記者会見で否定している弾圧をタリバンはして、そして女性の人権は12歳までしか教育なし、女性は男性のものになれ、そしてアフガンのテレビ局の女性キャスターは追放されて、タリバンの幹部はきれいごとを言うが末端はこの始末。

 内戦は終わったが、タリバンも一枚岩ではなく武闘派と穏健派があり、今は武闘派が主導権でも、政治はできず、カルザイ政権と穏健派で何とか連立政権で、イスラム色の薄れる政権ができたらいいが、悪い方向だとアフガンがテロの温床、ISはいて、欧米でテロもあるとまた中東で戦争だが、中村哲さんのやり方でみんな食べられたらタリバンはなくなる+国際社会が忘れない、こんな独裁を許さず、今回は武力の政府でいずれ潰れるが、国際社会の監視は必須だと説かれました。



 そして、藤野さんを通しての戦争の愚かさを考えるもの、敗戦間もない1946年、小学校の際に不発弾の爆発に巻き込まれて、あの夏の朝から75年、7月18日に、朝7時に不発弾暴発で視力と手先を失い、弟は5歳で即死、第2次大戦の翌年、藤野さんも後で5000万人世界でなくなり、その数倍障害を負ったと知り、しかし敗戦でもう空襲はないと思い、食糧難とインフレで人間は大変でも、空襲なし+先生は優しくなり、男女同権、言論の自由、当時深い意味は分からずとも、新しい時代が来たと思った。

 弟さんと川、田んぼで遊んで、川岸に廃棄物が無数あり、小さい電池のようなものを拾い銀色、それを拾い集めて、まさか爆弾とは思わず、父は大工で朝は早く、拾ってきたもので遊ぼうとして、片方に穴、何かあると思い、叩くと砂粒が出てきて、釘でそれを出そうとして爆発、その時何もわからず、担架にのせられて大変、福岡であり、父、母も大変、父は当時34歳、母は31歳、敗戦後、子供を戦火から救い出したもの。

 藤野さん、それで学校に行けず、それも13年、怪我をして、顔、手に包帯、目は見えず、視覚障害者は盲学校もあり、理解はしていたが絶望、しかし手がなくなったのを知ったのはその後、不自由で、食事も一人でできず、そして包帯が取れて、しかし弟の死も後で知り、自分のこと、弟のこと、深刻。いつか目は見えると思っていた、親も励ましてくれたが、15歳から視力回復のため入院、しかし18歳で全盲になり、今の眼科の力ではどうにもならないと言われて落胆。

 いつか目は見えると思い亡くなり、精神も抑圧、ぐれるともできず、不良にもなれず、自暴自棄、母親、看護師に当たり、そんな生活を半年。そして19歳の時に転機、目は見えないと通告されて、看護実習の女性、3歳年上の方熊本さんが看護学生、藤野さんと話をされて、野球は西鉄ライオンズを応援、ラジオにかじりついて、そして自分のことを、看護師さんも高校を出てデパートに入り、その後別の道を、として看護師になり、藤野さんに親身になってくれて、その方と藤野さん穏やかにやれて、その方が命の初夜を読んでくれて、作者はハンセン病、腸結核で亡くなつた方だが、川端康成も認めた作家、それを読んでもらい、藤野さん、深刻なテーマだが、熊本さん読んでくれて、すると患者さんは他の方も聞きたいとなり、ハンセン病の患者さんたちのことを知り、命を削り闘い、社会の差別に押し潰れそうになりながら、必死で闘ったもの、ハンセン病患者は隔離などされて、すると熊本さん、資料を取り寄せてくれて、その際に点字を知り、点字は指で読むが、藤野さんは手がないものの、盲学校の生徒と一緒になり、点字は面白いと教えてくれて、藤野さんそれを覚えて、西谷さんも覚えられる、システマティックにできて、藤野さん覚えて、数時間で覚えられたが、指がないものの、唇で点字を覚える方法もあり、継続は力なり、点字をマスターして、一つ分かると、手掛かりが一つあると、次から次に道は開けて、点字を読めるようになり、唇で点字を読んで、足がかりをつかむと、読むスピードが上がり、盲学校に入学できて卒業。

 そして、教師になりたく、教員採用試験を受けて、盲学校に5年いて先生になりたい、大学に行かないとならないが、当時の60年代の大学は障碍者の入学を想定せず、ごく少数の、同志社、関学は入れていたが、国公立も大半の私立も障害者お断り、通信教育で日本大学に入り、願書に身体の状態を書くところがない、それを書いたら過去は排除されて、日大には障害のことを書く欄はなく、9歳下の妹の協力で入り、しかし単位を取るのは大変、東京の水道橋に行かないとならず、福岡からの通信教育のみでは困難、65年に入学、68年に単位を取り、そして日大に行き、二重の障害で福岡から東京まで40日のスクーリングは大変、お金も要り、母が出してくれて、当時の100万を親は、無駄遣いしないと知っていたから、当時29歳、妹さん、仕事を休み1週間付き添ってくれて、そして日大は応じてくれて、藤野さんが重度の障害でも努力に頭が下がる、しかし4年生大学は大変、それで帰ってくれと、しかし単位はあり、短大の資格はあり、教員免許は高校はダメだが、中学の2級は取れて、藤野さん努力されて、ここまできてあきらめず、頑張って卒業。藤野さん、学友会の方が福岡に帰らなくてもいいと言ってくれて、友人がローテーションで教室の移動を手伝ってくれて、友達もできて、農業青年や自衛隊に行っている青年が助力してくれて、東京の生活を支えてくれて、5年半かけて日大を卒業。

71年に卒業の予定、通常の教員採用試験は前年に受けられるのに、障害者で断られて、点字の試験を作れないというのは嘘、相手は無知をさらけ出して、当時でも点字は把握できるものなのに断られて、そして全国に前例がない、毎度お馴染み役所の始末、しかし誰かが始めないといけない、そして過去にも受けたかった人がいて断った=みんな差別してきたから藤野さんも差別すると恥ずかしげもなく公言。今なら問題になるが、当時はエセ左翼、暴力集団もいたが、藤野さんは平和的に、冷静にやったのに、それで1回目は受験させてもらえず。

 そして、71年に黒田革新府政が大阪に出来て、憲法を生活に生かすものになり、教育委員会は前年と同じでも、しかし知事は憲法を生かすというのを主張したら力になり、障害者差別は許されないとして、何とか折れてくれて、そして藤野さん以外にも受けたい人がいたのに、藤野さんは特例だと教育委員会はしてしまい、他の人はダメ、役人は前例を作りたくない。そして、藤野さん、役所に実績を作るために受験して100人のうち24人合格。

 しかし、教育委員会は空きがないと発令、藤野さんのために設備、人材がいると尻込み、教育委員会は入れないであり、春には入れず、しかし6月になり、採用を求めて、教育委員会は非常勤講師で世界史の授業をできて、給料は16900円の手取り、はっきり覚えていて、母親に3000円送金、しかし母はそれを仏さまに置いていた。

 仲間も、障害者差別を越えるために協力してくれて、そして1年で教員採用試験の効力がなくなり、行政はそのタイムリミットを狙う、黒い雨、福島原発事故も同じ、それでもう一度受けろ、しかし特例で受けさせて、それで期限だと排除はおかしいとして、何とかフルタイムで働いて、涙を呑んでもう一度受けて9月に本採用。

 63歳まで教師をされて、今82歳、最近本を出版、今までに3冊出されて、人と時代のもの、時代は、戦後、平和憲法ができて、しかし戦争だと障害者は非国民、ナチスは障害者を殺害。そんな時代ではなく、親、妹、ボランティアにお世話になり、手助けしてくれる人、同僚、教職員組合にも恵まれて、本を書くのに寄稿を350人に依頼、その一人は西谷さん、今年には出るがコロナではあるが、何とか訴えたい。

 藤野さん、人生は様々なことがあるが、あきらめない、死なない、藤野さんも死にたいと思ったことはあったが、母は死んで花実は咲かないと教えてくれて、そして人間は一人ではなく、自分一人で生きるのではない。藤野さんの思想信条、子供たちに残したいのは平和と人権、今の憲法を守り「残してはいけないのは原発」、大事故を起こして無数の人間を不幸にしてしまう、核廃物を処分できずモンゴルに捨てるなどというさもしいものを残してはならないと締めくくられました、以上、藤野さんのお話でした。



 路上のラジオ、こういう内容はラジオならではです。この番組、企業スポンサーはありません、皆さんの協力をよろしくお願いいたします。障害を越えて活きられた藤野さんのお話、いくらでも拡散してください!




【色平哲郎氏のご紹介】GOOGLE AI による COVID-19 感染予測(日本版) 

2021-08-28 17:12:31 | 転載
どういう価値を優先するか、その根拠はなぜかということを考えるために必要なのが教養です。
それがないと、目的のない能率だけの社会になってしまうでしょう。
『教養の再生のために』加藤周一


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GOOGLE AI による COVID-19 感染予測(日本版) 

Japan COVID-19 Public Forecasts

以下予測データの対象期間: 2021-08-23 から 2021-09-19

対象となる 28 日間に予測される新規の死亡者数と陽性者数の総計
予測される死亡者数 2,175
予測される陽性者数 921,536

本感染予測サービスにおける13府県の陽性者数および死亡者数の予測は以下のとおり。

東京都:陽性者数 17万1962人、死亡者数 55人
千葉県:陽性者数 4万402人、死亡者数 119人
神奈川県:陽性者数 6万2831人、死亡者数 108人
埼玉県:陽性者数 6万4197人、死亡者数 145人
茨城県:陽性者数 7400人、死亡者数 27人
栃木県:陽性者数 3882人、死亡者数 25人
群馬県:陽性者数 5021人、死亡者数 27人
静岡県:陽性者数 2万640人、死亡者数 63人
大阪府:陽性者数 6万5416人、死亡者数 107人
京都府:陽性者数 2万5394人、死亡者数 58人
兵庫県:陽性者数 2万6901人、死亡者数 147人
福岡県:陽性者数 4万302人、死亡者数 68人
沖縄県:陽性者数 1万8252人、死亡者数 34人

https://bit.ly/3mBkZLm


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私が引っかかっているのは、、、集積された「情報」が「知」であると考えられている点である。私は才能にあふれる、彼らインターネット世代の揚げ足を取りたくて、些細なレトリックにこだわりたいのではない。「情報」を「知」と読み替えることこそ、市場化された「現在」を特徴づけている本質なのではないかと思っているのである、、、
インターネットの出現とそれに続く情報の氾濫によって、確実に人間は知性的であることの意味と知に対するマナーを見失うことになるだろう、、、
情報をいくら集積しても、それは量の増大に過ぎない。それを「知の集積」と呼んでしまうところに、テクノロジー信仰の根本的なあやうさがある、、、
「知性的であることの意味とマナー」と書いた。噛み砕いて言えばそれは次のようなことである。
知識は積み木のように積み上げてゆくことができるが、知性とはそのようなものではない。
むしろ、積み上げてきた思考のプロセスを、積み木崩しのように、崩すところからしか、新しい知性というものは生まれてはこない。
私(たち)が、何度も繰り返してきたように、知性とは自分が何を知っているかではなく、自分が「何を知らないか知っている」というところにその本質を持っているからである。
これもまた、メタ「知」である。
しかし、それは「知」に対する「知」ではなく、「不知」に対する「知」である。
それはまた、自分がすでに知っていると思うことをもう一度相対化してみることでもある、、、
ソクラテス、デカルトの昔から、ニーチェ、マルクス、フロイト、あるいは孔子、孟子から空海、一遍、親鸞にいたるまで、先賢の「知」の初源には、自分が何であるのかよくわからないという疑問が横たわっていたと言えよう。
自分が何であるかよくわからないということは、すなわち、自分の知もまたよくわからないものの活動であるということである。
知はどこまで行っても、このよくわからないものに触れることはできないが、よくわからないということを深く実感することだけはできる。
ネットの向こう側に知があり、ネットで繋がった人の輪があると考えるのは自由だが、知も、人もどこか影の薄い情報に過ぎないと疑ってみる必要はあるのではないだろうか。

平川克美「株式会社の世界史」292p


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「エラーカタストロフの限界」を超えるコロナウィルス変異への対応

東京大学先端科学技術研究センター がん・代謝プロジェクトリーダー 児玉龍彦

1) 当初は変異が少ないと考えられ、ワクチン、抗体医薬が期待された

2) 速やかに置き換わり始めた新型コロナウィルス

3) 一人の人体内で急速に変異する

4) デルタ株は複数ありワクチンを突破する

5) RNAワクチンは細胞性免疫を誘導し変異に強い

6) 複数の抗体のカクテルは変異ウィルスに強い

(終わりに) 科学に基づく政策決定ができるようにすることが重要である。


要約

進化生物学では過剰な変異はゲノムの安定性を自壊させ、Eigenの提唱した「エラーカタストロ フ」の限界があることが理論化されている。これまでの一本鎖RNAの3倍の大きさを持つコロナウィルスには校正機能があり、変異は一定数以下と推定され、新型コロナウィルスの制圧にワクチ ンによる集団免疫が期待されてきた。だが免疫不全の感染者では、複数の変異と変異前のウィル スが共存する形で、一人の中で変異が多数蓄積される。その結果、ワクチンや治療薬に抵抗性の 増したウィルスが変異の波を生み出している。変異で生み出されるタンパク質の3次元構造には 限界があるが、まだより強力な変異株の生まれる可能性もある。日本の政策を最新の科学に基づ く診断、治療、予防に急速に切り替えていくことが求められる。


1) 当初は変異が少ないと考えられ、ワクチン、抗体医薬が期待された

新型コロナウィルスは当初、一本鎖のRNAウィルスとしては遺伝子の変異のスピードが遅く、こ れまで知られるインフルエンザやAIDSの原因となるHIVよりも少ない、毎月2-3カ所くらい、1年 で20カ所をやや上まわると考えられた。そのため、ワクチンや抗体医薬品の効果が期待された。

一本鎖のRNAウィルスは複製してコピーを作るときにエラーが多いが、コロナウィルスは、 nsp14というタンパク質があり、これが複製のチェックをするエキソヌクレアーゼ活性を持つ。そ のため複製ミスはチェックされ変異は少なくなる。コロナウィルスは遺伝子のサイズが約3万塩基 とインフルエンザやHIVより3倍大きいので、nsp14が欠損すると変異率は15倍に上がり、その ウィルスは増殖が困難になり自壊する考えられてきた。ノーベル賞受賞者のEigenが1971年に予言 した進化生物学の基本の「エラー・カタストロフ(ミスによる破局)」の限界として知られる。

さらに、校正機能を持つコロナウィルスは、インフルエンザなどに効くポリメレースを阻害する核 酸アナログの複製阻害薬が効きにくいことが知られている。2020年の感染拡大の当初は、変異に よる感染性の増大はあまり心配ないのではという議論が、ロンドン大学の学者などから出され た。これが「集団免疫論」の根拠ともされた。

文献1 Robson F., Khan K.S., Le T.K., Paris C., Demirbag S., Barfuss P., Rocchi P., Ng W.L. Coronavi
rus RNA Proofreading: Molecular Basis and Therapeutic Targeting. Mol.
Cell. 2020;80:1136?1138.

文献2 Eigen M. Selforganization of matter and the evolution of biological macromolecules. Naturwiss
enschaften. 1971;58:465?523.

文献3 van Dorp L., Richard D., Tan C.C.S., Shaw L.P., Acman M., Balloux F. No evidence for increas
ed transmissibility from recurrent mutations in SARS-CoV-2. Nat. Commun. 2020;11:5986.


2) 速やかに置き換わり始めた新型コロナウィルス

ところが、中国から中東を経てヨーロッパに広がった新型コロナウィルスで、スパイクタンパク 質の614番目のアミノ酸がアスパラギン酸(D)からグリシン(G)に変化するG614D変異株 は、感染し増殖するスピードが早く、PCR検査でも鼻咽頭のウィルス量がより多い。20年4月にア メリカの西海岸から東海岸にあっという間に広がり、日本にも2020年の5月には最初の感染の波を もたらした。このウィルスは、スパイクタンパク質の変異とともに、ポリメレースの変異(ポリメ レースの323番目のプロリンがロイシンになる:スパイクタンパク質ではないことに注意)も伴 う。残念ながら、なぜ増殖のスピードが早いか分子機構は正確には分かっていない。このウィルス がその後の変異株の「幹ウィルス」ともいうべき多くの変異の根源となっている場合が多い。

文献4 Korber B., et al. Tracking Changes in SARS-CoV-2 Spike: Evidence that D614G Increases Infecti
vity of the COVID-19 Virus. Cell. 2020;182:812?827

単純に多くの人々の間で感染が広がって変異が起こっただけでなく、アルファ株と呼ばれる変 異は英国のケントで発見され、2020年12月から6週間で英国において最も広がった株になった。 アルファ株の遺伝子の変異は、ユニークなアミノ酸変異が17カ所、アミノ酸は同じだが核酸の配 列の違いは23カ所もあり、変異の数が明らかに多い。今のところ次世代シークエンサーでゲノム 配列は簡単に読めるが、それが感染性や増殖率にどう響くか予測することは難しい。

そこで簡略化のために、代表的な変異である501番目のアスパラギンがタイロシンに変わっ てヒトの細胞のACE2受容体にくっつきやすいN501変異を持つウィルスを「アルファ株」と総称す ることもある。だが、実際には当初の英国型では、スパイクタンパク質だけでも6カ所のアミノ酸 変異があり、後に述べるように、デルタ株とされるL452R変異を持つものも多い。

文献5 Kai Kupferschmidt Fast-spreading U.K. virus variant raises alarms Science. 2021 Jan 1;371(65
24):9-10.


3) 一人の人体内で急速に変異する

多くの人が感染した中でこのように多くの変異が急速に固定化されて広がったことは考えにく い。そこに一人の免疫不全の人の中で急速に変異が起こること、特に治療薬に抵抗性の変異が起 こることがCell誌にアメリカのNIHから報告された。

この論文では、慢性骨髄性白血病で制がん剤を投与中の患者さんで起こった変異の集積を報告 している。この患者さんではコロナウィルスは症状なく増殖し続け、ポリメレース阻害剤のレムデ シビルも効果なかった。それに対して回復期患者血漿が投与され、2回目の投与で肺などのウィ ルス量は減少した。だが、鼻咽頭の粘膜には治療をエスケープする欠失変異を持つウィルスが残っ ていた。この論文の著者らは、変異の加速化よりはむしろ、免疫不全でコロナの症状がないた め、気づかれないウィルス増殖への警戒を呼びかけている。

図1 免疫不全患者では治療中の変異の増加が顕著である

New England Journal of Medicineには、自己免疫疾患の患者についてボストンのブリガム病院 からの同様の報告が出ている(上の図を参照)。新型コロナウイルスに感染後、コロナの症状は ないがもともとの自己免疫疾患の症状が続き、そのための免疫抑制剤の治療は増量されている。 レムデシビルなどでも再燃は防げず、抗体医薬品が投与されたが、原病のため153日目に死亡され ている。この患者さんではゲノム全体に変異の蓄積がどんどんみられ、特にスパイクタンパク質に たくさんの変異が生まれている。

さらにAIDS患者の多い、南アフリカでもワクチン抵抗性のスパイクタンパク質の484番目の グルタミン酸がリジンに変化するE484K変異が発見されている。同じくAIDS患者の多いアンゴラ でも新たな変異が懸念されている。

文献6 Avanzato V.A., et al. Case Study: Prolonged Infectious SARS-CoV-2 Shedding from an Asymptomat
ic Immunocompromised Individual with Cancer. Cell. 2020;183:1901?1912.e9.

文献7 Choi B., Choudhary M.C., Regan J., Sparks J.A., Padera R.F., Qiu X., Solomon I.H., Kuo H.H.,
Boucau J., Bowman K., et al. Persistence and Evolution of SARS-CoV-2 in an
immunocompromised host. N. Engl. J. Med. 2020;383:2291?2293.


4) デルタ株は複数ありワクチンを突破する

現在、最も深刻な広がりを見せているのは、インドで発見されたデルタ株である。ワクチンを ブレークスルーする率も高く、感染の広がりも早く広範であり、非常に懸念されている。デルタ 株は、スパイクタンパク質の452番目のロイシンがアルギニンに変異するL452Rが特徴とされ る。しかし、L452R変異は、カリフォルニアの変異株でも、南アフリカの株でも、ブラジルのガ ンマ株でも見つかっている。ヒト培養細胞で見ると、ワクチンを打っても感染する率は、L452R を持っている株の中で、アルファ株では4倍、ガンマ株では2倍なのに対し、デルタ株6.7倍と高 い。ゲノム解析ができない場合は、一般的にはPCR検査で、スパイクタンパク質の部分配列をみ て、N501Y変異をアルファ型、L452変異をデルタ型としているが、一つの変異だけではなく、変 異が組み合わさって増殖のスピードが決まる。注意しなくてはいけないのは、L452R変異を持っ ていて、デルタ株
とされる中に、さまざまな亜株があることである。

イギリスやアメリカなどワクチン接種率が5割を超えて、一時は、感染者や死亡者が急に減少し た国で、デルタ株が広がると感染者が急増し、重症者、死亡者も再び増加している。特にワクチン 接種で先行したイスラエルでは、ワクチン接種から半年経つと、急速に防御できなくなり、ブ レークスルー感染が増えている。そこで、がん患者などで3回目のワクチン接種が開始されてい る。

その場合に、RNAワクチンに使うスパイクタンパク質の配列は最初の武漢で解読された配列で なく、今のデルタ株の配列をベースにしたワクチンが求められるかもしれない。

文献8 Transmission, infectivity, and neutralization of a spike L452R SARS-CoV-2 variant. Deng X, et
al.
Cell. 2021 Jun 24;184(13):3426-3437.e8.


5) RNAワクチンは細胞性免疫を誘導し変異に強い

新型コロナウィルスが変異を想定以上のスピードで起こすため、当初の楽観論は消えた。ワクチ ンは変異したウィルスの感染を防ぐことが求められるようになる。

ワクチンは4種類のものがあった。従来からある2種類のタイプでは、ウィルスを増やして不活 化したもの、または、遺伝子工学で作られた組み替えタンパク質を注射して液性免疫を誘導する タイプである。しかし、これら従来型は、新型コロナウィルスが変異すると予防効果が少なくな る。

そして、今回新たに試みられたのは、核酸を投与して筋肉の細胞にタンパク質を発現させ、液 性免疫に加えて細胞性免疫を誘導するワクチンである。この新たなワクチンにも2種類あり、オッ クスフォード大学や、ロシアの研究所で開発されたアデノウィルスを使うベクターワクチンと、ビ オンテックやモデルナで開発されたRNA ワクチンである。

それではワクチンで誘導される液性免疫と細胞性免疫はどう違うのであろうか?

スパイクタンパク質を中和する抗体を作る液性免疫を誘導する場合は、抗体が細胞の受容体であるACE2タンパク質より強い親和性を持つことが重要になる。タンパク質の構造は、1個のアミ ノ酸が変わるだけでも全体が大きく変化する。ウィルスに多数の変異が起これば、ACE2につきな がら、抗体がつきにくい変異を選んでいくことができるのだ。

一方、核酸を注射するワクチンでは、まず筋肉の細胞にスパイクタンパク質を発現させ、分解さ せる。小さな分解されたペプチドが表面に出てくる細胞を、感染した細胞と間違えてリンパ球が攻 撃する。1,300アミノ酸のスパイクタンパク質を10数アミノ酸のペプチドまで分解して細胞表面に 出てくる。変異していないペプチドの方が圧倒的に多いので、細胞性免疫の記憶は変異したウィル スにも防御的に働く。

特に、RNAワクチンは、筋肉の細胞に大量のスパイクタンパク質を発現できる。そのため、細胞性免疫を速やかに、強力に誘導することが証明された。そこで液性免疫による防御を回避でき る変異ウィルスに対して、鼻咽頭で感染が起こることは防御できなくても、肺のたくさんの細胞 に多量のウィルスが感染して呼吸不全になることは防げるようになる。重症化を抑える効果が強 く、死亡率を下げる効果が大きい。

文献9 Rapid and stable mobilization of CD8+ T cells by SARS-CoV-2 mRNA vaccine.
Oberhardt V, et al.
Nature. 2021 Jul 28. doi: 10.1038/s41586-021-03841-4. Online ahead of print.


6) 複数の抗体のカクテルは変異ウィルスに強い

変異していくウィルスに当初は中和抗体を持つと推定される回復期血清で、強い治療効果が期 待された。だが、変異が進んでくるとすでに述べたように、中途半端な治療では治療抵抗性の ウィルスを育てるだけになる。しかし、ウィルスが変異するとしても一度に2つの変異が起こるこ とは確率的に少ない。そこで2種類のことなる部分を認識する抗体を組み合わせれば、大半の変異 ウィルスは中和して除去することができる。抗体カクテル医薬品はこうした目的で開発された。

新型コロナウィルスでは、発症した後7日から14日目で、ウィルスが消失し始め、抗体が血液中 に出てくるようになって急激に重症化する感染者が多い。ウィルス自体が増えて
呼吸不全が起こる というよりもサイトカインストームと呼ばれる免疫暴走が深く関わっていると考えられている。そ こで重症化を防ぐには、ステロイドなどの免疫抑制剤が有効である。

不思議なことに、高齢者や、基礎疾患があって免疫力が弱い人ではウィルスが体内で増え、そ の後で抗体が出てきて、免疫暴走が起こると、重症化しやすい。ウィルスに多くの細胞が感染し て、それから細胞性免疫が働くと、肺炎や呼吸不全はひどいことになる。

RNAワクチンの接種後の副反応でも、高齢者やがんの患者さんでは副反応が弱い。特に2回目の 副反応は、若い免疫力の活発な人では1回目より強く出るが、高齢者などは2回目の方が副反応が 弱い。

つまりこのウィルスでは、免疫力が弱いとウィルスが増えて多くの細胞が感染してしまう。一 方、免疫が働き出すと、感染している細胞が多い人が重症化することになる。そのことは若い医 療従事者などでも多量のウィルスに暴露されると重症化する人がいることでわかる。

New England Journal of Medicineではカクテル抗体療法の作用はウィルス量の多い人には有効だ が、少ない人には、効果がないことが報告されている。抗体カクテルでの投与基準について症状 や、発症してからの日数が指摘されるが本質的には組織中に感染細胞が多い人に有効であるのが 特徴である。特に制がん剤や、免疫抑制剤を使用中の人が感染した場合には、免疫抑制剤は使用 し続けながら抗体カクテル薬でウィルスを退治することは重症化を防ぐのに非常に有効である。

我々は全国の7つの大学などの参加で現在、血液中の抗原であるヌクレオキャプシド(N)タン パク質レベルと、スパイクタンパク質への(S)抗体レベルを化学発光法で定量的に
見る検討を進 めている。

無症状の感染者では抗原量が一般に少ないのが特徴である。一方、無症状の人には、抗体量は 低い人から高い人までいる。

軽い症状が現れ出す時期には抗原量が増えている。

重症化すると、抗原が多く抗体が少ない人と、抗原が少なく抗体が多い免疫暴走のパターンの 感染者が混ざっている。

Nタンパク質はウィルスの内部にありウィルスが崩壊しないと測定できない。感染して壊れた細 胞から出ていると思われ、組織障害の程度を予測するのにN抗原の量を測るのが重要である。

重症化を防ぐ2つの治療薬の、免疫抑制剤と抗体カクテル薬をどう使うか、今、大事になって いる。免疫不全の人では両方を使うことが重要であり、判断に基礎として血液中の抗原と抗体の 定量測定が有効である。

文献10 REGN-COV2, a Neutralizing Antibody Cocktail, in Outpatients with Covid-19.
Weinreich DM, et al.
N Engl J Med. 2021 Jan 21;384(3):238-251.


(終わりに) 科学に基づく政策決定ができるようにすることが重要である。

新型コロナウィルスは、史上初めて、遺伝子解析とPCR診断の進歩によって、次々と新しい変 異ウィルスが出ている様子を観察することが可能になった。そこではこれまでのEigenの「エラーカタストロフの限界」を超えて変異した株が次々と新しい感染症の特徴を持って生まれている。 変異したタンパク質の取りうる3次元構造にも限界がありEigen限界を超えた変異であるとして も新しい変異がとりうる範囲には限界がある。

現在、ワクチンをブレークスルーし、デルタ株が蔓延している。そうした中では、日本におけ る感染の状況をPCR検査や、抗原・抗体検査を徹底的に行い、陽性者についてシークエンスされ たゲノム変異を正確に把握した上での対応が求められる。

100年前のスペイン風邪の頃と同じマスクや密を避ける人流抑制といった対応だけが唱えられ、一 方では、昨年11月の五輪のための入国検疫緩和から変異株を次々流入させている。Go To!トラベルやGo Toイートのようなマダラ状の地域の感染を全国に広げる政策が同じウィルスを2回繰り返 し増大させている。五輪開催で変異ウィルスが一気に全国化している。

まず現在のデルタ株の拡大への検査と、全ての感染者に、正確な診断に基づく免疫抑制剤と抗 体カクテル薬での重症化を可能な限り抑える緊急対策がいる。 国民皆保険をしっかり守りワクチンの普及を急ぎ、変異したウィルスへのワクチンの開発を進 め、治療薬の開発を最新に遺伝子工学と免疫学を基礎に急ぎ、最悪の変異への備えを進める必要 がある。

https://www.ric.u-tokyo.ac.jp/topics/2020/ig-20210824.pdf


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【永岡浩一さんからの通信】&うずみ火通信No121

2021-08-26 22:31:12 | 転載
ポリタスTV(2021/8/26) 津田大介、谷口真由美&辻愛沙子 8月のニュースを語る、インケツ五輪によるコロナ地獄解説、日本の人権状況が国際的観点から見たら相当ヤバいことを五輪が示した、LGBTなど多様性を認めないこの国の破綻を指摘する!

 永岡です、ジャーナリスト津田大介さんのポリタスTV、8月のニュース解説、法学者で私も大ファンの谷口真由美さん、クリエイティブ・ディレクターの辻愛沙子さんが出られました(https://www.youtube.com/watch?v=gVbMpmCK9yE )。途中まで概略追跡します。この番組、翌日までは無料で見られます。有料会員になると様々なものも見られます。

 報道するラジオの案内であったジャーナリストの平野幸夫さん、インケツ菅総理が恩人のハマのドン藤木氏を裏切って墓穴を掘ったとブログで指摘されています、https://ameblo.jp/hirano-yukio/entry-12694332822.html 



 津田さん、谷口さん、辻さんのネタはインケツ五輪、小田急線ミソジニー事件などあり、私・永岡の関心は五輪ですが、女性コメンテイターで深澤真紀さん今体調が悪く出られず、深澤さんも女性のコメンテイターの回の継続を希望されて、ラグビーで森氏にバッシングされた谷口さん、先週はサンデーモーニングに出られて、しかしラグビー協会を放逐!されたもの、津田さんもその点批判して欲しいと説かれて、辻さんは企画を作られて、広告がメインだが、電通を見て腹を立てて、テレビ・新聞の広告を作るetcをされて、表現が活動範囲、しかし日本にいると生きづらく、それらを訴えたいものです。谷口さん、辻さんリモート出演でした。

 ネタはコロナと五輪、横浜市長選など津田さん提示されて、まずはコロナ、五輪開幕で東京はコロナ地獄、感染者100万人突破どころか150万も目の前、8月に週1万と専門家も警告して、しかし陽性率が高く検査が限界の危惧もあり、デルタの恐ろしさを見たら東京はちゃんと検査したら何万人かと思われて、そして東京は制御不能、重症者激増、東京と沖縄は医療破綻、デルタが問題、感染力は強く、デルタが対策の前提を変えてしまい、ワクチンの効果も下げる、重症化+ラムダも入り、インケツどころか、五輪で日本株の懸念もあり、五輪で多数の感染…とキーボードを叩くのも嫌になるものの、ラムダは五輪忖度で隠蔽、これについて谷口さん、こんな状況になっているのに、政府のいうことは1年半変わらず、対策は建てられず、状況変化で対策は変わらない=政権に手はない、菅氏、小池氏の発言はドラマのタイトル、危機感を煽って勝負の2週間、我慢の夏休みと単語を使いつくし、市民の気が緩んでいるのではない、オオカミ少年続けて破綻+五輪がデルタの蔓延の直接の証拠はないが、出歩くなと言われて五輪、菅氏、小池氏の言うことはデタラメ、解決するのにロックダウンも打てず、インドは7割に抗体、集団免疫というが何十万人なくなり、日本はそんなことをするな+政治が信頼ないと、日本政府のデタラメにインドもビックリ、谷口さん、お子さん二人で、しかし菅氏は子供にメッセージを発せず、しかしニュージーランドなどそれをやっている=菅氏、小池氏はインケツと怒られて、津田さん、さすが谷口さんと解説されて、辻さんは谷口さんに大枠は一緒だが、五輪の開会式、閉会式で怒り、マンボウ、緊急事態etcで破綻、昨年春は町はゴーストタウンだが、今年に入り8月のうち緊急事態でないのは2カ月しかなく、それはインケツ、場当たり的に集約されて、様々なコロナの知見、デルタなど出ても、全てを見越して対策はせず、国民は完璧を求めず、相手は未知のウイルス、不具合はあるとしても、せめて1年経ち、他国はどうか、日本の失敗、検査などちゃんとした国は大丈夫なのに、日本は菅政権破綻、菅氏はわらをもすがる状態でわら破綻、いつまでにこういう目標を達成するために何をするべきというものが皆無、尾身氏もバッハ氏に怒りだして、しかし国民のメッセージで、なぜ緊急事態なのか、職場に行けない、食い扶持を失う人がいるのに政権はケアせず、昨年来今年は五輪で国民とちゃんとコミュニケーションせず、その上で破綻、国民は何をしていいかわからない、病床破綻、問題があり過ぎていくら時間があっても足りず、庶民は日常生活を奪われて菅政権にさらに拍車をかけられたと怒られました。

 そして、津田さんも五輪が感染拡大であり、国民の中止の声を無視+開会式のメンバーの常軌を逸したスキャンダルを問われて、辻さん、リーダーがインケツで日本破綻、開会式のゴタゴタは辻さんの場だとあれほどではなくてもあったが、今回は常軌を逸して、森氏の差別発言の素地は社会のどこにもある、開会式のレインボーのドレスはあっても、日本で同性婚は合法化されず、差別意識を国を挙げて推進するのに脅威と説かれました。さらに使用された音楽にも必然性はなく、なぜあの場であんなものを、日本には優れたカルチャーもあるのに、ライブハウス、映画館はコロナで大変なのに、そこへの配慮はなく、行きつくところまで行きつき、日本は自国の文化を大切にしていないと説かれました。

 津田さん、多様性と調和を今の日本は否定して、難民申請した選手を大使館行き、大坂なおみさんを聖火ランナーで、バッシング、「日本の人権感覚が国際的に問題」、ウィシュマさんを殺した国に多様性と調和はないと怒られて、谷口さん、辻さんの言われる通り、レインボーは評価で来ても、今回LGBT選手が185名参加してもバッシング、今年5月にLGBT理解促進法を自民党が潰して、しかし本来五輪に合わせて日本がLGBTを認めているとすべきものを、日本はLGBTバッシング、パラの開会式にはるな愛さん出られて、しかしLGBTは障害ではない、はるな愛さんはバリバラに出られてLGBTに理解があるとしても、今の体制は障害でないと保護されず、国際的には性同一性「障害」との表現は不適当と説かれました。最初の30分で私も頭に来て限界でここでやめるものの、やはり五輪で日本もご臨終でした。以上、津田さん、谷口さん、辻さんのお話でした。



 新聞うずみ火通信も添付します
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        ■□■ うずみ火通信 ■□■      
                        No.121.2021.8.26発行
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新型コロナウイルス感染拡大が止まりません。大阪や東京など6都府県に出されていた緊急事態宣言は9月12日まで延長され、8月17日には京都や兵庫など7府県が、25日には北海道や愛知など8道県が追加され、計21都道府県に拡大されました。
医療崩壊も深刻化しており、くれぐれも気をつけてください。

日ごろから「新聞うずみ火」を応援して下さり、ありがとうございます。
今月もメルマガ「うずみ火通信」をお届けします。
                        新聞うずみ火編集部 矢野宏

名刺を交換させていただいた方に送らせていただいています。
不用な方は、お手数ですが、以下のアドレスまでご連絡ください。
uzumibi@lake.ocn.ne.jp


■新聞うずみ火9月号(191号)発送

1面は「元ラグビー日本代表の五輪総括」。
緊急事態宣言下で強行された東京五輪。案の定、「コロナに打ち勝った証し」にはならず、閉幕後も新規感染者数は連日、各地で過去最多を更新している。ラグビー元日本代表で神戸親和女子大教授の平尾剛さんにオンライン取材。「五輪問題は何も解決していない。もう一度、蒸し返して検証することが必要です」と訴える平尾さん。「カネまみれのIOCは解体すべきで、日本政府や五輪組織委も倫理観が崩壊している」と怒りを隠さない。

大阪大空襲で母や兄、弟、妹を亡くした在日朝鮮人が崇禅寺の慰霊碑にその名が刻まれた。「戦後76年、ようやく家族のお墓ができました」。大阪市の市立高校が府に移管されることを巡り、卒業生らが差し止めを求める住民監査請求を申し立てたニュースを取り上げたほか、ウィシュマさん死亡問題なども紹介した。今月号も読みごたえあり。

(ホームページはこちら)
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※「新聞うずみ火」の購読を希望される方は、うずみ火事務所までご連絡ください。
(06・6375・5561 Fax06・6292・8821 メール uzumibi@lake.ocn.ne.jp )
最新号と振替用紙をお送りします。B5版32ページ。
月刊で1部300円、年間で3600円 ※郵便振替は、00930?6?279053

■9月11日(土)、元海軍兵、瀧本邦慶さんを偲ぶ会

戦争がいかに愚かなものか、語り部として若い世代に訴え続けた瀧本邦慶さん(享年97)が亡くなって2年半。新聞うずみ火では9月11日(土)午後2時から大阪市中央区北浜東のエル・おおさか・視聴覚室で偲ぶ会をを開く。
当日は、瀧本さんがうずみ火講座で講演した2017年の映像を流した後、元MBSアナウンサーの水野晶子さんら取材者が瀧本さんの思い出などを語る。
 入場無料。先着50人まで。申し込みは新聞うずみ火まで。

■9月25日(土)、空襲証言DVD上映会

クラウドファンディングなどで資金提供を呼びかけた空襲体験者の証言DVD制作。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、随分と遅れましたが、ようやく完成のめどが立ちました。9月25日(土)午後6時?大阪市天王寺区上汐のクレオ大阪中央・研修室で上映会を行います。オンライン中継も行う予定です。

■次回のMBSラジオ「ニュースなラヂオ」

次回のMBSラジオ「ニュースなラヂオ」は9月6日(月)午後8時?。ぜひ、お聞きください。

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【永岡浩一さんからの通信】 2021年08月21日 午後 8:35

2021-08-21 22:41:29 | 転載
和歌山放送ラジオ 伊藤宏の脳に効くニュース(2021/8/21) インケツ五輪、日本のダメなところを余すところなく世界に恥として発信した意味に怒る、コロナ無策の菅政権は追放されるべき、有権者が政治家以上に選挙に熱中しないと日本破綻であることを警告する!



 永岡です、和歌山放送ラジオのボックス金曜レギュラー、和歌山信愛女子短期大学教授、新聞うずみ火編集委員の伊藤宏さんのスピンオフ企画が第3土曜日にありました。聞き手は寺門秀介さんでした。



 報道するラジオの案内であったジャーナリストの平野幸夫さん、菅政権と小池知事の無策と、対抗する野党は国会の外で国民の共感の得られる行動を起こすべきことをブログで指摘されています、https://ameblo.jp/hirano-yukio/entry-12693404228.html 本日の報道特集は東京でコロナでも入院できない患者のために献身的に働く医師の姿、コロナ地獄を放置して五輪やった小池知事への怒りを見せられていました。そして東京の感染者数は連日5000に達するものの、PCR検査が少なく陽性率が異様に高く、実際はこの何倍との指摘もあります、恐ろしいです。



 伊藤さんの8月のテーマは、異常気象、伊藤さん58年生きて日差しなし、警報クラスの豪雨は経験なく、降水量が大変、そしてこれからの台風を危惧されて、この1カ月、ここまで気持ちが揺れたことはないと寺門さん説かれて、まずはインケツ五輪強行、伊藤さんは無事に開催と言えず、大問題はなく閉会式まで行けたことは良かったとしても、伊藤さん違和感、バブル方式破綻、組織委はそれを想定内とうそぶき、しかし事前に目安は示されず、ともかく終わって、感染者400人出て、これの評価は大切、さらに違和感、アスリートの頑張り、反対するなら見るなという政治家はめちゃめちゃ、コロナ自粛で、家でテレビ見るしかなく、アスリートの健闘で五輪やってよかったにならず、復興五輪はインケツ五輪になり、本来見せるべきものを見せられず理念は捻じ曲げられた。伊藤さん一番ショックであったのは、8月6日、広島原爆の日、菅総理の失態より、五輪で広島のイベントなし、バッハ氏は広島に来て、64年は秋の五輪で戦争からみはなかったが、IOCのトップ二人は強引に広島と長崎を訪問、献花して、警備費は地元もち、しかし8月6日に競技で黙とうをすべきものをせず、バッハ氏は自分のノーベル平和賞のためだけに広島に行き、東京での五輪の、夏にやる意味、8月6日がかかるのに、それを広島市はIOCに要望しているのに、IOCは無視、金もうけ、名誉だけの五輪、8月6日に何もなしは五輪の最大の汚点。

 寺門さん、開会式、閉会式も批判されて、ショボい+アーティストの不祥事より、復興五輪→コロナに打ち勝つになり、東北の被災地は結局無視、閉会式もほとんどなく、伊藤さんも復興はとってつけたものと怒られて、選手の活躍と、復興五輪の両立はなく、開会式、閉会式を伊藤さんご覧になり、あれもこれもで何を見せたいか何もなし、中身なしの日本の象徴、復興といい東北の被災地は無視、入場行進も無意味、日本のバラエティボックス、五輪の理念は無視、金もうけ+名誉+その場しのぎ五輪に成り下がり、準備に尽力した人はあり、ボランティアも海外から感謝されても今無意味、そして菅総理の広島での失態、国連で核廃絶の意味を汚して、菅氏に心がなく、今は悲しい日本。パラリンピックはなし崩しでされてもやっていいのか、五輪は問題をこれから総括しないとダメ。寺門さん、落語の寿限無ではないと怒られました。



 今月の曲、森坂千里さんの、夏の日でした(https://www.youtube.com/watch?v=K-xv2EqMhJ0 )。



 後半のテーマはコロナ禍、第5波、緊急事態宣言拡大、和歌山も大変、伊藤さん、和歌山で80人越えて、先週のボックスで和歌山は抑え込んでいて参考になると語られて、しかしその和歌山も感染拡大、100人が見えて、そして来月新学期、学校運営に支障。そしてデルタは若い人が大変、基礎疾患なしでも重篤、和歌山ですら厳しく、東京、大阪で在宅放置、若い方や赤ちゃんも大変な世界、この国のコロナ対策は何であったかと怒られて、寺門さん、大阪の4月のものが今の東京でもっとひどくなり、帰省するなというものの、人流を止めると言って何もできていないと説かれて、伊藤さん、スポーツでも、甲子園で感染者が出て辞退、が、昨年春の第1波はもう波ではなく、ニュース、ワイドショーで感染者数を気にするなというコメンテイターは無責任、第4波までなかった大変なことがあり、甲子園は今年開催で来てもコロナに阻まれて、政府の対応は無観客以前に、ワクチンを打ってかからないだけではなく、重篤化を防げるのみ、ワクチンと飲食店叩き、しかし飲食の感染関与は少ないのに、政治家は5人で会食して、国民を裏切り、高校生は苦労、自宅放置の患者たち、もっと早く手を打つべき、この1年半、政府のやったデタラメは、無能、無策、いい加減。

 甲子園は雨で順延、審判もみな頑張り、しかし雨天コールドのものもあり、天気予報で大雨だとわかってなぜやった、政治と同じく、決まっているからやるではダメ。高校生の夏休み期間にやらないとではなく、コロナで社会全体破綻。伊藤さんはスポーツと政治、スポーツと五輪は別物、五輪は政治の産物、甲子園も選手は純粋に楽しめない、緊急事態、47都道府県に出すべきものを、経済を止めるなとして、そしてこのまま第6波が来たら日本経済沈没。寺門さん、今はデルタ中心で、五輪でラムダも入り今後不安なのにテレビが報じないと説かれて、伊藤さん、政府はデルタのせいにしているが、ウイルスは変異で大変と専門家は警告、ラムダのせいにしたら伊藤さん言葉は悪いが政治家たちをぶっ飛ばしたい。

 来月、コロナ禍から解放された、というお話をしたいが、来月は政局がらみ、寺門さんも悪い方向に誘導されないかと危惧されて、伊藤さん、選挙で有権者が政治家以上に熱中して、コロナ対策にデタラメな政治家たちを追放すべき。寺門さん、スポーツのイベントでかき消されるのはダメ、伊藤さん、政治を市民、有権者が自らの手に取り戻すべきと締めくくられました、来月は9月18日です、以上、伊藤さんのお話でした。



日本は国内でも国外でも底のない泥の沼に沈んでいる

2021-08-21 18:51:29 | 言論と政治
❶都内で5074人、全国でも最悪人数。
全くコロナ感染をおさえることができなくなっている。日本政府が何もやっていないとは思わないし、国際社会でもコロナ禍の凄まじさはある。だが日本政府には何かが欠落している。それを政府が自覚していないことが問題解決を阻んでいる。


❷最近角川書店の『「アラブの春」の正体―欧米とメデイアに踊らされた民主化革命』を読まずに積読だったのを取り出して読んでいる。日本での外国人差別や入管施設内死事件など欧米や日本のジャーナリムをうのみにせずに逆の立場の言論を踏まえないと見誤まると考えている。


❸医療の現場、第一線で「自宅療養」で苦しむ重症患者さんのフォローに取り組むお医者さん。このような医者や医療従事者がいるから、上のほうの為政者が無為無策でも、今のぎりぎりの第一線が保守されている。「#終わりの見えない医療崩壊の現実」。


❹スリランカのミシュラさんとその妹さん。画像を見ながら、この国ニッポンとは、どのような社会なのかを赤裸々に示している。
戦後に封建主義から民主主義をめざしたことはどうなったか。その営みが明確に封じ込まれた。日本がアジア諸国民からどう見られるか、即座にうかぶ。そのことを思うと、あまりに情けない社会に日本が変質したことに思い至り愕然とする。

【永岡浩一さんからの通信】 2021年08月20日 午後 3:36

2021-08-20 22:34:43 | 転載
西谷文和 路上のラジオ(2021/8/20更新) 激白!父はどうして新型コロナで死ななければならなかったのか、元大東市議・塩田一行さんの遺族が訴える!医療崩壊で助かるものも助からず、医療崩壊させた橋下維新はテレビの寵児、人命軽視で五輪・利権・戦争強行のアベスガ維新とヨイショするマスメディアを放置したら日本破綻を警告する!


 永岡です、西谷文和 路上のラジオ Radio on the Street第62回(https://www.radiostreet.net/radio/892/ )、今回はコロナに感染して今年5月6日に亡くなられた元大東市議の塩田一行さんの遺族、つれあいさんの朝子さん、次女の真希子さん、三女の桃子さんがスタジオでお話されました。前半に入院できず亡くなられた一行さんのこと、後半はお祭りより命と生活を、で語られます。

 西谷さん、9月17日にエル大阪でストップ維新のイベントをされます、800人入るホールに400人まで、大阪の第2波感染爆発はトコーソー住民投票が原因、今の東京は五輪が原因、自民はダメだが、テレビはそれなら維新or小池新党と誘導して、参加費500円でやるそうです。

 リスナーより、60回目の小出先生の回を聞いて、大事故なら専門家による責任追及がいるのに、原発だとそれがされず、五輪は原発事件隠蔽との小出先生の意見に背筋が寒くなったとあり、西谷さん、原発事故もコロナも同じ、今回はコロナでなかなか入院できず亡くなられた、市議を7期務められた塩田さんの遺族の証言です。今回のお話、聞いて書き起こしして激怒!実は昨日血圧を測るのに医院に行くと、一行さんを殺した戦犯の一人、橋下氏がクリニックのテレビのワイドショーにでて激怒!いくらテレビには期待できないと言っても、こんなメチャクチャを放置しては破滅です!

 つれあいさんとお嬢さん二人、体験を語るのはつらいが、風化させてはならず、大阪の悲劇が今東京で再現されて、一行さんがかかったのは4月6日、朝子さんが発熱、発熱外来でPCR検査してもらい陽性、パルスオキシメーターを保健所からもらい、3日目に入院、その際に一行さんが病院に送ってくれて、その際に一行さんは元気、しかしその翌日に一行さん発熱、しかし一行さんは入院できず、お子さんは母に迷惑かけたらダメとして入院せず。

 真希子さん、朝子さんの入院の日に一行さんはPCR検査陰性、しかしその後発熱なのに、一度陰性のためかその病院ですぐにPCR検査は土曜のためされず、しかし家族は心配、様々な薬があり、母も入院していい薬を処方されて、一行さん、2日間PCR検査を受けられず、真希子さんは手遅れを危惧。PCR検査は一度陰性で後回し、あるいは病院が大変であったか、しかし検査を受けたく、桃子さんとPCRキットを処方箋薬局しか売らず、土曜日の午後は閉まり、そして検査してくれる病院を、とさがして、しかし一行さん、一時熱は下がり、桃子さんも病院にいくつか電話しても、検査は無理、土曜日は休診。

 4/12に一行さん、自分で車を運転して病院に行きPCR検査、しかし桃子さんは母の濃厚接触者で動けず、電話のみ、しかし電話はつながらず保健所、病院パンク。17時を過ぎて保健所は閉まり、そして朝子さんの病院から医師が連絡をくれて、一行さんを病院に入れたいとすると、当時は空きがあり入れる、しかしその際にPCR検査の結果は不明、早く結果を知り入院したいのに保健所は機能せず。一行さんは朝子さんと別の病院で検査して、しかし保健所からしか連絡できない!患者が検査受けて、保健所を通さないとダメと、政府の指示か?そして直接真希子さん保健所に、営業は終わっていたが、職員はいて打診するも、保健所の勝手口に行き、これは四条畷の保健所、それで入ると自動ドアが空いて、一行さんの結果は今から伝えるとなり、陽性で、なら朝子さんの病院にベッドは空いている、保健所OKで入院できると真希子さんいうのに、遅いからもうダメと、お役所対応、救急否定、真希子さん家に戻り、パルスオキシメーターを一行さんに届けて、しかし入院には2日間隔、経過観察の電話が保健所から来て、その際に熱は38度でも、パルスオキシメーターは96、しかし一行さんは家に一人、容態変化はわからず、桃子さんも動けず、しかし他に重い人がいるからと入院できない。具合悪いのに自宅放置、酸素96で形式的に入院できず。

 4/14に桃子さん、家に食事を置いて、その際に一行さんしんどそうで、食事を運ぶのも大変、救急は必須+食べられない、食欲なし、38度が続いて、救急車を呼ぶか家族で迷い、しかし当時、救急車でも自宅に戻されるというもの、知り合いの保健師と連絡して、薬を飲んでも高熱、しかし当時の大阪は救急車も戻される始末。しかし家族で話して、救急車だとコロナの風評被害を恐れて躊躇。39度を超えたら救急車と決定して。14日に39度になり、真希子さん濃厚接触者ではなく、一行さんのところを見に行き、朝子さんは心配で、自分もコロナ、しかし真希子さん、15分の接触なら大丈夫と、防護服はないがマスク3重、手袋、そして一行さんのところに行き、まずは換気、しかし一行さん、薬を飲めていない。熱さましなど散らかり、水分も取れていない。そして朝子さんが病院の指示を調べて、真希子さん一行さんに薬を与えて、ペットボトルで飲め、真希子さん車中泊で一行さんを見ようして、しかし一行さん不安。3日放置。

 真希子さん、コンビニで手など洗い、その日は寒く、完全防備で一行さんの家に行きケア、朝の6時まで様子を見て、しかし桃子さんと救急車ということになり、桃子さん、保健所に連絡すると翌日受診できる、入院は未定だが、一行さん、直接の受診を希望(オンラインではない)。しかし39度の弱っている一行さん、車の運転できないのに、直接受信なら本人が一人で来い!70超えた一行さんオンラインは無理。桃子さんは濃厚接触者、それが伸びて、タクシーもダメと言われて、それでどうしたらいい、真希子さんが車で行くことになり、15日の受診は決定だが、何時かは未定、15日受診であり、桃子さん、真希子さんと困り、と病院から受診できるとなり、真希子さんが車で連れて行き、ところが一行さんに元市議で生活相談の電話が来て、それはしんどく誰々に引き継ぎで大変。しかしそんな元気な姿を見せたら入院させてもらえない、朝子さん退院の見通しであり、しかしコロナは入院しないと治らず、何とか6日かかって入院。

 一行さん、木曜に入院して一旦金曜、土曜は熱も下がり、携帯を見たら30件電話、が、日曜日に酸素飽和度が急激に低下、96が70、そして電話も高揚して、60まで下がり、酸素マスクはしていたものの、うつぶせになると96になる。そして5/6になくなり、病院で半月。24日に人工呼吸器をつけて、酸素60の時、中等の病床だが、医師から喋れるのはラストと宣告を受けて、真希子さん、桃子さん一行さんの電話を待ち、沖縄に姉がいて電話連絡。LINEで連絡、桃子さんは仕事中、一行さん、しんどそうにしてもありがとう、そして1週間、レムデシベルも服用して、元気になると思っていたらそれが最後の電話。 

 朝子さん、LINEで電話できて、一行さんと連絡できて生きているのは確認できて、4/22が最後の電話、管が通り、しんどく鎮痛剤、麻酔、そして重症の病棟に入るも、エクモは年齢として体力的に無理で、人工呼吸器でやることにして、口から呼吸、喉に穴はその際に要らず、酸素は90台、重症の病棟で看護師から報告を受けて、意識はなく、しかしちょっとずつ悪くなり、脳梗塞を起こして腕、足が動かず、さらに灰に穴、バイパスの措置など絶望的だが、何があってもおかしくないもので、電話で看護師さん、一行さんの耳元に話できると、耳は聞こえているのでメッセージ、しかし死ぬとわかっていたものではなく、生きているのに感謝。

 中等の際に声はラスト、5/6に亡くなるまで人工呼吸器、肺もダメになり、14日後に亡くなった。5/6の朝1時に電話、もう持たないというので3時に行き、PCR検査は陰性で、それで通常の葬儀が出来た。陽性なら、骨になり戻ってくるのみ!それを家族は覚悟して、入院中にコロナは治ってもダメージは大きく、体がやられて亡くなり、病院、保健所などがちゃんとしていたら助かり、医療崩壊で一行さん亡くなった。

 真希子さん、現場の保健師は必死でもあまりにオーバーワーク、患者が多すぎて、職員が足りず、医療崩壊で一行さんは助けられずであった。



 後半のお話、お祭りより命と生活、真希子さん、重症の病床に行く=戻らない、であり、医師から助かる可能性は1割強と言われて、9割ダメ、1割にかけても、重症になる=9割なくなるのをみんな知らない。中等で治ればいいが、重症で2週間、そして感染者激増、医療崩壊、中等の際に検査、治療がいるのに、菅総理は入院制限、自宅を棺桶にしろ!五輪やってこの始末。

 一行さんは日本共産党の試技を7期、28年されて、まず生活困窮者を救い、医療の充実、かかれる病院を、と診療所を立ち上げて、ものすごくたくさんの市民の賛同を得て、病院を作るのにお金はいるがそれも何とかして、そして戦前の治安維持法、犠牲者に国は謝罪、補償をせず、犠牲者に一行さん寄り添い、他方で人生を楽しむものもあり、しかし、一行さん、貧者のために病院のために尽力されて、しかし医療崩壊で助からない。

 西谷さん、イギリスBBCは塩田さんを取材して、なぜ日本のテレビやメディアはやらないのかと怒られて、朝子さん、BBCの本気に驚いた。真希子さん、当時インドでデルタが猛威、それは医療の貧弱な国だが、医療の先進国でどうして、とBBCも怒り、そしてそれでいて五輪、こんな大変な人が2000人大阪にいて、東京も今大変、ならBBCの発信が今後の事態の改善になったらと真希子さんたちも取材に応じた。

 ところが、吉村知事、今も当時もテレビに出まくり、保健所を潰した橋下氏はテレビに引っ張りだこ、朝子さん、橋本氏に大阪を任せて破綻、24あった保健所を潰したため一行さん、多くの方がなくなり、真希子さん、なぜ日本でワクチンが普及せず、それで五輪はおかしいとBBCの記者は怒る。

 西谷さん、一行さんの事例があり、五輪やったら日本破滅なのに、報じない日本のメディアについて問われて、朝子さん、菅氏は安心安全で五輪というのはどこを見ているのか。そして五輪強行+感染爆発、これは尾身氏のような御用学者も警告してこの始末、真希子さん、IOCと菅政権込みで生命軽視と怒られて、西谷さん、こんなことを繰り返してはならず、メッセージをと説かれて、朝子さん、今でも趣味の太極拳から帰ってきそう、世の中をもっとよくすべき、真希子さん、塩田家は一致団結して、そういう家族を一行さん作り、しかし亡くなり3カ月、楽しい生活をして、沈まないようにと涙声で説かれて、医療崩壊でなくなるのはつらいが、一行さんの二の舞は無数にあり、菅政権、維新に期待できず、外に出ない、自己防衛で命を守って欲しい。桃子さん、涙声で助けてほしかった、感染は個人の責任ではない、医療が充実していたら助かったと怒られて、西谷さん、かつての日本はそうであったが、この10数年で日本はムチャクチャになり、このままだと1億総一行さんの運命が待っていると締めくくられました。



 …いや、こんな内容、テレビは論外としても、ラジオでもなかなかなく、五輪強行と医療崩壊はアベスガ政権と維新と癒着したマスメディアに責任があり、この国はこのままだと崩壊だと恐ろしくなりました、この内容もぜひ拡散してください、人命を守らず五輪や戦争・利権に邁進するアベスガ維新を放置したら、この国は破滅です!




国語教育学者、故江口季好氏を支えた妻江口皐月さんの8月15日 ~補充NHKBS1番組のご案内~

2021-08-19 15:11:14 | 社会思想史ノート

国語教育学者、故江口季好氏を支えた妻江口皐月さんの8月15日
~補充NHKBS1番組のご案内~

【序にかえて】
 90歳代の江口皐月さんは、江口季好氏が亡くなられた後も、江口氏の論文や遺稿を整理し、多くの教育学者、教師などへこまめに紹介する一方、成人に達したお子さんたちお孫さんたちに慕われている。
 以下のインタビュー記事は、別に記載するNHKBS番組で番組中に江口皐月さんの回想が使われるのでぜひ見てほしいという手紙とご案内を横山百合子さん、三上晶子さんおふたりからいただいた。以前一度江口宅をおうかがいした時にお二人は教師や都教育委員会勤務とうろおぼえに聞いたように思うが定かではない。

【昭和20年8月15日 天皇の終戦の詔勅】

―どこで聞きましたか?
当時私(江口皐月)は佐賀県小城市西小路町にいました。小さな飛行機製作工場の庭です。
主として飛行機の羽根を作っていました。私は二十歳。志願して工員になったが、製作の材料・部品が無くなり羽根を止める鋲を数えていた。

―この工場の建物は今日どうなっていますか?
私にはわかりません。

―終戦の詔勅を聞いた時にどんな気持ちでしたか?
 天皇がじきじきに放送されると聞き、これは大変なことだと緊張していた。ラジオ放送
に雑音が多くはっきりと聞こえなかった。
 最初にアナウンサーが「かしこき あたりに おかれましては」といいだしたので、ヴぃっくりして気を付けの姿勢になった。
天皇らしい声の中に「耐えがたきを耐え しのびがたきをしのび」という言葉だけがきこえたので、ああ これは戦争が終わったのかなあと直感した。
 しかしかんたんに終わらないだろうとも考えた。私は暑さに耐えながら、しばらくじっと
立っていた。

―まわりの様子はどうでしたか?

 工場の中にいた十人位の男女工員もあまり声を出す人もなく、みんなぼうっと立っていた。しばらくして工場の主任がでてきて弱々しい態度を今日はこれで帰って良い、あとのことは明日知らせますと告げた。
 私ははいていた杉下駄の鼻緒がゆるんでいたので、はき直して工場の外の道路に出た。
すると突然空の方から拡声器がきこえてきた。同時に小さなビラが無数にひらひら降りてきた。
 拡声器の声はとても大きくはっきり聞こえた。
「日本のみなさん 戦争は終わりました。安心してお家にお帰りください」
私はどうしてこのように計画的にことが進むのか。こわい気持ちでその小さなビラを拾っ
た。その時。近くにいた警察官らしい人が「ひろっては駄目だ」とどなった。
 私はあわててビラを放したが、すぐに後悔した。一枚だけならすぐに隠して持って帰れたのに。ビラを見ればいろいろわかしているのに・・・・・・七十年経過した今でも後h
している。
 工場の匂い側は小城町の中学校と女学校があるので、そこから生徒たちがぞろぞろ出てきた。
―やっぱり負けたんだ。
―先生たちは泣いてたねえ
―切腹する人もいるかな、  そんなことはしないよ。
 急に、にぎやかになったが、私はだまったまま町の駅の方に歩いた。戦争は負けたとはっきりしたのに・・・  私は涙は出なかった。
 小城駅は単線列車の通る駅なので、唐津線という一本線が通っている
その日も3輌編成の列車が停車したが、乗客も少なく無言の人が多く、中学生らしい男の
子が泣き顔で乗っていた。
 とにかく、家に帰りたい!!
その気分で私は夕方近い空をながめていた。

―8月の終わりまでの自分をふくめた人々の様子は?
 8月15日の夕方、父母が待っていた家も大変だった。信心深い母は仏壇にご灯明をつけて拝んでいた元小学校の教員だった父はしっかりと上着を着て姿勢正しく私に「天皇陛下の放送をきいたか」とたずねた。
 そして座敷の方に向かってていねいにおじぎして言った。
「ありがたいことだ。天皇陛下が国民を代表して終戦を知らせてくださったのだ。このことを忘れては、いけないよ」とおごそかな声で私に言い聞かせた。

 このあと母が
「こんなこともあるかと思うて大切な白米を五合ばかりかくしていたので、今夜はそれをたいて食べようよ」と言った。
 それまで神妙にしていた小学生の弟2人が、急に
「やったぁ、うれしかね」と飛び上がって喜んだ .
私は姉らしく、
「これでおしまいよ。あとはお米はないかも「しれない」と弟たちをたしなめた。

 8月16日以降は家の前の県道を知らない人がぞろぞろ歩くようになった。以後長崎方面の人も逃げてきた。
みんなおびえたような青白い顔だった。

「おそろしかよ。
 新型爆弾が落ちた
 何万人の人が死んだか
 わからんよ」

 ふるえながら、8月9日のことを告げた。
佐賀と長崎は隣りの県で近いのに、私たちは知らなかったのだった。 



 新聞は「新型爆弾」の被害は軽微なり  とだけ報じていた。
 広島に8月6日原爆が落ちたと知ったのは、ずっと先の昭和21年すぎだった。




補充:江口皐月さんら当時の人々の生きた証しとして以下の番組が放映されます
ぜひご覧くださるようお願い申しあげます。

【NHK BS1】
番組名 マッカーサ―が来るまでに、何が起きていたのか?
    日本人、逆転への“戦後復興”
放送日時    8月21日(土)午後9時~9時49分
製作協力     テレビ朝日映像
江口皐月さんの甥にあたるテレビ朝日第一制作部勤務小柳健太さんを中心に制作された番組です。戦争の愚かさと反戦を語り続け、今年初めに亡くなられた作家半藤一利氏を追悼する番組です。
人々が敗戦という歴史的転換点をどう乗り越えてきたかを探ります。戦後最大の危機のコロナ禍と向き合っていく視点を見出したいという制作の主眼であるそうです。

しんぶん赤旗電子版に見る「アフガン現状」究明と探求

2021-08-17 21:08:03 | 転載と私見
第一部
アフガン政権崩壊 米の報復戦争に“参戦”
自衛隊海外派兵路線 総括を
2021年8月17日しんぶん赤旗電子版【2面】
*地図は記事と無関係の世界地図より転載

 2001年9月、米国はアフガニスタンへの報復戦争を「テロとのたたかい」と称し、同盟国に参戦を呼びかけました。そうした中、米側から「ショー・ザ・フラッグ(旗幟〈きし〉鮮明にせよ)」と迫られた日本政府は、自衛隊派兵を決断しました。テロ特措法を短期間で成立させ、同年11月から10年1月まで、インド洋で米軍などへの洋上給油を実施。イージス艦や補給艦など、のべ73隻・1万3300人が動員されました。

安保法制の源流
 自衛隊から燃料を受け取った米艦船から発進・発射された戦闘機や巡航ミサイルによる空爆で、多くの民間人が巻き添えになりました。日本は事実上、米主導の多国籍軍の一員であり、「対テロ」戦争の当事者なのです。

 インド洋への派兵を契機に、日米両政府は03年、「地球規模の日米同盟」を宣言。自衛隊はイラクに派兵、さらに、洋上給油が終了した後も「海賊対処」と称してアフリカ東部ジブチを拠点とした派兵と、海外派兵を拡大していきました。

 こうした海外派兵路線をさらに拡大・深化させたのが、安倍前政権が強行した安保法制でした。米軍主導の多国籍軍と渾然(こんぜん)・一体化した「国際治安支援部隊」(ISAF)への参加など、アフガニスタンへの地上部隊派兵まで可能にし、海外での米軍のあらゆる戦争への参戦に道を開きました。

 また、01年9月の米同時多発テロ直後、米海軍横須賀基地(神奈川県)から一時的に退避した米空母を海自護衛艦が脱法的に「護衛」しましたが、この経験を踏まえ、安保法制では「米艦防護」と称して、いつでもどこでも米軍の「防護」を可能にしました。

 しかし、「対テロ戦争」は報復の連鎖を生み、テロをさらに拡大させ、世界を不安定化させました。事実上、米国のかいらい政権だったアフガン政府と国軍は無力であり、あっという間にタリバンの復権を許し、想定外の速さで崩壊しました。

外交による支援
 タリバンが権力を掌握したアフガンがどこへ向かうのか、現時点で予測は困難ですが、軍事力でテロを根絶できないということははっきりしました。外交力・警察力を駆使してテロを抑えるとともに、テロの温床である格差や貧困を解消するための支援こそ決定的に重要です。

 インド洋での給油や安保法制を批判してきた東京外国語大大学院の伊勢崎賢治教授は「『アフガン戦争は日本の戦争』であることを認識し、アフガンに何ができるか考えてほしい」と指摘します。政府は、20年におよぶ違憲の海外派兵路線を総括するとともに、憲法9条に基づいて、アフガニスタンの安定に貢献し、暴力や人権抑圧の復活を許さないための外交的な努力が求められます。(竹下岳)


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第2部
アフガン政権崩壊
対テロ報復戦争の誤り鮮明に 厳しい歴史の教訓
2021年8月17日【3面】しんぶん赤旗電子版

 アフガニスタンの反政府勢力タリバンが首都カブールを包囲して大統領府を占拠し、同国のガニ大統領が国外に脱出して同政権は事実上崩壊しました。この事態が痛烈に示しているのは、テロに報復戦争で対応することがいかに愚かな誤りであったか、です。

 日本共産党は9・11同時多発テロ直後の2001年9月17日、ならびに米軍等が軍事攻撃を開始した直後の同年10月11日、不破哲三議長(当時)と志位和夫委員長が連名で各国首脳宛ての公開書簡を発表しました。

 「国際社会全体に対する攻撃」「世界の法と秩序に対する攻撃」(9・17書簡)であるこの野蛮なテロ攻撃に対処するため、(1)軍事報復ではなく国連憲章と国際法に基づき、(2)米国やその軍事同盟ではなく国連が中心となり、(3)容疑者の告発、必要な制裁措置等、「法による裁き」を通じた解決を強く求めました。

 日本共産党は、報復戦争では「いっそうのテロ行為と武力報復の悪循環をもたらし、無数の新たな犠牲を生み、事態を泥沼に導く危険」(同)があると一貫して警告してきましたが、この警告は不幸にも的中しています。

国際法上道理のない軍事攻撃 大きすぎる犠牲

 国連憲章も国際法も無視したこの軍事報復行動は、アフガニスタンでの民間人死者4万7245人、アフガン治安部隊死者6万6000人、タリバン側死者5万1191人、米軍死者2448人などで、コストは6兆ドルを超える見込みです。

 無関係の人々の犠牲が拡大し、テロ根絶のための大義を損ない、国際社会に分断と亀裂をもたらし、さらにテロが拡散する。20年にわたる報復戦争の犠牲ははかりしれません。

 テロに対してであれ、大規模な軍事報復に訴えることは、今日の国際社会が承認している原則に合致しているものではないことを、国際社会の教訓として、いまこそ肝に銘じるときです。

 報復戦争は、アフガン自身による政治解決の道を事実上、困難にしてしまいました。新憲法採択、大統領選、議会選等、タリバンを軍事力で排除したのちに政治解決に向けた動きが始まりましたが、戦争のつけは大きく、失敗となりました。

 タリバンが再び攻勢を強めるなか、20年9月からのアフガニスタン政府とタリバンとの間の和平交渉も行き詰まり、今日の“カブール陥落”を招くことになりました。

裁きも真相解明もなく

 報復戦争によって、裁きを通じた正義ももたらされることはなく、真相解明もなされないままです。テロ犯罪の容疑者は、被害を受けた国に引き渡して裁判にかけるのが、確立された基本的なルールです。9・11テロ後の安保理決議も「テロ実行犯と組織者、後援者に法の裁きを受けさせるために緊急に協力」(決議1368)することを求めていました。

 本来なら、国際社会が共同で対処し、国連のもとに特別の国際法廷を開設することも含め、裁きを通じて事件の真相を解明することを追求できたはずです。

 米国のオバマ政権(当時)は11年、パキスタン領内にいたテロ首謀者と目されたビンラディン容疑者の殺害作戦を実施し、真相解明の道を閉ざしました。今でも暗殺を“手柄”のように誇っていますが、テロ根絶に向けた国際協力と取り組みにどんな貢献となったのかは、疑わしい限りです。

 正義を無視した軍事攻撃が社会にもたらした傷痕はいまだに鮮明です。テロ根絶で結束できたはずの国際世論に亀裂が入り、イスラム諸国やイスラムの人々から武力行使に反対の声があがる一方、欧米諸国ではイスラム教に対する偏見や差別が社会問題化し、いまだ克服の途上です。

アフガン再建に向けた重い責任

 米軍の撤退自体は、「米史上最長の戦争」となったアフガニスタン介入への米国民の強い批判と不満を反映したものです。ブリンケン国務長官は「この数十年の海外軍事介入、とりわけアフガニスタン、中東をみれば、大規模介入をすればその後に想定以上に厳しい事態が伴う」ことを学んだと述べています(3月3日)。

 しかし、国際的な批判を無視して勝手に戦争を始め、勝手に帰っていくのは、結局、すべて米国の自己都合にすぎません。「責任ある撤退」(バイデン大統領)といくらいいつくろっても、現在の混乱を引き起こした大国の責任は絶対に免れません。オバマ政権は一時、アフガニスタン駐留米軍を10万人規模にまで増派しましたが、当時、副大統領として推進したのはバイデン氏自身です。

 米軍占領下でも、アフガニスタンの人々は新しい国づくり、地域づくりのために、治安、インフラ整備、女性や子どもたちの教育などで少しずつ前進を図ってきました。引き続く貧困、コロナ禍のもと、米国など大国のエゴ、政府側とタリバンの和解交渉の崩壊で、最悪の被害者となるのはアフガンの庶民であることも明白です。

 米軍と、集団的自衛権を援用した北大西洋条約機構(NATO)による軍事攻撃に加担した諸国は、結局、アフガニスタンの国造りも国際社会の協力のあり方もゆがめてしまった重大な責任を免れることはできません。米国をはじめ国際社会は、今度こそアフガニスタン再建に向けた特別に重い責任を果たさなければなりません。
 (小林俊哉・党国際委員会事務局次長)



私見
 アフガンのこの実態をどう見るか、さらにこの世界政治に日本国としてどう対応してゆくべきか。いくつもの見解があろう。2012年に中東専門家が書いた「欧米とメデイアに踊らされた民主化革命」と副題のついた書籍『「アラブの春」の招待』を、最近取り出して読んでいる。ベイルートの大学と大学院でまなび、帰国して同志社大学大学院で学んだ重信メイ氏。氏が困難な状況下で、国際的視野で、偏見や差別にも屈折することなく学問を蓄積していることに、私はその姿勢を自分の心で判断してきた。
 アフガンの社会と国家に専門的な素養はない私だが、欧米先進国の情報以外に、「国際社会には別の視点がある」ということを大事に思う。とくに中東に、中村哲氏が医師としてアラブへ旅立ち、そこで行った社会的活動とジャーナリストとして発信した足跡を思う。
 今回いち早くアフガンの政変にあいついで実態をほりさげた日本共産党の実践的知識人の論考は、なにも知らない私にとって、貴重な問題解明の入り口となるだろう。

私と日本共産党 衆院比例予定候補は語る 東京(定数17) 池内さおり予定候補(38)

2021-08-15 22:47:17 | 転載と私見
2021年8月15日(日)
しんぶん赤旗転載
私と日本共産党 衆院比例予定候補は語る
東京(定数17) 池内さおり予定候補(38)
女性が「人生の主人公」に
写真
(写真)前衆院議員(1期)、党中央委員、東京12区重複

 つながりは広がり続け、私は希望を感じています。事務所には多くの方々が訪れ、ほとんどが女性!こんなに求められていた…安心して語り合える場!自由にものを言い合い、共に創り出すことを大切に、人間関係を深めてきました。一日として同じ日は無いというほどに新しい毎日!

 「実は…」と女性たちが語るとき、私に緊張感が走ります。続く言葉や思いはこれまで封印していたしんどい過去のこと。誰かに話すには痛みを伴うと分かるから、私は全身で受け止める。聞き漏らさないよう、慎重に大切に。理不尽な体験に対して共に怒り、涙する。心がじんわりほぐれたら、信頼は深まり社会変革へのエネルギーは共鳴し合う。

 忘れられないのは性風俗店で金銭を介した性交や性交類似行為を受忍してきたある女性が語ってくれたこと。「性風俗をやってたことは家族にも言えてない。選択肢が無く、当時はマインドコントロールされていた。性搾取の無い社会にしてほしい」と。語り合いたいことは山のようにあったのに、彼女はがんで他界しました。

 女性が自分の人生の主人公になることの困難さ!被害を被害とさえ認識できなくさせる「罠(わな)」がこの性差別社会には多すぎる!賃金差別、入試差別、生理の貧困にDV、性暴力…私たちはいつ終わらせられる?もうたくさん。私は、女性が貧困に陥らず、シングルでも豊かに生きられる政治制度をつくりたい。人生を自分自身に取り戻し、より豊かに生きるのだ。総選挙をみんなの力で勝利しよう!



私見:しんぶん赤旗はつぎの総選挙の予定候補を順次紹介している。今回の池内さおりさんの記事を読み、閉塞した社会のいまにひとつの異質な<希望>を感じさせてくれた。長くはいらない。池内さんが書きつづった文を読み、これはほかのひとにも伝えたい、そんな感動がここに転載させていただいたしだいである。

「逞しい沖縄」

2021-08-13 13:08:02 | 週刊金曜日投稿記事
週刊金曜日2018年2月16日号「論争」欄掲載

 佐高信氏の『「憲法を求める人びと5」山城博治さん』を拝読。山城さんは、作詞家でもある。「沖縄今こそ立ち上がろう」は、パリ5月革命にゆかりあるとも言われる「美しき五月のパリ」のメロディに、山城さんが作詩した替え歌でもある。その歌詞は、格調もあり原曲に匹敵する。

 山城さんが長期不当勾留された時、インターネットを通じて拘留抗議と早期釈放の声が高まった。私もアムネスティの署名に参加するとともに自らのフェイスブックサイトで呼びかけ、百人台の協力を得た。

 沖縄県民は戦後も変わらず続いている厳しい政治状況の中で、闘い磨かれ逞しい。翁長雄志県知事のもと結集する「オール沖縄」には驚いた。保守から左翼まで、日本の統一戦線運動史にも広範で骨太、画期的な統一戦線を結成した。2月の名護市長選、9月の沖縄県統一地方選、11月の沖縄県知事選と、今年は《沖縄選挙年》である。


 沖縄県は議会闘争と共に、市民運動の先駆性においても優れている。反基地闘争の先頭にいる山城氏は、一方では反基地のデモ隊が挑発に乗って跳ね上がらぬように、抑制しつつ機動隊とデモ隊の間に位置していた。その山城氏を米軍基地敷地内部に引きずりこんで拉致した。

 いま日本と周辺のアジア各国の間には、戦争の懸念材料が高まっている。それは北朝鮮、ではない。貴誌読書欄に執筆された書評はジョン・W・ダワー著書から、「第2次世界大戦以降2002年までに米国は263回の戦闘行為を実施」し、最近も多くの実例を紹介している。韓国、北朝鮮、中国。介入するトランプ米国と追随する安倍日本。困難さの中でも沖縄県民は「勝つことのコツは諦めないこと」として平和を保証する憲法の平和的生存権を担い続けている。

その座標上にいる山城博治と翁長雄志。彼らと同時代を共有することに、喜びを感ずる。 

 —了—
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