【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【広原盛明のつれづれ日記】 2019-12-29

2019-12-29 20:56:26 | 転載
【広原盛明のつれづれ日記】 2019-12-29


安倍政権終焉の時が間近に迫った、安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(10)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その187)
憲政史上最長の首相在任期間を記録し、第2次安倍内閣の発足から8年目を迎えた安倍政権が、遂にその終焉を迎えるときががやってきたようだ。後世の歴史家は「平成最後の首相は令和の訪れとともに去った」と書くに違いない。そしてまた、「史上最長の首相は史上最悪の首相だった」とも書き添えるだろう。



安倍政権を直撃している「桜を見る会」疑惑と「IR・カジノリゾート汚職」は、この政権の終幕を飾るにふさわしい見苦しい事件だ。身内政治による国政私物化の象徴ともいうべき「桜を見る会」、そして成長戦略の中軸となる「カジノリゾート」がその舞台であり、主役はもちろん安倍首相と菅官房長官の二人である。しかし、これまで「言い訳」と「言い逃れ」を繰り返し、その場を切り抜けてきた二人のセリフも最近はだんだんロレツが回らなくなってきた。発音不明瞭、意味不明の発言があまりにも目立つようになってきたのである。



「桜を見る会」疑惑がもはや首相案件であることは周知の事実となっているが、「カジノリゾート汚職事件」の方はいよいよこれから幕を開ける。東京地検特捜部が安倍首相に忖度して「泰山鳴動してネズミ一匹」程度に収めるのか、それとも「疑獄事件」に至るまでの全容を視野に入れて追及するのか、国民全体がその一挙手一投足に注視している。



まさかそうならないと思うが、汚職摘発の結末が秋元容疑者のような「小物・尻尾切り」の終わるようであれば、日本政財界のモラルハザード(倫理規律崩壊)は野放し状態になり、収集がつかなくなること間違いなしだ。一方では、関西電力・日本郵政のような腐敗した経営陣が企業体質を根元から劣化・腐食させ、他方では跋扈する官邸官僚が官僚機構全体を機能不全に陥れるなど、国家統治機構の崩壊が拡大再生産されるだけだ。日本資本主義の支配体制と統治機構がいま音を立てて崩壊している――と言っていいほど事態は深刻なのだ。



今回のカジノリゾート汚職は、安倍政権の中枢部を直撃する重大事件だ。なかでも菅官房長官に与えた打撃は計り知れないほど大きなものがある。菅官房長官は内閣運営の要であると同時に、安倍政権の成長戦略すなわち「観光立国政策」の仕切り役としても知られる。菅官房長官は、安倍首相が議長を務める「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」を立ち上げ、「2020年外国人観光客4000万人、消費額8兆円」「2030年6000万人、15兆円」という途方もない目標を掲げた。その主たる舞台がカジノリゾートなのである。



菅官房長官は、政界では「観光大臣」と言われるほど観光関連業界との関係が深く、国内3カ所といわれるIR候補地の選定も全て「菅案件」とされている。菅官房長官は、安倍政権の観光立国政策のキーパーソンであり、トランプ大統領絡みのカジノリゾートの推進者でもある。今年9月に発行された『週刊東洋経済(爆熱・観光立国)』(2019年9月7日号)の「キーマン対談、菅義偉×デービッド・アトキンソン」での発言は次のようなものだ。相手は、菅官房長官のブレインとなり、国の観光ビジョン構想会議委員となったデービッド・アトキンソン氏(元国際金融資本ゴールドマンサックス・アナリストで『新・観光立国論』の著者)である。



――観光を国の政策として進めた背景には何があったのですか。

【菅】第2次安倍晋三内閣が2012年に発足して以降、政府は一貫して日本経済の再生を最優先課題として取り組んできた。その中で、地方の所得を引き上げ、日本全体の活力を上げることを目的とした「地方創生」を掲げた。(略)安倍首相は12年に政権復帰して最初の施政方針演説で、外国人を呼び込んで産業を振興する「観光立国」を宣言した。私も前から観光について勉強していたが、12年に韓国を訪れた旅行者が1100万人超だったのに対して、同じ東アジア圏の日本は836万人と後塵を拝していることがわかった。そこで、13年からビザ(査証)の発給要件を緩和していった。(略)昨年、安倍首相が国賓として中国を訪問し、来年の早い時期には習近平国家主席を日本に招く予定だ。こういった動きも追い風になり、今年に入っても中国人訪日客数は10数%程度の伸びを維持している。中国人訪日客はどんどん増えるだろう」、

――20年の東京五輪を終えてから、観光産業が持続成長するためのカギは何でしょうか。【菅】統合型リゾートやスキー場の整備がカギを握る。これを改善するだけで年間1000万人は訪日客が増えるとも言われている。



統合型リゾート施設(IR)とは、「カジノ」を中核とする超巨大エンターテインメント施設のことだ。今年9月4日に発表された政府の「統合型リゾート施設(IR)の整備に関する基本方針」は、「国内最大3カ所」とされるIRの立地区域選定基準として、「日本を代表する観光施設にふさわしいこれまでにないスケール」(前例のない規模)が明記された。この基本方針は、カジノリゾートを中核とする観光立国政策が「地方創生」とは縁もゆかりもない代物であることを物語っている。カジノリゾートの高収益を確保するには、立地地域を大都市に限定(3カ所)することが不可欠であり、「地方」など始めから問題外なのである。この時点で、東京都、横浜市、大阪市以外の地域は事実上候補地から外されたと言ってもいい。



菅官房長官は、おおさか維新の会を手なずける策略の手段として万博を口実とするIR誘致を唆したばかりか、自らの選挙地盤である横浜へは(林文子市長を屈服させて)トランプ大統領の最大支持者であるアメリカのカジノ企業最大手を誘致することでトランプ大統領と取引(ディール)し、「ポスト安倍」の地位さえ手に入れようとしている。IR担当の元副大臣が逮捕されているにもかかわらず、菅官房長官がカジノリゾートの立地手続きを予定通り進めると強弁しているのはそのためだ。



だが、利権と汚職にまみれたカジノリゾートの設置がこのまま進むなどと考えるのは見当違いも甚だしい。大阪市や横浜市では反対運動が勢いを増し、国民世論も今回の汚職事件をきっかけに風向きが変わった。安倍首相の「桜を見る会」疑惑に加えて「菅案件」のカジノリゾート立地が頓挫すれば、安倍政権の終焉は来年早々にも早まるかもしれない。「平成とともに安倍政権は去る」しかないのである。



みなさま、よいお年をお迎えください。広原 拝

和泉首相補佐官の暗躍  前川 喜平

2019-12-29 11:36:00 | 転載
和泉首相補佐官の暗躍  前川 喜平

東京新聞2019年12月29日転載

 菅義偉官房長官の最側近とされる和泉洋人首相補佐官。本紙(東京新聞)は27日、和泉氏が2016年9月Jパワーの北村雅良会長を官邸に呼び、沖縄の高江米軍ヘリパッド建設への協力を求めたと報じた。その際「本件は官房長官直結で私が仕切っている」と述べたという。

 和泉氏については、今年8月内閣官房健康・医療戦略室長として大坪寛子次長とともに京大IPS細胞研究所の山中伸也所長を訪問し、財政支援の打ち切りを一方的に通告したとの報道もある。

 和泉氏は加計学園問題でも暗躍した。16年9月文科事務次官だった僕は、彼に呼ばれて獣医学部新設を促されたが、その際「(安倍)総理は自分の口からは言えないから私が代わりに言う」と言われた。同年10月の文科省文書「萩生田副長官ご発言概要」には、「和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけが怖じ気づいている・・・と言われた」という萩生田光一官房副長官(当時)の発言が記録されている。

 首相補佐官は内閣法上首相の行う企画・立案を「補佐する」だけなので、国政の責任者として答弁することはない。
「私が仕切っている」という高江ヘリパット建設についても、問われると「防衛局にお問い合わせ下さい」と回答した。国民に責任を負わない「闇の権力」は民主主義に背馳(はいち)する。
(現代教育行政研究会代表)

【2020都知事選を考える】Ⅰ:歴史

2019-12-23 21:35:37 | 政治・文化・社会評論


 2020年7月5日。
東京都知事選が行われる。自民党二階幹事長は現都知事小池百合子を支持表明し、安倍首相は「ほかに勝てる候補はいない」と同意した。
 だが自民党東京都連は独自候補擁立を決め、選考作業に入った。
 野党は「野党共闘」では一致したが、選考作業どころかほぼ何も決まっていない。

戦後の東京都知事選は20回行われた。

1 1947年(昭和22年)4月5日執行
2 1951年(昭和26年)4月30日執行
3 1955年(昭和30年)4月23日執行
4 1959年(昭和34年)4月23日執行
5 1963年(昭和38年)4月17日執行
6 1967年(昭和42年)4月15日執行
7 1971年(昭和46年)4月11日執行
8 1975年(昭和50年)4月13日執行
9 1979年(昭和54年)4月8日執行
10 1983年(昭和58年)4月10日執行
11 1987年(昭和62年)4月12日執行
12 1991年(平成3年)4月7日執行
13 1995年(平成7年)4月9日執行
14 1999年(平成11年)4月11日執行
15 2003年(平成15年)4月13日執行
16 2007年(平成19年)4月8日執行
17 2011年(平成23年)4月10日執行
18 2012年(平成24年)12月16日執行
19 2014年(平成26年)2月9日執行
20 2016年(平成28年)7月31日執行
21 2020年(令和2年)7月5日執行予定


その歴史の中で、革新陣営が都知事の座についたのは、美濃部亮吉知事(1967年、1971年、1975年3期当選)だけである。美濃部亮吉が3期目当選を決めた1975年から現在までの都知事選を、ウィキペデイアを元に以下に掲載する。

Ⅰ;歴史

東京都知事選(1975年~2020年予定)
wikipedeia参考

o1975年(昭和50年)4月13日執行
o1979年(昭和54年)4月8日執行
o1983年(昭和58年)4月10日執行
o1987年(昭和62年)4月12日執行
o1991年(平成3年)4月7日執行
o1995年(平成7年)4月9日執行
o1999年(平成11年)4月11日執行
o2003年(平成15年)4月13日執行
o2007年(平成19年)4月8日執行
o2011年(平成23年)4月10日執行
o2012年(平成24年)12月16日執行
o2014年(平成26年)2月9日執行
o2016年(平成28年)7月31日執行
o2020年(令和2年)7月5日執行予定

【1975年】
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
美濃部亮吉
71 無所属 現 2,688,566票 % 日本社会党、日本共産党、公明党 推薦
石原慎太郎 42 無所属 新 2,336,359票 % 自由民主党 推薦
松下正寿
74 無所属 新 273,574票 % 民社党 推薦
赤尾敏
76 大日本愛国党
新 12,037票 % なし
秋山祐徳太子(秋山祐徳)
40 無所属 新 3,101票 % なし
金子詔一
33 無所属 新 2,853票 % なし
杵淵美和子
30 マル青同政治連盟
新 2,478票 % なし
吉田浩 59 無所属 新 2,019票 % なし
南俊夫
63 世界連邦推進委員会
新 908票 % なし
鈴木東四郎
77 無所属 新 892票 % なし
窪田志一
61 無所属 新 828票 % なし
河野孔明
69 無所属 新 754票 % なし
深作清次郎
63 無所属 新 541票 % なし
日月外記
61 国民新党 新 497票 % なし
垂井正太郎
62 東京都民党
新 411票 % なし
野々上武敏
65 無所属 新 390票 % なし

【1979年(昭和54年)4月8日執行】
※当日有権者数:人 最終投票率:%(前回比:%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
鈴木俊一
68 無所属 新 1,900,210票 % 自由民主党、公明党、民社党 推薦
太田薫
67 無所属 新 1,541,594票 % 日本社会党、日本共産党 推薦
麻生良方
55 無所属 新 911,825票 %
赤尾敏
80 大日本愛国党
新 11,045票 %
安井けん
31 アイデア黄中党
新 6,473票 %
吉田浩 63 無所属 新 6,039票 %
秋山祐徳太子(秋山祐徳)
44 無所属 新 4,144票 %
東郷健
46 無所属 新 2,913票 %
南俊夫
67 世界連邦推進委員会
新 1,798票 %
かねまつこうさく(兼松耕作)
55 無所属 新 1,601票 %
深作清次郎
67 無所属 新 1,320票 %
野々上武敏
68 無所属 新 750票 %
垂井正太郎
66 国粋青年隊
新 742票 %

【1983年(昭和58年)4月10日執行】
※当日有権者数:人 最終投票率:%(前回比:%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
鈴木俊一
72 無所属 現 2,355,348票 60.16% 自由民主党、公明党、民社党、新自由クラブ 推薦
松岡英夫
70 無所属 新 1,482,169票 37.86% 日本社会党、日本共産党 推薦
古賀裕也
43 日本自由民主党
新 19,304票 0.49%
赤尾敏
84 大日本愛国党
新 19,234票 0.49%
高橋満
38 無所属 新 9,001票 0.23%
前田保
70 人類幸福党
新 7,676票 0.20%
東郷健
50 無所属 新 6,392票 0.16%
深作清次郎
71 無所属 新 4,319票 0.11%
南俊夫
71 世界政府創設委員会
新 3,487票 0.09%
岩崎筆吉
54 無所属 新 2,902票 0.07%
赤石貞治
54 日本国民政治連合
新 2,791票 0.07%
福田拓泉(福田勝美)
55 日本国民権利擁護連盟
新 2,725票 0.07%

【1987年(昭和62年)4月12日執行】
※当日有権者数:人 最終投票率:%(前回比:%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
鈴木俊一
76 無所属 現 2,128,476票 57.81% 自由民主党、公明党、民社党 推薦
和田静夫
60 無所属 新 749,659票 20.36% 日本社会党 推薦
畑田重夫
63 無所属 新 698,919票 18.98% 日本共産党 推薦
品川司(藤戸光秀)
76 日本民主党
新 30,873票 0.84%
赤尾敏
88 大日本愛国党
新 21,211票 0.58%
太田竜(栗原登一)
56 日本みどりの連合
新 18,564票 0.50%
花形武
58 無所属 新 10,648票 0.29%
深作清次郎
75 無所属 新 7,716票 0.21%
東郷健
54 雑民党
新 5,957票 0.16%
南俊夫
75 世界連邦政府創設委員会
新 5,345票 0.15%
渡邊明生
45 政治結社報国新聞社
新 4,200票 0.11% 大日本誠流社、老人福祉党

【1991年(平成3年)4月7日執行】
※当日有権者数:人 最終投票率:%(前回比:%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
鈴木俊一
80 無所属 現 2,292,846票 49.94%
磯村尚徳
61 無所属 新 1,437,233票 31.31% 自由民主党、公明党、民社党 推薦
畑田重夫
67 無所属 新 421,775票 9.19% 日本共産党 推薦
大原光憲
64 無所属 新 290,435票 6.33% 日本社会党 推薦
内田裕也
51 無所属 新 54,654票 1.19%
浜田マキ子
49 無所属 新 45,247票 0.99%
中松義郎
62 無所属 新 27,145票 0.59%
岡田三男
65 全日本ドライバーズクラブ
新 7,374票 0.16%
対馬テツ子
38 緑の党
新 5,691票 0.12%
東郷健
58 雑民党
新 2,254票 0.05%
志良以榮
54 国民党
新 1,643票 0.04%
南俊夫
79 世界連邦創設委員会
新 1,245票 0.03%
福田拓泉(福田勝美)
63 大日本誠流社
新 1,190票 0.03% 北方領土返還推進連盟
三井理峯(成澤芳子)
79 無所属 新 829票 0.02%
増田眞一
67 政事公団太平会
新 740票 0.02%
橘高明
58 アジア建国党
新 451票 0.01%

【1995年(平成7年)4月9日執行】
※当日有権者数:人 最終投票率:%(前回比:%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
青島幸男
62 無所属 新 1,700,993票 36.60% なし
石原信雄
68 無所属 新 1,235,498票 26.59% 自由民主党、日本社会党、自由連合、公明推薦 新党さきがけ支持
岩国哲人
58 無所属 新 824,385票 17.74% 東京都民党 推薦
大前研一
52 無所属 新 422,609票 9.09% なし
黒木三郎
73 無所属 新 284,387票 6.12% 日本共産党 推薦
上田哲
67 無所属 新 162,710票 3.50% なし
目方文子
49 国立大学の裏口入学をなくす会
新 10,142票 0.22% なし
山口節生
45 無所属 新 6,579票 0.14% なし

【1999年(平成11年)4月11日執行】
※当日有権者数:9,521,120人 最終投票率:57.87%(前回比:+7.20%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
石原慎太郎 66 無所属 新 1,664,558票 30.47% なし
鳩山邦夫
50 無所属 新 851,130票 15.58% 民主党 推薦
舛添要一
50 無所属 新 836,104票 15.30% なし
明石康
68 無所属 新 690,308票 12.63% 自由民主党・公明党 推薦
三上満
67 無所属 新 661,881票 12.11% 日本共産党 推薦
柿沢弘治
65 無所属 新 632,054票 11.57% なし
ドクター・中松(中松義郎)
70 無所属 新 100,123票 1.83% なし
宮崎喜文
30 無所属 新 5,076票 0.09% なし
川上俊夫
55 無所属 新 4,733票 0.09% なし
羽柴誠三秀吉(三上誠三)
49 無所属 新 2,894票 0.05% なし
佐藤文治
56 21世紀の星
新 2,357票 0.04% なし
鈴木昭治
57 無所属 新 2,240票 0.04% なし
石田和男
61 無所属 新 2,031票 0.04% なし
小山信一
47 無所属 新 1,985票 0.04% なし
鈴木博之
36 無所属 新 1,968票 0.04% なし
中川秀樹
38 無所属 新 1,576票 0.03% なし
大網義明
61 無所属 新 1,347票 0.02% なし
津田宣明
52 無所属 新 802票 0.01% なし
立岡正一
47 無所属 新 599票 0.01% なし

【2003年(平成15年)4月13日執行】
※当日有権者数:9,884,071人 最終投票率:44.94%(前回比:-12.93%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
石原慎太郎 70 無所属 現 3,087,190票 70.21% 自由民主党 実質支援
樋口恵子
70 無所属 新 817,146票 18.58% 民主党、社会民主党 支持
若林義春
52 共産
新 364,007票 8.28% (日本共産党公認)
ドクター・中松(中松義郎)
74 無所属 新 109,091票 2.48% なし
池田一朝
70 無所属 新 19,860票 0.45% なし

【2007年(平成19年)4月8日執行】
※当日有権者数:10,238,704人 最終投票率:54.35%(前回比:+9.41%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
石原慎太郎 74 無所属 現 2,811,486票 51.06% 自由民主党、公明党 実質支援
浅野史郎
59 無所属 新 1,693,323票 30.75% 民主党、社会民主党、国民新党 実質支援
吉田万三
59 無所属 新 629,549票 11.43% 日本共産党 推薦
黒川紀章
73 共生新党
新 159,126票 2.89% なし
ドクター・中松(中松義郎) 78 無所属 新 85,946票 1.56% なし
桜金造
50 無所属 新 69,526票 1.26% なし
内川久美子
49 無所属 新 21,626票 0.39% なし
外山恒一
36 無所属 新 15,059票 0.27% なし
高橋満
61 無所属 新 5,558票 0.10% なし
雄上統
65 無所属 新 4,020票 0.07% なし
山口節生
57 カント〜
新 3,589票 0.07% なし
高島龍峰(木村一成)
71 無所属 新 3,240票 0.06% なし
佐々木崇徳
64 無所属 新 2,845票 0.05% なし
鞠子公一郎
33 無所属 新 1,373票 0.02% なし

【2011年(平成23年)4月10日執行】
※当日有権者数:10,505,848人 最終投票率:57.80%(前回比:+3.45%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
石原慎太郎 78 無所属 現 2,615,120票 43.40% 都議会自由民主党、公明党 推薦
東国原英夫
53 無所属 新 1,690,669票 28.06% なし
渡邉美樹
51 無所属 新 1,013,132票 16.81% なし
小池晃
50 無所属 新 623,913票 10.35% 日本共産党 推薦
ドクター・中松 82 無所属 新 48,672票 0.81% なし
谷山雄二朗
38 無所属 新 10,300票 0.17% なし
古川圭吾
41 無所属 新 6,389票 0.11% なし
杉田健
43 新しい日本
新 5,475票 0.09% なし
マック赤坂
62 スマイル党 新 4,598票 0.08% なし
雄上統 69 東京維新の会
新 3,793票 0.06% なし
姫治けんじ
59 平和党核兵器廃絶平和運動
新 3,278票 0.05% なし

【2012年(平成24年)12月16日執行】
※当日有権者数:10,619,652人 最終投票率:62.60%(前回比:+4.80%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
猪瀬直樹
66 無所属 新 4,338,936票 65.27% 公明党、日本維新の会支持
宇都宮健児
66 無所属 新 968,960票 14.58% 日本未来の党、日本共産党、社会民主党、緑の党、
新社会党、東京・生活者ネットワーク支持
松沢成文
54 無所属 新 621,278票 9.35% なし
笹川堯
77 都民のくらしを守る会 新 179,180票 2.70% なし
中松義郎 84 無所属 新 129,406票 1.95% なし
吉田重信 76 無所属 新 81,885票 1.23% なし
トクマ
46 幸福実現党 新 47,829票 0.72% なし
マック赤坂 64 スマイル党 新 38,855票 0.58% なし
五十嵐政一 81 無所属 新 36,114票 0.54% なし

【2014年(平成26年)2月9日執行】
※当日有権者数:10,685,343人 最終投票率:46.14%(前回比:-16.46%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
舛添要一
65 無所属 新 2,112,979票 43.40% 公明党、自由民主党東京都連推薦
宇都宮健児
67 無所属 新 982,594票 20.18% 日本共産党、社会民主党、緑の党、新社会党推薦
細川護熙
76 無所属 新 956,063票 19.64% 民主党、生活の党、結いの党支援
田母神俊雄
65 無所属 新 610,865票 12.55% 維新政党・新風支持
家入一真
35 無所属 新 88,936票 1.83% なし
ドクター・中松 85 無所属 新 64,774票 1.33% なし
マック赤坂 65 スマイル党 新 15,070票 0.31% なし
鈴木達夫 73 無所属 新 12,684票 0.26% なし
中川智晴 55 無所属 新 4,352票 0.09% なし
五十嵐政一 82 無所属 新 3,911票 0.08% なし
ひめじけんじ 61 無所属 新 3,727票 0.08% なし
内藤久遠 56 無所属 新 3,575票 0.07% なし
金子博 84 無所属 新 3,398票 0.07% なし
松山親憲 72 無所属 新 2,968票 0.06% なし
根上隆 64 無所属 新 1,904票 0.04% なし
酒向英一 64 無所属 新 1,297票 0.03% なし

【2016年(平成28年)7月31日執行】
※当日有権者数:11,083,306人 最終投票率:59.73%(前回比:+13.59%)
候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 得票率 推薦・支持
小池百合子
64 無所属 新 2,912,628票 44.49% かがやけTokyo、自由を守る会 支援
増田寛也
64 無所属 新 1,793,453票 27.40% 自由民主党、公明党、日本のこころを大切にする党推薦
鳥越俊太郎
76 無所属 新 1,346,103票 20.56% 民進党、日本共産党、社会民主党、生活の党と山本太郎となかまたち推薦
上杉隆
48 無所属 新 179,631票 2.74% なし
桜井誠
44 無所属 新 114,171票 1.74% なし
マック赤坂
67 無所属 新 51,056票 0.78% なし
七海ひろこ
32 幸福実現党
新 28,809票 0.44% なし
立花孝志
48 NHKから国民を守る党
新 27,241票 0.42% なし
高橋尚吾 32 無所属 新 16,664票 0.25% なし
中川暢三
60 無所属 新 16,584票 0.25% なし
山口敏夫
75 国民主権の会 新 15,986票 0.24% なし
岸本雅吉 63 無所属 新 8,056票 0.12% なし
後藤輝樹 33 無所属 新 7,031票 0.11% なし
谷山雄二朗
43 無所属 新 6,759票 0.10% なし
武井直子 51 無所属 新 4,605票 0.07% なし
宮崎正弘
61 無所属 新 4,010票 0.06% なし
望月義彦 51 無所属 新 3,332票 0.05% なし
山中雅明 52 未来(みらい)創造経営実践党 新 3,116票 0.05% なし
今尾貞夫 70 無所属 新 3,105票 0.05% なし
内藤久遠 59 無所属 新 2,695票 0.04% なし
※21位は関口安弘、64歳、無所属、新人、1326票、得票率0.02%。

【2020年(令和2年)7月5日執行予定】

(つづく)

@#報道特集雑感 2019年12月21日

2019-12-21 23:48:49 | 政治・文化・社会評論
Ⅰ:
@#報道特集
学問のために来日しその費用が返済できぬ外国人。日本人も大学入学のための奨学金を返済するために、バイトに明け暮れ学習もできぬことが増え、奨学金も返済できず、大学退学し膨大な借金が残った。貧しい若者が、勉学意志を貫かれず挫折する現実。日本政府の無策のために未来を失う残酷。



Ⅱ:
@#報道特集 #ネパール留学生
アジアの留学生たちへの日本の処遇を、母国ではどうみているか。日本が、明治維新から富国強兵のもと、15年戦争が終わるまで、日本軍はアジア諸国を植民地として収奪し続けた。せっかく平和を国是とする憲法が外国から信頼されていたのに今では平和の権威は地に落ちた。




Ⅲ:
@#報道特集 #イージスショア配備
国民の反発を招くようなことがらは粛々とすませる。政府はこまごまとした政治ー軍事課題を次々に行ってゆく。沖縄県に米軍軍事力を保障する強硬姿勢を貫き続ける。外国から、日本が軍事大国となってゆく姿が見える。国内では見えない。国際世論は警戒心をいだいている。

(望月衣塑子さん執筆) 元TBS記者の性暴力認定 東京地裁「合意ない」賠償命令

2019-12-21 16:40:40 | 転載
望月衣塑子@ISOKO_MOCHIZUKI

1面執筆。東京地裁は #伊藤詩織 さんの被害公表に「被害者取り巻く法的・社会的状況の改善に繋がり、公益目的だ」とし、山口氏の請求棄却。伊藤さんが警視庁に被害届出し、高輪署が2015年、準強姦容疑で逮捕状取ったが #中村格 刑事部長が令状執行の取消を指示、逮捕見送りに

(望月衣塑子さん執筆東京新聞記事)
元TBS記者の性暴力認定 東京地裁「合意ない」賠償命令
2019年12月19日 12時58分
会見する伊藤詩織さん=18日、東京・霞が関の司法記者クラブで(坂本亜由理撮影)
 ジャーナリスト伊藤詩織さん(30)が、元TBS記者山口敬之氏(53)から性暴力を受けたとして千百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は十八日、「酩酊状態の伊藤さんに対し、合意なく性行為に及んだ」と認め、山口氏に慰謝料など三百三十万円の支払いを命じた。

◆伊藤詩織さん「性被害者の状況改善へ勇気」
 判決によると、伊藤さんは二〇一五年四月、就職先の紹介を受けるため、山口氏と会食した際、意識を失い、その後、ホテルで山口氏から性的暴行を受けた。

 山口氏は合意に基づいていたと反論し、伊藤さんが会見や著書などで被害を公表し名誉を傷つけられたとして、一億三千万円の賠償を求めて反訴していた。

◆元記者の供述「不合理な変遷」と裁判長
 鈴木昭洋裁判長は判決で「山口氏の供述は不合理な変遷が見られ、客観的な事情と整合しない点も複数ある点で信用性に疑問が残る」と指摘。「伊藤さんが意識を回復し、性行為を拒絶した後も体を押さえ付け、性行為に及んだ。伊藤さんは被害を受けたことで現在まで時折、フラッシュバックやパニックが生じる状態が継続している」と述べた。

◆元記者は控訴の方針
 伊藤さんが被害を公表したことについては「性犯罪被害者を取り巻く法的・社会的状況の改善につながるとして公表した。公益目的で、名誉毀損には当たらない」とし、山口氏の請求を棄却した。山口氏は判決を不服として控訴する方針。

 伊藤さんは判決後の会見で「判決は『社会的状況の改善につながる』と評価してくれた。いろんな思いで(会見するなどの)『橋』を渡ったけれど、判決に勇気づけられた」と話した。

 伊藤さんは警視庁に被害届を出し、高輪署が一五年六月、準強姦容疑で逮捕状を取ったが、当時の中村格警視庁刑事部長が令状の執行取り消しを指示、山口氏逮捕は見送られた。一六年七月、東京地検は不起訴処分にしている。(望月衣塑子)

◆公表の公益性認める
 甲南大法科大学院の園田寿教授(刑法)の話

 性行為に合意がなかったことを、飲食店やタクシー車内などホテルに入る前後の原告と被告の状況から、時系列的に無理なく認定しており、判決内容に違和感はない。原告の被害体験の公表に公益目的があるとし、被告への名誉毀損に当たらないとしたことも意義がある。

 社会的影響は大きいだろう。判決が認定した事実をみれば、原告は、準強姦罪(当時)の要件である抵抗が著しく困難な「抗拒不能」の状態にあったと言える。民事事件と刑事事件で証拠の扱い方が異なるとはいえ、東京地検がなぜ不起訴としたのか改めて疑問だ。

(2019年12月19日朝刊掲載)

徹底検証が必要 安倍首相のお友達はなぜ逮捕を免れたのか

2019-12-19 20:05:04 | 転載
転載【日刊ゲンダイDIGITAL 政治・社会 政治ニュース 記事】巻頭特集

公開日:2019/12/19 17:00
写真:主張が全面的に認められた(判決後の伊藤詩織さん)/(C)日刊ゲンダイ

「日本の#MeToo運動のシンボルが勝訴」「レイプ容疑の損害賠償で勝訴」――。英BBCや仏AFP通信など海外メディアが続々と速報したことからも、注目度の高さが分かる。

 ジャーナリストの伊藤詩織さん(30)が、望まない性行為で精神的苦痛を受けたとして、“総理ベッタリ記者”こと元TBSワシントン支局長の山口敬之氏(53)に1100万円の損害賠償を求めた訴訟。東京地裁は18日、「酩酊状態で意識がない伊藤さんに合意がないまま性行為に及んだ」と認定し、山口氏に330万円の支払いを命じた。

 鈴木昭洋裁判長は判決で、ホテル内でのやりとりなどについて山口氏の説明は、重要な部分で不合理な変遷が見られると指摘。「伊藤さんの供述が客観的事情とも整合し、相対的に信用性が高い」と判断した。

 また山口氏は、詩織さんの会見や著書で名誉を傷つけられたとして反訴し、1億3000万円もの巨額の賠償を求めていたが、地裁はこれも、詩織さんが主張する「内容は真実で、名誉毀損には当たらない」として棄却。詩織さんの全面勝訴だ。

「一般常識に照らして当然の判決です。むしろ、民事でしか争われないことが信じられない。山口氏には、レイプ容疑で逮捕状まで出ていたのです。しかし、なぜか逮捕を免れ、不起訴処分になった。安倍首相に近い記者だから逮捕されなかったのではないかという疑念は今も拭えません。性被害への理解がなかなか進まない日本で、被害女性が顔も名前も公表して被害を訴えることは、大変な勇気が必要だと思う。それを名誉毀損で訴え返して高額の賠償金を要求するなんて、口封じのつもりでしょうか。あまりに卑劣なやり方です」(政治評論家・本澤二郎氏)

 山口氏は判決に不服で控訴するというが、あらためて振り返ってみると、この事件は不可解なことだらけなのである。

■土壇場で逮捕状が見送られた

 事件のあらましはこうだ。2015年4月、詩織さんは就職相談のため、一時帰国中だったTBSワシントン支局長の山口氏と都内で会食。2軒目の店で突然、記憶を失い、山口氏と一緒のタクシーに乗せられた。

 酩酊状態にありながらも「近くの駅で降ろしてほしい」と懇願したが、山口氏は自力で歩くこともおぼつかない詩織さんを宿泊先のホテルの部屋に連れ込んだのだ。未明に痛みで目が覚めた詩織さんの上に山口氏がまたがっていて、レイプされていることに気づいたという。

 その後、詩織さんは警視庁に被害届を提出。高輪署が受理し、同年6月8日、逮捕状を手にした捜査員は、帰国する山口氏を準強姦(当時)容疑で逮捕するために成田空港で待ち構えていた。

 ところが、土壇場になって逮捕は見送られる。上層部からストップがかかったのだ。当時、警視庁刑事部長だった中村格氏は「私が決裁した」と「週刊新潮」の取材に答えている。官邸で菅官房長官の秘書官を長く務めた中村氏は、レイプ事件もみ消しの褒美というわけではないだろうが順調に出世を重ね、昨年は警察庁ナンバー3の官房長に就任。安倍政権が続けば、警察庁長官も視野に入る。

 結局、山口氏は15年8月26日に書類送検されたが、1年後の16年7月に地検が不起訴判断。詩織さんは17年5月に検察審査会に審査申し立て、9月に「不起訴相当」の議決が出た。それを山口氏は「私は不起訴になった」「検察審査会でも不起訴相当だ」と振りかざし、伊藤さんとの性交渉は認めながらも、「合意だった」「法に触れる行為は一切していない」と主張してきた。詩織さんに対する心ないバッシングも後を絶たなかった。

権力の私物化が捜査を歪めた疑念は払拭されない
「確たる証拠が揃ったから、現場はいけると判断して、逮捕状まで取ったのだろうに、上からストップがかかるのは、よほどの政治案件としか思えません。検察審で不起訴相当の議決に至ったことも、一般常識からして不可解ですが、検察審に出される証拠は検察側の裁量で恣意的に決められるので、シナリオ通りの結論に誘導することもできてしまう。

 そういう“ブラックボックス”だったものが、今回の民事訴訟である程度は明らかになった。それで地裁が性暴力の事実を認めたことは、庶民感覚としてはまっとうな判断だとは思う。ただ、地裁はたまにマトモな判断をしますが、高裁、最高裁と上にいくほど、政治的になる傾向がある。控訴審が同じ判断をするとは限りません」(司法に詳しいジャーナリストの魚住昭氏)

 一貫した説明もできずに“完敗”した山口氏が事件の裁判を続けることは、一般的に恥の上塗りのように見られがちだが、「すぐ控訴する!」と息巻いているのは、政権のオトモダチが増える上級審なら今回の判断が覆る自信があるからなのか。

 この事件では、レイプ疑惑について取材を受けた山口氏が、“官邸のアイヒマン”の異名を持つ警察官僚の北村内閣情報官(現・日本版NSC局長)に助けを求めた可能性も指摘されている。取材のメールを送った「週刊新潮」に、<北村さま、週刊新潮より質問状が来ました。伊藤の件です。取り急ぎ転送します>というメールが送られてきたというのだ。

 焦った山口氏が誤って、「北村さま」に転送すべきところ、新潮に返信してしまったものとみられる。

■政権がらみで“国策不捜査”が続く

 著書に“安倍ヨイショ”本の「総理」がある山口氏はTBS退社後、「安倍首相に最も近いジャーナリスト」を売りにテレビに出まくっていた。その彼に嫌疑がかかった事件の周囲で蠢く官邸の警察官僚。逮捕状が下りるまで証拠が揃った事件で、なぜ急に逮捕が取り消され、最終的に不起訴になったのか。民事訴訟で詩織さんの主張が全面的に認められた今こそ、この異様な事件と捜査の徹底的な検証が必要なのではないか。

「この政権下では、本来捜査されるべき案件がきちんと捜査されてきていない。甘利元経済再生相が大臣室で現金を受け取った問題を筆頭に、小渕優子元経産相の政治資金問題、財務省の公文書改ざんなど、本来なら起訴されてもおかしくない案件で“国策不捜査”とでも言うしかない事態が続いています。これは『1強』政権への忖度が検察組織にまで及んでいる証左でしょう。

 警察も同様で、警備・公安部門を中心とした警察官僚が官房副長官や日本版NSCの局長などに次々抜擢され、官邸中枢に深く食い込んでいる。本来は一定の距離を保つべき政権と警察・検察が近づき過ぎるのは非常に危うい。民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません」(ジャーナリストの青木理氏)

 容疑の証拠が揃っていても、首相のオトモダチなら逮捕を免れるというのなら、それはもう法治国家とは言えないのだ。三権分立にも反する。

「この政権では、法の下の平等という憲法の基本概念さえ蹂躙されている。権力の私物化が捜査も歪め、オトモダチの犯罪をもみ消したという疑いを持たれるだけでも大問題ですが、それがもし事実ならば政権が吹っ飛ぶ話です。警察官僚が官邸を支配する暗黒政権の最大の急所といっていい。この長期政権で、権力側の疑惑は常に『問題ない』『違法性はない』のセリフで片付けられてきた。司法を抑え込んで、やりたい放題なのです。

 一方で、権力に盾突けば社会的に抹殺されかねない恐怖社会になってしまった。首相に近い山口氏の性犯罪を告発した詩織さんにも、おぞましいまでの誹謗中傷がありました。安倍政権は反社会勢力について『社会情勢に応じて変化し得るもので定義は困難』と閣議決定しましたが、社会秩序を破壊する官邸こそが反社そのものに見えます」(本澤二郎氏=前出)

「桜を見る会」でまざまざと見せつけられた権力の私物化や言論封殺が、詩織さんの事件にも見え隠れすることが恐ろしい。

 政権に対する忖度の横行が警察行政や司法にも及び、政権から見捨てられた庶民は何があっても泣き寝入りするしかないとすれば、一体何を信じればいいのか。

 民主主義国家とは、法治国家とは何かを考えさせられる事件だ。決して詩織さんひとりの問題ではない。

【色平哲郎氏のご紹介】 第153回国会 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会 第5号 2001年  平成十三年十月十三日(土)前半部分より抜粋

2019-12-17 22:20:42 | 転載
第153回国会 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会 第5号
2001年  平成十三年十月十三日(土)前半部分より抜粋

http://kokkai.ndl.go.jp/…/syu…/153/0104/15310130104005a.html

(*写真は国会特別委員会記録とは無縁で小生が掲載したものです)

『○中村参考人 皆様、御苦労さまです。中村と申します。』

 もう現地に行きまして約十七年半になりますが、私、実は国内で何が起きているのかよくわかりませんで、失礼ですけれども。ただ、向こうから戻りまして、余りに現実を踏まえない図式に基づいた議論だけが先行、失礼な話でございますが、本当にアフガニスタンの実情を知って話が進んでおるのだろうか、率直な意見を持つわけでございます。

 きょうは、私は、全くの政治音痴でして、左も右もわからないという中で、さっき忌憚のない意見ということをおっしゃいましたので、忌憚のない意見を述べたいと思います。

 ただ、その際に、そう言いますと、すぐ烙印を押されまして、日本全体がもうテロ対策、アメリカを守るためにどうするんだ、タリバンというのは悪いやつだという図式で動いておりますので、あたかもこれを守るような発言をいたしますと、すぐタリバン派だと言われる。私は、断っておきますが、タリバンの回し者ではありません。それからイスラム教徒ではありません。キリスト教徒でございます。こういう、憲法がどうだとか、そういう法律のことはよくわかりませんので、ともかく、今現地で何が起きているのか、何が問題なのかという事実を皆さんに伝えたいというふうに思っております。ただ、どうもイメージと違うという点がございましたら、どうぞ忌憚なく後で御質問いただければと思います。

 私たちの活動を簡単に紹介いたしますと、ペシャワール会というのは一九八三年にできまして、十八年間、現地で医療活動を続けてきました。現在、パキスタン北西辺境州の国境の町ペシャワールを拠点にいたしまして、一病院と十カ所の診療所がありまして、年間二十万名前後の診療を行っております。現地職員が二百二十名で、日本人ワーカーが七名、七十床のPMS(ペシャワール会医療サービス)病院を基地に、パキスタン北部山岳地帯に二つの診療所、アフガニスタン国内に八つの診療所を運営いたしまして、国境を越えた活動を行っております。

 私たちが目指すのは、山村部無医地区の診療モデルの確立、ハンセン病根絶を柱にいたしまして、貧民層を対象に診療を行うことでありますが、後で申し上げますように、今回の干ばつ対策の一環として、ことしの春より、無医地区となりましたカブールに五カ所の診療所を今でも継続しております。

 この間、皆さん御記憶のように、一九七九年十二月に旧ソ連軍の侵攻がありまして、十万の大軍が侵攻いたしまして、以後何と二十二年間、アフガニスタンは内戦の要因を引きずってきたわけでございます。この内戦だけで、死亡した戦闘員あるいは外傷による戦死者だけで七十五万名、恐らく民間人を入れますと二百万名。これは私、目撃者として、確かにほとんど死んだのは、女、子供、お年寄り、ほとんどこの戦闘とは関係ない人々であったわけですね。六百万名の難民が出て、それに加えて今度の大干ばつ、そしてどういう原因か私もよく知りませんけれども、報復爆撃という中で、もう痛めに痛めつけられて現在に至っております。

 この中で、先ほど申しましたように、アフガニスタンを襲いました世紀の大干ばつ、大げさなように聞こえますが、これは本当に危機的な状況でございまして、私たちの活動もこれで終わるかもしれない、アフガニスタンの半分はこれで砂漠化して壊滅するかもしれないということで、昨年から必死の思いで取り組んできたわけでございます。

 WHOや国連機関は、昨年春からこのことについて警告を発し続けておりましたが、国際的に大きな関心を引かなかったんですね。もちろんこれは、テロ事件などと違いまして、政治的にも意味合いが違いますし、慢性に起こるものですからなかなか関心を引かなかった。

 アフガニスタンが一番ひどくて、被災者が千二百万人、四百万人が飢餓線上にあり、百万人が簡単に言うと餓死するであろうという発表がありましたのは、約一年半前でございました。もちろん、人命のとうとさというのは数ではかれるものではありませんけれども、我々簡単に百万人が餓死するだとか言いますけれども、実際に目の当たりにしますと、先ほどお話がございましたが、映像で見る状態と実際に現場で見る状態は違うんだ、もっと生々しいものなんだとおっしゃいましたが、まさにそのとおりでありまして、実際の修羅場を前にすれば決して生易しいものではない。食糧だけではなくて飲料水が欠乏して、次々と廃村が広がっていくという事態が起きたわけでございます。下痢、簡単な病気で主に子供たちが次々と命を落としていったわけでございます。

 私たちとしては、この事実をみんなに訴えながら、言うだけではだめですから、真っ正面から組織を挙げて対策に取り組んできました。診療を中心に、医者がこんなことを言っちゃいけませんけれども、病気なんかは後で治せる、まず生きておれという状態でございまして、診療所を中心にいたしまして、アフガニスタン東部一帯の干ばつ地帯に速やかに展開いたしまして、水源確保事業、ともかく、食べ物はなくても何週間か生きておられるわけですね、水がないと二十四時間以上生きられない、そういう状態であったわけです。

 そこで、私は医者でございますけれども、水を得ようということで水源確保事業に取り組んでおりまして、現在まで約六百六十ほど水源に取り組んで、そのうち五百五十カ所、利用水源を得ております。中には、一たん難民化していなくなって砂漠化した村が、水路、現地にカレーズあるいはカナートと呼ばれる伝統的な水路がありますが、それを三十本復活して、一万数千名を養えるだけの緑地を回復する。それで全部戻ってくるという奇跡的なことも起きたわけでございます。

 医療面では、ことしの一月、国連制裁が何と、私たちも初めのうち、我々が頑張ってくれば必ず国際的に大きな援助がどんと来るんだ、こんなのをだれも放置しておかないだろう、エチオピア大干ばつ以上の規模であるということでしたが、やってきたのは制裁でございました。そのために、ただでさえ少なかった外国の救援団体が次々と撤退していくという中で、まさにアフガニスタンは孤立化への道をこれによって深めていったわけでございます。

 私たちとしては、それだからこそ必要なんだということで、カブールの、事実上、カブール市内は、もとの裕福なカブール市民というのはほとんどいない。二割、三割程度しか残っていない。あとは、先ほど申しました干ばつによりまして逃れてきた難民たち、国内難民ですね、これであふれておる状態でございまして、現在、百万人から百五十万人、この約一割がことしの冬を生きて越せないだろう、この約三割から四割が慢性の飢餓状態で、簡単な病気で死んでいく、こういう状態でございます。

 私たちとしては、だれもやらないなら、ニーズがあってだれもやらないのなら我々が行く、我も我もと行くところなら行く必要がないというのが我々の方針でございまして、緊急にことしの二月から、正式には三月から診療所を開設したわけでございます。

 これでもまだ不十分だということで、水源の目標数をことし以内に一千カ所、カブール診療所を年内に一挙に十カ所にしろということでおぜん立てをしている最中に、九月十一日の同時多発テロになったわけでございまして、私たちの事業は一時的にストップいたしました。初めのショックから立ち直って、今、拡大こそしていませんが、今までやってきた事業は、爆撃下にありながらも、勇敢なスタッフたちの協力によりまして、何事もなかったかのように継続しております。
 今、私たちが恐れておるのは、難民難民という議論が先ほどからございますけれども、カブール、これは首都カブールが最も大きな町ですけれども、カブールだけではなくてほかの都市もそうですが、飢餓です。飢餓であります。現地は今から寒い時期に入ってくる。市民は越冬の段階に入ってきておる。今支援をしなければ、ことしの冬、先ほど申しましたように約一割の市民が餓死するであろうというふうに思われます。このため、私たちは、緊急の炊き出しとでも申しますか、食糧配給を開始いたしまして、既にその準備は完了いたしました。

 私たちが訴えたいのは、難民が出てからでは、これは手間もかかるし金もかかるというだけではなくて、悲劇が大きくなる。難民を出さない努力というのをまずやらなくちゃいけないというのが、現地におる私たちとしてはぜひ訴えたいことでございます。

 どこか、ペシャワール側で見てみますと、これは日本側に帰っても驚きましたけれども、難民が出てくるのを待っておる。ペシャワールには現在百四十数団体が集結しておりまして、難民が出たらこうしよう、ああしようと言っているけれども、実際のいわゆる我々が想像するような難民は今のところ発生しておりません。私たちが全力を挙げて取り組むのは、少なくとも、けがをして逃げてくる人たちは別として、飢餓による難民は一人もペシャワールに出さないという決意で全力を挙げて現在の仕事をやっていくつもりでございます。

 話が長くなりましたけれども、難民援助に関しましてもこういう現実を抜きにして、ちょっと失礼かもしれませんけれども、どうぞお怒りになりませんように、こういう現実を果たして踏まえて議論が進んでおるのかということに、私は一日本国民として一つの危惧を抱くわけでございます。

 例えば、いろいろ考え方はありますけれども、テロという暴力手段を防止する道に関しましても、これは暴力に対しては力で抑え込まないとだめだということが何か自明の理のように議論されておる。私たち、現地におりまして、対日感情に、いろいろ話はしませんけれども、日本に対する信頼というのは絶大なものがあるのですね。それが、軍事行為に、報復に参加することによってだめになる可能性があります。

 ほかの地域ならともかく、アフリカだとか南アメリカは私はよく知りません、あの地域しか知りませんので、現地に即して言いますと、例えば自衛隊派遣が今取りざたされておるようでありますが、詳しいことは後で御質問で受けたいと思いますけれども、当地の事情を考えますと有害無益でございます。かえって私たちのあれを損なうということははっきり言える。

 私たちが必死で、笑っている方もおられますけれども、私たちが必死でとどめておる数十万の人々、これを本当に守ってくれるのはだれか。私たちが十数年間かけて営々と築いてきた日本に対する信頼感が、現実を基盤にしないディスカッションによって、軍事的プレゼンスによって一挙に崩れ去るということはあり得るわけでございます。

 この点、あと、要するに言いたいことは、まず現地はどうなのか、実情はどうなのかということを踏まえた上で何かを決める。私はそういう偉い人ではありませんから、どうしようと日本国民の一人として法律に従いますけれども、アフガニスタンに関する限りは、十分な情報が伝わっておらないという土俵の設定がそもそも観念的な論議の、密室の中で進行しておると言うのは失礼ですけれども、偽らざる感想でございます。

 私ばかり話していると後の方が話す時間がありませんので、一応私の話を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)


○亀井(善)委員 ありがとうございました。

 それでは、中村参考人に伺いたいわけであります。
 先ほど来、いろいろ現地での御経験、こういう面につきましてお話を承りました。また、日本を離れておった、こういうお話で、いささか私ども考え方を異にするところもあるわけであります。
 その中でも、御発言の中で、どういう理由であのような爆撃が行われているかわからないというような意味のお話もされたりしております。さらには、難民支援、今度のこの法案の中にも、自衛隊が憲法の枠内でそれなりの努力をするということをやるわけでございまして、そういう面で、自衛隊の派遣、有害無益で何の役にも立たない旨、このような御発言も耳にしたわけであります。この辺の問題につきましてはぜひお取り消しをいただければと、こう思うわけでありますが。
 さらには、先ほど申し上げましたとおり、まさに当事者であるわけでありまして、私どもも多くの犠牲者も出しておるわけであります。今回のことにつきまして、最後に、お示しをいただきました二ページのところに、「現在の英米の蛮行の伴侶と見なされぬ活動こそ、日本の安全保障である。」このようなことを記されておるわけであります。

 私どもはやはり、我が国が当事者、そして国際貢献をする、こういう意味合いにおきまして、憲法の枠内でいろいろの努力をするわけであります。この辺、大分考え方が違うわけでございまして、ぜひこの点等々につきまして御意見をお聞かせいただければ、このように思います。


○中村参考人 多々調子外れな点があったということは、皆さんにもそう聞こえると思いますが、逆に、日本全体が一つの情報コントロールともいえるような状態の中に置かれておる中で、私の率直な感想を述べただけでございます。

 と申しますのは、これはこれから述べることについて深く関連してまいりますけれども、私が見る日本の現状というのは、初め、無限の正義の米国対悪の権化タリバンとの戦い、こういう図式ですべてが動いておるということは、まず一つその前提がおかしい、土俵がおかしいのではないかというのはそういうことでございまして、現地は何も知らされておらないのではないかと。

 ひどい新聞になりますと、ビラをまけば反タリバン勢力が立ち上がってたちまち崩壊する、言論統制が現地で行われるということでございますが、現地で最も事情を知っているのは一般庶民でございます。これは意外に思われるかもしれませんけれども、現地で最も信頼性があるのは、パシュトゥー語のBBC放送、これによって、私もペシャワールにいて、アフガニスタンから電話がかかってきて知ったわけでございます。

 現地の人は極めて冷静に現実を読んでおります。これは失礼ですけれども、日本大衆、日本国民全体、それから、非常に先生方には申しわけないんですけれども、先生方以上に一般庶民の方が冷静に事態を判断しておるということは言える。アメリカのことも伝わってきますし、アフガニスタンのことは、もう当事者本人ですから、ある意味で非常に冷静なのはアフガニスタンの民衆であろうということをまず申し上げておきたいと思います。また、ああいう部族国家で言論統制しようというのが無理があるんです。

 そういう事態の中で私はそう申したわけでございますが、憲法の枠内、これも私、実は恥ずかしい話で、よく法律のことを知らないのですね。

 憲法の枠内と申しますが、実際に自衛隊が、日本では自衛隊と申しますが、英語で言いますと、これはジャパニーズアーミーというのですね、ディフェンスアーミー。必ず、日本軍としか訳しようがないですね。日本軍が難民キャンプに来るのかということで、憲法枠内どうこうというのは、これは日本側の内輪の論議でありまして、現地ではそうは見られない。ジャパニーズアーミーがアメリカンアーミーに協力しておる、こうしか見られないわけですね、どう見ても。

 ああいう駆逐艦が来る映像がわっと流されてきたりとか、日本軍が来て難民キャンプを設営するとかいうことでございますが、憲法の枠内と枠内でないということは、恥ずかしながら、この私、日本を長く離れておりましてよくわかりませんけれども、現地の大部分の人々にとっては、これはジャパニーズアーミーで、憲法がどうかというのはよくわからないというのが現実ではないかということだと思います。

 それから、私の表現が、書かれた表現が英米の蛮行というふうなことは、やや刺激的な言葉でございますけれども、これは私は、このニューヨーク・テロ事件の蛮行というならば、現在進行しておるアフガニスタンへの空爆は蛮行と……(発言する者あり)それは違うというふうにおっしゃいますけれども、テロリスト、テロリズムの本質は何かと申しますと、これは、ある政治目的を達するために市民も何も巻き添えにしてやるということがテロリズムであれば、これは少なくとも、テロリズムとは言わないまでも、同じレベルの報復行為ではないかというふうに理解しております。

 まず、例えば自衛隊が……(発言する者あり)ちょっとお聞きしてください。

○加藤(紘一)委員長 参考人の発言中の不規則発言はお控えください。

○中村参考人 例えば、武器を持った日本の兵隊さんが、兵隊と言えば、日本では兵隊じゃありませんと言うかもしれませんが、これは外から見ると兵隊なんです、ジャパニーズアーミーと書いてある以上は。兵隊さんが難民キャンプを現地で設立したということは、非常に大きなミリタリープレゼンスととられる。これは疑いないんですね。

 こういうことは現地ではあり得ないことでして、私がいろいろ言うよりも、パキスタンの、これは名前は匿名でしてくれということでしたが、おっしゃったのは、それは冗談であろうと。今までそんな形で軍隊が来たことはなかった、パキスタンは警察組織もある、軍隊組織もあるれっきとした一独立国家である、これを守るのはパキスタンの警察の仕事であろう、これは日本の評判を落とす悪い冗談であろうということをおっしゃったんですね。

 恐らくこれが、みんな言いにくいけれども、日本というのはパキスタンにとって一番のODA供与国なんですね、だから悪口はなかなか言いにくい……

○中村参考人 では、手短にお話しします。

 先ほど御指摘がありましたように、ペシャワール、これはパキスタン、アフガニスタンともに、私たち、両国でまたがってずっとこの十七、八年活動しておりますけれども、最も親日感情が強い地域でございます。中近東一般がそうだと聞いておりますけれども、特にあの地域は、アフガニスタンは親日感情が強い。これは詳しいことは申しませんけれども、ともかく、例えば外国人という場合に、外国人出ていってくれと、おれたちも出ていくのかと言うと、いや、先生たちはちょっと外国人のうちに入らないというくらい親日的なんですね。それが、先ほど申しましたように、軍事的なプレゼンスによって一挙に崩される可能性がある。

 私が言いたいのは、これによって、日本のテロ防止という場合に、やはり敵意を減らすということが一つの要件だと思うんですね。そういう意味では、力によって敵意が減るということはないわけで、恐怖は与えられても本当に人々の気持ちを解かすことはできない。私はそう信じますね。例えば、私が逆の立場であれば、このやろう、このやろうとたたかれても、敵意は増すばかりで、本当に何か報復しようという気持ちが強まるばかりだと。これが一つ言いたかったことでございます。

 この対日感情が、日本の出方によっては大きく変わってくる可能性があるということを一国民として言いたかったわけですね。私たちの子供たちがどうなっていくのか、私たちの孫たちがどうなっていくのかということまで視野に入れて、敵を減らすという大きな視点が要るのではないかということでございます。

 治安は、ペシャワール市内は非常に良好でございます。これもまた言いにくいことでございますけれども、日本の警察や自衛隊も含めまして、はるかに現地は治安部隊の実戦を積んでおります。これは、パキスタンの治安部隊の仕事でありまして、外国軍隊が、言葉もわからないという中で、とてもあのまねはできるものではない、もし悪くなったにしても。しかし、そういう事態は現在考えられておりません。

 新聞で報道されておるのはごく一部の動きでありまして、大半の住民は、これはアフガン人、パキスタン人を含めまして、もっと我々よりも常識をある意味で持っておりまして、バランス感覚で動いておるというのが現実でございます。急いでどかどかと行って守らなきゃという状態は現在ないということでございます。
 とりあえず。

以上
第153回国会 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会 第5号
2001年  平成十三年十月十三日(土)前半部分より抜粋
http://kokkai.ndl.go.jp/…/syu…/153/0104/15310130104005a.html

@#報道特集 2019.12.14

2019-12-14 18:48:49 | 政治・文化・社会評論
@#報道特集 #千曲川決壊
関茂男さんの見識。
長沼小学校の校歌を歌う卒業生たちのコーラス。
自然災害と人間・歴史・文化。
豊かな多面的な特集報道だった。

@#報道特集
群馬県高崎市で育った者に、長野県は憧れの地。大河小説『千曲川』4部作を書き上げた出版界の重鎮小宮山量平さんにはいくども勇気づけられ上田市にも行った。その千曲川が決壊。想定しがたい国土自然の現状を感じた。きょうの報道はそうとう災害研究に踏み込んだ深い見地に立脚している。

@#報道特集
「私たちは人間と自然がおりあっていく道を探したい」
「戦争は土地そのものを破壊し、砂漠化が進行していく。今自衛隊を海外派兵させる法律を強行させるひとびとは弾の下をくぐったことはないひとたちでしょう」
見事な優れた政治家レベルの見識ある中村哲さん。合掌。

@#報道特集
「水は善と悪をわけないで、どちらにもわけへだてなく水を与える。中村哲先生は、現代の、日本のキリストだ」こう語るパキスタン人の心に、豊かで謙虚な外国人の姿を知り、誇るべき日本人の姿を再認識する。アフガニスタンにソ連もアメリカも侵略した。中村哲氏を日本の閣僚は見習うべき。

@#報道特集
千葉の中学生ホッケーを、栃木県で中学生同士練習できるような交流があったこと。スポーツのよさは、こういうところにもある。翻って東京五輪のマラソン開催地をめぐる経緯。あまりにスポーツマンシップとは真逆の実態。オリンピックで日本の恥部があいつであからさまとなっている。