【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【永岡浩一さんからの通信】

2022-11-30 19:05:36 | 転載
【永岡浩一さんからの通信】


ジャム・ザ・ワールド-UP CLOSE(2022/11/30) 望月衣塑子&西川伸一 判検交流の問題点を語る、この制度は戦後残り、70年代に国が被告の裁判の激増で進められて、しかしスポーツのレフェリーが相手の選手になるようなもの、民主党政権で刑事ではこの制度廃止、しかし入管問題、辺野古問題とこの制度が市民を蹂躙、この制度の問題点を多くの人が知りアカンと声を上げるべきことを主張する&同性婚訴訟、佐藤倫子弁護士のセッションでの解説




 永岡です、アマゾンミュージック配信のジャム・ザ・ワールド-UP CLSOE、今週水曜日の担当は東京新聞記者の望月衣塑子さんでした(https://music.amazon.co.jp/podcasts/8b57f1db-5114-443e-8ff9-eb4f6c35dc41/episodes/59cd92f8-f023-4c88-a3c1-eb481409389f/jam-the-world---up-close-2022-11-30-%E6%9C%9B%E6%9C%88%E8%A1%A3%E5%A1%91%E5%AD%90%E3%80%8C%E5%88%A4%E6%A4%9C%E4%BA%A4%E6%B5%81%E3%80%8D )。ニュースから今を知り、未来を見立てる情報プログラムです。

 昨日夕方、宮台真司さんが襲われて一命はとりとめて(神保哲生さんのツイートから)意識はあるものの重傷、内田樹さんは学者がこうして襲われるのは何十年なかったと発信されて、この国、テロの連鎖にしてはいけません。宮台さんは青木理さんや望月衣塑子さんみたいにSNSでネトウヨに叩かれる方ではないですが、大竹まことゴールデンラジオでも宮台さん襲撃はもちろん話題になり、皆さん心配しておられました。そして、同性婚訴訟、東京地裁は請求は棄却したものの、同性婚を認めないのは違憲と判決(https://www.tokyo-np.co.jp/article/217005 )、木村草太さんは実質勝訴と発信されています。亀石倫子さんはABCラジオの、ウラの裏まで浦川ですにて、大阪地裁より進化した判決だと指摘、戦前になかった同性婚、そして家制度維持のために同性婚否定とも説かれていました。さらに、荻上チキセッションで、この件、弁護士の佐藤倫子さんが指摘、結婚の自由をすべての人にの弁護団の佐藤さん、札幌、大阪に続き、憲法違反と明示しないのは残念、しかし同性婚法制度のないのは憲法24条に反すると指摘は意味があり、札幌は違憲、民法・戸籍法に同性婚既定のないのは憲法14条違憲、大阪は結婚が子供を作る男女を保護=繁殖しないとダメ、東京地裁は憲法24条第1項は男女だと指摘、14条1項の平等は結婚が男女のものとバッサリ、ここまでだと大阪地裁より後退と佐藤さん感じたが、24条2項のもの、家族に関する法律は、個人の尊厳で同性婚否定はアカン、同性カップルは個人の尊厳、男女だけでなく、同性婚を認めないと人格権否定になると指摘、パートナーと家族になる法制度なしは憲法24条2項に反する状態と指摘、しかし法制度として、同性婚は国会の立法裁量で、憲法違反と断定はないが、佐藤さん特筆すべきものは、同性カップルが養育する子供もOK、社会のためと判決、東京地裁の判決は同性カップルの子供のことを否定なので、この点は前進。札幌は平等権違憲、今回は個人の尊厳で違憲「状態」、しかし国会がちゃんとしろでも国会機能停止は問題、違憲状態なので、この状態は許されない、国会にボールは投げられて、議論なしだとこの判決に明示はないが、24条2項違反になる可能性あり、国会は24条2項で進むべきと指摘され、チキさん、違憲状態は一票の格差と同様に行政、立法府には圧力にならないと説かれて、佐藤さん、これを圧力にするのは国民が問われて、同性カップルに保護のないのは憲法違反と判決は指摘、チキさん、一票の格差は国会でも、声を上げ続けて、それは必要だと説かれて、佐藤さん、大阪の判決もこのままだと24違反になると指摘、このまま放置したら、国会は許されない。チキさん、今後名古屋、福岡の裁判もあり、さらに控訴審もあると説かれて、佐藤さん、国会で議論すべき、人権、平等権の問題であるのにそれが無視されて、今後法廷で議論するので市民は同性カップルを国会は統一協会のアホを押しのけて認めるようにと声を上げるべき、そして政府は即立法は必要だと指摘されました。



 テーマは裁判官の春名茂氏が、国を相手にする訴訟を担当して、ところ突如国の代理人になり問題視されて、判検交流と呼ばれる人事の問題点について、裁判所の人事に詳しい明治大学の西川伸一さんが解説、春名氏、東京地裁でシリアで拘束された安田純平さん、パスポート発給を外務省が拒否、安田さんは憲法違反とパスポート発給を求めて、この裁判を担当。春名氏、裁判長をしていて、まだ判決は出ず、表現の自由が争点か、国民の権利、外務省はトルコが入国拒否というものの、それで発給拒否はアウト、裁判で、春名氏途中まで、そして異動。望月さん、ジャーナリストは生の声を伝える責務があり、安田さんはそれを使命感で、圧政に苦しむ人を助けるためなのに、発給拒否は先進国ではありえないと怒られて、そして裁判長が何と法務省、行政訴訟の場合に、国も弁護士を立てて、そこのトップに春名氏がなり、重要な位置を行政訴訟になる。そして、望月さん、ウィシュマさん訴訟の担当の方も春名氏人事を問題視と説かれて、西川さん、国が被告の裁判を春名氏して、合議をリード、ところが国の仲間になると、中立であるべき裁判官が敵、レフェリーが相手の選手になったようなもの、そして春名氏は組織トップで、部下の裁判をコントロールできて、裁判の公正さ否定、国会でも問題になり、春名氏は自分のかかわった裁判には口出ししないというが根本的に間違い。

 望月さん、ウィシュマさん事件で入管の問題を問うのに、裁判官は客観的立場にあるべきものが、裁判官が入館の味方になるのはおかしいと説かれて、西川さんその通り、望月さん、しかし自分の訴訟はかかわらなくても、下の裁判官に影響になると危惧されて、参事官やら関わり問題と説かれて、西川さんその通り、公正さ否定!

 望月さん、入管の問題、不正、ウィシュマさん虐待は他の被害者にもあるが、世の中は注目せず、入管は裁判で負けず、しかし昨年のウィシュマさん事件以来、救急車を呼ばなかった事件で賠償命令が出たものの、国の行政に争っても勝てず、第3者の視点が必要なのに、それに逆行だと説かれて、西川さんその通り、望月さん、こういう人事は珍しいかと問われて、西川さん、行政部ではなく、別のセクションの裁判官を異動はあったが、行政部がいきなりは大問題、前例なし。望月さん、法務省の発案だと時代に逆行であり、この手の人事、西川さん、裁判官と検察官は垣根があるべきが、裁判官が検事に、法務省の仕事をすることになり、いずれまた裁判官に戻るものの、問題。望月さん、寺田氏、もともと裁判官が検察庁にいて、裁判官のエリートかと問われて、西川さん、裁判所で評価された人材が法務省に行く。望月さん、それぞれの立場を学ぶというが、弁護士が検察になることはあるかと説かれて、西川さん、弁護士が裁判官になることはあるが、検査官にはなれない。

 この制度、戦前は司法省があり、戦後は三権分立、1949年からしかし判検交流は始まり、70年代から二けたの人材がこれになり、背景はスモン訴訟、大阪空港訴訟など国が被告の裁判が激増して、優秀な裁判官を検事に、だが、検察は刑事事件をやり、しかし行政訴訟は民事事件でジャンルが異なる。望月さん、民事は、裁判官でも和解させたら評価されて、検事と全然違い、しかし裁判官を即戦力は問題、さらに行政訴訟は難しいものもあり、そして国が被告の大型訴訟で、国に有利になるようなもの、行政訴訟で住民の勝訴は少ない。

 この制度のメリットは、裁判官は官舎にいてバスで狭いコミュニティにいて視野が狭く、外の世界を見るものという大義名分、もちろん三権分立から問題、視野を広げるなら弁護士事務所に行くべき。望月さん、地方では検事が裁判官と結婚もあり、しかし弁護士との交流は少なく問題+刑法の性犯罪改正があり、民事でも実父にレイプされた女性が父親を訴えても抗拒不能ではないと判決ねそしてフラワーデモ、高裁で有罪判決になり、女性の権利を守るのにこの事例は、原告の視点が裁判官に必要で、検事と裁判官の交流は問題、西川さん、同業者で、行政の考え方を学び、異業種交流ではない。

 そして、寺田氏ら、これに入ると出世かと望月さん、とか西川さん、寺田氏は父親も裁判官であり、若い頃に法務省に行き、24年いて、裁判をせず、裁判員裁判を検討、法務省の民事局長になり、裁判所、広島高裁長官になり、そして最高裁判事、長官=判事の仕事を知らずこれは問題、しかし西川さん、最高裁長官はみんなそんなもの、地方行政の方がエライになり、歴代の最高裁長官はこういうタイプ、今もそう。

 望月さん、国会対応、与党に接近は問題、司法行政に隷属と危惧されて、春名氏は出世かと問われて、西川さん、大きな地裁の署長は確実、高裁の長官もあり得る。エリート裁判官ではあり、裁判官のエリートコースを、裁判をしない裁判官がして、しかしそんな人がいずれ最高裁長官だと行政訴訟で国を勝たせることになりえげつないと望月さん危惧されて、西川さんその通り、所属は国を勝たせること。

 望月さん、この人事は廃止されるべきではなかったかと説かれて、西川さん、三権分立否定と弁護士は指摘、しかし与党は変化なく、刑事と民事、刑事分野は2016年に民主党政権で廃止になり、政権交代は大事。しかし民主党政権でも、民事は残った、法務省の抵抗があった!望月さん、ひたすら国を勝たせているのは沖縄の辺野古であり、住民、市民のためにこんな制度は民事でも廃止すべきと指摘されて、西川さんもちろんその通り、しかし世論は盛り上がらず、このことを国民の多くは知らない。ケチ田政権のデタラメの一つ。

 望月さん、裁判官に視野を広げろというのは、被害者の視点に立つべきであり、この制度の大変さを知ったが、広めるためには何が必要かと問われて、西川さん、国会で裁判官人事が問題になったのは大きく、これはおかしいと国民が言うべき、裁判所、法務省は国民の声を気にして、声を上げるべき。望月さん、自分たちメディアがもっと発信すべき、最近でも冤罪事件で問題はあり、しかし人間は今の制度だと冤罪になり、国は正しいという裁判所を放置したら民主主義否定。西川さん、検事時代に国の味方になってしまう大問題、望月さん、ゴーン氏の人質司法が国際的に問題になり、身柄拘束をしなくなっても、検察の勾留請求は大半通り問題と説かれて、検察と裁判官は分離すべきと西川さんと一致されました。このテーマ、ラジオでもそれほど聞かず、私も神戸空港の訴訟などで裁判所に何度も煮え湯を飲まされて、そして望月さんはウィシュマさん事件で指宿昭一さんがアカンと指摘しても、裁判所は守秘義務で門前払いであり、民主主義、三権分立否定、しかし国会でも問題になり、広く知ってほしいと締めくくられました、以上、望月さん、西川さんのお話でした。






新聞うずみ火 最新号  2022年12月号(No.206)

2022-11-30 00:16:39 | 転載
*このお知らせは永岡浩一氏からの通信で知り、毎回最新号を検索し全文転載させていただいております(櫻井智志拝)

新聞うずみ火 最新号

2022年12月号(No.206)
1面~3面
沖縄・与那国島で日米共同 「台湾有事」住民に不安(栗原佳子)
九州の南から台湾へと至る琉球弧(南西諸島)への陸上自衛隊配備が加速している。いわゆる「南西シフト」。2016年に沖縄・与那国島に沿岸監視隊、19年には宮古島、奄美大島(鹿児島県)にミサイル部隊が新設、今年度中には石垣島にもミサイル部隊が配備される予定だ。「台湾有事」が喧伝されるなか、台湾に最も近い与那国島では11月半ば、米軍が自衛隊と初の共同訓練を実施、空輸された陸自戦闘車が生活道路に展開した。島を最前線とする訓練に、住民は不安を募らせた。

11月17日正午前、与那国空港にグレーの巨体が飛来した。航空自衛隊のC2輸送機だ。ほどなく後部ハッチから姿を現したのは、105㍉砲を搭載した最新鋭の16式機動戦闘車(MCV)。全長8・5㍍、重さ26㌧。8輪のタイヤで走行し、最高速度は100㌔。防衛省は「離島防衛の切り札」と位置付ける。  
 
午後3時前、自衛隊や県警の警備車両に先導され、MCVが空港の出口へと向かった。堅牢な車体、迷彩色のネットでカモフラージュされた砲身は、近くで見れば見るほど戦車そのもの。乗務する自衛官たちも重装備だ。
 
「与那国島を戦場にしないで!」「挑発するな やめて 日米共同訓練」。出口の正面で十数人の住民が手作りのプラカードを掲げていた。「公道を走らないで」「このまま帰って」と悲痛な声が上がる。その目の前を、MVCは長い砲身を突き出し県道へと旋回、轟音をあげて通り抜けていった。壁のように立ちふさがる警備の警察官。女性の一人は「あなたたちは何を守ってるの」と泣きながら抗議していた。
民間空港を出たMCVは集落の一つ、久部良を経て陸自駐屯地へ。翌18日も6㌔の道のりを空港まで走行、C2輸送機で九州の空自築城基地に戻った。MVCの公道走行は沖縄でも例がない。県は防衛省にMCVが公道を走らないよう代用車両の検討などを要請したが、押し切られた。
……

4面~5面
馬毛島に自衛隊基地 無人島 丸ごと日米の拠点(栗原佳子)
台湾や与那国島から連なる琉球弧の北端に、鉄砲伝来で知られる種子島がある。対岸の無人島・馬毛島には、自衛隊基地を建設し、南西シフト体制の兵站や訓練拠点とする計画が進み、種子島の住民にも不安が広がる。馬毛島を行政区とする西之表市では昨年1月の市長選で基地建設反対を訴えた現職が僅差で再選したが、ここにきて黙認姿勢に転じ、支援した市民らはリコール運動も辞さない構えだ。

馬毛島は種子島の沖11㌔、約8平方㌔の無人島。固有種のマゲシカが生息、周辺には豊かな漁場が広がる。戦後入植がはじまり、最盛期の1959年には528人が居住したが、80年には無人になった。
 
一方、74年に平和相互銀行が「馬毛島開発」を設立。レジャー基地建設のため島の買収を進めた。しかし、とん挫。95年には東京の立石建設が馬毛島開発を買収、子会社とした。その後のタストン・エアポート社である。国の石油備蓄基地、使用済み核燃料中間貯蔵施設、自衛隊の超水平線レーダー基地、スペースシャトル着陸場、米軍普天間飛行場の移設先などとして、たびたび取り沙汰された。
 
07年、馬毛島は米空母艦載機の離発着訓練(FCLP)の候補地に浮上した。前年、日米は米軍再編ロードマップで厚木基地の艦載機部隊の岩国基地移転で合意。陸上の滑走路を空母甲板に見立てタッチアンドゴーを繰り返すFCLPは、騒音対策として91年以降、小笠原諸島の硫黄島で行われているが、岩国は厚木より200㌔遠い片道1400㌔。馬毛島なら岩国から片道400㌔になる。
 
種子島や屋久島では反対の声が広がり、議会も相次いで反対を決議。一方、タストン社は無許可で森林を伐採、2本の滑走路を構築していった。
……

6面~7面
大阪大空襲証言DVD第2弾 平和学習に役立てて(矢野宏)
新聞うずみ火が、小中高校での平和学習に役立ててもらおうと制作していた大阪大空襲の被害者の証言を記録したDVDが完成した。2月にロシアによるウクライナ侵略が始まり、学校や地域などで平和を考える活動が広がっている。戦争は市民に何をもたらすか、どうすればなくすことができるのか。一人ひとりが考える材料として、77年前の空襲の中を生き抜いた体験者の訴えに受け止めてほしい。

太平洋戦争末期、大阪は50回を超える空襲に見舞われた。うちB29爆撃機が100機以上来襲した空襲を大空襲と言い、計8回を数える。
 
完成したDVD「語り継ぐ大阪大空襲」は38分で、昨年に続いて2作目。クラウドファンディングを利用して制作費50万円を集め、空襲時6歳から13歳までの4人の証言を収録した。
 
今回も新型コロナウイルス感染拡大で作業は大幅に遅れ、11月にようやく完成した。
 
大阪府茨木市の浜野絹子さん(83)は1945年7月10日の堺大空襲(第6次大阪大空襲)で母親と弟を亡くした。その時の体験は、後に作家の早乙女勝元さん原作の絵本「おかあちゃん、ごめんね」になった。浜野さんは当時6歳。父親は出征中で、病弱で寝たきりの母親は子どもたちと一緒に逃げることができない。焼夷弾爆撃によって街は炎に包まれ、浜野さんの家にも迫ってきた。その時、母親が取った行動とは……。
 
兵庫県西宮市の小林英子さん(90)は同年6月7日の第3次大阪大空襲に遭い、家族と離れて一人で逃げているときに爆弾の破片が右ひざを直撃し、大けがを負った。当時12歳で高等女学校1年生。炎に包まれた街の中を一人で逃げまどう。戦争が終わっても入院生活は続き、これまでに4回手術を受けたが、今も右の膝は伸びきったままで、歩くのは不自由だ。現在、自らの空襲体験を紙芝居にして、子供たちに平和の尊さを訴えている。
……

7面
「大阪戦災傷害者・遺族の会」代表 伊賀孝子さん逝く(矢野宏)
「大阪戦災傷害者・遺族の会」代表の伊賀孝子さんが11月14日、腹膜炎のため死去した。91歳だった。
 
「私には二つの『顔』があります。空襲で母と弟を亡くした遺族であり、私自身も空襲の傷害者です」
 
それゆえ、「大阪戦災傷害者・遺族の会」の代表を引き受けた伊賀さんは二つの活動に取り組んだ。一つは空襲犠牲者の名前を残すこと。もう一つは民間の空襲犠牲者を救済する法律をつくることだ。
 
大阪空襲で亡くなった人は約1万5000人とされる。「せめて犠牲者の名前だけでも残したい」と、伊賀さんは1983年から会のメンバーとともに遺族への聞き取り調査を始めた。寺の過去帳を写したり、霊園や慰霊碑を回って一人ひとりの名前を書きとどめるなどして、約6000人分の死没者名簿を作成した。これをピースおおさかに寄託。センターではこれをもとにして、2005年に空襲死没者を追悼し平和を祈念するモニュメント「刻(とき)の庭」を作った。
 
銘板にはこれまで判明した9000人を超える名前が、刻まれるのではなく浮き上がる形で記されている。
……

8面~9面
選挙応援、秘書派遣も 有田さん講演「旧統一教会と政治」(矢野宏)
旧統一教会が自民党国会議員と国政選挙の際に事実上の「政策協定」を結んでいたことが明らかになるなど、自民党と教団との闇は広がるばかりだ。霊感商法などの被害を起こしてきたカルト団体はどのように政治に関わったのか。旧統一教会を長年取材してきた前参院議員の有田芳生さんを講師に迎え、うずみ火講座が10月29日、大阪市北区の市立住まい情報センター・ホールで開かれた。オンラインも含め130人の参加者を前に、有田さんは「旧統一教会とは何か~安倍元首相暗殺事件の背景」と題して講演した。

有田さんは、安倍元首相が銃撃されて亡くなるまでの経緯を説明したあと、「山上徹也容疑者が2発目の引き金を引くときに発した言葉が重要な意味合いを持つ」と切り出した。口にしたのは「かんつるこ」。旧統一教会の文鮮明教組の妻で韓鶴子(ハン・ハッチャ)総裁のことだ。
 
旧統一教会の教えの一つが「万物回帰」。万物とはお金のこと。文鮮明教祖を通じて神に戻せば、霊界で幸せになるという。
 
「壺とか多宝塔などを高く売りつけてきた霊感商法がやりにくくなったので、信者の中でお金のある人に巨額献金させるようになった。山上容疑者の母親は結果的に1億円を超えるお金を出したにもかかわらず、検察に聴取された時に『教団に悪いことをした』と言った。それが母親の気持ちなのです。そして、『自分の信仰が弱かったからこんな事件が起きた』とも語っているのです」
 
山上容疑者は事件直後に旧統一教会への恨みから銃撃したと供述したが、マスコミが教団名を出したのは、参院選後の7月11日。旧統一教会の田中富広会長が記者会見してからだった。有田さんは「旧統一教会が事件の背景にあるとわかっていながら『母親が信者かどうか確認できなかった』という新聞社もあれば、『参院選に影響を与えるから』という放送局もありました。自主規制があったと思います」と語った。
……

10面~11面
ウクライナキッチンカー 料理で広げる出会い(粟野仁雄)
ウクライナから滋賀県彦根市に避難しているイリーナ・ヤボルスカさん(51)は支援に頼るだけの生活をよしとせず、キッチンカーでおいしい「ブリンチキ」を売りながら「避難民仲間も支援したい」とたくましい。
 
「あれこれ調べて販売場所がやっとわかってうれしい。身近なところにウクライナの人が避難しているので、何か支援ができれば」
 
11月8日、彦根市の大型ショップ「パリヤ」で愛児を連れた女性がキッチンカーからおいしそうなブリンチキを買い求めた。
 
ブリンチキは小麦粉、卵、チーズなどを練った生地に鶏肉や鮭などの具材を入れて焼いたクレープのような食べ物だが、具材次第で軽食にもおやつにもなる。一つ350円。甘い香りが漂い、腹もちがいい。「オーチン・フクースナ」(ロシア語で「とてもおいしい」)というとイリーナさんは微笑んだ。
 
イリーナさんと母のギャリーナ・イワノワさん(81)がウクライナから関西空港に着いたのは3月22日。2人は英語を話せなかったが、チェコ語のわかる日本男性が通訳してくれた。滋賀県が2人に彦根市内にあるミシガン州立大学関連の学生寮を提供した。娘のカテリーナさん(31)の夫は市内に住む菊地崇さん(29)だ。
 
東京出身の菊地さんは学生時代の旅で知り合ったカテリーナさんと2018年に結婚した。大阪で航空会社のパイロットをしていたが、英語教育を中心としたオンライン教育事業を始め、昨年9月から彦根市に移住した。夫婦の会話は英語だが、カテリーナさんも日本語が上達している。
 
カテリーナさんの実家はウクライナのハルキウ市。ロシア国境とも近いウクライナ東部の美しい都会だ。「年末からロシアの軍事訓練が激しくなっていましたが、毎年恒例で妻の実家ではさほど気にしていませんでした」と菊地さん。
……

12面~13面
ヤマケンのどないなっとんねん「核兵器使用を許すな」(山本健治)
ロシアによるウクライナ侵略から9カ月が経過しようとしている。プーチン大統領の狙い通りにはいかず、せめて東部4州を手に入れようと住民投票で賛成を得たとして併合宣言したが、反撃にあってヘルソン州で撤退を余儀なくされていることは周知の通りである。とはいえプーチン大統領が尻尾を巻いて侵略を止めるとは思えない。
 
何としても一日でも早くウクライナの人たちが平穏に暮らせるようになってほしい。遅くともクリスマス、新年までには停戦撤退を実現させ、一般市民、女性、子どもが死傷することはもとより、両軍兵士がこれ以上戦死しないことを誰もが願っている。
 
そのためには日本でも世界でもロシアが速やかに侵略を止めて撤退するよう声を大きくしなければならない。ロシア軍は撤退するにしても暴行・略奪・破壊の限りを尽くし、地雷などを仕掛けたり、生命や環境に悪影響を及ぼす物質をばらまいたりする。奪還したヘルソンでは市民が暴行虐殺されるなど戦争犯罪が400件を超えているとウクライナは発表している。
 
撤退したとしても地雷撤去など後始末が必要である。住居とインフラが徹底的に破壊されているから、元の家に戻って生活することはできない。これまで電力や燃料、食糧確保を困難にする作戦を進めてきたが、厳冬に入ろうとしている今、いっそう残虐かつ陰湿な攻撃を行う懸念も拭えない。不測の事態も懸念される。
 
プーチン大統領は森・安倍元首相らに、日本武道の正々堂々の精神や「小、よく大を制す」が素晴らしいと褒め、自分もそうありたいと言い、元首相らは太鼓持ちしてきたが、まったく逆であり、安倍元首相は言うときには言うと言いながら何も言わないまま亡くなった。
 
侵略や戦争に正義も正々堂々もない。悪、不正義そのものだが、長期化すると人々の関心や抗議も小さくなる。大阪でも当初は連日ロシア領事館前で抗議が行われたが、今では私を含め高槻のグループなど少人数の抗議が行われるだけだ。これこそがプーチン大統領の狙うところである。
 
労働者には個別の闘いもあるし、参院選があったり、その中で安倍元首相が銃撃されて死亡し、国葬が強行されて抗議行動も必要だった。改めて明らかになった旧統一教会・勝共連合をめぐる問題についても取り組まねばならない。大阪をバクチ都市にする「IR」について住民投票を求める署名も行われ否決されたが、反対運動を続ける必要があるなど、取り組まねばならないことは山ほどある。
……

14面~15面
世界で平和を考える アフガニスタン報告③(西谷文和)
アフガニスタン東部のジャララバードでも「タリバン政権1周年」を祝うムードはさらさらなかった。米軍を撤退させた当初は支持者も多かったが、その後の経済制裁でアフガンはより貧困化した。さらに女性が仕事を奪われ、米軍関係の仕事もなくなり、失業者が急増。多く人が「タリバン大嫌い状態」になっている。そして、中流階層の市民でさえ、食事に事欠く事態となってしまった。そんなジャララバードから8月17日、カブールに戻ってきた。
 
ホテルの窓からタリバン兵の訓練が見える。数十名の兵士たちが並んで走った後に腕立て伏せや馬跳びなど。その後、銃を構えて射撃訓練。カブールの街は兵士であふれている。アメリカを倒すために増員した兵士たちを解雇できず、財政を圧迫している。
 
この日はICRC(国際赤十字)の地雷被害者支援センターへ。イラリア人のアルベルト・カイロさんは32年間、アフガニスタンに住み込んで戦争と貧困によって手足を失った人々をサポート、「イタリアの中村哲」と呼ばれている。
 
アルベルトさんの案内で施設を取材。職員350名は手足を失った被害者だ。ここで義足を作ってもらい、リハビリをして職員になり、今は被害者を救済している。
 
地雷や不発弾は取り除いても取り除いても増えていく。アメリカがミサイルで空爆し、タリバンが地雷や仕掛け爆弾を埋める。今は北部同盟とIS(イスラム国)も加わる。ザヘドラ君(13)が地雷を踏んだのは1年半前。友達と遊んでいた時だった。ここに来て義足を作ってもらい、毎日片道30分かけて登校している。リハビリ中もずっと暗い表情。「将来は何になりたいの?」。か細い声で「学校の先生」。隣に座って聞いていた父親から大粒の涙がこぼれる。
 
ICRCを後にしてカブール西部、少数民族ハザラ人地区へ。4月、公立のアブド・ラヒム・シャイード校で2回の爆発。9名が死亡、40名以上が重軽傷を負った。ハザラ人はイスラム教シーア派で、アフガンでは長年差別されてきた。タリバン政権になって、スンニ派のISやタリバン過激派によって、しばしばハザラ人地区でテロが起きる。テロ前は約1万2千人が登校していた学校も約8千人になった。タリバンは12歳以上の女子の登校を認めていないので、女の子は小学生だけ。3年生の授業にお邪魔した。ダリ語(国語)の授業中で、みんな一生懸命にノートを取っている。「学校が楽しい、将来はお医者さんになりたい」と子どもたち。「夢が大きすぎるんじゃない」。担任の女性教師が笑っている。兵庫県の青垣中学校、和田中学校から預かってきた髪留めと草木染めのハンカチを手渡す。「タシャクール(ありがとう)」と元気いっぱい。プレゼントには英語で「平和になってほしい」「希望を持って勉強してね」などのメッセージが書かれている。中学校に進めない彼女たちにとって「いい教材」になったと思う。
……
16面~17面
フクシマ後の原子力 値上げに試される理性(高橋宏)
大手電力会社の電気料金値上げの表明、あるいは検討が相次いでいる。9月の中間連結決算で、大手10社のうち四国電力を除く9社が最終赤字となり、経営悪化に歯止めがかからないからだ。その最大の理由は、ロシアのウクライナ侵略や急激な円安による燃料コストの高騰だとされる。現時点では値上げを考えていない社も、状況が長期化すれば将来的な値上げは避けられないという。
 
先日、あるテレビ局の情報番組で、電気・ガス料金の値上げを受けて、節電・節ガスについて話題にしていた。その中で、原発利用や省エネの課題が話し合われた。その中で、原発利用についてメリットは「温室効果ガスの排出抑制」「安定供給を確保できる」「発電コストが火力発電より安価」で、課題は「安全性の追求」「立地地域との共生」という政府の見解を紹介していたのである。その内容を特に問題視することもなく、日本の電源構成などを示した上で、「専門家」やコメンテーターが「原発の利用はやむを得ない」「日本はベストミックスで電力を確保していくしかない」と口をそろえて主張したのだ。
 
料金の値上げや、政府がこの冬の節電要請を決定したことなどを受けて、こうした主張が声高になりつつある。建設中を含めて国内には36基の原発があるが、稼働は7基にとどまっている。国や電力会社は停止中の原発の再稼働を進めているが、ネックは2030年までに運転開始から40年を超える原発が15基と、半数以上含まれていることだ。
 
経産省は7日、今後の運転延長ルールについて三つの案をまとめたが、そのうちの一つは安全審査などに伴う長期停止期間を運転期間に算入しないというものである。現時点では運転期間を原則40年、最長60年とするルールとなっているが、もし「停止期間除外」案が採用されれば、福島第一原発事故後に稼働していない原発は運転期間が70年近くになる可能性がある。そこまで原発に頼らなければ、日本の社会は成り立たないのであろうか?
 
そもそも、先の番組で示された政府の課題認識は、まやかし以外の何物でもない。原発利用が前提であるとはいえ、地震列島、火山列島にあってテロの対象となる可能性まで高まっている原発について、巨大事故の危険性が全く考慮されていない。「安全性を追求」すれば解決できる問題ではないはずだ。運転後に膨大に生じる高レベル放射性廃棄物(いわゆる「死の灰」)の処理・処分問題は未解決であるし、膨大なコストを要することも触れていない。「立地地域との共生」にいたっては、原発に頼らざるを得ない状況を強いる以外の何物でもない。
……

18面
ウトロ地区フィールドワーク 共に生きる大切さ学ぶ(矢野宏)
小春日和の11月12日、新聞うずみ火主催の「京都ウトロ地区フィールドワーク」が行われた。参加した30人がウトロ平和祈念館や昨年夏に起きた放火現場跡などを見学し、共に生きることの大切さを学んだ。

戦時中、日本政府が京都飛行場の建設に集めた朝鮮人労働者たちの宿舎である飯場跡がウトロの原型だ。平和祈念館の田川明子館長は「ここは戦争によって生まれた集落です」と説明する。
 
「日本が朝鮮半島を植民地としたことで、徴用から逃れるために来た人もいました。徴用がいかに恐ろしいことであったか。昼夜過酷な労働を強いられましたが、粗末ながら食事や住むところはあった。ところが、日本の敗戦で工事は中断されると、その場に使い捨てのように放置されたのです」
 
木造平屋の飯場が密集し、飛行場建設のために5㍍ほど掘り下げていたため、雨が降ると浸水した。1988年まで上水道も引かれなかった。住民らは井戸水で命をつなぎながら貧しさと差別に耐えたという。
 
「その頃の話を聞くと、住民の多くはこう言うんです。『貧乏やったけど不幸やなかった』と」
 
89年に土地の所有権を買い取った「西日本殖産」が立ち退きを求めて住民を提訴。住民らはウトロ地区の入り口に座り込むなど抵抗したが、2000年に最高裁で住民側の敗訴が確定した。住民や支援者たちが日本や韓国で実情を訴える活動を展開。日韓市民の募金や韓国政府の支援もあって土地の一部を買い取った。
 
祈念館は、ウトロの歴史を伝えようと創設された。1階は交流のための多目的ホール。

2階は地区の歴史を学ぶ常設展示場。3階は企画展会場。屋外には交流の広場とともに、住居として使われた飯場を移築し再現している。
……

19面
朝鮮人追悼碑撤去NO 群馬県庁前で市民アピール(栗原佳子)
群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」の朝鮮人労働者追悼碑が撤去を迫られている問題で10月24日、市民が県庁前で撤去反対のアピールを行った。県が設置許可を更新しないと決定、碑の管理団体が処分取り消しを求めた訴訟も6月、最高裁で敗訴が確定している。東京高裁で裁判を傍聴した都内在住者ら「群馬の森朝鮮人追悼碑撤去に反対する市民の会」が呼び掛けた。

追悼碑は「記憶 反省そして友好」と日本語とハングル、英語で刻まれ、〈かつてわが国が朝鮮人に対し、多大の損害と苦痛を与えた歴史の事実を深く記憶にとどめ、心から反省し、二度と過ちを繰り返さない決意を表明する〉などの碑文がある。全国で初めて県有地に建てられた加害の歴史を示すモニュメントだ。
 
1995年から市民有志が県内の朝鮮人強制連行と強制労働について調査。鉱山など少なくとも19カ所で朝鮮人約6000人、中国人捕虜約900人が強制労働させられ、病気などで300~500人が亡くなったことがわかった。中国人犠牲者の追悼碑は2カ所あるが、朝鮮人犠牲者の慰霊碑はなく、「朝鮮人・韓国人強制連行犠牲者追悼碑を建てる会」(碑を管理する「守る会」に改称)が発足した。
 
2001年、用地提供を求める請願が県議会で全会一致で趣旨採択され、03年、当時の知事が県有地提供を決裁。04年に完成した。しかし12年頃から右派による抗議が県に集中。14年、県は守る会の設置許可更新申請を保留した。
……

20面
読者近況(矢野宏)
■日独の若者比較
【大阪】ドイツ現代政治と平和学が専門の阪大教授木戸衛一さんが「若者が変えるドイツの政治」をあけび書房から出版した。定価1760円。
 
日本33・62%に対しドイツ71・2%。昨年、両国で同時期に行われた総選挙の20~24歳の投票率だ。米国や韓国などと比べても日本の若者の政治への関心の低さが際立っている。それを「『今の若い者は』とひとくくりに非難するのは大人の責任転嫁」と木戸さんは訴える。
 
何が違うのか。木戸さんはまず、歴史に学ぶ教育を挙げる。「日本では『戦争の反省』という決まり文句があるが、なぜ起こったか深く考える機会が乏しい。ドイツは戦争をもたらした『暴力支配』が反省の対象になる」。さらに、過去の克服が若い世代に新たに確信を与える政治的資源になっているという。
 
昨年末のドイツの政権交代は若者たちの声が後押しした。木戸さんは「ドイツの若者にできていることが日本の若者にできないはずはない」と期待を寄せる。
 
あとがきの中で、木戸さんはドイツのシャンソン歌手ラインハルト・マイの「嫌だ、息子は渡さない」を紹介している。心打つ歌詞だ。

■仁福・吉次二人会
【大阪】落語家の露の吉次さん=写真=が主宰する「第63回あみだ池寄席」は12月11日(日)午後2時~大阪市西区の和光寺で笑福亭仁福さんとの二人会。
 
当日は、仁福さんが「ふだんの袴」ほか1席、吉次さんが「鹿政談」ほか1席。
 
和光寺へは地下鉄千日前線「西長堀駅」⑤出口から東へ徒歩2分。
 
前売り1500円(当日2000円)。要予約
 
申し込みは吉次さん(06・6491・3554=FAX兼用)まで。

■落語連続講座
【大阪】「落語のラララ」を本紙に連載してくれた落語作家のさとう裕さんが、2023年1月21日(土)午後2時から「谷六寄席番外編・落語連続講座」(第2期)を開講する。全7回。
 
初回は「落語の下座(出囃子とはめもの)&弟子修業おもしろ裏話「江戸落語に『出囃子』はなかった?」
 
次回からは奇数月の第3土曜の午後2時に開演予定。
 
木戸銭1200円(各回)。
 
会場は「ほっとすてーしょん」(地下鉄谷町線「谷町6丁目駅」⑥出口)
 
問い合わせは「ほっとけん会」(06・6767・6762)まで。

■9条連近畿 学習会
【大阪】9条連・近畿の総会と学習会が12月3日(土)午後1時半~大阪市東淀川区のKITENA新大阪で。
 
講師は「自衛隊も米軍も、日本にはいらない」の著者、花岡しげるさん。
 
参加費1000円。
 
会場はJR新大阪駅の東改札口を出て左に直進、東口⑪。
 
問い合わせは9条連・近畿(06・4305・0203)まで。

21面
経済ニュースの裏側 財政規律(羽世田鉱四郎)
英国では、財政悪化を懸念し、発足したばかりのトラス政権が崩壊しました。では我が国の現状はどうでしょうか。以下、直近の経済財政白書(令和4年版・内閣府発行)や財務省の公表数字から引用しました。
 
天井知らずの債務 まず驚かされるのは国債の膨大な発行額。2020年は108兆円で、8割が赤字国債です。リーマンショック後(09年度)51兆円の倍です。コロナ対策に乗じて、20年度の予算は過去最大の160兆円となりました。世界の先進国の債務残高(対GDP)ですが、21年は米国133・3%、英国108・5%、ドイツ72・5%、フランス115・8%、イタリア154・8%、カナダ109・9%。日本は256%です(いずれも推計値)。日本の場合は、21年度補正予算や22年度予算による債務残高の増加は反映されていません。財政規律のタガが、大きく外れています。
 
懲りない借金頼み その後も懲りずに、2度も補正予算を組み、第1次25・7兆円、第2次31・9兆円を発表。すべて国債発行(借金)で賄う予定です。身内である経済同友会からも、過大すぎるのではとの指摘も出ています。一方、国力ですが、アベノミクス開始(13年)と、現在を比較してみます。経常収支は4兆4566億円→15兆4877億円、貿易・サービス収支が▲12兆2521億円→▲2兆5615億円、貿易収支は▲8兆7734億円→1兆6701億円、第1次所得収支は20兆4781億円→17兆6978億円です。第1次所得収支とは「主に親会社と子会社との間の配当金・利子などが中心」で、本業の貿易・サービスの収支を補う形になっています。言い換えれば、海外への直接投資などでつくった子会社などの業績が日本の親会社に大きく寄与する形となっています。大企業が中心です。
 
海外の動向 我が国の輸出入の大きな役割を占める中国ですが、「新しい最高指導部メンバー7人は(中略)経済の専門家が全くいない」「不動産部門が中国経済に占める割合は、25%まで拡大」「GDPの成長率は(中略)年初から2%台で(中略)共産党大会期間中の発表を先延ばし」(「選択」11月号)という形で、経済の先行きに懸念が生じています。米国も、高インフレの鎮静に躍起になっていますが、製造業に不況の兆しが現れ始めました。政治家や大企業・富裕層は、巧みな節税方法やタックスヘイブン(租税回避地)などで、税金逃れをしてきました。14年、手助けしていた中米パナマの法律事務所の内部告発から情報が洩れ、大騒ぎに(「パナマ文書」事件)。地中海マルタでは、追及していた女性記者が爆殺され、真相はウヤムヤに。
……

22面
会えてよかった 島袋艶子(上田康平)
父の「艦砲ぬ喰ぇー残さー」を
 残そう
 
民謡を続けようと思い、すぐにき
ょうだいに電話すると、みんなも同
じ思い。音楽活動をやめる手前だっ
たが、「艦砲ぬ喰ぇー残さー」をレ
コードに残そうと決めたのである。
 
そして極東放送のラジオ番組に出
たとき、お世話になったアナウンサ
ーの方の紹介で、普久原恒勇先生を
訪ねた。
 
先生は「艦砲ぬ喰ぇー残さー」は
大変な歌だよ、と言われてレコーデ
ィングに向けてアドバイスしてくだ
さり、「艦砲ぬ喰ぇー残さー」のレ
コードが完成したのは1975年の
ことだった。
 
この歌は、沖縄戦の生き残りとし
て、何もない中から立ち上がってき
た人々の心をとらえ、大ヒット曲と
なった。ジュークボックスで盛んに
聞かれたという。
 
その後、「南国育ち」など、普久
原メロディでヒットを連発。先生の
ところに行っての再出発。必死だっ
たと艶子さんはいう。
……

23面
極私的 日本映画興亡史 「活界に、黒く暗く18年」(三谷俊之)
昭和2年正月、50歳となったマキノ省三は一世一代の作品を残したいと考えた。5度目となる『忠臣蔵』を「実録」と銘打ち、自ら演出に乗り出した。配役が難航した。マキノプロは、月形、千恵蔵、寛寿郎と若手は充実していたが、大石内蔵助を演じる役者がいなかった。関西歌舞伎の重鎮、実川延若や松本幸四郎(七代目)と交渉したが断られた。
 
ようやく新派の最高幹部・伊井蓉峰に決まった。見せ場は『勧進帳』を『忠臣蔵』に持ち込んだ、大石内蔵助と立花左近の対決の場である。伊井の大石と勝見庸太郎の立花左近が対決する見せ場の撮影で、伊井は歌舞伎の六方を踏んだのだ。映画には花道などなく、土の上である。まして今回は実録と銘打つようにリアルさが必要だ。突然、六方を踏んだ伊井に、省三は茫然として「カット」の声も出ない有り様だったという。
 
撮影は遅れに遅れ、あわただしく編集作業にかかった。

体調を崩していた省三自ら、フィルムをためつすがめつしたが、つながらない。今のように編集機材がある時代ではない。可燃性のフィルムを部屋に吊り下げ、100㍗の電球を置き、その上に白紙をかけてすかしてみる。長男・雅弘の自伝『映画渡世・天の巻』によると、「父はついに裸電球に直接フィルムを当てて、一コマをジーッと見つめ始めた。となにを思ったのか、父は手にしたフィルムをポイッと電球の上に放ったのである。たちまちボッと火がついて、あっという間に天井までメラメラと燃え上がった。部屋中にフィルムが全部ほどいてあったのだ」とある。
……

24面
坂崎優子がつぶやく 性犯罪は人格の否定
「性犯罪裁判の傍聴席が傍聴マニアの男性たちで埋まる」とツイッターで話題になっていました。ある弁護士さんもこのことに関して「性犯罪を担当する時はそうならないよう関係者や支援者、仲間の弁護士で席が埋まるようにしている」と補足ツイートしていました。
 
裁判そのものでも被害者は思い出したくない出来事と向き合わなければならないし、時には相手側の弁護士の執拗な質問にも答えなければならない。その上、傍聴席が興味本位の男性で埋まっているとしたら、考えただけでぞっとします。
 
ヒップホップユニット、クリッピー・ナッツのDJ松永さんが、早稲田大学の大学祭での発言を謝罪しました。性犯罪事件を繰り返し、逮捕者を出したサークル「スーパーフリー」を揶揄する発言をしたためです。被害者の中には自殺した人もいるなど悪質で許しがたい事件だっただけに非難が高まりました。
 
酔わせて集団で襲うという卑劣な事件は、滋賀医大の学生や同志社大アメフト部員など、その後何度も起きています。また今回のように軽いネタにしてしまう人なども出てくると「被害者がその後どんな人生を歩んでいるか知っているか」と突きつけたくなります。
 
それは私が幼稚園児だった頃です。夕方、近所のお店におつかいを頼まれ1人で歩いていたら、自転車に乗った男性が道を尋ねてきました。答えようと立ち止まると男は突然私を抱きかかえ、自転車に乗せようとしました。「いやー」と声を出したため、近くの家から人が出てきて、男は逃げて行きました。未遂に終わったとはいえ、私にはその場面、その時の手の感触がずっと残り続けました。
……

25面~30面
読者からのお手紙&メール(文責・矢野宏)
輸送船とともに
沈んだ兄を偲ぶ

    神戸市 小林弘
 
10月25日に新聞うずみ火11月号が届きました。この日は特別な日です。長兄の小林量平(享年16)の祥月命日。78回忌でした。
 
21日に80歳になった僕が2歳の誕生日を迎える前、すでに軍事輸送に徴用された民間船「鴨緑丸」に乗船していました。
 
1944年4月には輸送船「白陽丸」に乗り込み、10月25日に占守島(しゅむしゅとう)から冬季閉鎖のための航空機の燃料とか軍需物資などを北海道・小樽に運ぶのが任務でした。その航行中、千島列島中部の知林古丹島(ちりんこたんとう)北西沖で3発の魚雷を受けてガソリンに引火、2分後に沈没しました。
 
兄は無理矢理行かされたわけでなく、勝手に親の名前を書き込んで志願しました。問い合わせの電報が本家に来たそうです。親戚も友達もいたのに誰一人、兄が志願したことを知らなかった。誰にも言わなかったのです。
 
いったん、本家のおばあさんが兄を引き取りに行き、西本願寺で法名を生前授与してもらってから鴨緑丸で海洋訓練生として1カ月、船から船への引き継ぎで白陽丸へ。
 
白陽丸の最後は悲惨ですが、兄は希望通りではなかったと思います。無線通信士を志望しながら、なぜ機関科に配属されたのか。
 
周りの人は「量さんは偉かった、偉かった」と言うてくれましたが、なぜか納得できません。本人が志願してまで行った気持ち、字の通り志を尊重してみようかと思い、自分で納めています、もったいない人材なのになぜ引き止めてくれなかったのかとの気持ちは、やはり抜けませんが……。
 
その8カ月後、明石空襲で両親は亡くなり、私はその生き残りです。
 
(国民学校の高等科を終えた子どもたちを海員養成所で2、3カ月教育しただけで輸送船に乗せたと聞きました。人手が足りない、とにかく船を動かさなければならないという理屈で、何もわからない少年たちを使い、お兄さんはその犠牲になったのです)
……
26面
車イスから思う事 「すごいわね」って…(佐藤京子)
暑さもやわらぎ外出しやすくなった。2カ月ぶりに車で1時間かけて大型倉庫型スーパーに行った。普段は開店に合わせて行くのだが、看護師さんの訪問があったため、午後から買い物へ。店内はやはり肩が触れ合うくらいに混んでいた。まとめ買いしたり、少し重たい物を選んだりすると、家の中に運べないのでエコバッグに入るだけにしている。カートを使うと、気が大きくなるのか、買い過ぎるのだ。
 
倉庫型スーパーの特徴で、商品が箱ごと高く積まれている。取りたくても手が届かない。何とか取る方法はないかと考えたが自力では無理なので、前から来た女性に声をかけた。「すみませんお願いをして良いですか」「あら、どれですか」。やったー、成功した。車イスなど視界に入っていない人もいるので、声をかける人を選ばないと、嫌な思いをする。卑屈な考えだが、日ごろ人から視線をいくつも投げかけられている。見られるだけでも不快なのに……。
 
だんだんとエコバッグが重くなってきた。早く回らないと持てなくなりそうだ。惣菜を詰めた。バッグの中身を整理しようとしていると、後ろから話しかけられた。「カバンの整理でしょ、やってあげる」。驚いた。言い終わるか否や、バックを広げてガサゴソし始めた。手際よくバッグを整理してくれ、その女性は「またねー」と言って去っていった。ふと気になってバッグをのぞくと、惣菜が逆さまに収められていた。やってもらうのはありがたいと思いつつ、断り上手にならなくてはいけないとも思う。
 
店がだんだん混み始めてきた。退散した方が良いと思い、レジに並んだ。レジ台に品物を並べ、バーコードを読み取っていく。何だか今日の買い物は疲れた。
 
だが、それだけではすまなかった。駐車場に戻り、車に荷物を入れようとしていたら、見知らぬ女性が何か言いながら近づいてきた。「レジに並んでいる時から見ていたの。すごいわねー」。そして、無料通信アプリケーションの連絡先を交換したいと言う。なぜだろう? とにかく、不審な人なのでお断りした。
……

28面
絵本の扉 ストライプ
表紙を見た印象は「わあ、色味がすごい!」。顔も身体もカラフルな縞模様(ストライプ)の少女が体温計を口にくわえて困った顔をしています。何があったのかな……。
 
少女の名はカミラ・クリーム。本当はリマ豆が大好き。でも、学校のみんながリマ豆を嫌いなので食べようとしない。カミラはみんなと同じでいたいと思い、人の目ばかり気にしていた。新学期の初日、みんなが自分のことをどう思うのか気になり、どの服を着ていけばいいのか悩む。次から次に着替え、最後に鏡を見た瞬間、身体が色とりどりの縞模様になっていた……。
 
新学期だからと登校したものの、彼女の身体は、自分が見たもの、周りの人に言われたものの通りに色が変わる。専門医が診察して薬を処方すれば、薬のカプセルに。科学者が「ウイルスやバクテリアのせいだ」と言えば、身体はそのように変化する。マスコミにも知られて話題になり、専門家が来るたびに彼女の身体から様々な物が生えてくる。ついに彼女の身体は、環境セラピストの言葉とともに溶け出し、部屋と一体化してしまう。絶体絶命のカミラ。そこに一人の可愛いおばあさんがやって来る……。
 
そのおばあさんが「縞模様病」のカミラに処方したものは何だかわかりますか。それを口にした途端、彼女はストライプの呪縛から解放されるのです。彼女が自分の意志に逆らって我慢していたことに端を発した縞模様病の原因は何だったのでしょう。
 
作者のシャノンは、緻密なタッチの絵を得意としています。この作品のカラフルな色使いと緻密な描写に引き込まれていきます。物語も奇異で突飛なエピソードに思われがちですが、人間の深層心理に入り込み、考えながらも最後はストンと腑に落ちる内容です。自分はカミラみたいな現象に陥っていないか。最後のページのカミラのような晴れやかな表情をしているだろうか。私たちに問いかけてくれる一冊です。
(元小学校教諭 遠田博美)

30面
編集後記(矢野宏)
秋の深まりとともに喪中はがきが舞い込んでくるようになりました。読者から別れを告げられ、とても悲しい季節です。高知の石塚直人さん69歳、京都の小浮気依子さん89歳、奈良の笹田治人さん87歳。うずみ火講座に来てくれたなあ、あのあと一緒にお酒を酌み交わしたっけ……。楽しかった日が懐かしく思い出され、もう一度お会いしたかったと悔恨の念にかられます。▼先日、また一人、旅立たれました。「大阪戦災傷害者・遺族の会」代表の伊賀孝子さん91歳。毎年夏、NPOみなと主催の「大空襲の体験を語る集い」でお会いし、証言DVD「語り継ぐ大阪大空襲」にも体験を語っていただきました。空襲で顔や手足に大やけどを負い、戦後もその傷跡は残りました。ある日、電車に乗って子ども連れの隣に座った時、その母親から「うつる」と言われたそうです。1945年8月15日で戦争は終わったと歴史の教科書で習いますが、伊賀さんのように空襲で大やけどを負った人、爆弾の破片で手足をもぎ取られた人、かけがえのない肉親を亡くして孤児になった人にとって、その苦しみは戦後もずっと続いています。▼「戦争は人間同士の殺し合い。二度と繰り返してほしくない」。伊賀さんの願いをよそに、政府が「台湾有事」をあおる中で、南西諸島への自衛隊配備が加速するなど、戦争準備が着々と進められています。戦後77年ですが、戦後という言葉は近いうちに使われなくなるかもしれません。今を戦前にしないためにも、戦争が市民に何をもたらすのか、誰が笑っているのか、まずは知ることです。▼気がつけば還暦を過ぎ、あちらの世界が随分とにぎやかになってきました。でも、もう少し待ってください。来年も空襲証言DVDを制作したいので。

31面
うもれ火日誌(矢野宏)
10月12日(水)
 矢野、栗原 昼前、来社した堺市の山口美和子さんにギャンブル依存症について話を聞く。夜、文箭祥人さんと亘佐和子さんが呼びかけた関西大非常勤講師の塚崎昌之さんを囲んで「大阪空襲と朝鮮人、そして強制連行」を読む会。
 午後、茶円敏彦さんが宛名のラベル張りのお手伝いに。
10月13日(木)
 栗原 夕方、東京・教育会館で開かれた「沖縄戦の真実を伝える首都圏の会」集会へ。
10月14日(金)
 矢野 夜、豊中人権まちづくりセンターで、祖父がギャンブル依存症だったという竹林久榮さんに話を聞く。
 栗原 午前、大阪市淀川区のシアターセブンでドキュメンタリー映画「百姓の百の声」の柴田昌平監督にインタビュー。
10月17日(月)
 15日に沖縄入りした栗原は県庁発着の「辺野古バス」に乗車。ゲート前で取材。帰阪。
10月19日(水)
 午前中に石田冨美枝さん、午後から茶円さん、柳田充啓さんが新聞の折り込みチラシのセット作業。友井健二さんと岩崎辰裕さんが11月26日の「平和を訴えるコンサート」のチラシ1500枚を持参。「ぼくらも手伝いますわ」
10月21日(金)
 夕方、新聞うずみ火11月号が届き、長谷川伸治さん、大村和子さん、康乗真一さん、金川正明さん、樋口元義さんが発送作業。矢野は途中で抜け、大阪市港区の田中機械ホールへ。港合同主催の「国際反戦デー学習会」で「今こそ憲法の精神を」と題して講演。事務所に戻ると、なぜか定岡由紀子弁護士が。酒話会は来週のはず…。
10月22日(土)
 矢野 午後、寝屋川市立市民会館で開かれた「非核・平和のための戦争・原爆展」で講演「語り継ぐ大阪大空襲」
……

32面
うずみ火講座・忘年会の案内(矢野宏)
■12月のうずみ火講座

新聞うずみ火が制作した証言DVD「語り継ぐ大阪大空襲2」上映会と3代目桂花団治さんの落語会が12月10日(土)午後2時~PLP会館で開かれます。
 
証言DVDには先日亡くなった伊賀孝子さんの証言も収録しています。当日は矢野が大阪大空襲について解説した後、DVDを上映(38分)。花団治さんが大阪大空襲で亡くなった2代目を偲ぶ創作落語「防空壕」を披露していただきます。
 
参加費2000円。

参加希望者は「うずみ火事務所」まで申し込みください。

■2023年1月のうずみ火講座

2023年のスタートを飾る「うずみ火講座」は、映像ジャーナリストの玉本英子さんを講師に招き、現地取材した「ウクライナ南部 戦時下の人びとは今」と題して講演してもらいます。1月28日(土)午後2時~PLP会館で

■大阪忘年会

大阪忘年会は12月10日(土)午後5時~大阪市淀川区宮原の韓国料理店「セント」(地下鉄御堂筋線「東三国駅」徒歩3分、06・6397・8889)で。会費は4500円。席に限りがありますので、参加される方はうずみ火事務所まで。

東京忘年会は12月24日(土)午後6時~新宿2丁目の「隨園別館・新宿店」(都営線「新宿3丁目駅」⑤から徒歩3分、03・3351・3511)で。会費5000円。二次会は午後8時半~沖縄料理「海森2号店」(03・3355・5188)。

■東京忘年会

東京忘年会は12月24日(土)午後6時~新宿2丁目の「隨園別館・新宿店」(都営線「新宿3丁目駅」⑤から徒歩3分、03・3351・3511)で。会費5000円。二次会は午後8時半~沖縄料理「海森2号店」(03・3355・5188)。

32面
消費税外税へ変更のお知らせ(矢野宏)
いつも新聞うずみ火をご購読くださり、ありがとうございます。おかげさまで、創刊から18年目を迎え、今月も206号を発行することができました。
 
さて、これまでに2度の消費税増税がありましたが、発送費用などを見直すことにより料金改定を行うことなく、消費税内税方式で新聞を発行してきました。
 
ですが、ここにきて原材料や配送料などがさらに高騰し、消費税内税での新聞発行が難しくなってきました。
 
ページ数を減らすことなく、今後も現場の声と読者の声を大切にした紙面作りを進めていくため、2023年1月号から現行の新聞代300円とは別に消費税10%をいただくことにいたしました。
 
1年間ご継続いただく場合には、これまで3600円でしたが、3960円となります。
 2023年1月1日以前に継続していただいた場合には、3600円とさせていただきます。
 
円安と物価高が進行する中、誠に心苦しいのですが、ぜひとも、ご理解いただきますよう、お願い申し上げます。



【永岡浩一さんからの通信】

2022-11-25 21:08:54 | 転載
【永岡浩一さんからの通信】


路上のラジオ(2022/11/25) 佐高信&西谷文和 日本の未来を拓くのは反統一協会と反原発、ところが自民党の手先、野田佳彦氏をほめる山口二郎氏らどうしようもない似非リベラルが足を引っ張り日本のラスプーチン、佐藤優氏に丸め込まれたアホの始末、今の立憲民主党のは実質連合民主党、まともな、統一協会、原発に抵抗するもので共同戦線を作らないと1億全員地獄行きを警告する!


 永岡です、西谷さんの路上のラジオ第111回、常連の評論家、佐高信さんとオンライン対談でした(https://www.radiostreet.net/radio/1354/ )。立憲民主党はどこに行く、そして現状打破のことを模索、リスナーから、中村哲さんのお話、土木の専門家でないのに、あれだけのことをされた意味を指摘されたものもありました。西谷さん、中村さんは使命感や気負いではなく、飄々と、井戸を用水路を作るのが好き、そして命ができることを楽しまれて、それでないとあんな偉業はできず、偉ぶらない、65万人を救ったのに自慢せず、そういう人だからできて、バタフライエフェクト、NHKの映像の世紀、虐殺、ゴルバチョフ氏らのもの、NHKはとんでもないものもあるが、こういう番組もある。そして、佐高さんはかつてNHKに出られて、今は排除されて、物事の本質を突くもの、本物の、野党共闘を、というものを語られます。

 この番組の常連の佐高さん、前半は期待を裏切る立憲民主党のこと、野田氏が国葬、安倍氏追悼演説、さらにHanadaに出たもの、そして山口二郎氏が絶賛、馬鹿か、野田氏、山口氏、枝野氏は市民派ではない。西谷さんも山口氏のデタラメに怒られて、市民連合の裏切り、佐高さん、山口氏は国葬に賛成か、それは統一協会の支援になり、山口氏は大学教授失格、野田氏、枝野氏は、野田氏は演説したくて国葬に参加、そもそも、野田氏は財務省のロボットで消費税増税で財務省の手先、枝野氏がそれで消費税減税否定、二人は財務省のペット。

 さらに、渡部幸三氏、水戸黄門などと呼ばれていたが、この人を佐高さんは好きではないが、小沢一郎氏と民主党に行き、福島県で玄葉氏、松下政経塾、ゲストで野田氏を呼び、松下未熟塾のアホ、その際に渡部氏が野田氏を面罵、民主党を潰した張本人、あの時に解散して、自民党に政権を明け渡したと批判、野田氏は引退すべき、野田氏は消費税増税の3党合意をして、野田氏、枝野氏、山口氏と何もわからず、国葬=統一協会支援イベントを野田氏、山口氏は評価、山口氏に教えられる学生は可哀そう、山口氏は手柄のためにフラフラ、佐藤優氏にすり寄るアホ、昨年佐藤優氏と山口氏は本を出して、河合克之氏、広島の買収事件、ガースー氏のことで佐藤優氏が言及して、山口氏は丸め込まれた。その際に、佐藤優氏、河合氏の名前を出して、選挙の応援演説をしたことを山口氏は追及せず、知らなかったら政治学者失格。

 西谷さん、野田氏、枝野氏ら野党のふりして与党にすり寄るまがい物、山口氏も同様、まがい物を排除すべきと説かれて、佐高さん、旗印は憲法なのに、野田氏は憲法改悪志向、佐高さん、統一協会と改憲・自民党の本を出されて、統一協会に毒されているから憲法改悪。立憲民主党の統一協会ズブズブがたくさんいて、憲法改悪に賛成する立憲民主党のアホ達、自民党にすり寄り、しかし護憲は譲れず、護憲は反統一協会、憲法を守らない=反共のアホ、自民の改憲案は統一協会そのもの、憲法を破壊、玉木氏、前原氏、野田氏ら憲法蹂躙「憲法を守るのが反統一協会」。

 西谷さん、沖縄県知事選で統一協会ズブズブの佐喜真氏惨敗と説かれて、佐高さん、憲法24条を起草したのはウクライナのベアテさん、女性の立場のわからない市民はダメ。統一協会は女性蔑視組織。西谷さん、野田氏ら、佐高さんの批判されたアホは昭和のオッサンと説かれて、佐高さん、彼らは流行に乗るだけ、山口氏は小選挙区制賛成、西谷さん、山口氏がどうして市民連合かと問われて、佐高さん、連合に都合いい。さらに、佐高さん、中島岳志さんに、佐藤優氏から離れるべき、中島岳志さんはアントニオ猪木氏をほめて、しかし手放しはダメ+佐藤優氏の言葉を引用してほめて、佐高さん、猪木氏、青森知事選で原発を1億もらい推薦は批判すべき。西谷さん、凍結する市民を裏切った、軸がダメだと説かれて、佐高さん、猪木氏はDPRKとパイプを作ろうとしたと中島さんもほめていたが、原発は忘れてはならない。

 西谷さん、この国をダメにしたのは原子力マフィアだと説かれて、佐高さん、小泉単純一郎氏は原発の危険性を総理の時に言え、山口氏、中島氏、人間の生活を無視、原発が国民生活をどれだけ破壊したかわかっていない、原発は村を破壊、分断の極み、そして3・11の後、原発を無視して論壇は語れず、しかし佐藤優氏、石坂浩二氏ら原発を推進。西谷さん、佐藤優氏は創価学会の手先、権力の手先、鈴木宗男氏と昵懇だと怒られて、佐高さん、山口氏は佐藤優氏、公明党のロボットで野党共闘を破壊したものにすり寄り、山口氏は簡単に手玉に取られた。

 西谷さん、リセットして、泉、岡田氏の路線はアカンとしないとダメだと説かれて、佐高さん、組合から上がったら自分の意見なし、社民党から逃げたら、流されて立憲に行き、その意味では、立憲民主党は女性中心が必要、女性でも連合芳野氏のようなアホは最悪、野田氏、昔の名前で出ています、民主党を潰したA級戦犯、しかし杉並区長で女性の岸本さん当選もあり、佐高さんは岸本さんと対談するが「小選挙区では世襲が圧倒的に強い」、世襲には婿養子も入り、加藤勝信氏、葉梨氏もそのタイプ、婿養子も含めた世襲を規制しないとダメ。佐高さん、神輿は軽い方がよく、田中優子さんと対談、安倍氏も含めて世襲は見識なしを問われて、佐高さん、世襲のアホは担ぐのにいい、世襲は存在は許されても意見なし、麻生氏、ケチ田氏ら世襲はダメ+世襲に言及して、職業選択の自由とかアホが言うが、後援会、安倍晋三氏は安倍晋太郎氏から引き継いで3億円脱税、これは2007年の安倍氏辞任の理由、当時週刊現代に4ページ特集が蟻、後援会禅定で3億円脱税、そしてお腹痛いとして逃げて、そして2012年に安倍氏再就任の時に、自治労出身の吉田氏、これを安倍氏に質問だが、その際に佐高さんに相談したらいいのに、吉田氏の質問に安倍氏逆ギレで腰砕け、そんな時は突っぱねろというべき、週刊誌は訴訟見込みで頑張り、それで第2次安倍政権の破綻を許した。

 西谷さん、自民で統一協会と世襲でないものはいないと説かれて、佐高さん、萩生田氏のように世襲でないものは統一協会とズブズブ、野田氏、山口氏は統一協会の深刻さを理解しない。彼らは自民党より犯罪的、山口氏は小選挙区のことがあり、山口氏を担ぐ市民にも責任。

 さらに、公明党も統一協会のことでピンチ、公明党が与党になり、政教分離破綻、それを佐藤優氏が必死に創価学会弁護、公明党の力、自民のパシリを潰して、それでやると小選挙区で自民にてギリギリのものは落ちて、市民運動はまず統一協会の追及をすべき、それで国葬反対で盛り上がり、しかし野田氏らそれに水をかけた、西谷さん、300選挙区で、自民の議員は統一協会と無縁でなく、質問状など有効だと説かれて、佐高さん、12/2に統一協会との闘い、霊感商法弁護団の本、佐高さんと山口広弁護士の共著、統一協会問題は自公政権を倒すチャンス、統一協会を徹底的に追及することが絶対に必要。



 後半、なら、現状打開、立憲民主党が頼りにならず、しかしネットでの番組で3ジジ放談、佐高さんや、亡くなられた早野透さんがあり、しかし平野貞夫さんと人気の番組、佐高さんと3人でやり、ある人が、いとしこいしの名漫才だと指摘、突っ込みよりボケは難しい(笑)。最終コーナーでは本当にボケかも知れないが、早野さんはコラムニストで現場に行き、土井たか子さんのファンで、佐高さんは応援演説をすると早野さんついてきて、違う話をしないとならず、そういう早野さんの現場主義は素晴らしい、東京大学で丸山真男さんのゼミ、優等生と冷やかしたこともあったが、早野さんは並みの優等生ではない、丸山真男さんに学び、かつ田中角栄氏から学び、上半身は丸山さん、下半身は角栄氏、自民は二つ流れがあり、角栄氏は日中国交正常化、それと台湾重視の岸信介氏らのアホがいて、角栄氏は中国と仲良くしないといけない、しかし台湾重視は反共=統一協会のもの、角栄氏は、人間が集まると一人は共産党と言い、多様性を角栄氏は認めて、しかしボンボンの安倍氏や麻生氏らはそれができず、アホ!異論を認めないのはダメ。

 佐高さん、福沢諭吉は、公正の論は不平の輩から出ると語り、不平から異論は出る=虐げられたものは怒り、それを無視して公正のものはない、安倍氏の、こんな人たちはその正反対=弱者の意見は聞くべき。そして佐高さんや西谷さんは不平不満を言うと批判されるが、そこから未来は現れて、それを福沢諭吉が言ったのは意味がある。

 そして、世襲、角栄氏は娘に継がせたが、石橋湛山氏ら、ハト派は世襲を否定、岸信介氏、安倍晋三氏のバカ派は世襲、ケチ田氏も息子を秘書官にしている。DPRKの金正恩氏、日本のマスコミは世襲と批判するが、日本の安倍氏らの方がひどく、どうして日本の世襲を日本のマスコミは批判しないのか、世襲は民主主義否定。

 西谷さん、統一協会は日本から巻き上げた金を文鮮明氏が金日成氏に送金、佐高さんは山口氏らいい加減な学者の裏切りは罪深いと西谷さんと同意、佐高さん、山口氏は調子よく立ち回ったのみ、小選挙区で山口氏は責任を取るべき。西谷さん、れいわ、共産党など力を得るべきと説かれて、佐高さん、反統一協会、そして護憲、反戦など旗印はしっかりすべき。そして来年の春に統一地方選があり、自民は支持率低下、公明党は高齢化、維新は大阪以外で勝てないと指摘されて、反統一協会で一致すべき、数合わせで野党共闘はダメ、統一協会否定、憲法を守るか、大事。

 西谷さん、ケチ田政権は軍事費倍増、それも増税はとんでもないと説かれて、佐高さん、財源に法人税として企業に反発、が、昨年の総裁選で、ケチ田氏は金融課税をいいひっこめて、そして内部留保は500兆円を超えて、コロナで焼け太り、芳野氏、それを考えていない、芳野氏、麻生氏と会食して反共のアホ、内部留保をためさせたのは連合の責任。そして日銀は物価の番人ではなく、株価の番人ではあり、野田氏、山口氏らその点失格。

 西谷さん、連合は総評と同盟の野合、総評再建は必須と説かれて、佐高さんそれをいい連合会館出入り禁止、そして組合費を出すな、組合費を出したら責任があり、芳野氏を辞任させないと組合費を出さないというべき。西谷さん、地域の労働組合の会合に行き、芳野氏が会長なら組合費をボイコット、連合は原発賛成で国民を分断していると西谷さん同意、芳野会長ならまともな労働運動にならず、もっとまともな労働組合になるべき。しかし労働者も疲弊、佐高さん、西谷さんはいつでもケツをまくるが、一般人はそうではない。

 西谷さん、連合は10年デタラメと説かれて、佐高さん、連合東京は、選挙で猪瀬氏を応援、救いようがない、連合東京は完全に腐り、小池氏も推して、連合東京に逆らえる立憲民主党の議員は少ない、金のため、なら立憲ではない、連合民主党と名乗るべき。西谷さん、統一地方選挙を目指して、反統一協会と反原発が必要だと説かれて、佐高さん、これは深刻、西谷さん、日本の信者から巻き上げた金で統一協会はのし上がり「安倍氏とトランプ氏は統一協会の兄弟」、野田氏の演説は素晴らしいというアホを駆逐しないといけないとして時間になりました。確かに、これは地上波ではラジオでも無理でしょう。そして佐藤優氏の名前は何回も出ましたが、佐藤優氏の本は僕のよく行く神戸三宮のBOOK OFFに一体何冊あるか、往年のブックオフの帝王、百田尚樹氏やケント・ギルバートを蹴散らして、単行本、文庫、新書とたくさんあり、佐高さんのお話から、安倍政権の意を受けて創価学会、あるいは統一協会の資金援助のためと思われますが、デタラメ文化人のくず本は二束三文でも誰も買わず、です(笑)。さらに安倍晋三氏メモリアル本はたくさん出ているのにバッタルートでブックオフに来ず、「あちら」も先立つものがなくなってきた模様です。早く消えてください(笑)。この内容、いくらでも拡散してください、以上、路上のラジオ第111回でした。





永岡浩一さんからの通信

2022-11-25 18:44:06 | 転載
永岡浩一さんからの通信


TBSラジオ 荻上チキセッション(2022/11/24) 鈴木江梨子、金井真紀 多文化共生を語る、日本は実質的に多民族社会であり、それを認めずヘイトスピーチを繰り返すレイシストたちの跋扈する社会、しかし多様性を拒否はできず、真の国際的な位置を日本社会が得るための模索を考える


 永岡です、TBSラジオの、荻上チキセッション、メインセッション、コロナ禍で、外国人、移民、難民など多文化共生のあり方、国士舘大学の鈴木江梨子さん、文筆家・イラストレーターの金井真紀さんがお話されました、パートナーは南部広美さんでした。

 昨夜はサッカーワールドカップ、日本がドイツに逆転勝ち、今朝からラジオ・テレビでハイライト何度も聴いて、アナウンサーは青いユニフォーム姿、ただ日の丸を無邪気に振るのはちょっと、と思いました。そして、ケチ田総理、空白領収書を認めて、さらに秋葉氏にフライデー電子版が金銭スキャンダルを報道(https://www.jiji.com/jc/article?k=2022112400600&g=pol )、自民党で統一協会と関係ない、金銭スキャンダルのないものはいない模様です…



 セッションの特集、ディスカッションモード、コロナ以後の社会をどう設計するか、みんなで支え合う社会を、様々な課題に取り組むもの、多文化共生、違いを認めるもの、昨年で外国人は270万人、13.か国以上の方が日本におられて、TBSラジオでも外国籍の方と番組制作、鈴木さんはリモート出演、移民政策、労働政策、外国人支援のスペシャリスト、金井さんはスタジオ出演、日本と難民のフェスティバルを主催、チキさん、多文化共生の意味を問われて、鈴木さん、多文化共生の意味を全員が理解するべきと説かれて、金井さんは先日の難民移民フェスティバルに参加、リスナーより、これに参加された方もあり、ウクライナのブースでお守りを買い、在日ウクライナの方と話せて、出身国に関わらず多くの国の人と暮らしているとの声があり、金井さん感激、昨日は雨でフェス大変であったが、何とか盛り上がり、崎山さんも参加されたもの、たくさんの人が参加、公園が傘で埋まっていて、セッションを聞いて来られた方のラッシュ。崎山さんは川口のクルド人の取材もされて、その音声も放送、世界各国の方も参加、移民・難民の本も出品、鈴木さんの入管問題の本が完売!移民・難民問題の専門家の方も参加、料理も売り切れ、雨でたくさんの方の参加を金井さん評価、仲良くなりたいという意思を感じた。金井さん、前回より多く料理を用意して完売、チキさんも南部さんも評価。

 チキさん、カレンダーを販売だと説かれて、金井さん、公園においでよ、移住者の集まり、金井さんが絵を描かれて、日本に暮らす海外ルーツの方のための、絵本的なもの。参加者は、7仮放免になり何年、イランの方がこの日を評価、イランのお茶を楽しみ、ウィシュマさん事件を知り参加、映画「マイ・スモール・ランド」を見た人など参加して、仮放免の方も楽しんだ。

 鈴木さん、出会える場は大切、移民・難民に直接接して同じ人間だと感じるものが多文化共生だと説かれて、チキさん、日本の外国人として、ウクライナの避難民がいて、支援されている中谷さんが電話参加、中谷さんの財団は神奈川県などのもの、89年に創設、今は大阪に住む人に情報提供、悩み相談、災害時に行政からの情報を外国人の方に多言語発信、チキさん、その中でのウクライナの避難民のことを問われて、中谷さん、11言語対応で、しかしウクライナ語はなく、ロシア語も対応がなく、言語ボランティアを募り、避難民は住宅確保、落ち着いたら仕事、お子さんとなら学校、通訳など様々なものを担当。そしてウクライナの避難民支援で、最初はボランティア確保、ウクライナ語の専門家は日本に少なく、遠隔で通訳として全国から支援を依頼、北海道、首都圏から支援もあった。そして支援した避難民の皆さんは、最初来られて住宅確保で、府営住宅を使用、鍵の受け渡しなどして感謝されてよかった。そして多文化共生について、中谷さんはウクライナの避難民も自立して生活をとなり、ウクライナ本国だと社会人、プロフェッショナル、スキルで自立したい意図があり、日本で生活したいとなると住宅、教育などインフラは多数必要。そして働く場所、学ぶ場所は必須、中谷さんたち言葉の障害のないように配慮、そして日本語を話したいというもので、日本語学習の機会を作るのは大事。チキさん、他の地域からの視察はあるかと問われて、中谷さん、日系ブラジル人、ペルー人の多い群馬、浜松市などに学んでいると締めくくられました。

 外国人、移民、難民との多文化共生、チキさん、ウクライナの避難民のことを鈴木さんに問われて、鈴木さん、政府主導で自治体が頑張り、これを標準として様々な方に適用してほしいと説かれて、金井さんは、日本に住んでいる世界の人の本、チキさんは帯を書かれたもの、金井さん、18組の方を描いて、知らない国、在日コリアン、華僑もあり、北マケドニアのチェリスト、上野公園で大道芸、チェロで人を集めて、話を聞いたのはコロナ前、マケドニアから北マケドニアになり、イタリアに留学、そして日本人の伴侶と出会い、オーケストラと共演より、路上のライヴを好んで、東京都の大道芸でやっている。チキさん、その人のルーツに関わらず、人生があると説かれて、、金井さん、北マケドニアの方は政治談議大好き、どこかの低投票率の国と違い、この政党を応援するとメリットというものもあり、なかなか難しい。

 このインタビューは英語でやり、英語の通訳を介してやり、日本語のインタビューもあり、しかし言語のバリアはなかなか難しい。言語について、多文化共生の基礎、鈴木さん、言葉はコミュニケーションの根幹、しかし言語はすべてではなく、相手を知りたい気持ちが第一。リスナーより、多文化共生東京の月額サポーターで少額だが寄付、森本毅郎さんのラジオで、外国人の高校進学にバリアがあり、ボランティアを募りそれを突破、教育を受ける権利は、どの国であろうと保証されるべきとあり、チキさん、言葉を学習する機会も大事だと説かれて、鈴木さん、このリスナーさんに感謝、言葉は道具+生きる力、日本社会だと日本語は、とりわけ子供たちに支援は必須+母語も大切。

 チキさん、日本の外国人住民の政策、入管難民のことを問われて、鈴木さん、課題は山ほどあり、言葉の壁は、日本語の学習の場は不十分、そして差別・偏見が心の壁でヘイトスピーチ、そして、制度では全く見直されず、外国人の権利は保証されていない。チキさん、政府は口だけ、入管で苦しむ難民のことを政府はちゃんとしていないと説かれて、鈴木さん、そこが大事、人権に国籍で差別はダメ、そして日本人と外国人の差別をなくさないとだめ、対等な参加は必須。チキさん、難民申請の方は県をまたいで移動ができないと説かれて、鈴木さん、就労にも問題はあり、しかし生きていくためには働くか、支援は受け入れ国はしないとならず、県をまたいでの移動の禁止はダメ。チキさん、川口におられて、しかし東京都北区に行けないのはおかしい、そして就労できないのは大変だと説かれて、金井さん、ウクライナでプロフェッショナルの方、その力を生かすべき、そして日本は人材不足、円安で大変、働きたい人はたくさんいて、支援は必須。

 チキさん、ウクライナの避難民、ポーランド、ハンガリーの様子は、ディレクターがスーパーのレジなどになり、言葉の壁をクリア出来たらポーランドは何とかなると説かれて、金井さん、難民は大変、しかし理解は進まない。チキさん、どうしてビザが出ないか鈴木さんに聞かれて、鈴木さん、難民認定のハードルがあまりに高く、さらに就労も80年代はうまくいき、しかしその後制約になり問題。

 リスナーより、育った地域に難民やその子供もいて、しかし知り合いでも詳しいことは知らず、その後ボートで命からがら逃げてきたことを知り、難民という言葉は軽々しく使えないとあり、金井さん、難民にそれぞれの物語があり、難民という言葉を使う例もあるが、難民には勇気を持ち政府、独裁と闘った勇敢な人もいて、勇敢な人に難民=可哀想という使途は問題、自己責任にしてはダメ、難民=かわいそうは問題、鈴木さん、インドシナ難民、しかし難民認定が通るかどう改善に同じこの社会で生きるための術をちゃんとすべき、移民難民フェスは素晴らしいが、在留資格のないのを市民は変えられず、在留資格を認めさせるべき。チキさん、今の世論で外国人の位置を問われて、鈴木さん、現場だと外国人に理解、しかし世論調査では否定するものもあるが、一部否定的な声の大きいものもいるが、出会えば理解できて、同じ思いをできるように。リスナーより、外国人とたくさん知り合い、日本語は困難、あいまいを基本とする日本の文化は外国人に理解困難、風潮の問題があり、チキさん、日本語だと英語で表現は違ってきた、しかしコミュニケーションで、日本語の不合理なものもある、金井さん、言葉のとらえ方、日本独特のあいまい文化は外国人に理解困難、しかし理解してもらったらコミュニケーションに幅になる、しかし、日本語の行間のむつかしさもある。チキさん、言語を教えて日本に同化ではなく、日本の側も変わるべきと説かれて、金井さん、雨の中のフェス、アフリカだと雨乞いはあるが、雨封じはない、しかし深いものもあり、雨乞いと雨封じだけで様々分化がある。チキさん、かわいそうではなく、文化の相互理解を問われて、鈴木さん、日本社会のおかしいところに我々も気づくことになると説かれて、今回の移民・難民フェスの参加者、有意義であった、行ったら料理売り切れもあり、移民・難民フェスはまたするということでした。私のいる神戸にもウクライナの避難民の方も来られて、そもそも神戸は長田区に多文化共生のものがあり、しかし外国人排斥のヘイトスピーチはまだ残り、ヘイトスピーチは民主主義を破壊するものだと認識させてもらいました、以上、鈴木さん、金井さんのお話でした。






【永岡浩一さんからの通信】

2022-11-23 23:07:29 | 転載
【永岡浩一さんからの通信】


ラジオ関西 ばんばひろふみ!ラジオ・DE・しょー(2022/11/23) 西谷文和 大阪博打場、万博の闇を撃つ、博打場はコロナで斜陽産業、しかし維新と在阪マスコミの結託でバラ色の未来を示すが実態は地獄、ごみで埋め立てた土地の地盤改良と土壌改良に無限の予算を要して時代遅れの万博は確実に破綻、今止めないと関西人全員地獄行きを警告する!


 永岡です、ラジオ関西の、ばんばひろふみ!ラジオ・DE・しょー、今週のばんばん侍はフリージャーナリスト、新聞うずみ火編集委員の西谷文和さんでした。増井孝子さん、露の吉次さんも同席でした。1か月ぶりのスタジオ出演でした…で、今回も頭にくる&怖い内容で、読むと心臓に悪いかも知れませんが、しかし安倍晋三氏は死しても、そして橋下松井吉村氏はもっと悪いのです!



 西谷さん、統一協会の闇、安倍政治の闇の本(https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784889002782 )、まだ止められる大阪カジノ、路上のラジオの採録を中心に出版、今日からネットで買えて、12/3から本屋に来て、統一協会問題、安倍氏銃殺で、様々な人に取材、すずきさん、内田樹さん、名称変更で前川喜平さんに取材、統一協会は質問権で動きがあり、次回に回して、今回は大阪の博打場について、増井さんも止められるかと問われて、西谷さん止められて、夢洲はごみ処分場、85年から、上に建物はアウト、関空は土で埋め立てて地盤沈下、関空ですらジャッキで支えてコストがかかり、夢洲はその何倍もかかり、空港より高層ビルを建てて、数十階のもの、傾いてルーレットの球が飛び出る!無謀な計画で、国が審査、アカンとなると止まり、国もやる方向だが、無茶苦茶。維新と自民党の中、安倍氏と維新はズブズブ、憲法改悪の安倍氏と、博打場作りたい維新のバーター、そして博打場を隠すために大阪万博、しかし博打場は斜陽産業、コロナで一か所に集まれずオンライン、大阪博打場は最初数社参加、最有力のラスベガスサンズは横浜に浮気、破綻、そして3社残ったが、今あるのはMGMとオリックス。松井氏、地下鉄を博打場業者に資金拠出させようとして、数社ならそれは行けたものの、1社になりMGMとオリックスの言い値になり、地下鉄、地盤改良は大阪府市の税金浪費。ばんばさん、ちゃんと説明していないと説かれて、西谷さん、もちろん税金浪費、当初は博打場作り取り返せると見ていたが破綻、中国の富裕層が来ると見ていたが、習近平氏は博打場禁止でマカオすらいけない、当初計画から激変、富裕層はトランプ、ルーレットで数億やるが、標的は大阪だとパチンコの客、パチスロ6400台、カモは日本人。増井さん、ギャンブル依存症が出ると説かれて、西谷さん、投資は回収不能、今年2月に゜基本計画書が大阪府市とカジノ業者で交わされて、土壌改良は大阪府市の役目=土の入れ替えなど大阪+19条に投資リターンに悪影響だと業者は逃げられて、損失は全部大阪府市、液状化したら大阪の負担、跡地は廃墟!になり借金だけが残り、そして地盤改良は税金。

 さらに、2025年に万博、博打場は2029年、その間地下鉄は無用の長物、夢洲にセブンイレブン一軒あり、その従業員しか乗らない。ばんばさん、大阪府市の人がごみを地下鉄に乗り持っていかないかと説かれて、西谷さん、ゴミ袋持ち地下鉄に乗らない!地下鉄は維持費がいり、止めたらレールがさびてアウト、負債は東京五輪の比ではない。

 ばんばさんは大阪府民、市民ではないが、黙っていられない、こんなあほに大阪府民の人は反対しないのかと説かれて、西谷さん、五輪で神宮外苑の開発で立ち退きや、再開発道路で穴が空くと市民が抗議するが、夢洲は無人島でクレームは今なし、ばんばさん、土壌改良など大阪の人は許すのかと説かれて、西谷さん、万博が隠れ蓑、しかし博打場は不要不急、病院など必要不可欠ではなく、博打場は赤字、東京五輪は大赤字+逮捕。そして情報公開を求められた藤永のぶよさんに西谷さん取材、文書が出てきて、夢洲は4区、1区はごみで埋め立て、2,3区に博打場と万博だが、浚渫土砂、それは早い話ヘドロ、80年代の映画泥の河そのもの、そしてPCBは環境基準の28倍、水銀は基準の25倍と判明=猛毒、そして泥で沈むもの。関空は山の土で、何重にも危ない。そしてIR推進局がボーリング調査して、N値(63kgの重りを70cmから落として30cm沈むのに何回やらないといけないか)はわずか5、それほど柔らかく、砂場なみ。10階建てのビルに20、20階のビルに50はいり、藤永さんの情報公開でやっと出たが、大阪府市は黙り、さらに在阪マスコミも報じない。今裁判になり、もっと資料を出せ、しかしN値5に建物なら、1本1億円の杭を何百本!も打たないとならず、沖縄の辺野古は90mの水深で軟弱地盤改良は物理的に無理、やったら無限に、少なくとも兆単位の費用がかかり、そして夢洲も同じ、杭は税金=大阪市破産、兆単位の浪費、即止めないとえらいことになる。

 ばんばさん、それを大阪府市が黙って犯罪行為だと説かれて、西谷さん、大阪府市は維新が強く、博打場と万博で当選、後は野となれ山となれ!超危ない、大阪の財政破綻。ばんばさん、反対意見はあるととかれて、西谷さん、博打場の是非を問う住民投票に21万筆の市民の署名が、神戸空港の是非を問う住民投票みたいにテレビが大きく報じなくても集まり、それほどみんなやばいと思うのに、大きく報じられず、藤永さんが情報公開しないと闇の中。ばんばさん、やっている人は心が痛まないかと怒られて、西谷さん、内心アカンと思っても、声に出すと松井氏、吉村氏に左遷されるので声を上げない。

 ばんばさん、何があっても誰も権力者は責任を取らないと説かれて、西谷さん、その通り、「この国は責任を取らない」、戦争、原発事故、五輪、国葬etc、他方コロナでPCR検査は充実させない、国民のためのものにはちゃんとせず、国民に害をなすものはやりたい放題、パリは万博をやめて、大阪当選、これで札幌五輪はダメ。西谷さん、今年2月にドバイ万博に行き、ドバイもドーハも金持ち、ところが祝日に万博はガラガラ、アメリカパビリオンは、西谷さん60歳以上なのでタダでは入れるのに5分と待たず入れて、70年の月の石のような目玉なし、娯楽は50年で激変、70年の万博は月の石のアメリカパビリオン、ソ連のものも大人気、今はネットで見られて、高い金を出していくものなし+少子高齢化、今の高齢の大阪、神戸市民が5時間並べない、倒れる+入場料6000円、ドバイみたいに高齢者タダは期待できず、どころか建設費高騰で6000円でも赤字、さらに万博の敷地は浚渫土砂、シドニー五輪も同様のものの始末に120億円かかり、大阪万博は同様、万博協会は夢洲ごみの塊と熟知、そして夢洲は大阪梅田から地下鉄できても1時間程度かかり、だから地下鉄旅費も高い。愛知万博はトヨタがあっても足りず、公営ギャンブルの予算で補填、ましてや今の大阪、神戸には金を出せる余裕のある企業なし+円安と物価高、子供も少ない。増井さん、月の石のような目玉はあるかと説かれて、西谷さん、ない、空飛ぶ車は月の石にならず、第一みんなネットとSNSで万博は現地に行かず楽しめて、ましてや6000円の高い入場料、地下鉄延伸に1200億円、無限の浪費、これを黙って許したら関西人全員あの世行きとして時間になりました、これ、大阪のメディア、特にテレビは維新と大阪博打場、万博はバラ色と、まさに太平洋戦争の大本営発表、この前のオリックスバファローズの御堂筋パレードもダウンタウンと松井氏、吉村氏が万博の宣伝に悪用、そんな余裕があったら神戸でオリックスバファローズの日本一セールさせろ(笑)。ともかく、こんなアホなことを許したら関西人全員地獄行き、止めないといけません、これも拡散してください、以上、西谷さんのお話でした。

 

色平哲郎氏からのご紹介

2022-11-23 22:20:44 | 転載
色平哲郎氏からのご紹介


有機農業研究会、若月俊一はその創設者の1人「農村は都市の母



「君には言論の自由がある。だが、言論の後の自由は、保証できない。」

イディ・アミン・ダダ(ウガンダ大統領)


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有機農業研究会、若月俊一はその創設者の1人「農村は都市の母」


――長野だけでなく、日本でやっと広がり始めた。

千葉県のいすみ市や宮崎県の綾町、大分県臼杵市が有名だが、意外に知られていないのは、佐久市(旧臼田町)が日本の有機農業の発祥の地の一つであること。1970年代に日本有機農業研究会ができるが、佐久総合病院の故・若月俊一さんが、その創設者の1人になり、医者の立場から当時の農薬に対して「農薬中毒」があると警鐘を鳴らした。生ゴミの大地への還元や食べものと健康とが表裏一体であることなど、SDGsで言われていることをすでに見通していた。県で有機の担当になって、有機プラットフォームを立ち上げる候補地として佐久に白羽の矢を立てたのはそのため。佐久もビジネスとしての有機農業が発展する候補地の一つだと思う。

https://www.asahi.com/articles/ASQCP759YQCLUOOB00N.html
有機農業はあたり前の時代 持続可能な食と農へ、吉田太郎さんに聞く


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「農村から見つめた医療」佐久病院創立50周年、信濃毎日新聞1994年12月16日

途上国に経験伝え 都市との連携も 若月俊一インタビュー(抜粋)と「佐久病院に望む」


農村には何といっても重みがある。農村は都市の母です。基本的に、農村を大事にしてきたことには間違いはなかったと思うし、これからも大事だと思う。都市だけではやっていけない。最近は一極集中とか地方分権とか、偉い人は言うが、あまり信用できない。農村を大事にしなければという言葉も出てきているが、農村住民のレベルを上げる「住民参加」の考えがない。それでは本当の民主制は出てこない。医療でも「地域医療」という言葉は使うが、地域とは何か、が分かっていない、、、

農村の問題を国際的な視野で論じなければならない。一番大きな問題は開発途上国と先進国との関係だと。私は中国の農村医学会の名誉顧問もやっているが、中国農村にもいま問題がある。社会主義から開放経済への変化には気を付けないといけないのではないか。9億の農民がどんどん都会へ行く。そういう意味で、日本のわずかな経験だが、私どものよかった面、失敗した面の情報を交換しあうことも大切、、、

医療はやはり変わってきている。「与える」ものではなくなっています。住民自身が「選ぶ」時代ですね。私はそれでいいと思う。

21世紀には都市と農村の問題も、分けて考えられなくなっているでしょう。農村医学は都市医学と連携していかなくてはならなくなる。いや、都市と農村の格差をなくして考えていかねばならなくなる。
農村という言葉にこれからもこだわるが、こだわり方が違うんです。農村にこだわりながら、視野を広くして、別の言葉で言えばこだわらないで、両者のレベルを同じにして論じていくことが大切ではないですか、、、

人間の自由な考え方、自由に生きることを大事にすることですね。その場合、人間は欲得で生きているんだと考えることです。いわゆる実利主義です。しかし、単なる欲得ではなく、そこに社会性、歴史性とか、ヒューマニティーが入ってくると思うのです。


ーー佐久という地域で50年間やってきて、若い世代にどう託していくんでしょうか。

死という問題についてーー主にがんの告知の問題に絡むことですがーーお話がありましたが、宗教のことも含めどうするか。医者は今までだって死とは直面してきたわけです。そっけなく「ご愁傷さまでした」と言って済ます問題ではないことは確かです。もっと真剣に取り上げなければならない。若い人とよく話し合いたい問題ですね、、、

いったい人間とは何か、その向こうにある生活とは何かをつかまないで、本当の医療はできっこない、、、


ーーそして、次に問題になるのは、いかによりよく生きるかということです。

生きようという意志はどこから出てくるか。リハビリをやると体はよくなる。これを精神的にもできないか。この学問が足りないんですよ。私の勘ですが、生きようという意欲があることが大事なんです。
できるだけ働き、社会的問題に関心を持ち、コミュニケーションを持ってしゃべったり、書いたりすることです。


ーー最後に、改めて50年を振り返って、節目になったことは何だったとお考えですか。

最初は農村医学の問題ーー胆虫症とか「こうで」(過労で手首がはれて痛む)や「冷え」などに取り組んだことですね。そして農村医学会をつくったことです(米国で1946年、長野県で1947年に発足)。二番目は高度成長になった時、経済的な力を利用して病院を大きくしたことですね。それが地域のため住民のためになると、無理してもやった。でも、やってよかったと思っています。

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「佐久病院に望む」  日本医師会長 村瀬俊郎さん

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「佐久病院に望む」  南牧村保健婦 菊池智子さん

温かな対応 心の支えに

地域に積極的に出て、要望にこたえてくれる点はとても評価できる。今後の大きな課題であるお年寄りの在宅ケアは、患者や介護者と医師との信頼関係など心の面が大切で、診療所の役割も大きい。
それだけに、常勤体制になって地域になじんでいる医師が数年で代わってしまうのは残念だ。

私が25年前に村に来たころから、早期発見や予防意識の向上を目指した集団検診や、精神科の患者の退院後を考えた地域での支援体制などで、病院などと一緒に取り組んできた。
地域や患者の実情を理解するためにも、それぞれの連携は今後、一層大切になる。

病院が大きくなるにつれ、時々、対応が不親切との患者の声を聞くことがある。病気の時にはだれもが気弱になり、対応一つで救われる。
「農民とともに」をうたい、大学病院とは違うーーとの期待と信頼があるだけに、温かい対応を望む。


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日々につのってゆく言論抑圧のもとにあって、偏狭にして神秘的な国粋思想の圧制に抵抗し、偽りなき現実認識、広い世界的観点、冷静なる科学的精神を大衆の間に普及し、その自主的態度の形成に資することこそ、この叢書の使命であった。

「岩波新書の再出発に際して」1949年3月


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私は爆弾が落ちるのを見た、、、渦まく火焔を見た、、、黒焦げの死体を見た。その死体を無造作に片づける自分の手を見た。死体のそばで平気でものを食べる自分たちを見た。高貴な精神が、一瞬にして醜悪なものにかわるのを見た。一個のパンを父と子が死に物狂いでとりあいしたり、母が子を捨てて逃げていくのを見た。人間のもつどうしようもないみにくさ、いやらしさも見た。そして、その人間の一人にすぎない自分を、私は見た。

『小田実全仕事』第8巻64p


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白豪主義とアボリジニの悲劇

西洋人がオーストラリアを「発見」した段階では、50万人から100万人ほどのアボリジニがオーストラリア内に生活していた。しかし1920年には約7万人にまで減少した。人口減少の最大の要因はヨーロッパ人が旧大陸から持ち込んだ伝染病(天然痘や梅毒、インフルエンザ、麻疹など)の流行によるものと考えられている。それまでオーストラリアは旧大陸とはほぼ隔絶されていたため、アボリジニはこれらに対する免疫を持っていなかったのである。

1788年からのイギリスによる植民地化によって、初期イギリス移民の多くを占めた流刑囚はスポーツハンティングとして多くのアボリジニを虐殺した。
「今日はアボリジニ狩りにいって17匹をやった」と記された日記がサウスウエールズ州の図書館に実際に残されている。

1803年にはタスマニアへの植民が始まる。入植当時3,000-7,000人の人口であったが、1830年までには約300人にまで減少した。虐殺の手段は、同じくスポーツハンティングや毒殺、組織的なアボリジニー襲撃隊も編成されたという。数千の集団を離島に置き去りにして餓死させたり、水場に毒を流したりするといったことなども行われた。

また、1828年には開拓地に入り込むアボリジニを、イギリス人兵士が自由に捕獲・殺害する権利を与える法律が施行された。捕らえられたアボリジニたちは、ブルニー島のキャンプに収容され、食糧事情が悪かったことや病気が流行したことから、多くの死者が出た。

これによりアボリジニ人口は90%以上減少し、ヴィクトリアとニューサウスウェールズのアボリジナルの人口は、10分の1以下になった、、、

多い時期で約3万7千人ほどいたタスマニア・アボリジニは激減した。なお、タスマニアのアボリジニが「絶滅」したという記述をしている書物も多いが、それは間違いであり、混血をしつつも、現在もタスマニアのアボリジニのコミュニティは存在しており、文化伝承や権利運動に取り組んでいる。

特に東海岸沿岸部等の植物相の豊かな地域に居住していたアボリジニは、当初はイギリス移民との平和関係を保っていたものの、後の保護政策に名を借りた強制的な移住もあり、この入植者たちによる
ハンティングという惨劇を語り継ぐ者をも残さず姿を消している。

https://cutt.ly/8MLhlfM


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「しゅうとめが米をかくしもち、嫁に喰わさなかったので、嫁は子をころして喰った。しゅうとめが村の大人(おとな)に報らせると大人らは嫁を淵へ投げて殺した。そのうちしゅうとめは、また子をころして喰った。村人らはついにしゅうとめをくびり殺す」

「天明三癸卯の歳飢渇聞書」


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「天明五年乙巳秋八月十日に陸奥国鯵ヶ沢を経て五所川原にさしかかかる時の見聞である。
飢えた人は村を出て、食物のある所へゆきつこうと放浪するわけである。その途中で、野たれ死した人骨がうず高く積まれてあった光景だ。馬も喰い、子も喰った人間どもが、村々にまだ生きていて、形相はおそろしく、狼のように眼をぎらつかせ、顔がいやに黒かったという」

菅江真澄「遊覧記」


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19世紀のアメリカには「ホームステッド法」というものがあった。一定期間公有地で耕作に従事すると土地を無償で与えるという法律である。自営農になることを夢見て多くの人がアメリカに渡り、西部開拓の推進力になった。マルクスはこれを「コミュニズムの先駆的実践」と高く評価していた。マルクス自身も(果たせなかったが)テキサスに移住するという計画を立てていた。

アメリカにはマルクスの知人・友人が多くいた。1848年の市民革命失敗の後に、官憲の追跡を逃れて多くの社会主義者・自由主義者たちがアメリカに渡ったからである。彼らは「48年世代(フォーティー・エイターズ)と呼ばれた。

内田樹 凱風快晴ときどき曇り「アメリカとマルクス」 週刊金曜日22年11月11日 


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危機を食い止めたのは、大アヤトラの裏方としての姿勢だったと、関係者は語る

バグダッド:先週、イランの宗教学者であるアル・サドル師の声明がイラクを内戦の寸前に追いやった時、それを止めることができたのはたった一人の人物だけであった。92歳のイラクのシーア派聖職者であり、彼が自国において最も強力な人物であることを再び証明したのだ。

大アヤトラ・アリ・シスターニ師は、イラクの街角で勃発した騒乱について、公の場では何も語らなかった。しかし、政府高官やシーア派関係者によれば、破綻を食い止めたのは、裏でアリ・シスターニ師のスタンスがあったからだという。

このおよそ3年間で最も血生臭いイラクの1週間のストーリーは、戦争を始めたり止めたりする権限が聖職者(多くは隣国のシーア派神権国家イランとの結びつきが曖昧)にある国での伝統政治の限界を示すものだ。

この暴力事件は、イランに拠点を置く聖職者がイラクで最も人気のある政治家、モクタダ・アル・サドル師を非難し、アル・サドル師自身を含む自身の支持者にイランの最高指導者の指導を仰ぐように指示したことから始まったものだ。

https://www.arabnews.jp/article/middle-east/article_75591/
92歳のアル・シスターニ師が、戦争に逆戻りするイラクを静かに食い止めた方法
04 Sep 2022


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「病気を治すには貧乏を追放すること」

「五公五民」の言葉が残る江戸時代の重い年貢と何ら変わらず、ロシア帝政時代の農奴にも似た状況に忍従した小作農家もやがて、怒声とともに団結し窮状改善を訴え始める。大正10年代から全国へ爆発的に広がった小作争議である、、、「小作人から田畑をとりあげるな」「小作人を人間扱いにせよ」「小作人の生き血を吸う鬼畜地主を倒せ」

24、25歳の青年が集った車力村農民組合のリーダー岩渕謙一は、村唯一の医院を父親から受け継ぎ、農耕馬にまたがり無休で往診にも出掛けた。患者は小作人の家族。泥田での重労働と過労、貧しい食生活による栄養失調が原因の結核や神経痛、家々で燃料にするサルケ(湿地土壌の泥炭)の煙によるトラホームが多かった。

岩渕は家財を切り売りしながらの無料診療とともに、生卵などを患者に配り、「病気を治すには貧乏を追放すること」を信念にしていった。小作人たちと膝詰めの座談会、研究会を重ね、「挨拶の仕方が悪い」と小作田を取り上げるまでの地主の横暴と闘うため、農民たちの団結と行動を呼びかけるに至った、、、

当時の地主階層は地場の金融や産業をも牛耳り、名士として町村や県から優遇され、地元選出議員や首長などの座を占めた。高額納税者には貴族院議員資格も与えられ、中央でも大きな政治力を誇り、政府もまた国家安定の土台として彼らを保護した。

岩渕謙一医師は最後、地主らが力を持つ村会(現在の村議会)から医師資格剥奪を決議され、車力村から追放同然に退去させられた。農民組合もやがて官憲の露骨な弾圧に遭う。

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/01120530/?all=1

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【永岡浩一さんからの通信】

2022-11-22 22:02:28 | 転載
【永岡浩一さんからの通信】


ジャム・ザ・ワールド-UP CLOSE(2022/11/22) 青木理&宮台真司 イーロン・マスク氏のツイッター買収から、新反動主義の跋扈、わかり合うことを否定、その流れにトランプ氏、安倍晋三氏が現れて旧先進国破綻、テックに支配されたリアル1984を否定するために、風の谷のナウシカ的な視座で、人間の生きる価値を求め続け統一協会のような人権侵害を排除すべきことを語る(武田砂鉄さんによる辞任ドミノ問題解説もあり)



 永岡です、アマゾンミュージック配信のジャム・ザ・ワールド-UP CLOSE、火曜日の担当はラジオジャーナリズム界の首位打者、ジャーナリストの青木理さんでした(https://music.amazon.co.jp/podcasts/8b57f1db-5114-443e-8ff9-eb4f6c35dc41/episodes/fd34e488-4bf7-4085-a138-e5297a11b7ab/jam-the-world---up-close-2022-11-22-%E9%9D%92%E6%9C%A8%E7%90%86%E3%80%8C%E6%9C%88%E3%82%A4%E3%83%81%E5%AE%AE%E5%8F%B0%E3%80%8D )。

 その前に、本日のしんぶん赤旗にスペシウム光線級のスクープ、寺田氏の後任の松本氏に政治資金規正法違反スクープ(https://twitter.com/redbear2014/status/1594793347876806656 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik22/2022-11-22/2022112201_01_0.html )、これは松本氏、数百人しか入らないパーティー会場に1000枚パーティー券販売、お馴染み上脇博之さんの解説あり、これは、実は宮本たけしさんが昨夜大スクープがあると発信されて今朝赤旗を見てビックリ、ツイッターやフェイスブックでも話題、何か、江川や桑田が打たれてその後の投手もボコボコみたい、何か、巨人がV9のあとガタガタになったみたい(巨人ファンの人はいないと思いますがいたらすいません(笑))、赤旗の記者さんに本当に敬意を表します。この赤旗スクープはテレビでもある程度取り上げられて、素晴らしいです…で、今度は週刊文春、ケチ田総理に空白の領収書が大量に発覚(https://bunshun.jp/articles/-/58898?utm_source=twitter.com&utm_medium=social&utm_campaign=onlinePublished )、ケチ田総理の辞任あるいは総辞職もカウントダウン、ケチ田総理の首と胴体がアイ・スラッガーで別々になるのも時間の問題です(笑)。



 大竹まことゴールデンラジオ、武田砂鉄さん、3大臣ドミノ辞任についてお話されて、砂鉄さん、議員に残り、問題視された理由が忘れられて、内閣改造、松本氏の政治資金規正法違反も言及されて、統一協会問題もあり、山際氏の辞任は、政権に迷惑だと辞任、しかし山際氏は統一協会と深い関係とはないというが、嘘をつきまくりやめたかあいまい、そして統一協会問題は安倍氏、細田氏、山際氏、しかし自民と統一協会の問題は未解明、救済新法は弁護士の方も役に立たないと指摘、マインドコントロールで困惑させずの献金は対象にならず、救済新法、二世信者、養子縁組、ケチ田総理は収穫というが、政治家の根本的な問題は論議されず、萩生田氏、信頼回復といいお前が言うな、しかし言っても大丈夫だと思っていたら大変、疑惑を追及される側が逃げて、葉梨氏は統一協会問題に抱き着かれたと言い、特定の政治家、政党が統一協会にお墨付きが問題なのに自民が被害者というような言い方、法務大臣はお金なし=他の大臣は利権あり、今の政治の問題点を象徴。寺田氏は政治とカネで辞任、運動員買収、政治団体が妻に報酬、砂鉄さんはフリーランスで打ち合わせなど細かく領収書が必要、しかし寺田氏は法律に抵触、しかしケチ田総理、襟を正してというが、目の前にある3大臣の問題に言及せず、そして総務大臣=公職選挙法やマイナンバー問題、さらに秋葉氏も政治とカネ、大臣をやめても議員辞職せず、3大臣は問題を残して、統一協会とお金にだらしなく、それらが政治不信を招いて社会崩壊、松本氏は麻生派で、しかし派閥の論理は国民生活に関係なく、スキャンダルは底なしと説かれて、大竹さん、ケチ田総理は再改造でも逃げられないと説かれて、砂鉄さん、再改造のメンツは揃えられない、前回身体検査してあの始末と説かれました。



 ジャム・ザ・ワールド、こういう日に月イチ宮台、青木さんも楽しみ、僕も楽しみ、ラジオジャーナリズム界の代打の神様、宮台真司さん、毎月過激なネタ、イーロン・マスク氏のツイッター買収などテーマ、今年も残り1か月、せせこましい国内政治は聞きたくないというものの、馬鹿馬鹿しいものの、ツイッター買収、宮田さんも発信、マスク氏の買収、SNSの在りよう、そして言論の自由、言論プラットフォームについて、宮台さん、マスク氏の路線変更の前に大統領選挙、アメリカは両極端に20年間、共和党と民主党の支持者の無茶苦茶な分断、分極化、分極化は、話し合いできない、話し合いは利敵行為、キャンセルカルチャー、共和党から民主党、保守からリベラルを揶揄、しかし差別のない、声を上げられなかった人が声を上げて、参加させてくれ、それを抑える動き、リベラルは当然なのに、共和党の白人至上主義がキャンセルされるとの危惧、それの意味するものは、古いネタ、93年に明らかになり、正義論という本、71年に出て、リベラリズムの基本概念を示した人が自ら否定、それがキャンセルカルチャーの始まり、お前が俺の立場で我慢できるかというもの、互いに譲りリベラルは当然なのに、お前が俺でも耐えられるか、その要素に基本材があり、ロールズ氏は生きるのに必要なものとして、普遍的なものだとされていたが、正義論、71年に出て、サンデル氏らコミュニタリアンが批判、基本材は共同体により異なり、日本人は神風特攻隊、死をいとわないものとして恐れられて、今もISで、命、家族、神の大切さは、文化により基本材は異なり、しかし立場が異なると互換性はなくなり、それが極端になるとリベラルはナショナリズムと罵倒。しかし、文化を共有するものの中でしかリベラリズムは成り立たない、普遍主義の破綻。政治的なリベラリズムになるとして、その際に、今回の問題は予告、リベラリズムを普遍的=文化破壊、ほどほどに主張。

 こういうリソースは忘れられて、ネットではフィルターバブル、陣営による攻撃と防御、知的なリソースはなくなり、悪しきキャンセルカルチャーになり、普遍的なリベラルを言うと、アメリカ人のアイデンティティ喪失というものになり、実際にはネットだと罵倒ラッシュ。青木さん、宮台ゼミ、基本材は時代により変わり、伝統、文化、そしてジェンダー、LGBT、人権はバージョンアップが必要だとしたら伝統、文化の破壊かと問われて、宮台さん、集団的アイデンティティ、我々はそれの一部の意味、それが否定されるのを恐れる、例えば男であるものも集合的アイデンティティ、青木さん、宮台さんも異性愛ではあり、恋愛対象は女性、宮台さん、同性愛なら男性を選び、しかし人間をカテゴリーに分けるのは問題になる、LGBTQ、性別の拘束を否定するのはリベラル、しかし、個々人は、性愛、恋愛のコミュニケーションを期待に変えるもの、リベラリズムは普遍主義としたら、生活形式否定になりかねず、それはほどほどにすべき、それはサンデル氏らコミュニタリアンの主張、が、ほどほどには何か、伝統文化は、コミュニティにあり、維持されたらいいが、日本、欧米も、旧先進国ではそれが崩壊、するとキャンセルカルチャーが永続して止まらず、平等を主張するとそれをキャンセルというものが出て、平等だけでなく、生きるときに見えてくる社会、よきものの配列、よきものというが、単なる平等だとエクイティになり、政治的な参加の平等だとステレオタイプにより投票して、それで社会は変わらず、そして私的な領域のものを第2波フェミニズムになり、差別される、弱者によきものが残るか、帰結が問題になり、機会の平等から、結果の平等へ。単純な平等は今通用せず、単なる平等と異なり、公正さはさらに問題ではあり、大統領選挙に見て、2016年にトランプ氏はトランピスト、トランピアンにヒラリー氏の陣営と話すと相手の思うつぼというもの、合意可能点がないとトランプ氏はポリティカルコレクトネスを要求するものはアメリカ人ではないと極論、そして25年前、FB創業者が、新反動主義を言い出して、ネオリアクション、第一に、我々の民主制の実りなし、今を25年前に予言、ロールズ氏の変節と、同時代に、人権の考察があり、今までリベラルは権利を主張して、法律や最高裁判決として実現、しかし、最高裁は中絶禁止を49年ぶりに押し付けて、同性婚も同様になるものと予想されて、それらを予想した人は、権利主張で法制度を変えたらいいのはやっている感の左翼、バスの座席に余裕だと、黒人、女性が座っていいが、余裕がないとなぜおまえが座るになり、必ずバックラッシュになり、アメリカは97年以降中間層崩壊、民主党は支持層を変えて、中間層がなくなり、苦しい白人=ラストベルトはそういう余裕がなくなり、一度当たり前と思った中絶OKや同性婚、それ以前に黒人差別はいいとまで極端になり、減ったパイを争うと、リベラルは余裕があったら成り立つ、文化左翼の言うものは、余裕がないときれいごとになりそれをトランプ氏が利用。トランプ氏さえいなかったら、安倍晋三氏さえいなかったは破綻、安倍氏、トランプ氏は引き金を提供、火薬はたまっていて、安倍氏、トランプ氏はそれに火をつけて、フロリダでトランプ氏の二番煎じ、共通の価値観がなくなり、日本も、旧先進国も同様になり、日本はクソのついたアメリカのケツナメをするが、それがさらに深刻になる。

 青木さん、マスク氏の、陰謀論否定でトランプ氏追放からまただと説かれて、宮台さんはマスク氏の考え方はわかり、マスク氏はツイッターの仕組みを変えて、他方マスク氏は民主党支持から共和党支持になり、これは余裕があったりリベラルは有効と同じ、マスク氏は制度で感情の劣化を隠さず、仕組みで、アーテキチャー、ツイッターの言論分布は偽物とされて、ある立場、公正が大事というものは排除、公正は余裕のある時の視点。マスク氏はモンスター的な位置、人間たちが蟻のように見えて、それにより、制度に無効になり、規制撤廃は、マスク氏にはイデオロギーなし、人間はこうするべきという視点はなく、関心は様々な蟻たちが集まれるか、そのための仕組みは何かであり、多くの人間が民主制を維持するのに、意見分布が、マスク氏の主導するテック企業により感情の否定、ひいては民主制否定、抑圧して、持続可能ではない。

 問題は、社会の持続可能性をどう模索するか、差別はよくないというのは、表面の規制ではなく、テーブルにみんなばらけてというもの、公正さが大事というマスク氏ではなく、しかし学問で、人間は暴走する、共同体があると一定の枠の中で人間は維持されて、しかしそれがないと排外主義になり、その醜い世界、見たくないが見ようが、マスク氏、そして宮台さんの考え方。

 青木さん、ツイッターをマスク氏が運用して、その先に何か良くなるか、むしろ破滅かと問われて、宮台さん、分岐点、マスク氏はイデオロギーがなく、〇〇主義者ではなく、他方新反動主義は25年跋扈、テック、ベーシックインカムで生活を保障、すると金持ちは否定、そして価値合意が不可能になり、メタバースで生きる、その中で民主制は維持。しかしゾーンの間のものは見えず、ゾーンの中の民主制と、ゾーン外の共和制、そしてエリートがいるというのは新反動主義、しかしアメリカは合衆国、ステートは国、それらは同じ価値観の人間の共同体、しかし同じキリスト教ではあり、初期の13州が連邦政府を作り、このアメリカの発想の延長線上に新反動主義があり、アメリカでは中絶禁止、全米ではなく、州により異なり、いやなら出ていけという発想、そっちの価値が欲しいとそちら、ネトウヨが日本から出て行けというのと同じ。しかし中絶はハンガーでやるような地獄、その流れは押ししとどめようがなく、リアルな世界、土地、インフラなどの共有材はレアで、たくさんなく、ユニバースを基盤に維持は無理、ならテック、ドラッグとメタバース。

 青木さん、中間層は復活せず、GAFAの金持ちが貧困者を快適なものを保障するから文句言うなというものかと問われて、宮台さんその通り、他方、処方箋には別の枠組みがあり、それがマスク氏、イデオロギーでそうなったのではなく、未来が読めるので、今何が起きているか把握、新反動主義者はマスク氏の存在でリアルになり、テスラは、いずれ電気自動車の大半をつくり、下請けは中国と韓国、日本はそこにすら入れず、しかしEVのプログラミングは、ブレーキが利かない場合にどこに突っ込むか、それは研究者が考察、言葉が大事、老人が大事、女性が大事、そして日本には無数の志向があるのに、マスク氏の目的はEVにするのではなく、都市交通の支配、ディズニーランドでカートは人間を引いたことはなく、システムとしてそれのないように設計されて、テスラ社は世界の新交通システムを把握という発想をマスク氏はする。青木さん、テック企業の、GAFAのトップに共通するもの、そして宮台さんの指摘で、習近平氏の中国もそうだと説かれて、宮台さんその通り、新しい権威主義、習近平氏とマスク氏は位置が似ていて、独裁を認めず、メタバースの外に出ないようにすると物好きしか外に出ず、感情の劣化、民主制はそれでうまくいかず、知識社会による中国は権威主義と、西側のシステムに対峙する。青木さん、ゲーム的だが、SNSはそれに似て、5ちゃんねるも感情の劣化したものをぶつけるメタバースだと説かれて、宮台さん、そこで憂さ晴らし、そのためにレギュレーションは不要、しかし、そのテックに乗れ、青木さん、ツイッターを通して世界の変化を我々は見ていると説かれて、宮台さんはマスク氏の路線に対抗せず、しかし宮台さんとその周囲はそれは嫌で、風の谷のナウシカ的にメタバースに入らず、サンクチュアリの中のものでも、風の谷のナウシカ的な位置にいたい。青木さん、森の幼稚園も同様だと言われて、宮台さん、そこに寛容性があり、自分と他人のコミュニケーション、他者を何とか理解して、独裁に背を向けたい、共同体を維持したいとして時間になりました。青木さん、宮台ゼミに参加して、脳が疲弊、しかし知識人の名前は出たが、共同体、自己コントロール権は維持しないと、自分を失い快楽を求めるだめになると説かれました。いや、素晴らしい内容でした、青木さん、この後の西川文野さんのラジオで、ケチ田政権は世論に押されて統一協会に解散請求、質問権、救済となるが、統一協会帆放置したのは自民党、安倍氏銃殺の責任も自民党にあり、そしてジェンダー差別、夫婦別姓否定、LGBT差別も統一協会の力があり、警察つの統一協会捜査を政治が潰して、そして韓国のカルト宗教と自民党がどうしてズブズブなのか、バービーさんは自民党にクリーンな人はいないと指摘されて、さらに山際氏更迭で幕引きにさせてはならない、被害者救済はしっかり自民党政権にさせて、日本をここまで堕落させた責任を自民党にさせるべきと、自民党の責任追及が必要、安倍氏と統一協会、細田氏と統一協会、そして岸信介氏と統一協会の関係を問い、日本をここまでアホにした責任を取らせるべきとも説かれました。青木ファンとして、火曜日はラジオにかじりつきです、これも拡散してください、以上、青木さん、宮台さんのお話でした。


【永岡浩一さんからの通信】

2022-11-22 16:03:37 | 転載
【永岡浩一さんからの通信】

文化放送ラジオ 大竹まことゴールデンラジオ(2022/11/21) 森永卓郎 自民党政権の増税地獄で、江戸時代なら一揆もの、国民負担率は5割、そして死んでも働け、政治家と官僚はあまりにおいしく、国民を生かさず殺さず、野党はフラフラ、1億全員地獄行きのえげつない実態、防衛力は軍事費ではなく、国民が自国を守る意思、しかし今の日本は無能な政府と無数の原発で防衛のへったくれもないことを語る



 永岡です、文化放送ラジオの、大竹まことゴールデンラジオ、本日のもっと言いたい放題は経済アナリストの森永卓郎さんでした。パートナーは阿佐ヶ谷姉妹さん、アシスタントは何と野村邦丸さんでした。

 報道するラジオの案内であったジャーナリストの平野幸夫さん、毎日だと何とケチ田総理早くやめてが43%の衝撃をブログで指摘されています、https://ameblo.jp/hirano-yukio/entry-12775574835.html …で、森永さん他皆さんのお話、頭にくるものばかりで読むと心臓に悪いかも知れませんが、しかし安倍晋三氏は死してもっと悪いのです!

 森永さんは朝生でられて、与野党全体が出たのに、野党の足並みが揃わないと指摘されて、内閣支持率は落ちて、政権交代の空前のチャンス、野党共闘だと面白い選挙になるのにそろわない。大竹さん、片山さつき氏が強引だと説かれて、森永さん、政府内で軍事費倍増をどうするかすったもんだ、税調が合わず、片山氏は軍事費倍増のために消費税増税というのは、消費税は社会保障のためだと自分が潰したと自慢、しかし消費税増税は法人税減税に消えて、国民負担は30年前30%が今48%、税金+社会保険料、大竹さん絶句、森永さん、税調はさらに増やすとふざけて、江戸時代は年貢負担が5割を超えて一揆、森永さんは国民は一揆すべきと説かれて、大竹さん、北欧みたいに税も高いが福祉も充実ではないと説かれて、森永さん、福祉は日本「先進国」最下位、財政破綻したギリシャより低く、年寄りを馬鹿にしている、国民年金65歳まで払え、家でぶらぶらだと罰金100万、政府は70~75歳まで働いて、税金と社会保険料を払いきって死ねであり、60歳でやめて悠々自適は6人に一人、60代は体力があり、アフリカ旅行、バンドをして、そういう人にも国民年金を払え、狂っていて、お金のないものから取るなと怒られて、邦丸さん、第2次安倍政権誕生前夜、野田氏が安倍氏に税と社会保障の一体改革をするとして反故だと怒られて、森永さん、国民年金保険料は上がる、医療費、ありとあらゆるもので負担増+安倍政権で2度消費税増税、消費税の前年の88年より負担は激増して、福祉は何もしてくれない。

 邦丸さん、政府は高齢者の生活を保障しないと怒られて、森永さん、重税地獄、負担地獄と怒られて、大竹さん、若い人は高齢者が悠々自適と思っていると説かれて、森永さん、悠々自適は6人に一人、邦丸さん、若い人は高齢者になったら地獄、森永さん、政府は70まで働けだが、男性の健康寿命は72歳、エンジョイはたった2年、大竹さん、邦丸さんは死ぬまで働けかと怒られて、大竹さんはラジオに出られてうれしいが、楽しいご隠居生活、家にいて碁を打つなどできない。阿佐ヶ谷姉妹さんも怒り、森永さん、芸能人だと上岡龍太郎さんが理想的な老後を作り、しかしそんなことのできる高齢者はほとんどいない。大竹さん、公務員は守られていると説かれて、森永さん、定年延長で65歳になり、3割しか給与は下がらず、60歳で定年だと3~5割しか給与はもらえず、退職金は5年延長でもらえて、民間と不公平。大竹さん、公務員は大企業に合わせての給与だと説かれて、森永さん、国民は4割が非正規、平均年収140万円、昔は公務員、大変な貧乏、森永さんの叔父は貧乏、今は大企業なみの給料、普通の公務員は大企業なみ、そして天下りしたい放題、〇〇機構の理事長になると個室、秘書、専用車etcもらえる。邦丸さんのお嬢さん、そういう機構の秘書をして、理事は天国であった、森永さん、数年天下り、そして新しい天下り先に渡り、大竹さん、官僚に矜持はないのかと怒られて、森永さん、働かず天国はおかしいと指摘したら逆切れ、かつてモーレツ社員で、地獄の底まで働いたと言われて、しかしその地獄の底のものに森永さんこき使われたと指摘。

 邦丸さん、東京新聞の記事を紹介、寺田氏辞任、1か月で3人お迎え+統一協会被害者救済新法は、自民の出したものは使えないと指摘、朝日だと、福島の帰還困難区域の一部を移染しておらず、移染せずの帰っていい、毎日だと冬目前、ウクライナは電力、暖房が足りず、エネルギー施設半分やられていると説かれて、大竹さん、マイナス20度になり、発電所は温水も作っていたのがやられてウクライナの皆さん大変と危惧されて、邦丸さん、飯舘村、移染せず帰還困難区域解除、年間20ミリシーベルトを下回り、そこは公園、地面には遮蔽物!大竹さん絶句、森永さん、ケチ田総理の辞任ドミノ、3人/月辞任、しかし第2次安倍政権も無数のスキャンダルが出て、寺田氏も違法行為だが、桜を見る会も違法、なぜ安倍政権が8年も続いたかは、ガースー氏が官房長官ですべて握りつぶして、ケチ田総理は生き残るのにガースー氏に官房長官をしてしかなく、もちろんやってくれない。大竹さん、ガースー氏がスキャンダルを潰していたと怒られて、森永さん、ケチ田総理のヤケクソ解散もあり、野党が弱い+内ゲバ+選挙準備できず、今は不支持が支持の倍、それだとケチ田独裁政権になり民主主義破綻。大竹さん、統一協会問題爆発で選挙はできないと説かれて、森永さん、新法を作り、後は国民の審判を仰ぐ、さらに秋葉氏、復興大臣が標的、このままだと誰もいなくなる。大竹さん、辞任した大臣のスキャンダルはみんな文春が報じて、文春の記者は多くて10人、しかし国会議員は文書交通費100万/月もらい、そしてマスメディア、大新聞は文春の何十倍も記者いてだらしないと説かれて、森永さんの父親は毎日新聞の記者、かつては夜討ち朝駆けで休日なし、しかしメディアは何をしていると説かれて、邦丸さん、ロッキード事件の時は野党が追及、しかし立憲の小川淳也さん、野党に調査能力がなく、文春に頼るというもの、森永さん、小川さんは立憲の中で一番頑張って干されて、大竹さん、メディアの弱さ、森永さん、国会議員に二世の多いのはおいしい、森永さんの周囲の中小企業は子供は継がない=おいしくないと説かれて、大竹さん、中小企業は大変だと説かれて、森永さん、これで金利が上がると中小企業は全滅だと説かれました。



 森永さん、軍事費倍増で日本を守れるかというものも語られて、軍事のこと、ケチ田総理は防衛力の抜本的な増強で、そのために5.4兆円という天文学的な財源が必要、しかし財源がなく、法人税増税など国民全体増税、しかし10年前は国民負担率30%が今48%、それをさらに上げて、金額で軍事力はダメ、しかし日本を守るのに、ウクライナ戦争は様々な示唆を与えて、まずは専守防衛、しかしそれを言うとお花畑というが、ウクライナはロシアの方にミサイル、戦車はせず、専守防衛、軍事力はロシア、世界は2位、それに10か月もウクライナは抵抗して、専守防衛でOK。政府は敵基地攻撃能力というが、それは即戦争を意味して、アメリカは、武器はくれるが米軍を出さないと、ウクライナ戦争で判明。ウクライナではブダペスト覚え書きがあり、米ロはウクライナを守る義務があり、それをロシアは反故、日本は安保条約と、米軍基地はあるもの、米軍は頼れず、そして今はハイテク戦争、ウクライナは当初2週間で陥落と思い、しかし戦争では国民全体で抵抗は、ベトナム戦争でベトコンが米軍を倒し、さらにフランスにナチスドイツが侵攻しても、パリ市民のレジスタンス、銃を持ちアパートからナチス兵を倒し、日本を現行憲法で守るのはみんなで戦う、普段は今のままでいいが、ならず者国家が攻めてきたらみんなで戦う。大竹さん、それは信頼できる政府があってのもの、今の日本政府ならそうはならないと説かれて、森永さん、レジスタンスのトレーニングをして、ドローンで敵の戦車攻撃は森永さんもできて、阿佐ヶ谷姉妹さんも操縦できた、森永さん、防衛力は軍事費ではないと説かれました。…しかし、森永さんの言われることは、敵国が原発を攻撃しないことが前提、海沿いにあれだけの原発を持っていたら、軍事費は今の10倍でも守れないでしょう…以上、森永さんのお話でした。





色平哲郎氏からのご紹介

2022-11-22 15:20:10 | 転載
色平哲郎氏からのご紹介


世界最古の大学をつくったのは女性



今や全世界で、皆がおそれながらも口に出しにくい事実は、我われが何かの終局に向かって確実に驀進(ばくしん)しているということである。我われの未来を考えるのは幾分(いくぶん)恐ろしい。我われはいっぽうで地球環境や人口問題を問い、他方で経済の活性化を語る。だが明白なことは、自然破壊なしに経済成長なく、奴隷なしに貴族はなく、貧困なしに繁栄もないということである。

中村哲「アフガニスタンの診療所から」1993年


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> 敗戦は・・・「対米戦を決意したタイミングで」ほぼ固まっていた
> 当時の指導者は、自分たちがはじめた戦争だというのに止めることもできず、
> 終えることもできず、決められず、裁断を仰ぐ、という途方もなく無責任な輩

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宮田律「イスラムがヨーロッパ世界を創造した」 第4章より抜粋


アンダルス ーー文化的寛容とイスラムの栄光


・ヨーロッパとムスリムが交わった歴史的な地ーー
 アンダルス(アラビア語でイベリア半島のこと、スペイン南部・アンダルシアの語源)


・従来の社会を援用したイスラム王朝 ーー後(こう)ウマイヤ朝

このモサラベ(原意「アラブ化した人々」)は、イスラムに改宗しなかったものの、アラビア語やイスラム文化、ムスリムの生活習慣を受け入れていったクリスチャンです、、、
アラビア語を習得したモサラベたちは、アラブ人とキリスト教徒の間をつなぐ、歴史的に重要な役割を担っていきました。
通訳をするだけでなく、イスラム文化や学問をヨーロッパの人々に伝える媒体にもなっていったのです。


・イスラム、ユダヤ、キリスト教の共存を伝える建物 ーーコルドバのモスク

後(こう)ウマイヤ朝の首都であり、アブドゥル・ラフマーン3世(アミール在位912から929年、カリフ在位929から961年)が繁栄をもたらしたスペイン・コルドバは、その後3世紀にわたってアンダルスの中心都市であり続けました、、、

9世紀初め、コルドバの人口は50万人ほど。それに対して当時のロンドンは人口が1万人程度にすぎず、人々は粗末な木材の家に住んでいました、、、

紙がまだヨーロッパに知られていなかった時代に、書店だけでなく、70以上の図書館もあり、コルドバの大図書館だけでも60万冊の写本がありました。こうした繁栄の下で、後ウマイヤ朝の宮廷ではクリスチャンもユダヤ教徒も活動していて、彼らは王朝の行政や知的活動を担っていました、、、

当時、フランスやイギリスの学生たちは、わざわざコルドバにやってきて、ムスリム、クリスチャン、ユダヤ人の学者たちの下で、哲学、科学、医学を学んだのでした。

コルドバは当時、ヨーロッパ文明の中心でした。医学を含む多くの学校が創設され、病院、天文台なども建設され、コルドバの大学には医学、薬学、科学、天文学、数学、植物学研究の学者たちがヨーロッパ各地から集まるようになっていました、、、

寛容でなかった他のヨーロッパ地域とは異なって、コルドバを中心とするムスリム・スペインは数千人のユダヤ人、クリスチャンがムスリムの君主の下で平和に調和をもって暮らしていました。異教徒たちは、相互に寛容となり、政治や社会の安寧、学問や文化の進歩をもたらしていたのです、、、

アブドゥル・ラフマーン3世に仕えた者に、ザフラーウィー(936から1013年:
西洋ではアブルカシスで知られる)という医師がいました。彼は「解剖の書」を著し、病人や負傷者の取り扱い、外科手術の道具に関する情報、手術方法、心臓病に関する薬剤など実に多岐にわたる内容を盛り込みました。これはクレモナのジェラルド(1114から1187年)によって12世紀にラテン語に訳されて、ヨーロッパ・ルネサンス期の医学のテキストとなりました、、、

コルドバは「ヨーロッパの宝石」とも形容されるほど輝かしい発展を遂げ、アブドゥル・ラフマーン3世はほぼ半世紀にわたる長い統治の間にイスラム・スペインに目覚ましい繁栄をもたらしました。


・ヨーロッパに広がったイスラムのサイエンス ーーカタルーニャのアラビア科学


イスラムに支配されていた頃のスペインでは、現代にもつながるヨーロッパ文化の基礎が数多く生まれました。特にイスラムの学術が、地理的にフランスと接するスペインのカタルーニャ地方から
ヨーロッパに広がっていきました。

フランス人として初めて教皇(シルウェステル2世、在位999から1003年)になる(オーリヤックの)ジェルベールは、、、カタルーニャ地方でアラブの諸学を吸収し、、、

自分が学ぶだけでなく、例えばアラブ人たちが使用していた天体観測儀であるアストロラーブやアバカス(そろばん)の解説書も著すなど、アラブ人たちの知識をヨーロッパに伝えました。ジェルベールは、西欧世界で最も早くアラビア数字を習得した人物の一人であり、当時のヨーロッパでは解けなかった数式に解を与え、驚嘆をもって周囲から見られるようになりました。また、教育者として、アラビア語の学習によって獲得した数学や天文学などアラブの科学をフランス北部のランス大聖堂の学校などでヨーロッパに伝達。さらに、神聖ローマ帝国のオットー3世(在位983から1002年)に政治的アドバイスをするようにもなるなど、10世紀後半のヨーロッパ科学の発展に大きく貢献したのでした。

・イスラム天文学の粋を集めた街 ーースペイン・トレド

トレドで11世紀に活躍した天文学者のアッ・ザルカーリーはさまざまな器具を考案して科学的な天文学の基礎を築いた人物です。例えば、彼独自の天体観測の道具アストロラーブ「ザフェア」を発明し、16世紀までヨーロッパでも広く使用されていました。これは星座の位置を示すナビゲーターです。


・トレド学術の基礎を築いたイスラムの都市 ーーイラク・バグダード

ムスリムは、現在のイラクの首都であるバグダードにかつてあった研究機関「知恵の館」から多数のアラビア語文献をトレドにもち込み、それをムスリム、ユダヤ教徒、クリスチャンが協力してラテン語に翻訳しました。これによって中世ヨーロッパの学者たちの哲学・科学研究が容易になり、ヨーロッパの学術研究発展の基礎が築かれていったのです、、、

ギリシア・ヘレニズム文化の影響は、サーサーン朝のシャープール1世(紀元3世紀)がイラン南西部に築いた都市「ジュンディ シャープール」(今日では「アフワーズ」と呼ばれ、ギリシアの学術がネストリウス派のキリスト教徒によってこの街にもたらされた)での学問業績の蓄積とも相まって、科学的研究をイスラムの世界で大いに前進させました。バグダードでは、「知恵の館」を中心にして数学、天文学、物理、化学、医学などの分野が目覚ましく発展。これら東方アラブ世界での学芸進化の延長線に、スペインのトレドの知の発展があります。

バグダードが古代ギリシア学研究の中心となったのは、バクダード科学の最大のパトロンだったアッバース朝カリフ・マアムーン(在位813から833年)の時代です。
彼はアラブ人とペルシア人のハーフで、27歳でカリフに即位、、、

マアムーンは、世界の書籍を収集するのにも熱心で、それをアラビア語に訳そうとする情熱をもっていました。こうして、イスラム世界ではアッバース朝時代に数学、天文学、物理、化学、医学などの
分野で目覚ましい発展が生まれることになりました。

その発展も、イスラム教徒やキリスト教徒、インド人などコスモポリタンな協調があって可能となったものでした。「知恵の館」ではネストリウス派のクリスチャンであるフナイン・イブン・イスハーク
(809から877年)が活躍。彼は中世アラブ世界最大の翻訳家として知られ、ギリシアの学問的遺産をアラブ世界に伝えるのに最も功績があったとされています。
また、インド人のマンカはインド人医師のシャーナークの毒物に関する著作(「毒物書」)をサンスクリット語からアラビア語に翻訳。これらのバグダードでの学問的蓄積がアンダルスのトレドに引き継がれていくことになったのでした。


・クリスチャン支配後も異教徒たちがともに学術を究めた ーー新大陸の発見へ


1085年、カスティーリャ=レオン王国のアルフォンソ6世がトレドを攻略してキリスト教支配を復活させました。しかし、彼はムスリムの文化活動に寛容でした。トレドはその後も、ムスリムや、またヨーロッパのクリスチャンたちの学術研究の中心的存在であり続けました。

トレドの大司教であったドン・ライムンド(1152年没)は、1126年から彼が没するまでアラブ・イスラム文献の翻訳作業への支援を積極的に行いました。彼はアリストテレスに関するアラブの哲学者たちの理解がいかに貴重であるかに気づいていたのです。フランス南西部で育ったライムンドはアラブ人哲学者たちとの交流の中で、アリストテレス哲学の重要性を知り、ラテン語に訳す必要性を痛感していました。

当時、トレドの図書館には、イラク・バグダードでギリシア語からアラビア語に訳された学術書が多数収蔵されていました。トレド翻訳学校では、これらのアラビア語文献がさらにラテン語に訳されて、
これがヨーロッパの学術・科学研究に多大な貢献をすることになったのです。

異なる宗教に属する人々が翻訳したのは、ギリシア哲学や科学だけではありません。ペルシアの哲学者・医者・科学者であるイブン・スィーナー(980から1037年、「アビセンナ」の名前で西欧世界に知られる)が著した「医学典範」もラテン語に訳されました。これはムスリム独自の研究である医学理論と臨床的治験を集大成したもので、そのラテン語訳はヨーロッパ中世の医学校のテキストとなりました、、、

翻訳者の中でも特筆すべきなのは、クレモナ(北イタリアの都市)のイタリア人学者、ジェラルドです。彼はクレモナのイタリア人教師たちの哲学解釈に満足できず、トレドに赴いてアラビア語を習得し、12世紀にアラビア語の学術書を多数ラテン語に翻訳しました。ジェラルドはクラウディオス・プトレマイオス(83頃から168年頃)の天文学の大系である「アルマゲスト」(アラビア語で「天文学大全」の意味)を翻訳。その書は、コペルニクスの理論が現れるまで、ヨーロッパで天文学研究の基礎を提供しました。

ヨーロッパの人々から見た新大陸(アメリカ大陸)の発見という歴史的な大イベントも、実はこの学問の流れの中から生まれるのです。プトレマイオスの著作には「地理学」(ゲオグラフィア)という書もあり、これを(ギリシア語から)アラビア語に翻訳したのはシチリア島の地理学者イドリースィー(1100頃から1165頃)でした。その書は15世紀にラテン語に翻訳されて、さらにフィレンツェの天文学者トスカネリ(1397から1482)はラテン語に翻訳された「地理学」を基に世界全図を描き、コロンブスに西廻り航路で東洋に到達できることを提唱しました。これが「新大陸の発見」につながったのでした。


・ヨーロッパ思想史の転換点となった書物 ーーアラビア語文献の翻訳


クレモナのジェラルドの他に、もう一人の特筆すべき翻訳者がいます。イングランド生まれのマイケル・スコット(1175から1232年)です。彼はオックスフォード大学で学び、パリを経てトレドに移住しました。スコットは、イブン・ルシュド(1126から1198年:西欧では「アヴェロエス」で知られるアンダルスの哲学者・法学者・医学者)のアリストテレスの全著作に注解をつけた業績をラテン語に訳し、この翻訳書は中世ユダヤ哲学、キリスト教哲学に重大な影響を与えました。

また、スコットは、晩年、シチリア島を支配した神聖ローマ帝国のフリードリヒ2世(在位1215から1250年)に乞われて当地の翻訳学校で活動するようになりました。フリードリヒ2世は、ラテン語、シチリア語、中高ドイツ語(中世高地ドイツ語)、オイル語、ギリシア語、アラビア語の6言語に通じ、当時のヨーロッパの学芸の庇護者として知られていました。シチリアの翻訳学校は、スコットの努力などもあり、トレドと並んでヨーロッパ翻訳の中心となっていきました。

イベリア半島のカスティーリャ王国のアルフォンソ10世も、「翻訳研究所」をやはりトレドに設立するなど、学術・科学の保護者となり、その治下でもアラビア語文献の翻訳が盛んに行われ、ヨーロッパ・ルネサンスの基礎が築かれていきました。そして、アラブ人の学問的成果に刺激される形で、ヨーロッパ各地の大学はギリシアの古典をカリキュラムに採り入れることになったのでした。

文化の相互作用と発展は翻訳事業によって促進され、多様な文化、文明が交わり、相互に刺激し合う事が世界の科学や文化をいっそう高めることをトレドの歴史は伝えています。トレドの翻訳事業はジェラルドやスコットのようなクリスチャンだけでなく、アラブ・ムスリムやユダヤ人とも共同で行われました。宗教を超えた性格をもっていたのです。

トレドだけでなく、バルセロナ、タラゴナ、セゴビア、レオン、パンプローナなどスペイン各地でも翻訳事業は行われました。これらの翻訳を通じてヨーロッパ世界はギリシアの哲学、数学、医学、天文学、アラブ人の注解などを知ることができ、スペインにおける翻訳事業はヨーロッパ思想史の展開にも重要な転換点を与えることになっていきました。


・フラメンコのルーツを生み出した音楽の天才 ーーズィルヤーブ


スペイン舞踊のフラメンコは、9世紀から14世紀にかけて北西インド・ラジャスターンからやってきたロマ族(ジプシー)がタンバリン、ベル、カスタネットなどとともにもたらした踊りと音楽が起源であるとも考えられています。それがアンダルスでムーア人(イベリア半島や北西アフリカのムスリムを指す言葉)やユダヤ人の文化と混ざり合うことによって芸術として発展していったとも言われています。


・アンダルシアで生まれ現代ヨーロッパに不可欠なもの ーークラシック音楽の楽器

人類学者のジョナサン・シャノンは、当時のムスリム、ユダヤ人、クリスチャンが共存して、素晴らしい詩作、音楽、料理、建築を創作したアンダルスの時代を文化的寛容性があふれた時代としてふり返ります。「今日の寛容の意義について考えるならば、中世スペインを回顧してみるがいい。世界がどうあるべきかをアンダルスから学ぼうとする人もいるに違いない」とも彼は述べています。


・スペインの街で見られる多様な文化性 ーーイスラム諸都市


・スペイン・イスラム文化の集大成 ーーグラナダ


・ヨーロッパのガーデニングの起源 ーーイスラムの水と庭園文化

「イスラム教徒は、例えば、グラナダのアルハンブラ宮殿に典型的に見られるように、水を扱うことにかけてはまことに天才的な技術者であった」(堀田善衛「スペイン断章」集英社文庫)


・イスラムがポルトガル文化に遺したもの ーー伝統歌謡「ファド」


・世界最古の大学をつくったイスラムの女性 ーーモロッコ・フェズ・カラウィーイーン大学

モロッコ・フェズにあるいカラウィーイーン大学は、859年に設立された世界最古の大学です。ユネスコとギネスによっても認定されていて、現在でも活動を行なっています、、、

この大学の創設の基礎を築いたのはファーティマ・アル・フィフリー(800から880)という女性、、、

西アフリカのマリ・ティンブクトゥで989年に設立されたマドラサや、1088年に設立されたイタリアのボローニャ大学よりも古い伝統をもっています。ムスリムがスペインから駆逐されると、彼らはこの大学にアンダルスで蓄積された科学や学術、芸術研究の遺産をもち込みました。

宮田律「イスラムがヨーロッパ世界を創造した」 第4章より抜粋

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【報道特集2022.11.19】女性自衛官集団暴行と自衛隊の本質

2022-11-20 07:01:53 | 政治・文化・社会評論
この日、テレビの前でうたた寝していて、はっと気づいたら午後6時前後。記事が前半に関わる記事がないのはそのためです(^^;)

【報道特集2022.11.19】女性自衛官集団暴行と自衛隊の本質


❶ 東アジア数千年の歴史
食べるものにもことかく。食べる食糧も貨幣もない。そして軍事産業に経済を奪われる。社会主義以前の北朝鮮の実態は包囲する国家からの軍事的恫喝。それは日本に責任はないのか。古代から朝鮮半島を渡って文化文明は日本列島を活性化させた。朝鮮、中国、日本。東アジアの数千年の歴史が問う。

❷ 北朝鮮の今
北朝鮮国家と国民は、どのように向かい合っているのか。2500万の国民は、国家をどう見ているのか。ひとごとではない。ソ連の解体も米ソの軍拡競争がソ連の経済を疲弊化し、経済の軍事化と産業の疲弊をもたらし、市民の経済的不満と自由への渇望をもたらした。軍事が国民を不幸にさせた。

❸ 女性自衛官集団性暴行と自衛隊の本質


 女性自衛官が告発した性的暴行の数々は、自衛隊の本質を象徴している。戦前も軍隊は国民をまもっていない。敵国を攻撃しても、国民を守るよりも国民への暴力は沖縄戦に象徴的だ。国民は、自衛隊が災害時に活躍する姿を見てはいる。軍隊としての自衛隊は、沖縄列島を守るより米軍に追随。
 元自衛官の女性が、自衛隊内部で起こっていることを社会に明らかにしてくれた。防衛費予算が急激に増える中で、自衛隊は急速に発言権を増し、日本の周囲の軍事情勢が防衛に傾斜していく中でマスコミには元幕僚長や自衛隊軍事研究のエキスパートが登場している。自衛隊は国民を見ているか。平時に自衛隊内部で行われていた女性自衛官への暴行。
 もしも自衛隊が国外の戦場へ出ていくなら、外国の女性に戦時下の危機において、自衛隊が性暴行をおこさないと言えようか。

 軍事は戦時下で人心を平時とは異なる異常な状態に導く。日本についてふりかえることは、日本国民のプライドを傷つけるのか。私は国家の暗部を見つめ、暗黒を解剖しない限り、内部から日本国家は崩壊してゆくと思う。

 軍部は戦前も戦時中も、陸軍中野学校は日本の秘密警察幹部を養成していた。アメリカCIAやソ連ーロシアKGB同様。自衛隊の本質は国民防衛にはない。秘密警察同様に
膨大な国家防衛の巨大な組織である点で、ほぼ同質の機構である。戦後日本は最初非軍事の平和国家として、占領連合軍としてのGHQ司令部は構想していた。だが朝鮮戦争勃発で、急遽連合国=主に米国は日本を反挙の砦として考え、1950年に警察予備隊発足、1954年に陸上自衛隊が発足している。
 いまこの歴史的現在、自衛隊について客観的に考察するなら、戦前の帝国日本軍の歴史と重ね合わせて考える段階にきている。勇気ある女性自衛官の集団性暴行事件を告発し、虚空に手をふりかえすとも興味本位の報道に晒されても、過去の痛切な被害体験を告発することで、日本中の女性人権擁護のルネッサンスを展開しているのだということを、私たち日本人はしっかりと受け止める責任と義務がある。