【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【TBS報道特集】2024.1.6~1.13

2024-01-14 15:26:16 | 言論と政治
時代の本質を洞察するジャーナリズムにまなぶ


第1部<1月6日>

❶ 「能登地震発生6日目 被災地はいま」
死者126人 穴水町 土砂崩れで12人生き埋めか」原因の究明が死者を悼む最大の野辺送り
羽田空港が手一杯になったから、成田空港を建設したはず。農民の土地をとりあげ、学生や青年労働者など反対する人々は過激派とよばれ、成田空港建設とともに挫折経験。だが羽田空港に再び大型機が入るようになり、羽田は日本の各種飛行機と自衛隊機もとび事故が不思議でない状態だった。

 TBS NEWS DIGS2024年1月2日(火) 23:09
国内
羽田空港で日本航空機と海上保安庁機が接触、炎上 元JALパイロットが指摘する「管制とのコミュニケーション」
動画 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/923088?display=1

 客室乗務員がコックピットと連絡がとれなくなり、自律的に乗客を安全に避難させるよう万全の対応を行った。私は事故の日にニュースで見ていて感銘を受けた。日本航空が安全を保障する社員教育を行いそれが生きたものとなっていた。女性乗務員の自主性も見事だ。

 上村彩子キャスターの羽田空港の事故分析、村瀬健介キャスターの地震被害のほりさげ、膳場貴子キャスターの地震現場への現地取材。有機的に連携がなされている。曺 琴袖編集長らスタッフのリードも大きいことがわかる。
 東大地震研究所の楠教授の分析。周期が一定の数値のとき最も揺れが激しいとの話。地震のたす特徴が住民たちにいっそうの不幸をもたらした。目の前で妻娘が倒壊物で死んでゆく惨状を見ても何もできない悲しみと絶望で絶句する男性。生き埋めで脱出できずかなりの人数が下敷きとなっている。
 村瀬健介キャスターに語る被災者の男性のことば。亡き父親の湯飲み茶碗セットがみつかり、亡父のメッセージとうけとめて、絶句。涙がにじむ。輪島市の火災が大規模になったことを東大先端科学技術研究センターの廣井教授は、道路の破砕などで消火に届かぬ災い。さらに押し寄せる津波によって瓦礫で避難できない。TBS福島解説委員は日本海側の津波が警報からすぐに押し寄せたことを説明。人口1万2千人の珠洲市では8千人が被災。珠洲市と輪島市は孤島のようだと住民は膳場キャスターに言う。

 令和6年の能登半島地震。番組では数値に出ない実際の被害が伝わっていないこと、子どもや女性が安心して暮らせない治安の状況に、長いスタンスで復興と関心とを訴えた。共感を覚えた。

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第2部<1月13日>

1⃣ 戦後史において、台湾は国家か地域か。台湾の民衆は国民か民族か。
戦後、台湾は中国の一地域だった。だがその前は中華民国政府が国共内戦で国民党は台湾に移った。その前には台湾に先住民がいた。国家、民族、国民、地域。それらの範疇に変化はあったのか。精密に知りたい。

2⃣ 大学入試。アカデミズムと真理探究。阿部次郎、倉田百三、人格主義に感銘をうけ高校に入った。旧制高校の雰囲気はなく、受験主義が空気を支配していた。学園紛争の季節は大学はじめ全国に広がった。韓国の入試や中国の入試。日本の大学は?学生は時代の影響を受ける。

3⃣ 私たちは日常生活が極端に悪化するとは思っていない。日常性は日々を過ごすのに付きまとう。能登半島大地震は、県民がどれだけ悲惨な状況に追い込まれている異常な事態におののく。真冬に過酷な暮らしに突然遭遇した被害者の姿は国民全員の姿だ。
「避難所と住居」「孤立集落」道路網が寸断されていることが原因と大学教授はいう。私はビニールハウスに高齢者が集い暮らしている様子を見た。暮らしの安定感や心おきなく話せる人々。ひとは心の落ち着く場所でなければ暮らしていけない。
 台湾は昔の台湾でなく、社会に議会制民主制度が定着している。中国と台湾の関係の詳細は理解不十分だが、国民が政治に関心をよせている。政治も社会も時間の流れで変化も球速に変化する。台湾の政治は、日本にとりまなぶ要素が大きい。中国から台湾にわたった新住民に対する対応が変わった。香港市民に対する中国の締め付けや弾圧が、新住民への対応に変化を及ぼした。複雑な政治情勢下で人々は暮らしている。日下部キャスターが伝える台湾選挙は、民衆が熱心にとりくむ様子が熱気とともに伝わってくる。どの候補が当選しても、国民は自国の政治に関心を持続している。


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【テレ朝大下容子のワイドスクランブル視聴記】

2023-09-07 17:31:12 | 言論と政治
【テレ朝大下容子のワイドスクランブル視聴記】2023年9月7日

❶「学校給食の歴史」

 日本で学校給食が始まったのは、戦前の東北だった。山形県だったかと思う。戦前の全国的な貧困化の窮状を見るに見かねた教育関係者たちの実践だ。戦後も栄養不足に栄養不良に苦しむ児童の実態を前に政府はアメリカの余剰物資をあてがった。
 粉末ミルクをお湯で薄めたミルクの味は劣悪なものだったが、教師は栄養になるのだからと無理強いした。朝鮮戦争の不幸をこれ幸いと朝鮮半島の国民の不幸を横目でみて日本の重工業は潤いを得ていった。
 いまの学校給食はいわば第二段階で不況とコロナ感染による国民の貧困化を前にはいった。幼児から高校生まで学校給食を、という国民の運動は、「教育費の無償」を憲法でうたった条文が背景にある。
 国民の生存権と教育権の拡大を背景にして全国的な給食費無償の運動として全国に広がった国民の新たな運動であり、それを突き付けられているのは文科省や財務省など政府の対応が求められている。ふってわいたような給食供給会社のいきなりの雲隠れせざるを得ないような実態。
 そこまでなんの手も政府はうたなかったのか。経済困窮化に対する問題に、一企業の経営運営に押し込むのではなく、日本政府が国民の実態に応じて給食費無償運動に応じて、経営不況策を打ち出すべき事態にきている。

❷ 「アメリカがウクライナに劣化ウラン弾給与」

劣化ウラン弾・・・・
核兵器の最新兵器である

【news23_tbs2023.8.10】

2023-08-11 00:00:35 | 言論と政治
深夜に染み入る建設のロゴス【ニュース23TBS】


❶国民と経済

Amazonプライム2割値上げ。食費もあがる。物品もあがる。電力代もあがる。4月以来の値上げは恐ろしいくらい日本の全分野。そんな中にも良心的業者もいる。だが政府経済方針が国民的低所得層にはこれでもかこれでもかでみごろしにしている。凶悪犯罪など歪んだ心理状態だ。

❷バランスと外交経済政策

ロシアだ中国だと、共産圏の国家に貿易で禁止条項を増やす。だがその結果経済状態に及ぼす影響は無視している。アメリカや欧州諸国は共産圏と貿易管理をしてもそうとう吟味して国内の経済状況を考えながら交渉している。日本の経済と防衛とのバランスのとれた外交経済政策は皆無に近い。

❸高校スポーツ


高校野球は見ていて面白いし世界野球へと繋がった今年。だが高校スポーツはそれだけではない。高校女性サッカーで活躍して社会人サッカーを続けている宮澤ひなたは、世界大会でも活躍している。バレーボール、サッカー、陸上や水泳なども高校スポーツは盛んだ。私は佐々木朗希投手は県大会決勝直前に監督が登板を止めさせたことを忘れていない。肩をこわすことを見越してのことだ。佐々木はプロ野球に進み、日本の代表投手のひとり。選手の将来を見通した監督こそ名将だ。

❹大学スポーツと指導者

陸上競技に関わり続ける高橋敦子さんのことばかけや見通し、長期取材など日本の指導者像の新しい姿と思う。日大がアメラグで混迷している背景には長年の指導でスポーツ根性と忍耐しごきの循環がある。林真理子氏は理事長に乞われて努力してきたが大学側は女性指導者を生かし切れていない。

真実を追求する良心【TBS報道特集2023.8.5】

2023-08-06 09:38:12 | 言論と政治
❶亜熱帯化か

毎年大雨と強風に被害を受ける。沖縄県、鹿児島県奄美諸島。首都圏だったらあの強風豪雨には都市設備構造が耐え切れない。台風などの被害が最小限におさまってほしい。8月5日、福島県伊達市梁川では40度。亜熱帯化しつつある日本。

❷林真理子理事長が気の毒だ

日本大学で大麻などの問題が噂された段階で林真理子理事長は「決してない」とおととい会見した。林氏は懸命にとりくんできた。だが大学は、林氏を全面的にもりたてようとはしていなかった。連絡も理事長にきちんと報告していないことが赤裸々になった。林理事長が気の毒である。

❸演じられる戦争

ウクライナ=善、ロシア=悪
とんでもない。両方とも軍事兵器の拡大化している。ドローン爆弾を使うゼレンスキーの大根役者演技はロシアのプーチンとともに自らの国際的破壊的位置にいることの自覚がほしい。日本の政府政権もだ。

❹性加害問題の深淵と闘う被害者たち

 ジャニー喜多川氏。芸能界に君臨してきた彼が、音楽家の名門服部良一氏の次男のかたに小学生の頃から性加害を続けていた。そのことが被害者の人権も感覚も侵害していたこと。さらにジャニーズ事務所の少年たちに果てしない性加害を行ってきたこと。性被害者は意識にフラッシュバックする。子どもの頃に性被害を受けた方がたが、人生の秋の季節に今も苦しまされている。加害者は既に鬼籍に。同性愛とは異なる性暴行加害。トラウマに苦しむ。カウンセラーを訪ねトラウマを癒す術をうける。     ふと疑問に思う。ジャニー喜多川氏本人は、どのような人生のなかで影響を受けたのか。私は同性愛と性加害とは異質な次元にあると考える。性加害には「愛情」はない。あるのは性欲の野蛮な自己満足の充足だけだ。とても愛とは言えまい。性の世界は巨大な暗闇を伴う。今も被害者はいるだろう。
 イギリスでも類似した事件がおきた。BBCは有名な司会者が8歳の子どもなど長年性加害を続けてきた。王室とも親しい人物。死後BBCが口火をきった。膳場キャスターがおっしゃるように、メデイアや社会が日本ではまだまだ遅れている。今後に解決を求められる長期的な戦いともなろう、解決までには。

❺歴史の教訓を啓示する「はだしのゲン」を空洞化させる権力意志

現場教師や市教委も反対はなかったのに。平和教育は「はだしのゲン」が万能ではないが、「はだしのゲン」は作者が被爆体験をして血のにじむ思いで作品化していった。被爆時被爆現場は言葉に尽くせぬ惨状だった。丸木俊位里夫妻の『原爆の図』のように。NHKテレビで広島市で平和教育の副読本から中沢啓治さんの作品「はだしのゲン」が削除された。ずっと広島市では小学校3年の平和教育に取り入れられていた。副読本の検討会議では問題はないとされた。だがそのあとの別のメンバーによる会議で削除されることが決まった。

❻「被爆者が語る78年前の夏」


広島や長崎になぜ米軍は原爆水爆を投下したのか。
その理由を追求することは、将来に二度と繰り返さぬことに連なる。被爆後に祝祭気分になりアメリカ占領下米日の原爆実現にお祝い気分。この事実には驚天動地。現実はこんな事さえあったのだ。被爆は闇に隠匿。国連総会で広島・長崎市長の原爆禁止の声明の前に日本政府高官はくぎを刺す発言を行った。ヒロシマサミットで岸田首相の意図とは別に、ゼレンスキーも登場し、被爆の禁止でなく、核兵器使用の軍事的一致というとんでもない広島サミットとなってしまった。国民と国家政府とは異なる。

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【TBS報道特集2023.7.22】

2023-07-23 10:50:04 | 言論と政治
写真:PFASを含む泡消火剤が漏出した米軍横田基地=(中西祥子撮影)

❶ 「夏休み」と熱中症

子どものころは、「梅雨明け」で気持ちもうきうきしたものだ。いまは猛暑のいっそうの過熱で、熱中症が先におもいつく。こどもたちは夏休みにはいったろことろが多いようだ。無事に休みを終え、さわやかな秋の季節を迎えてほしい。休み明けの9月、だれかが見守っている。

 ミサイル発射と三国合同軍事訓練

疑問に思う。米韓日の軍事部隊や自衛隊が合同訓練を武器を使い大規模におこなえば恐怖感がきっとある。その軍事演習をさっぴいて、北朝鮮のミサイルの繰り返しての日本の批判的報道。事実をくりかえし報道することは報道の根本。だがその構図も見据えてほしい。

 PFAS(有機フッ素化合物)と米軍横田基地

PFAS(有機フッ素化合物)が腎臓がんの発症や胎児乳児の成長阻害、コレストロール値の上昇、抗体反応の低下などの健康リスクがあるとされている。今回は横田米軍基地からの流出が疑われている。水俣湾から発生した水俣病。株式会社チッソが有機水銀を海に流し続けた原因が明確になったのは、数十年もかかった。会社から出る有機水銀とわかっても会社側の学者は全く別の原因を述べ続けた。13都府県81か所からPFAS汚染は広がっている。PFASと水俣病は異なる。だが解決に水俣病をおこした株式会社チッソの恐るべき無責任さと既に有機水銀と学界では知りつつ別の金属名を次々にあげて、それをフォローし続けた官製御用科学者たち。一連の構図は似ているのではあるまいか。足尾鉱山事件、別子銅山事件、4大公害災害など明示以来日本の行政は驚くべき怠慢さと無責任を示してきた。それがいまも続いているとしたら・・・
写真:PFASを含む泡消火剤が漏出した米軍横田基地=(東京新聞 中西祥子氏撮影)

❹ <PFASに関する参考資料>

2023年7月21日 22時00分東京新聞
2023-07-22 16:38:40転載
横田基地のPFAS漏れを防衛省は4年前に把握していた 地元は「公表遅れで汚染が広がった」と批判https://blog.goo.ne.jp/dreamtoday/e/17a62744d141e0df671170c61f21e4d5

 有事体制と沖縄

時代は2023年。けれど軍事勢力にとっては1944年以前。有事体制のひとことで、日本のすべてが一気に高飛車で攻撃的軍事勢力が躍り出る。沖縄で沖縄戦で県民を殺した米軍日本人f軍人たちはまた同じ誤謬をくりかえす。テレビには自衛隊高官が軍事一点しか目が届かない専門家として登場している。日下部キャスターが言うように、有事を建前と言っていても、思わぬ偶発性によって戦争は起こりうる。日本国民は落ち着いて情報を多元的に想定する自主自立の人間でいることが必要だ。右翼の大立者でもある競艇の胴元笹川良一は、児玉与志夫らと極右の大立者だが、が平和財団をつくった。その息子がテレビ局で引っ張りものとなり、日本財団として防衛を論じる。おかしな社会と報道世界になってしまった。

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TBSサンデーモーニング

2023-07-09 15:00:34 | 言論と政治


統一協会韓鶴子総裁の発言を聴いて唖然。「岸田を呼んで教育しなさい」。日本の国会衆院議長細田氏は統一協会の前ではペコペコしているが、その責任は徹底的に無視して応答を示さない。自民党が統一協会を利用しているわけでなく、統一協会の使い勝手のよい「高級奴隷」でしかない現状。日本社会日本国家主権の危機だ。



マイナカードに保険証をひもづけする出発点から安全性が担保されていない。三輪氏と寺島氏のご意見に私も同感である。



国際原子力機構のグロッシ事務局長。この機構は公平な機関と思ってきた。だが今回はじめて疑わしく感じた。公明党山口代表が、「海水浴シーズンには放水排出を避けるべ知き」はまともな正論と考える。自民党世耕参院トップが山口代表を批判したとしたら、それこそ非常識な暴論だ。目加田さんのご意見はなるほどと思う。政府の役割。原発の安全性。どちらも同感だ。



目加田さんのご発言。なるほどと思う。クラスター爆弾は、ベトナム戦争でもアメリカは使用したと思う。よく戦況を見ると、ロシアのウクライナ侵略のかげでアメリカのちょこちょこした言動は、平和を志向しているとは思えない。金儲け本位を情報操作で隠しているだけ。クラスター弾は民間人を含め、殺傷力あまりに強いため、2010年クラスター爆弾の使用をほぼ全面的(製造・保有・使用など)に禁じる条約が発効。日本も参加、現在ウクライナ戦争でウクライナ側の弾薬が底をついたとして米国が提供を決定。終結目途つかぬ戦争に殺傷力高い兵器投入。(【孫崎享のつぶやき】)

❺ 

若い頃の安倍晋三氏を知っているひとは好印象を語る。
しかし首相時代の安倍氏はあまりの強権と軍国主義の方向へと進んでいった。私は安倍首相通算10年前後の安倍政治で大きくくにのかたちが変わったこと。自民党や国会が著しく劣化してきたことに危惧をいだく。岸田首相もだ。



コメンテーターの皆さんのご発言がいまの時代を読むうえで参考となった。課題は山積みだ。

ジャニーズ事務所問題と望月衣塑子さん・松尾潔さん

2023-07-06 21:28:36 | 言論と政治
1⃣ 望月衣塑子さんの問題意識

今日15時〜の文化放送の大竹まことのゴールデンラジオの紳士交友録で、音楽プロデューサーの松尾潔さんが、ジャニー喜多川氏の性加害問題に言及し、ジャニーズ事務所やジュリー社長の対応を批判したことなどを理由に、所属するスマイルカンパニーを契約解除になった問題について話します
http://radiko.jp/#QRR

今日発売の日刊ゲンダイで松尾さんが、解除にいたる経緯や理由について書いているようです
山下達郎さんも竹内まりやさんも解除に合意。小杉周水社長は「松尾氏の話は正論だが、山下家、小杉家、藤島家の付き合いは、ビジネスでなく『義理人情』だから」と解除の理由を伝えたそう
膨大な数の元Jr.の被害者の告発を前にしてスマイルカンパニーの小杉社長か解任の理由をこのように説明し、それに山下さんや竹内さんが同意しているというののなら、あまりにショックです
山下さんや竹内さんが今回声を上げている、被害者たちの声をどう受け止め、ジャニーズ事務所がどう変わっていくべきと考えているのか。スマイルカンパニーの姿勢と共に、きちんと説明してほしいと思います

2⃣松尾潔氏の見解 日刊ゲンダイ記事


松尾潔のメロウな木曜日
「スマイルカンパニー契約解除の全真相」弁護士を通じて山下達郎・竹内まりや夫妻の“賛成事実”を確認
公開日:2023/07/06 15:00 更新日:2023/07/06 20:43
憧れと、尊敬と、信頼と(C)日刊ゲンダイ

 おだやかな時間をこよなく愛して生きてきた。そんな自分が、55歳にもなって週刊誌記者に初直撃されようとは。ちっともメロウじゃないなぁ。短い、でもそこそこ長い人生には、時として想像もつかぬ場面が待っていることを思い知った。

 きっかけは、先週土曜(1日)のツイートだ。

「15年間在籍したスマイルカンパニーとのマネージメント契約が中途で終了になりました。私がメディアでジャニーズ事務所と藤島ジュリー景子社長に言及したのが理由です。私をスマイルに誘ってくださった山下達郎さんも会社方針に賛成とのこと、残念です。今までのサポートに感謝します。バイバイ!」


 これがバズった。3日間で表示は何と2800万回を超えた。関心の矛先が向けられたのはまず、スマイルカンパニー(以下、SC)とジャニーズ事務所(以下、J)の関係だったようだ。次が達郎さんだろうか。

 ツイートから24時間以内に、ぼくのもとには10社を超えるメディアから取材依頼が届いた。なかにはアポなしで仕事場を訪ねる記者も出てきたというわけである。彼らには一様に、丁重に断りを入れた。次のコメントは「メロウな木曜日」で出すと決めていますから、と言い添えて。

 ☆ ☆ ☆

■2009年から業務提携

 1978年に山下達郎のマネージメント会社として始まったSCは、大所帯ではなく、強い営業力を誇るわけでもないが、たいへん居心地のよい事務所だった。ブラックミュージック愛好家同士で10年にわたる交流があった達郎さんに誘われて、ぼくの個人事務所は2009年に業務提携を結んだ。


 ぼくは41歳になったばかりだったが、プロデューサー、作詞家、作曲家として、日本レコード大賞や年間最多セールス等は経験済み。だからSCに育ててもらったという感覚はない。むしろ、高まるリタイア願望を持てあましていた時期に、活力を得る場としてSCに合流したというのが実情だ。達郎さんは、いい音楽とおいしいワイン、そして往年の優れた日本映画を教えてくれる最高の先輩だった。時にはそれぞれの配偶者をまじえて多くの夜を一緒にくぐり抜けたことは、人生のうつくしい記憶としてこの先も色褪せないだろう。

 もちろん一緒に仕事もした。アルバム制作のお手伝い。何回ものラジオ共演。達郎さんが序文を寄せたぼくの音楽エッセイ本を、彼の番組でリスナーにプレゼントしたこともあった。出版パーティーでのスピーチも忘れられないなぁ。社長(当時)の小杉理宇造さんのキャリアは寡聞にしてよく知らなかったが、達郎さんがビジネスパートナーとして絶大な信頼を寄せていたのが、そのままぼくが小杉さんを信頼する理由にもなった。はしかのようなリタイア願望は自然と治まった。
小杉さんはJの関連会社の社長も兼務していたから、洋楽畑出身で邦楽事情に明るくないぼくでも、SCがJと近い関係にあることは知っていた。80年代からJのアイドルに作品提供を続けてきた達郎さんも、ジャニー喜多川氏を尊敬していることをメディアで公言していたし。「ジャニー喜多川ってヤバいんでしょ?」とゴシップ趣味で質問をぶつけてくる知人には、たまにJのグループに作品提供したり、番組で共演するくらいの関係のぼくにわかるはずないと答えていた。

 実際よくわからなかったし、そもそも喜多川氏にはさして興味もなかった。そんなことより、SCの旗艦アーティストが山下夫妻という事実がぼくには何より重要だった。ふたりがこの国屈指の高い音楽的イメージと好感度を兼ね備えた夫婦であることは疑いようがない。憧れと、尊敬と、信頼と。それゆえぼくも、当初1回かぎりの予定だったSCとの年間契約を、その後14回も更新したのである。
 蒙を啓かれたのは今年3月。喜多川氏の性加害疑惑の実態を暴く英BBCのドキュメンタリーを観たぼくは、したたかに打ちのめされた。これまで自分は一体どこに立って何を見てきたのだろう。いや、何を見逃してきたのだろう。はげしい悔恨の念に襲われた。だが、過ちては改むるに憚ることなかれ。まずは注視、そして気になるところがあれば声をあげればいい。変えていけばいい。そう自分に言い聞かせた。

 ジャニーズ性加害問題に向きあうとき、自分につよく律しているのは、被害者の古傷をえぐり出すような物言いは絶対にしないこと。それよりは建設的な提言をしたい。なぜならぼくの主目的のひとつはタレントを守ることであり、特定の誰かを攻撃あるいは断罪することではないからだ。
SCで過ごした15年のなかで、Jが魅力的な才能の宝庫であることを痛感してたし、個人的に連絡をとるタレントもいる。彼らの活動をサポートしたいという強い気持ちがある。だからこそ、つとめて理性的で品格を失わない話し方を心がけてきた。

 BBCの番組放映後、元J所属タレントの性被害告発が度重なり、それを受けて藤島ジュリー景子社長が動画と文書で公式見解を発表した。5月14日夜のことだ。たまたま翌15日の朝に福岡RKBラジオ『田畑竜介Grooooow Up』に生出演を予定していたぼくは、スタッフの求めに応じて番組内で見解を述べた。社長は記者会見を開きましょう、第三者委員会を設置しましょう等々。今もネットでその書き起こし記事を読むことができるが、突飛なことは何ひとつ言っていない。終盤のくだりを原文のまま引用する。

「今回の疑惑を放置することは、ジャニーズ事務所だけの問題じゃないと思っています。一番の弊害は、今回の報道やマスコミの有り様を見た子供たちが、もし性犯罪・性暴力の被害者になったとき『声を上げても無駄だ』という諦めの気持ちになるかもしれないことです。疑惑を放置することで、社会全体が諦めの気持ちを子供たちに植え付けかねないのではと怖れを感じています。メディア、広告業界、芸能界だけでなく、みんながこの問題を直視しない限り、性加害や性暴力は、この先もなくならないでしょう。音楽業界に身を置く私も正直つらいです。ましてや、こういう世界に憧れたことがある、あるいは憧れている家族がいる、といった人たちも胸を痛めているはずです。私たち一人一人が、この国が抱える問題として当事者意識を持ち、みんなで膿を出すというところに、舵を切るべきじゃないでしょうか」

 読めば瞭然、これは批判ではなく提言だった。
(ここに入らないので以下の残りは
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/325603/3

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
3⃣ 私見

 望月さんが訴えていることと、松尾氏が力点を置いていることがずれている。
松尾氏は自らの音楽業界でレコード大賞をとるなど、みずからの足跡と音楽業界での人間関係に軸足を置く立場から随想風に述べている。望月さんは、音楽業界が年端もいかない少年たちをプロダクションのトップが少年愛として自分の欲望の対象としつつ、音楽業界でのセールスを著しく伸ばす「商品」として利用している。
 私は2人の考えかたの違いは、報道で事実を追及してきたジャーナリストと、音楽をプロとしてトップセールスを競う業界人の音楽作品・音楽家・歌手や演奏家たちとの長年の付き合いを大事に思う価値観とのずれだ。
 かつてジャニーズ事務所は、ビッグヒットを放った歌手たちの爆弾発言ー人権宣言を体験している。フォーリーブズのメインだった北公次さん、光GENZIのメインボーカル、そして現在勇気ある告発をおこなった方がた。
 最もジャニー喜多川氏の被害を受けた人々の側から少年愛的被害を受けた未成年の子どもの側にたつ望月衣塑子記者と、そのような事実を認識皆無だったとは思わないが、みずからの属する職業の現場で音楽制作に携わってきた松尾潔氏。
 ただこれだけは言えよう。今後に同種の問題が音楽業界・芸能界で起こった時に、「ジャニーズ問題告発体験」を知らなかったとはもはや言えないだろう。芸能界をめざす夢みる少年少女に残酷なフラッシュバック経験を想起させることは、重大な人権蹂躙と人格破壊の犯罪であることを。<了>

【2020年3月19日の報道特集】からまなんだこと

2022-03-21 20:36:57 | 言論と政治
戦争の表面と背景と現実とはそれぞれ認識の深まりが異なる。
演説会から帰宅して、30分前後見ることができず残念。現地から取材発信なされた金平さんら取材班、有難うございます。

プーチン大統領はその位置に立って大変と思う。だがゴルバチョフが建設した対案「新しい思考」は大江健三郎氏や芝田進午氏らに広く共感を集めた。エリツインがゴルバチョフの成果を破壊しソ連が解体したばかりでなく、贔屓にしたプーチンは軍事や警察に秀でているが、なぜこのような戦争へ進んだのか。彼の意図と結果の現状が異なる。

ベラルーシ大統領が金平キャスターに明らかにしたある情報に驚いた。もっと事実を深めないと、外国の諸側面の複合としての現実を把握したきょうの番組のような多様さを認識できないと思った。

ベラルーシ国会前にレーニン像。帝政で兄弟が殺害されたが、レーニンの仕事は私はやはり歴史を動かしたと考える。だが当時のソ連社会はなかなか実情は社会構成体も複雑な状態だった。その分析から獲得した論理を冷静に反芻したい。

最大の課題は、ロシアの攻撃をやめ同時に旧ワルシャ条約機構のロシアとNATOとの冷戦終焉以後の対立をどう読み解くかだ。プーチンの心理を病理学的にあれこれ言うことでは、ロシアの戦争は止まらない。チハノフスカヤ氏の発言など反ロシア国の国民の発言を聴くと、指導者とは相反して深い。

社会主義革命は人類の曙と、同時代の人々は思った。いまその思いは神話化した虚構。ベラルーシュやロシアの国民は、ウクライナ国民同様、すぐれた国民たちである。理念や目標の前に現在のプロセス自体が大事なのだ。政治的目当ての小手先の連続のために破壊された今では、「ロシアの大いなる実験」は倒錯している結果となった。これからどうなるか。現在生きている私たちに歴史への継承と責任がある。未来のために。戦火で苦闘している戦場の子どもたちと民衆のために。


#鎮魂歌    #TBSnews23  2022年3月9日

2022-03-09 12:34:54 | 言論と政治
#鎮魂歌 #news23

写真:池明観・元翰林大学碩座教授は2003年、「世界」に掲載された『韓国からの通信』の著者「T・K生」が自分であることを明らかにした/聯合ニュース



❶高校生まで北(朝鮮民主主義人民共和国)が民衆の側で南(大韓民国)は米軍の傀儡政権と思い込んでいた。だが大学生の頃に、韓国で学生たちが1960年前後に学生青年がたちあがり李承晩大統領を辞職させた動きや1960年代の金芝河が獄中に囚われ獄中の衝撃を記した文を読み驚いた。

❷人民革命党事件ででっち上げ逮捕された青年が死刑判決を言い渡される。その青年は、「#光栄です」と応えた。井出愚樹氏が翻訳した金芝河の詩集。金芝河が書いた詩に曲がついた歌「灼けつく渇きで」(作・編曲安達元彦)を笠木透や横井久美子のライブで知った。以後韓国に惹かれた。

❸ベトナム戦争が激化し世界がベトナム反戦運動で揺れた。同時期韓国では、金大中が朴正煕大統領と大統領選を競った。そんな最中に金大中事件が起きた。ずっとその顛末を雑誌『世界』に毎月「T.K生からの通信」が掲載され続けた。韓国の池明観教授である。

❹2022/02/13 21:27『韓国現代史と「T・K生」が果たした重要な意義』http://todaydream197.blog.fc2.com/blog-entry-35.html
青年の頃からの韓国国民への敬意と現時点の気持ちをまとめた文章だ。
以上❶~❹の気持ちで明日投票の韓国大統領選挙を見守りたい。どちらが当選しても韓国大統領選挙は成熟している。


付記

『韓国現代史と「T・K生」が果たした重要な意義』http://todaydream197.blog.fc2.com/blog-entry-35.html


韓国現代史と「T・K生」が果たした重要な意義
              櫻井 智志


 最近、韓国映画『1987・ある闘いの真実』を観た。フィクションを交えながら、事実をふまえたドキュメンタリー映画である。1987年6月9日、延世大学経営学科2年の学生がデモ中に戦警が発砲した催涙弾の直撃で意識不明となり病院でひとつき後に死亡した。

 以前にも1980年に、光州市役所にたてこもった市民や学生を戒厳軍が総攻撃を行い全滅させた。映画『光州5.18』がつくられた。九州にいたロックシンガー白竜は大手が拒否したので、自主レーベルのアルバムに秀作「光州シテイ」を発表した。

 朴正煕大統領が金載圭中央情報部長に暗殺された1979年10月26日。市民が次々に立ちあがると共に軍部が弾圧し、軍部の全斗煥保安司令官が大統領となったのは光州事態後3か月もたたない1980年8月27日だった。

 このように韓国史にふれるきっかけは、貴誌1362号の善元幸夫氏の論稿『軍事独裁政権の弾圧を告発した「T・K生」池明観氏を悼む』を拝読したことである。

 「T・K生」が月刊誌『世界』に「韓国からの通信」を連載した1973年から1988年までの韓国の激動。光州事態(韓国では光州事件とは呼ばないと教わった)が起きた1980年よりも前にも、1960年の不正選挙糾弾の学生を中心とする四月革命、1961年の5.16軍事クーデター、それ以降軍人だった朴正煕が大統領として君臨し続け、1979年に前述した政権中枢部内で暗殺されるまで続く。

 特に「T.K生」が民青学連事件、金大中拉致事件など国内で凄まじい弾圧の日々であった。地道に歴史の証言者として書き続けた池明観氏の決意と覚悟をひめた努力は、韓国と日本の民主主義運動を励まし、古代韓半島が日本に文化と社会統合システムを伝授して以来の歴史的命脈の伝統とも言えよう。


~了~

ジョン・リードにも似た「TBS報道特集」金平キャスターら報道人の条理ある勇気 

2022-03-06 18:38:21 | 言論と政治
ジョン・リードにも似た「報道特集」と金平キャスターら報道人 2022.3.12



現地にとどまりウクライナから取材。現場からの取材があるのとないのとではかなり異なる。
金平さんは「ウクライナがどうなるか、誰もわからないでしょう」。戦後最大の世界の分岐点。

「ウクライナに平和を」と渋谷で1000人が抗議のデモをおこなった。青年や子どもたちがどれだけ未来への危機感を抱いているか。ロシアもウクライナも政治家たちは、祖国の未来をどう次世代に保障するか。問われている。

無差別爆撃をうけたウクライナ人たち。爆弾はクライスター爆弾。ロシア人の攻撃で、父と娘を銃撃で殺戮された女性。いつの世もどんな戦争も必ず悲劇を生む。勝利も栄光もない。ロシア人が爆撃した空港。最初は控えめに、しかし戦争は人為性を離れ拡大に拡大を重ねる。「世界に知らせてほしい、私たちは地下室で暮らしているのよ。プーチンは人殺し」痛切に訴える女性。非日常的な戦争地帯にとどまって取材し続ける金平キャスターたち報道人たち。残ったものは死と空虚。


ウクライナのロック歌手バカルチューク氏は、戦争下の国内を慰問し爆撃と隣りあわせで音楽を伝えている。音楽がひとの心を癒し勇気づける。氏はビートルズやローリングストーンズがもし1970年代80年代にいなかったら、もっと民主化は遅れたと語る。

防衛省の元自衛艦隊司令官香田洋二氏は、燃料気化爆弾の使用も詳しく説明した。日下部キャスターの質問に明快に応えた。プーチン大統領のロシアで人権団体のリーダーグリゴーリー氏は、国内で規制や放送禁止など実情を訴えた。デモ参加者の話す実態は自由抑圧を伝える。

ゲストの名越教授は、プーチンは大統領選挙にむけてウクライナ攻撃をおこなったが、期待に反して長期化の様子で、大統領選に出ても当選すまい、と語る。

避難民は400万人を超えると言われる。ウクライナ人は「日本には力がある。日本にたすけてほしい」と 訴える。膳場キャスターと金平キャスターの対話、核兵器禁止を実際に使われた日本が反核を訴える最大の出番であると。日下部キャスターが言うように核兵器を絶対に禁止を広く訴える時。

核兵器をアメリカと共用、などと日本の元首相安倍晋三氏はさかんに力説しているが、核戦争の危険性があるウクライナ周辺から取材し続ける金平キャスきターは空想性非論理性に呆れていた。それは現場で戦争を見聞ききしているジャーナリストの体験的理性であろう。