幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

産んでごめんねと言わないで 唇や鼻なく生まれた女性が見つけた光 ”苦しみの体験を他の人の助けに”

2024-11-14 03:11:11 | 生き方 考え方 笑顔 ロゴセラピー

 生まれたときは、唇も鼻も耳もなかった。先天性異常の一つである「口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)」の女性が、20回以上にわたる手術を乗り越え、当事者や親のサポートに取り組んでいる。偏見や挫折に直面しながらも、生きる意味を見つけた女性は訴える。私たちに産んでごめんねと言わないで――。 

20回以上の手術乗り越え  
 口唇口蓋裂は唇や上あご、口の中が割れた状態で生まれる先天性の疾患で、日本人の赤ちゃんのうち500~600人に1人の割合で発生するといわれている。  
 大阪市の小林栄美香さん(30)は、生まれた時に重度の口唇口蓋裂が判明した。唇の形成が不十分で生後3カ月で唇を閉じる手術を経験。耳たぶをつくるために骨や皮膚を移植するなど、27歳までに20回以上の手術を受けてきた。カルテにあった乳児期の写真を初めて見た時は「想像以上の姿にびっくりした」と振り返る。  
 自分の見た目を意識し始めたのは4歳ごろ。保育園で友だちに容姿をからかわれ、幼心に「空気になろう」と思った。  
 思春期は人間関係がうまくいかずに不登校になった。街を歩いていても通り過ぎる人から好奇の目で見られたり、指を差されたりする日々に生きていくのが怖くなった。他人の目線が気になって、マスクが外せなくなった。  
 親に心配をかけないように風呂場でシャワーを出しながら泣いた。自傷行為に走ったこともある。「病気の自分の存在を受け止めきれなかった。誰にも弱さを見せられなくて、自分の中だけに抱え込んでしまった」  
 殻に閉じこもった小林さんを支えてくれたのは高校時代に出会った友人たちだった。  
 入学した通信制の高校にはさまざまな事情を抱えた同級生がいた。「つらいのは私だけじゃない」。思いを共有できる人が近くにいることで、友達のために頑張ろうと前向きになれた。メークを研究するようになると、見た目を気にすることはなくなった。「今思えば、自分自身が一番偏見を持っていた気がします」  同じ治療を頑張っている当事者や親たちと思いを共有できないか――。9年前に同じ疾患を持つ子の母親に患者会がないことの悩みを打ち明けられたことをきっかけに、大阪市内で交流会を開いた。「見た目の傷で心まで傷つく必要がなくなる社会を目指したい」。

 20年にはNPO法人「笑みだち会」(メール=info@emidachikai.org)を立ち上げ、代表になった。  
 小林さんのもとには、出産したばかりの母親から「どうしたらいいのか分からない」と泣きながら連絡がくるなど、さまざまな状況におかれた当事者や家族から相談が寄せられる。  
 患者の心をむしばむのは社会の偏見や無理解だ。小林さんは「多くの人に病気や患者のことを知ってもらうことで、その壁を取り払いたい」と語る。  
 口唇口蓋裂の症状はさまざまで、患者も十人十色。それぞれに悩みがあって、人生がある。「自分が発信することで、生きてて良かったということを伝えたい」。暗闇の先に見つけた光を信じている。【芝村侑美】

感想
 小林さんのemiと友だちのdachiから「笑みだち」だそうです。
生まれた子どもが「口唇口蓋裂」だとショックだと思います。
そして多くの母親は自分を責めがちです。
そんなとき、元気に頑張っている「口唇口蓋裂」の子どもたちからの情報は大きな力になるでしょう。

「第6回日独研究フォーラム」 講師 勝田茅生氏 「満たされて生きるためには 自分のミッションを求めて」

2024-11-13 02:30:02 | 生き方 考え方 笑顔 ロゴセラピー
「第6回日独研究フォーラム」 講師 勝田茅生氏

 ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』はよく読まれているが、ロゴセラピーはあまり知られていない。
その理由は、ロゴセラピーが難しい。
今日はその基本を説明したい。
「満たされた人生」とは? 一緒に考えてみたい。
財産に恵まれて、社会的事業に成功、たくさんの知人を得て評価される、美貌で、それで満たされるのでしょうか?

貨幣価値や成績評価の量や価値で評価されるものでない。
評価されても、それで人柄がよいとは言えない。

また孤独で空虚な気持ちを持っている人が多い。
自分の空虚感を満たすためにアルコールに逃げる。
精神的な満足とつながらない。

「精神的に満足できる人生を送る」というのはどういうことなのでしょうか?

エゴの領域
エゴを超越する領域

エゴの領域は、心理次元と身体次元⇒二つを心身態とフランクルは呼んだ。

心身態は、私たちを守る働き。
危ないことは本能的に避ける。
得になることは得ようとする。
自分のエゴが満足する。

フランクルは心身態とは違う領域があると、それをフランクルは精神次元と名付けた。
他人も幸せにならないと自分も幸せにならない。

精神次元の中で大切な3つ
①「自己超越」
②「自己距離化」
③「意味の受信」

①「自己超越」
自分のエゴに反抗してこれを飛び越える力
フランクルの体験からその例を
1938年ドイツナチ軍がオーストリアに侵入
自分のクリニックを閉じるしかなかった。
ユダヤ人専用の病院で働き始めた。

フランクルも多くの人と同じように亡命を考えた。
申請したら許可が下りた。
しかし、自分が米国に行ったら、家族は強制収容所へ行かされる。
フランクルは医者だったので、家族は送られるのが猶予されていた。
フランクルはロゴセラピーを取るか両親を取るか迷った。
両親の死を看取りたいと思った。
ホロコーストで亡くなったユダヤ人は600万人と言われているが、フランクルのような自己超越で強制収容所へ行ったのは少なかったかと。

テレ―ジェンシュタットに両親と妻と一緒に入れられた。
辛い収容所生活の中にも必ず何かの「意味」があると信じようとした。
自分でもできる「課題」を見つけようとした。
新しい入所者に「生きる希望をなくさないで」と伝えた。

フランクルはその強い力を自分だけが持っていると思っていなかった。
皆がその力を持っている。それを生かした時に、精神的に満たされる。
心身態で満たされると精神次元で満たされるのは違う。

もう一つの例
マクシミリアン・コルベ神父 1893-1941 日本でも宣教経験がある。
ナチのやり方に反対する皆が強制収容所に入れられた。

逃げようとした10人が餓死刑になった。一人が「妻も子どももいる、助けてくれ」と。コルベ神父は妻も子どももいないからと身代わりを言って、認められた。
コルベ神父は毅然として他の餓死刑の人にも伝えた。皆で聖歌を歌ってしのいだ。
1週間後、コルベ神父を含めまだ4人生きていた。そこでナチスは生きている人に毒薬を注射して殺した。
コルベ神父は自ら手を差し出した。死顔は穏やかで輝いていた。
どんな人間にも「自己超越」の力が備わっている。

「精神的に満たされる」
自分の欲望を犠牲にして、他者のためになることを決意

②「自己距離化」
自分の状況から距離を空ける力
自分の感情から距離を空け、状況を客観的に見る力

フランクルは高校生の時から、フロイトのことを学んでいた。
精神分析による「解釈」の問題
無意識の層の中にある不愉快な思い出を呼び起こし、現在の問題と結びつけようとする試み

フランクルは、フロイトの考えを学ぶにつれ、過去の問題が今の状況に結びつく確証がない。
セラピストの主観性に左右される。
「過剰自己観察」の危険性を感じた。
不愉快な出来事、嫌な思い出などが頭の中に渦を巻き、そればかり考えて暮らすようになる。
そうしている内に当事者は不快なことばかり考えて暮らすようになる。
牛の反すうのように、過去の嫌なことを何度も考え症状が悪化する場合がある。
自分に傷を負わせて人を恨む。
深刻なノリローゼに発展することがある。
何年も精神分析を受けたいた患者がロゴセラピーに辿りついてようやく過去の嫌なことから離れたケースをエリザベス・ルーカス先生(フランクルの一番弟子)から何件も教えてくれた。

働ける人は、過酷な労務が待っていた。
未来の希望が持てない時、どうすれば気持ちを維持できるか考えた。
それが「自己距離化」
自分の感情から距離を空け、状況を客観的に見る力

フランクルは心理学の立ち場から自分を見ようとした。
自分が大きな講堂で、自分がこの体験を講演している姿をイメージした。
まさがそれが実現するとは想像できなかったと話した。
自己距離化の能力を高めることで、その状況を乗り越えることができる。

ウィーン市庁舎の3万人の前でフランクルは講演した。
私の父はテレーゼん、母はアウシュビッツのガス室で、兄はアウシュビッツの炭鉱で、妻は別の収容所で亡くなった。
でも、私には恨むという言葉が出ることは期待しないで欲しい。

ドイツ人の中にもユダヤ人を匿おうとした人がいた。
元ナチスの人が本当に反省したら交流を持つようにした。

③「意味の受信」
「意味」を軸にする生き方
「意味」どこで見つけることが出来るか?
「意味器官」のアンテナが精神次元の中に生まれながらに備わっている。
別の言葉で「良心」
「良心」のアンテナを通じて
「今あなたはどうするのですか」と問われている。

どんな状況に置かれているかによって「状況の意味」が変わる。
それによって「意味の要請」もそれぞれに変わる。

同じ状況の中に複数の人がいれば、そこにいる人それぞれがそれぞれに異なる「状況の意味」をキャッチする。

「価値のある意味を実現しようとのミッション」

本当に「良心」のアンテナで受信できれば、誰もが「それはいい」と。
そのためには、エゴを超えて受け取ることが必要。

質疑応答
Q 自己超越、自己距離化の力に宗教が役立つのではないか?
カトリックの神父が自己超越できていた。
A 聖職者が皆、上手く自己超越できるかどうか。逆に世の中にこれだけ貧しい人が多いが、あまりその人たちのことを気遣わない聖職者を見かける。
聖職者が自己超越できるとは限らない。やはり訓練する必要がある。
 宗教は何かの対象に向かって、生きようとする。それが宗教的な生き方。
ロゴセラピーにはその対象がない。それぞれが自分の置きたいものを対象に置く。
透明のままでよい。

Q カウンセラーをしているが、過去のネガティブな虐めや虐待を扱うのではなく、今何をするかを考えるのか。
学生が過去の虐めを離して涙を流す。それを聴いて共感する。その人に「ミッションを考えましょう」と言っても難しい。二刀流が必要だと思うが。
A クライエントの中には語りたい人もいる。問題がはっきりしている場合はそれを聴くのは良いが、それだけでは過剰観察になってしまう。身体のある部位を治療しても同時にその人の免疫力を高める。生きる力を高める必要もある。
過去だけにかかりきりになっていると、危険性がある。
岩礁の例が良い。セラピーに来る人は潮が引いている。
どうにかして潮を高めることも考える。
柔軟性を持って、相手の状況に応じる。

Q 医師でロゴセラピーを10年学んできたが、自己超越、自己距離化は普通の人間はできない。フランクルの中で、宗教、哲学、心理学を勉強して来られたかと。フランクルにとって何が大きいのか。
今フランクルが生きていたらどう言っただろうか?

A どれもだけど、どれが一番とは言えない。頭で考えたものではなく、もっと温かいもの。人間に元々備わっているという信頼があった。3つを超えるものがロゴセラピーを創ったと思う。
世界情勢を不安に思っている。
やりたいと思ってもできない。できるのはなんだろうか?
先ずは耳を澄ますこと。そのために食べるものも飲むものもない人が多くいる。
私は何ができるか。
困っている人に何ができるだろうか。
知らないでいること自体がエゴのレベルにいる。
自分から飛び込む積極性が必要ではないか。

Q 良心のアンテナ不安定、それを維持するには?
人間には誰にも備わっていると、私は人はいつか裏切ると思うが、どうしてフランクルは無限の信頼を持てたのか?
A 自分のアンテナを自分で磨くしかない。立ち止まって考える習慣を持つ。
自分で考え訓練していくしかない。
裏切る人がいても、私自身は裏切らない人間になるかどうかが大切。

Q NHKEテレの「こころの時代」のフランクル6回を録画して何度も見ている。ロゴセラピーについてもっと学びたい。ロゴセラピーをどうやって学びを深めていくか?
A 日本ロゴセラピーのHP見ていただければ、いろいろな機会がある。

Q 心理と身体を超える
 特攻、イスラムのために自爆、オウム真理教イニシエーション
 自己超越には危ない点がある。
A どんな時代でも、誰にとっても価値がある。
それぞれはその人たちだけの意味であったのが問題。
普遍的というのは太古の昔から。客観的価値
ご質問の例は主観的な意味で普遍的でない。

Q 高校生だが、私の周りには自分のことだけでいっぱい。そう言う子にはロゴセラピーの意味、勉強より大切かと、気付かせてあげたい。
A それはなかなか難しい。学校から帰ったら塾、良い大学、良い会社と。まるで刑務所にいるよう。
子どもたちの時間のなさ。ドイツは午前中で学校が終わる。
働く人も朝早くから夜遅くまで。
誰もがそれを変えようとしたいと願っているがなかなかできない。
もっと大切なものがある。
それをあなたに考えて欲しい。
皆、狭い主観的な意味に囚われている。

感想
 パワーポイントが言葉よりも画像を活用され、時間をかけられたと思いました。
その画像からのイメージも理解を助けました。

 話だけでなく、実際の例でもって説明されたので理解しやすかったです。

最後のスライドが、勝田茅生氏からのメッセージだと思いました。

ロゴセラピー関連の本を読み、それをHP(ロゴセラピー)に挙げています。
自分のために行っています。
それが他の人のためにもなると嬉しいです。

摂食障害で入院した女子高生 ダイエットにはまったワケ 体重戻らず栄養チューブも…回復できたきっかけは? ”周りの支えと気づき”

2024-11-11 07:27:07 | 生き方 考え方 笑顔 ロゴセラピー
 あけみさん(仮名)は小さい頃から真面目で頑張り屋さんでした。成績は優秀で、中学校ではバスケットボール部に所属し、地区大会で優勝したこともありました。高校1年生の時、体重がちょっと増えたことをきっかけにダイエットを始めるようになりました。最初はご飯を少なくする程度でしたが、徐々に食事を摂取しないようになり、体重はどんどん減少してしまいました。体力が落ちて、登校するのもしんどくなってしまい、ご両親と共に病院を受診されました。

 初回の診察時、あけみさんの体重は平均的に必要とされる値を大きく下回っていました。まずは外来での治療が開始されましたが、体重はさらに低下。このままでは体が危険な状態になってしまう可能性があり、摂食障害ということで入院治療が始まりました。

 入院後、それまでほとんど食べていなかったにもかかわらず、食事を毎回完食するようになりました。「早く退院したいから頑張って食べて治します」と話していましたが、無理をしているようにも感じられました。私との面接では、控えめで、気持ちをなかなか話してくれませんでした。ですので、最初は雑談をしたり、一緒に絵を描いたりして、あけみさんとの関係作りからスタートすることにしました。その一環で、箱庭を作成してもらったところ、真ん中にテーブルがあって、その上にケーキがぽつんと置かれている場面を作ってくれました。でも、それを食べる人はどこにもいません。どこか寂しげなその箱庭は、あけみさんの心の中をわかりやすく表現しているように感じられました。

頑張っても、頑張っても不安になってしまう
 その後、1週間、2週間と経過しましたが、体重はなかなか増えません。実は、これはよくあることで、食べる量を増やしたからといってすぐに体重が回復するわけではないのです。それに、いきなり摂取カロリーを増やすことは体にとっても負担です。私は、焦らず、少しずつ体重を増やしていく必要があることをあけみさんに説明しましたが、なかなか納得してくれません。「そんなに頑張りすぎなくていいんだよ」とさらに伝えると、あけみさんは「そんなこと言わないで! 私は今まで物事を全部頑張って乗り越えてきた。だからこの病気も頑張って治すんだ!」と涙ながらに訴えました。あけみさんが感情をあらわにしたのはこの時が初めてでした。

 ところが、その後も体重は少しずつ減少し、このままでは改善の見込みがないと判断されたため、あけみさん、ご両親とも相談し、鼻から栄養チューブを入れることにしたのです。この方法は身体的な状況が待ったなしの時に使用されるものです。確実に栄養投与ができ、食べる、食べない、という思いから解放されるというメリットがありますが、鼻から管を入れるのは苦痛が伴いますし、病気そのものが良くなるわけではありません。でも、事態が切迫してきた時はそんなことも言っていられません。あけみさんも最初は乗り気ではありませんでしたが、最後には早く退院できるなら何でもいい、と同意されました。その後、体重は徐々に増加していきました。

 その後の私との面接では、気持ちを徐々に話してくれるようになりました。「私はこれといった特技もなくて、自分に自信がない。だから勉強も部活も頑張ることで乗り越えてきました。でも、頑張っても、頑張っても不安になってしまう」と言いました。ダイエットを始めた時も頑張って取り組みましたが、体は正直なもので、頑張れば頑張るほど体重が低下していきました。そうやって体重が減っていくことが生きる目標になっていたと言います。私は、あけみさんがそうならざるを得なかった気持ちに寄り添いながら、ご両親と看護師、臨床心理士、栄養士たちと協力して、チームで治療にあたりました。

通信制高校で様々な事情で入学してきた生徒たちと出会うように
 あけみさんは、約3か月の入院治療を経て退院となり、早々に高校への登校を再開しました。勉強にも取り組むようになりましたが、頑張っても、頑張っても本人が望むような成績は得られませんでした。私やご両親は「そんなに無理しなくてもいいんだよ」と伝えましたが、「頑張らないと不安になってしまう」と言います。

 夜遅くまで勉強しているせいか、朝起きることができず、学校を欠席するようにもなりました。食事も不規則になり、体重は再び減少していきました。なんとか2年生に進級したものの、出席日数が足りなくなり、通信制高校に移ることになりました。当初は、学校を退学することへの悔しさを泣きながら訴えていましたが、ご両親の支えもあって少しずつ気持ちを整理し、最後は吹っ切れた様子で「まあ、なんとかなります!」と話していたのが印象的でした。

 転校してからは、様々な事情で入学してきた生徒たちと出会うようになりました。勉強は自分のペースで焦らず、無理せず取り組めるようになりました。そして、ずっとやってみたかったというアルバイトも始めるようになりました。いろいろな人に出会い、そのやりとりを楽しそうに報告してくれるようにもなりました。体重は一進一退でしたが、少しずつ回復し、健康的な生活を送ることができるレベルを維持できるようになっていきました。

 転校して1年ほどたってから、それまでのことを振り返って「無理して生きていたな、と思った。頑張らないと皆から受け入れてもらえないんじゃないか、って不安でした」と明かしてくれました。そして、「自分は自分でいいのかも」と思うようになったといいます。この頃から面接では、将来何をして生きていくのかということがテーマになりました。

 摂食障害の原因はよくわかっていませんが、あけみさんの場合は頑張りすぎるということも病気の成り立ちと大きく関係しているように感じられました。様々な人との出会いを通して、頑張らなくてもいい、ありのままの自分というものを徐々に受け入れていけるようになったことも、病気の改善に大きな役割を果たしたように思われました。

 また、摂食障害は、食べる、食べないということが注目されがちですが、人にとって「食べる」とは「生きる」ことそのものであり、その意味では「どう生きていくのか」ということと深く関係してくる病気だと言えます。そんな視点も持ちながら治療や支援をしていけると良いのではないか、と思います。
 (宮﨑健祐 精神科医)

宮﨑 健祐(みやざき・けんすけ)
 1978年、岐阜県生まれ。大分大学医学部卒業。精神科医。弘前愛成会病院精神科医局長・外来医長。児童思春期の心の診療に長年携わる。2017年、日本児童青年精神医学会実践奨励賞。2024年、NPPR Topic Award 2023(日本神経精神薬理学会)。著書(いずれも分担執筆)に「現代児童青年精神医学(山崎晃資編著、永井書店)」「不安障害の子どもたち(近藤直司編著、合同出版)」「発達障害支援の実際(内山登紀夫編、医学書院)」など。

 発達障害、不登校、ひきこもり、リストカット、摂食障害……。子どもの心の問題っていろいろあるけれども、一体どんなふうにケアしてあげればよいのでしょうか? 子どもの心の診療に携わる精神科医の宮﨑健祐さんが、子どもの心が元気を取り戻す方法を考えます。ここは予約なしでも大丈夫な、いつでもおいで「こどものこころ外来」。 

 11月8日 摂食障害で入院した女子高生 ダイエットにはまったワケ 体重戻らず栄養チューブも…回復できたきっかけは? いつでもおいで「こどものこころ外来」

 10月11日 自閉スペクトラム症と知的障害の高3男子 自分の顔をたたく自傷行為に隠されたメッセージとは? いつでもおいで「こどものこころ外来」 

 9月13日 高校2年の時に発達障害と診断され 不登校になった男子生徒…「大学生活は楽しい」 障害が「その人らしさ」に変わったワケ いつでもおいで「こどものこころ外来」 
 
 8月9日 「もっと話を聞いてほしい」発達障害の子を持つ母親が漏らす本音…少子化なのに診察時間が短いのはなぜ? いつでもおいで「こどものこころ外来」 

 7月12日 発達障害の診断を認めない自閉スペクトラム症の高3男子 障害は「あってもいいのかな」と思うようになったのはなぜ? いつでもおいで「こどものこころ外来」

  6月14日 小1の息子が発達障害 受け止められないのは母親失格か…早期に診断されることの意義 いつでもおいで「こどものこころ外来」 

 5月10日 内気で不登校になった高1女子 「学校は大事な場所だから」と再び登校を続けるようになった思いとそれを支えたのは いつでもおいで「こどものこころ外来」 

4月12日 被災地の避難所で表情硬く、うつむいたまま…災害時の子どもの心のケア、長い目で関わりながら見守りを

感想
 「ありのままの/今のままの自分を認める/受け入れる」
これができるかどうかなのでしょうね。
 親からの期待、期待は有難いことですが、それが負担になると辛いです。
できる場合はよいですが、出来ない場合も多いです。
 「頑張っている自分」を親は認めてくれ、「頑張っていない自分」を親は認めない。
そういう場合も、本人はきついかもしれません。

「鶴は千年、亀は万年、鸚は天年」

2024-11-11 02:15:55 | 生き方 考え方 笑顔 ロゴセラピー
9月18日は敬老の日!
鶴と亀は長寿の象徴として有名ですよね!
ところで、皆さんは「鶴は千年、亀は万年」という言葉には続きがあることをご存知でしょうか?
「鶴は千年、亀は万年、鸚(オウム)は天年」実はこう続くんです!
これは「千年生きるか万年生きるか分からないけれど、鸚はただ天から授かった寿命を全うするのみ」という意味です。
命の期限というのは、天からの授かりものなんですね!
天から与えられた時間を大切に、日々を楽しみましょう!

感想
 知らなかったです。
『淮南子』の「主術訓」にある言葉だそうです。

Chat-GPTの回答
概要と重要な部分について簡単に説明し、可能な限り具体的な抜粋を提供します。
「主術訓」は、物事を運営するための原則や方法論を述べた章で、道家思想を基にした「無為自然」や「調和」の重要性が強調されています。政治の治め方や、自然界や人間社会における原理についても触れています。
1. 「主術訓」全体の概要
「主術訓」は、「術」(物事を運営するための技術や方法)に関する教えが中心です。主に次のテーマが扱われています:
  • 無為自然:過剰な介入をせず、物事を自然の流れに任せることが重要であると説いています。
  • 道(タオ)との調和:人々の行動や政治が、道(タオ)と調和していることが最も効果的であると教えています。
  • 調和と平衡:物事の運営においては、過剰でも不足でもなく、バランスを取ることが重要であると強調します。
2. 「主術訓」の中での具体的な抜粋(日本語訳)
(主術訓の抜粋)
  1. 天道無親、常に善人を助く
    • 「天道には偏りはなく、常に善い人々を助ける。」
      これは天の道理が公平であることを示しています。どの人にも平等に対して作用する自然の法則や運命の流れに基づいています。
  2. 無為而治
    • 「無為にして治む。」
      無為とは「何もしないこと」を意味しますが、ここでは「過度に干渉しない」「自然に任せる」という意味で使われています。理想的なリーダーや支配者は、人々に自由を与え、自然の流れに従って物事を治めるべきだという教えです。
  3. 「鶴は先年、亀は万年、鸚鵡は天年」
    • 「鶴は先年、亀は万年、鸚鵡は天年。」
      生命の長さや運命がそれぞれ異なり、自然の法則に従っているという教えです。各動物にはそれぞれの寿命が決まっており、それは天命や自然の法則に従っているという象徴的な表現です。

自殺対策白書公表「生まれてきた意味ってあるの?」こどもの自殺は過去最多水準で高止まり ”生きる意味を考える授業が求められる”

2024-10-29 18:38:58 | 生き方 考え方 笑顔 ロゴセラピー
https://news.yahoo.co.jp/articles/388c8e391a244d845b8d8ace637c67049c91d46a 10/29(火) 10:37配信 日テレNEWS NNN
 29日に公表された自殺対策白書によりますと、去年自殺したこどもは513人と高止まりの状況が続いていて、死にたい気持ちになるこどもは、以前と比べて、「あきらめ」の気持ちを持つことが増えてきているということです。 
 29日に公表された今年度の自殺対策白書によりますと、去年の小中高生の自殺者は513人で、去年より1人減りましたが過去2番目の多さで、高止まりの状態が続いています。 
 電話相談などをうける、認定NPO法人チャイルドライン支援センターが実施した、希死念慮(死にたい気持ち)をもったこどもの気持ちの分析によりますと、2016年からの7年間では、8.4%だった「あきらめ」の感情が、2023年度は12.3%に増えていたということです。 チャイルドラインには、「自分は必要ないとしか思えない。さっさと殺してほしい」「誰からも必要とされていない邪魔者。生まれてきた意味ってあるの?」など、生まれてきたことを否定する相談も届いていることからも、希死念慮をもつこどもの気持ちが、「苦しい」から「あきらめ」へと変化していると分析しています。 また、チャイルドラインに相談した動機は、「話を聞いてほしい」が最も多くおよそ8割を占め、「死にたい」などの思いを解決する答えがほしいとした子は2割以下だったということです。こどもからは、「そんなことで死にたいなんていうなとかじゃなくて、『がんばったね』『だいじょうぶだよ』といわれたかった。死にたいと思ってしまう自分を認めてくれる人が隣にいてほしい」などの声もあり、チャイルドラインは、まずは気持ちを受け止めること、寄り添うことが何よりも必要な支援であるとした上で、多様な生き方・価値観を否定するのではなく、お互いの生き方、一人一人の個性を認めることができる世の中こそが、誰もが「自分は生きていていい」と思える社会なのではないかと話しています。 
 また今回の自殺対策白書は、初めて、こどもの自殺が特に増える8月から9月の地域別のデータが公表されました。それによりますと、北海道や東北地方では他の地域よりも2週間ほど早い8月中に、自殺したこどもが増えていて、夏休み明けがほかの地域より早いことと関連があるとみられます。 
 さらに、自殺したこどもで自殺未遂歴がある場合について、自殺未遂の時期の分析も初めて行われました。自殺したこどもで自殺未遂歴があるこどもの半数以上は、1年以内の自殺未遂歴があり、特に女子小学生や女子高校生では、自殺の前、1か月以内に自殺未遂をしていた例がおよそ3割を占めました。 
 厚労省は、「こどもの不安や悩みに耳を傾け、必要な支援につなげることが重要。自殺対策を強力に推進していきたい」としています。 いま、つらさや生きづらさを感じているという方には、電話や「LINE」で相談できるところもあります。誰かに話すことで、楽になることもあります。相談してみてください。 
【電話】「こころの健康相談統一ダイヤル」0570-064-556 
【LINE】「生きづらびっと」「こころのほっとチャット」 
【webサイト】かくれてしまえばいいのです

感想
 「生きる意味があるか?」と問われ、どれだけの相談員がそれに応えられるだろうか?
 話を聴く、とても大切です。
でもさらに、生きる意味について一緒に考えることも必要です。
それに応えるためには、相談員自身が、「生きる意味」について考えていないと難しいです。
 生きる意味、それは哲学、宗教の領域です。
ロゴセラピ―はまさに生きる意味を考えるセラピーです。
 NHK「こころの時代」で6回にわたって、生きる意味を考え続けた、ヴィクトール・フランクルが取りあげられました。
 生きる意味を考える上で、この6回を視聴されるとよいです。
またそのメモは上記「ロゴセラピー」をクリックすると見ることもできます。