幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「怖れを手放す アティテューディナル・ヒーリング入門ワークショップ」水島広子著 ”どう対応するかで心の静穏が定まる”

2022-12-23 20:00:00 | 本の紹介
・アティテューディナル・ヒーリング(AH)グループのガイドライン(指針)
以下のガイドラインは、グループが機能するための枠組みとして考えられたものです。
1 グループの目的は、心の平和の選択を実践することです。
2 グループの中では、「聴くこと」に意識を集中します。開かれたこころで人の話を聴 くことや、お互いに支え合うこと、評価を下さずに人の話を聴き自分の話をすることを 実践します。
3 グループに参加するのは自分を癒すためであり、人にアドバイスをしたり、人の信 念や行動を変えたりするためではありません。
4 自分自身の体験に基づいて話をします。自分の感情を思い切ってさらけ出すこと によって、お互いの中に共通の体験を見出し、人とのつながりを感じやすくなります。
5 自分を含めてグループの一人ひとりをかけがえのない存在として尊重します。大 切なのは一人ひとりのプロセスであり、それを自分がどう評価するかということではな いと認めます。
6 それぞれの人が自分のこころの声に耳を澄ますことができるよう、お互いに支え 合います。
7 生徒と教師の役割は入れ替わるものです。年齢や経験に関係なく、生徒になった り教師になったりします。
8  「ランプのかさではなく、光だけを見る」ようにし、相手に自分のこころを完全に向け ることができるよう実践します。それぞれの人を全体として見て、外見、気分、行動、 そのときの状況で判断しないようにします。
9 平和と葛藤のどちらを選ぶか、怖れにとらわれるか手放すかは、常に自分で選択 できることをいつも心に留めておきます。
10  グループで話したことは全て秘密厳守です。これは、グループを安全で信頼でき る場にするために重要なことです。

・中心となる考え方
①こころの姿勢は「あたたかいこころ(愛)」と「怖れ」のどちらかしかない。私たちの本質はあたたかいこころ(愛)である。
②私たちは選択することができる(VS 自動操縦)
③自分のこころの声を聴く。
④完全に「今」に生きる。
⑤自分の選択に自覚と責任を持つ。

・            人間性と全体の認識
受容                   自分に対して正直
           現在
つながり                  選択 平和か葛藤か
                   怖れにとらわれるか手放すか

・アティテューディナル・ヒーリングの12の原則
1 私たちの本質は愛であり、愛は永遠である。
2 健康とは心の平和であり、癒しとは怖れを手放すこと。
3 与えることは受け取ること。
4 私たちは過去も未来も手放すことができる。
5 あるのは今このときだけ。すべての瞬間は与えるためにある。
6 私たちは裁くのではなく許すことによって、自分や他人を愛することができるようになる。
7 私たちはあら捜しをするのではなく愛を見つける人になることができる。
8 外で何が起こっていようと心の平和を選ぶことができる。
9 私たちはお互いに生徒であり教師である。
10 私たちは自分たちを分断された存在ではなく一つのいのちとしてとらえることができる。
11 愛は永遠のものなので、死を怖れる必要はない。
12 どんな人も、愛を差し伸べているか助けを求めているかのどちらかととらえることができる。

こころの再訓練
次の質問を自分にしてみましょう。
①私はこころの平和を選ぶのか、それとも葛藤を選ぶのか。
②私は愛を経験することを選ぶのか、それとも怖れを経験することを選ぶのか。
③私は愛を見つける人になることを選ぶのか。それとも欠点を見つける人になることを選ぶのか。
④私は愛を与える人になることを選ぶのか。それとも愛を求める人になることを選ぶのか。
⑤このコミュニケーション(言葉をを使うものも、使わないものも)は、相手に対して愛があり、私自身に対してもも愛があるものだろうか。

感想
アティテューディナル・ヒーリング(AH)の原則の「一つの」定義(パッツィ・ロビンソン著)
http://www.ah-japan.com/patsy.htm#gensoku


アティテューディナル・ヒーリング(AH)は新しい心理療法ですが、いろいろな心理療法から良いところをを活用している印象を受けました。

水島広子さんは、対人関係療法を米国行って学び、日本に紹介されました。
対人関係療法は、摂食障害の人に効果があると言われています。
水島広子さんは、AHに関心を持っているとの記事があり、読んでみました。

前の会社がメンタルケアで契約していた会社 e-パートナーでは認知療法と対人関係療法の2本柱でコンサルを行っていました。

「国に帰ればいい」 日系ブラジル人の生活保護拒否、誤情報伝える ”安城市の職員は恥ずかしくないのでしょうか?上司から指示されて嘘をつくことを”

2022-12-23 18:30:00 | 社会
https://news.line.me/detail/oa-mainichi/2a4xrpnlzzup?mediadetail=1&utm_source=line&utm_medium=share&utm_campaign=none 配信 2022年12月23日 07:30更新 2022年12月23日 12:03 毎日新聞毎日新聞社
 愛知県安城市役所の職員が、生活保護を申請しようとした日系ブラジル人の女性(41)に、「外国人に生活保護費は出ない」と虚偽の説明をしていたことが、関係者への取材で判明した。職員は「国に帰ればいい」と暴言も浴びせたという。支援者らの働きかけで受給が決まったが、女性は「ほかの外国人も同じような目に遭っていないか心配だ」と話している。

 関係者によると、女性は約10年前に来日した。夫(42)は県内の自動車部品工場などで働いていたが、新型コロナウイルス禍で失職。以降はアルバイトをしていたが、無免許運転などで逮捕されて収入が途絶えた。

 小学生の長男と1歳の次男を抱えて生活に困窮した女性は11月1日、知人と市役所を訪れ、生活保護の申請をしようとした。

 ところが、窓口で応対した職員は「外国人には生活保護費は出ない」「夫が逮捕されたら入国ビザが取り消しになる」などと誤った情報を伝え、申請を拒否。さらに「手助けできることはない」「国に帰ればいい」などと言い、出入国在留管理庁や領事館に相談するよう促したという。

 弁護士ら周囲の支援で11月末に申請できたが、担当職員はその後も、生活保護費を滞納している県営住宅の家賃支払いや、新型コロナ対策の貸付金返済に充てるよう求めたという。

 生活保護法は、保護の対象を「生活に困窮する国民」と規定しているが、定住、永住資格などを持つ外国人にも適用される。女性はブラジル国籍だが、在留カードを所持している。

 女性はこの間、知人らからもらった食料やミルクで2人の息子を養ってきた。「ミルクはいつもより倍くらいに薄めて飲ませるしかなく、最後は水のようだった。それが一番つらかった」と涙ながらに話した。

 22日に生活保護費を受け取り、担当課長から謝罪された。「精神的に追い詰められ、市役所に行くのが怖くなった。外国人も一人の人間として見てほしい」。ブラジルでもクリスマスを盛大に祝うが、「とてもそんな気分にはなれない」と頰を紅潮させた。

 安城市は取材に「個人情報に関わることであり、何も答えられない」と話している。【藤顕一郎】

感想
安城市の市長や職員は恥ずかしくないのでしょうか?
安城市の市民も恥ずかしいです。

担当職員の勉強不足というより、上司から「できるだけ生活保護を与えるな!」と指示されてやっているのでしょう。
正直に言うと上司から叱られ、ボーナスの査定に響きます。

(安城)市長のページ
10. 市長の退任表明
私は12月定例市議会にて、今任期を以て市長を退任することを表明しました。本来はもっと上位にランクづけすべき出来事だったのかもしれませんが、退任理由に私的な側面もあったことから、あえてこの順位としました。市長としての5期20年間には、平成20年リーマンショック、23年東日本大震災、さらに現在のコロナ禍と未曽有の出来事が起き、行財政計画の見直しなどを迫られました。重要な政治判断を求められることが多かったのですが、関係の方々のご協力によって困難を乗り越えることができました。

任期は2月14日までですが、市政に対する多くの皆さんのご理解ご協力に対して心から感謝申し上げます。大変ありがとうございました。

最後に汚点を残すか、それとも汚点を払拭するかがまさに問われいるのですが、そういう認識のある市長かどうか?

「物語が生まれる不思議」斎藤惇夫著 ”書くことは生きることでもある”

2022-12-23 17:30:40 | 本の紹介
・「いいかい。ひとは、けっして、幸せになるために生きているんではないってことだよ。そんなものは、自分でそう思うかどうか、それだけのことなのだよ。ただただ、深く感じとるために生きているってことだよ」

ルカ伝第五章『沖に漕ぎ出しなさい

・息子の死(享年39歳)に対する悲しみは、この物語(哲夫の春休み)を書くことによって、はっきりと、深く、そして決して取り戻せぬものとして正確に認識することができるようになりました。息子の死にしっかり立ち向かう勇気は、書くことによって得たように思います。私の外側にあった息子が、私の中にあるものとして深く認識できたという言い方ができるのかもしれません。ただ、私は、一つの物語を完成することはできたけれども、まだまだ息子に深く近づき、寄り添ったという実感はありません。私のライフワークは、物語の形式はともかくとして、ゆっくりと息子の死に向かって歩いていくこと。そして、来年三歳になる新たな存在に向かって歩き続けながら、その向こうにいる子どもたちに、生きる喜びを語り続けることなのではないかと思っております。

・私は、何となく、人はそれぞれ胸の中に、自分の感覚とか感性とか感受性とかを入れておく升のようなものを持っていて、水が入っていると思っています。時に、その升の大きさや強さに耐えきれない経験をしてしまうと、水が升から溢れ出てします。そういう時に、ある人は救い、ある人は走り、ある人は旅をし、ある人は叫び、ある人は酒浸りになり、あるいは仕事に救いを求、ある人は覚せい剤におぼれ、ある人は死を望むかもしれない。きっと、私はそういう時に、物語を書くのです。

感想
幸せとはまさに自分の心が決めるのでしょう。
人と比較するものではないのです。

「深く感じとるために生きている」
ロゴセラピーでは3つの価値を言っています。その中でも体験価値がとても重要だと言っています。
①創造価値
②体験価値
③態度価値
感じたことで考え方や生き方も変わるように思います。

「その升の大きさや強さに耐えきれない経験をしてしまうと、水が升から溢れ出てします。」
その時に、何を選択するの自由は与えられているのです。
ロゴセラピーでは、
「人生から自分に問いかけて来る」と考えます。
まさに升から水が溢れ出す時に、何を選択して行動するかなのでしょう。

遺された者は、亡くなった人の遺志でもある、限りある生を生きていくことなのでしょう。

”漕ぎ出す” 上手く行かなくても、また漕ぎ出して投網を投げ続けることなのでしょう。
魚を採ることから、弟子にイエス・キリストの教えを伝えることに目的を変えるのです。

明日への言葉
・あなたを支える子ども時代のあなたを再び
http://asuhenokotoba.blogspot.com/2022/02/blog-post_2.html 2022年2月2日水曜日 斎藤惇夫(児童文学者)
          
 斎藤惇夫さんはイギリスの詩人ワーズワースの言葉「子供は大人の父」を胸に、80歳の今も幼稚園の園長として子供と遊びよく読み聞かせの日々を送っています。   
 子供たちが豊かな想像力を広げる幼少期に出会う本はその後の将来の土台となるたいせつなもので、長く読み継がれる児童文学書には読み返すたびに新しい発見があるといいます。   
 読み聞かせや本の選び方などを伺います。
・・・
 子供には言葉にならない感動だけを一杯持っていて、それがなんだかわからないというのが一番いいと思うんです。 その体験を一杯積ませてやるのが大人の責任だと思います。  
 ピーターラビットには怖い内容(死に関すること)もあるので、一番安心できる人が優しく読んであげる。  
 怖くなって来てもその人の顔を見れば安心だという人が読んでやらないと子供たちは文学の中に入って行けない。  
 質のいい本を選んであげる。 
 4年生までは毎日15分間読んであげる。  
 フィンランドのお父さんは毎日15分間読んであげるのは普通だそうです。  
 物語は何回も読んでいるとどんどん深みが判って来るだなという事を教えてくれました。

著者の受賞歴
1971年 日本児童文学者協会新人賞
国際児童年特別アンデルセン賞優良作品
1983年 野間児童文芸賞

弁当30万食を大半処分、3億円超の装置使わず…東京五輪の裏で "飢えている人がいるというのに(涙)”

2022-12-23 12:12:12 | 社会
https://news.line.me/detail/oa-mainichi/7hkce6ejtq34?mediadetail=1&utm_source=line&utm_medium=share&utm_campaign=none 配信 2022年12月21日 17:02更新 2022年12月22日 22:27 毎日新聞毎日新聞社
 会計検査院が21日に発表した東京オリンピック・パラリンピックの開催経費は、大会組織委員会が「最終報告」とうたった6月の金額より約3000億円増えた。検査院の報告によると、多額の経費をかけた購入物品が五輪後は有効活用されていなかったり、大会中に余って処分・廃棄されたりしたケースもあった。

「電波監視装置」18台中14台活用されず
 大会の競技会場などに違法電波が入り込まないよう総務省は大会前、国費で「電波監視装置」18台を計約4億円で購入し、国立競技場や横浜国際総合競技場などに設置した。装置は大会終了後も他の施設などで有効活用することが想定されたが、検査院によると18台中14台(購入費約3億2200万円相当)が倉庫に保管された状態で活用されていなかった。

 検査院は「装置の購入時に大会終了後の移設先を検討しておくべきだった」と指摘しており、総務省は「未活用の装置について、2023年度までに再利用できるようにしたい」としている。

 また、大会関係者などに提供する弁当や医療用品が多く利用されず、処分・廃棄されていたことも報告された。

 検査院の検査結果によると、競技場などで大会組織委員会のスタッフやボランティア、出入り業者などに提供された弁当の購入費は計46億円余に上った。しかし、全体の2割にあたる約30万食が余り、多くが処分されたほか、消費期限が比較的長いパンについてはフードバンクに提供された。


「見通し十分でなかった」
 解散した組織委の業務を引き継いだ清算法人は「余った弁当の多くは出入り業者用で、数が流動的だったので柔軟に対応しきれなかった。報道で弁当が余っていることが指摘されてから発注個数を抑制するなど改善を図ったが、見通しが十分ではなかった」としている。

 また、選手村や競技会場などで大会関係者や選手、医療従事者ら用に準備されたマスクやゴム手袋などの購入費には国費のコロナ対策交付金を充てる予定だったが、一部(計約500万円相当)が未使用のまま廃棄されていた。清算法人は「組織内部の指示が徹底されず廃棄されていたが、大会中に外部からの指摘を受けて以後は、余剰分を医療機関などに譲渡した」としている。結局、廃棄分は交付金対象から外し、組織委の財源を充てたという。

 他にも、パラリンピックの車いすアスリートが利用するバス乗降用の可動式スロープ2台(1650万円相当)が活用されずに処分されていた。

 組織委は大会前、購入費の一部に国費のパラリンピック交付金を充てる予定で12台(9900万円相当)を取得した。6カ所に設置予定だったが、うち2会場は図面より実際の設置スペースが狭く、取り付けるとバスが道路の中央にはみ出すため、使えなかった。代わりにボランティアなどが選手を手伝い、乗降に支障はなかったという。結局、2台分のパラリンピック交付金相当分も組織委の財源を充てたとしている。【安達恒太郎】

感想
税金を使っているので、自分の懐が痛まないので、無駄遣いするのでしょう。
あるいは設備業者やお弁当業者から、”美味しい”ものをいただけるのかもしれません。

時代劇で、越前屋がお菓子を権力者に渡すシーンがあります。
お菓子の下には大判小判がぎっしりと入っています。
「お主も悪者だな」と権力者が言います。
権力者だけでなく、その業者も悪者。

その他オリンピックの顧問になってたくさんお金をもらった人もいるでしょうね。
「オリンピックは、美味しいなあ」と権力者が現在の越前屋が思っているのでしょう。

ローマ帝国時代にパンとサーカスという言葉があります。
庶民にはパンを与えて、催し物を見せていれば、満足しているとの意味です。
まさに日本がそうなったように思えてなりません。
それだけ、国民が”愚民”になっているのかもしれません。
越前屋からお菓子をもらっている権力者を支持しているのかもしれません。

睡眠は手段、執着・固執せず 達観するのが肝心 ”寝ないといけないと思わない”

2022-12-23 11:55:11 | 生き方/考え方
https://style.nikkei.com/article/DGXZQOLM298190Z21C22A1000000?channel=ASH12011&n_cid=PSDB1012 2022/12/12 岡島 義の「眠りの森」探検

快眠に執着するのは避けた方が良い
「ないものねだり」(ないものを欲しがること)や「隣の芝は青い」(自分のものより他人のものの方が良く見えること)ということわざがあるように、自分にはないものを求めるのが人の性(さが)のようです。不眠に悩む人は往々にして快眠を求めてさまざまな努力をします。しかし、何事も「過ぎる」ことはよくありません。思いが強くなりすぎると、理想とする快眠に執着・固執することで視野が狭くなり、睡眠が手段であることを見失い、目的化してしまいます(「日本人の5分の1は不眠 悩む人と悩まない人の違いは?」参照)。今回はこのような執着から抜け出し、達観する方法について探っていきましょう。

自分の状態、客観的に観察し続ける
快眠に執着してしまうと、日中、だるい感じがし、気分も乗らず、「よく眠れなかったから無理しない方がいいかも」と活動を抑えてしまうことがあります。これはうまく眠れなかった日に不眠に悩む人が陥ってしまう特徴的な悪循環ループです。

一見すると、自分の状態を観察できているようですが、今後起こり得ることへの不安に飲まれてしまっており、「主観的に」観察している状態と言えます。例えると「木を見て森を見ず」。非常に近視眼的になってしまい、今のつらさを解消することにばかり目が向いてしまっています。

あわせて読みたい
日本人の5分の1は不眠 悩む人と悩まない人の違いは?

不眠の敵 目がさえてしまうNGツールとNGワード

ここで必要な視点は「客観的」に観察し続けることです。先の悪循環ループを例に取ってみましょう。

日中、だるい感じ(身体の状態)に気づき、気分も乗ってない状態(気持ち)なので、「よく眠れなかったら無理しない方がいい」という考えが浮かんだ。

あまり違いのないようにも見えますが、自分の中で起きている変化を客観的に分析していることがお分かりでしょうか。そして、悪循環ループとは異なり、この後の行動の選択肢が広がります。つまり、「活動を抑えるしかない」という一者択一ではなく、「いつも通り活動してみる」とか「とりあえず30分休憩してみる」といったように、バリエーションが増えます。

では、少し練習してみましょう。次の主観的な観察を客観的な観察に変えてみてください(文末に回答例を載せています)。

「全然寝つけない……」

「あす、大事な商談があるのに!」

「頭が痛い……」

「きょうも眠れなかったらどうしよう」

このように、「客観的」というのは自分の身体・気持ち・考え・行動をそのものとして捉えることです。これらを自分の中にいる「ピクシー(妖精)」とみなし、皆さんはそれぞれのピクシーの動きを観察し続ける司令塔のような役割というイメージを持つといいかもしれません。

「タケコプター」で見渡す
これは、いわば交通渋滞に巻き込まれたときに、ドラえもんの「タケコプター」を使って上空から地上を見渡すかのように、どのような選択をすることで、渋滞を回避できるか(人生の目的に向かえるか)を判断する視点といえます。不眠になるとどうしても「木を見て森を見ず」状態に陥ってしまいます。そこで、客観的な観察を続けることができれば、「木も見て森も見る」ことができるようになり、不眠から抜け出すための好循環ループに入ることができるのです。

好循環ループとは現状を客観的に観察(Observe)し、現状の問題(すなわち、悪循環ループ)に陥っている状況を判断(Orient)します。そこで、どのようにすると悪循環ループから抜け出し、人生の目的に向かえるかの意思決定(Decision)を行い、実際に行動(Action)に移します。そこで生じるさまざまな変化について観察していきます。この好循環ループは、それぞれの頭文字を取って「OODAループ」と呼ばれています。しかし、OODAループを当たり前のように使いこなすには自主練習が欠かせません。

例えば、不眠で悩む人は、不眠恐怖の影響から、できるだけ寝床にいた方が身体が休まるし、睡眠時間も確保できると思っています。しかし、真実はその反対で、寝床に入っている時間は実際の睡眠時間程度にした方が質の良い睡眠が得られるのです(「不眠症は睡眠薬に頼りすぎず 悪循環のくせを好循環に」参照)。一方で、「眠れないのに寝床に入って我慢する」となると、「それで眠れなかったら、さらにひどくなる」という考えと不安感が強くなり、なかなか実行に移すのが難しい方法でもあります。まさに「行くも地獄、戻るも地獄」といった感じです。そんなときには、「客観的な観察」のことすら忘れてしまい、悪循環ループから抜け出せなくなってしまい、どんどん自分を追い詰めてしまうでしょう。

睡眠の好循環を生む仕掛け作りを
そこで、まずは、OODAループを思い出す仕掛けづくりをお勧めします。外出中、寝る前、寝室など、異なる環境にいてもOODAループを思い出すため、普段、皆さんがよく見ている物を特定しましょう。例えば、外出中であればスマートフォンや手帳、寝室であれば置き時計などが該当するかもしれません。

次にそれらのアイテムに「客観的な観察」を思い出せるヒント(例えば「タケコプター」とか「達観」など)を結びつけます。一例として、紙にヒントを書き、スマホならそのヒントを写真で撮って待ち受け画面に設定するとか、置き時計ならその紙を貼り付けるとかいった具合です。いつでも目につくような仕掛けの完成です。

常に好循環ループでいられることは望ましいことではありますが、何が起こるか分からないのが人生の醍醐味でもあります。まずは「客観的な観察」の獲得を目指し、自主練習に励んでみてはいかがでしょうか?

客観的な観察の回答例

「全然寝つけない……」→「全然寝つけない」という考えが浮かんでいるなぁ。

「あす、大事な商談があるのに!」→「あす、大事な商談がある」と考えて心配になっているぞ。

「頭が痛い……」→「頭が痛い」と感じているわ。

「きょうも眠れなかったらどうしよう」→「きょうも眠れなかったらどうしよう」という考えが浮かんで不安になっているなぁ。

岡島 義(おかじま・いさ) 
東京家政大人文学部心理カウンセリング学科(睡眠行動科学研究室) 准教授。博士(臨床心理学)。日大文理学部卒、北海道医療大大学院博士課程修了。早大人間科学学術院助教などを経て2018年より現職。毎日8~9時間睡眠をとると快調だと気づき、夜9時に寝て朝5時ごろ起きる生活を続けている。

感想
寝られない時、寝ようとしてもなかなか寝られません。
明日大事な会議があるから寝ないといけないと思うとますます目が覚めてきます。

ある時、精神科医が講習会で、
「寝なければと思うと、寝られません。
 その時は、身体を休めているだけでも、かなり休息になります。
 寝ようと思わず、楽しいことでも考えて過ごせば、知らない内に寝ています」
と言われました。

それから、寝られない時はそれを実践しています。
「寝られなくてもよい」と心から思うことです。
そうしていると寝ていることがほとんどです。

ロゴセラピーでは逆説思考との考えがあります。
寝られないなら、「よい、ベッドの上で楽しいことを朝まで考えるぞ!」と思うと、朝まで起きてられません。
30分でも1時間でも熟睡すると、睡眠時間が足らなくても一日何とかなるものです。
失敗してはいけないと強く思えば思うほど、失敗します。
失敗してもよい、思い切りするんだと思うと失敗しません。
人間の心はふしぎです。