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「双極性障害の対人関係社会リズム療法 臨床家とクライアントのための実践ガイド」エレン・フランク著 ”実績を上げているIPSRT”

2018-10-22 01:06:44 | 本の紹介
・対人関係社会リズム療法(IPSRT)の本質的な基盤はKlermanと同僚たちが開発した単極性うつ病に対する対人関係療法(IPT)と親和性がある。熟練したIPT,IPSRTの臨床家からスーパーヴィジョンを受ければ非常に有益であるが、多くの場所では、そのようなスーパーバイザーをみつけるのが困難かもしれない。そうした場合は、実践的で現在に焦点を当てた治療法への関心を共有する同僚を探して見つけて本書を読み通してIPSRTを各々の臨床実践に適用してみるとよい。

・特に両親が、患者に対して高感情表出的な態度、あるいは患者と面と向き合った相互関係の中で否定感情を表出した場合、患者は退院後9カ月以内に高率に再発する傾向(94%)がみられた。家族の態度や相互的行動に害がなく良好な場合はは、患者の再発率は遥かに低かった(17%)。

・我々の理論モデルによれば、うつ病は躁病の発症に先だって身体症状が増大する状態というのは社会リズムの破掟に対する正常な社会的・精神生物学的反応であり、脆弱性のない人々であれば通常は自制内で可逆的である。

・IPSRTの本質は、慢性的に再発を繰り返す(精神)障害のための予防的治療法である。新たなエピソードに至る経路は3通りある。
 1)怠薬(ノンアドビアランス)
 2)ストレスフルなライフイベント、特に対人関係上の出来事と社会的役割の変化
 3)社会リズムの破綻(乱れ)
 IPSRTはでは、特に、これらの潜在的な3通りの再発経路にそれぞれ取り組む。

・対人関係の欠如という問題領域は、IPSRT治療者にとって明らかに最大の難題になっている。典型的なカテゴリーとして次の2つのタイプがある。
 1)重要な人物(キーパーソン)としばしば不和を生じる「慢性的な不満足」タイプ
 2)躁病を患ったことで社会的接触に用心深くなり、「自主的に孤立する」タイプ

・介入する
 1)「レスキュー(救助、応急)」計画を確立する
 2)服薬(薬物)モニタリング
 3)副作用モニタリングと管理マネイジメント
 4)他の薬物、アルコール、違法薬物の摂取についての入念な検討
 5)運動(エクササイズ)と栄養相談
 6)光の操作 (内的)概日リズムを調節
 7)家族を巻き込む
 8)支援グループ(支援団体)
 9)非特異的支援(その人の抱えている問題支援)

・時間性に関してIPTとIPSRTが焦点化するのは、一貫して現在性と未来性である。おそらく、この現在性の困難さと未来の目標への執拗なまでの焦点化が、IPTがうまくいく秘訣のひとつであろう。

・「うつ病の対人関係療法」本
 3つの単語フレーズ(相互性・役割・期待)の中に心理臨床における叡智の世界が詰め込まれている。換言すると、どのような関係であれ、相手側の役割がどうあるべきかについての明確な考えを抱いている。各々が自らの役割を断念する必要もなく相手側の期待に応えられる場合に限って物事はうまく運ぶのである。相手側がそれぞれ同じ役割への期待をもっていないときや、片方または双方が相手側の期待に応えられないと物事はうまくはこばない。

感想
対人関係がうまくこなせると社会生活がなんとか過ごせるのでしょう。
それと生活リズムがとても重要なのもわかりました。

日本では、隠れ双極性障害がうつ病と診断され、適切な薬物療法ができていないようです。
うつ病と双極性障害は薬も別のようで、先ずは正しい診断が必須なのでしょう。

医者任せにせず、自分も病気についてよく知ることも重要なようです。

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