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「ホス狂い」大泉りか著 ”できれば価値あるものにエネルギーを注ぎたい”

2023-03-02 16:26:26 | 本の紹介
・本営という言葉がある。これは女性客に対して、本命の彼女だと思わせる営業方法だ。その分、使うお金も多く、エースと呼ばれる女性のほとんど本営を掛けられているといっていい。
 ところが女性側は、本営と知って遊んでいる場合もある。
 ようするにホスト遊びは、今やホストクラブの店内で完結するものではなくなっているのだ。

・これまで取材したホス狂いの多くは、有香のような、若く精祖でどこか幼い面影を残した”おじさん受け”するタイプの女性が主流が。・・・。有香も、今、デリヘルとソープ、パパ活で稼いだ金を担当に注ぎ込んで、”エース”の地位にいる。

・ルックスやスタイルが好みだったり、身体の相性が合うなどの理由で、セックス目的付き合っている相手は、”ヤリカノ”、終電を逃してしまったり、同棲中の本営と喧嘩して一緒にいるのが気まずいときなどに、宿や家を提供してもらうことを目的とする”宿カノ””家カノ”、あまり売り上げへの貢献はないがルックスが好みだったり話が合うので、ホスト自身の趣味で付き合っている”趣味カノ”といったものも存在する。
 ちなみに、これらの営業とは全く関係のない、店に呼ばれることのない彼女は”本カノ”と呼ばれ、・・・。

・親友のような絆で結ばれたホストの”エース”で居続けるため、有香はもうすぐ大学をやめる。これが彼女の”選択”だ。

・「ホストクラブの魅力って、どういうところですか?」
この女性がホストに狂って、5千万円もの掛け(借金)を背負っているということを、道端ですれ違う、誰が想像できるだろう。少しうろたえながら尋ねたわたしに、結衣はしばし考え込んだあろ、こう答えた。
「自己承認欲求が満たされるところですね」

・いちばん金を使う女という立場を得るために結衣は、ソープランドとメンズエステとを掛け持ちしながら、ほとんど休日を作らずに働き、稼いだお金をひたすらホスクラ通いに注ぎ込んでいる。

・ホス狂いの女性たちが共通して言うのが、この「お金を使ったら、好きになってしまった」というセリフだ。

・「今、ほかにやりたいことがないんです。自分がこうなりたいって思える人間って、すごく立派だと思うんですけど、わたしみたいな人間って自分に自信がないから、誰かに注いで、その誰かが輝いているのをみたいんでしょうね」

・ホス狂いの女性たちは、とにかくよく働き、よく稼ぐ。

・AKBグループによるシングル選抜総選挙は、投票によってシングルの楽曲を歌うメンバーが選出されるシステムで、ゆえにファンたちは自分の押しの順位をあげるために投票券の封入された特定のCDを複数枚買う。それと同じく、ホス狂いたちは押しのホスト=担当をナンバー入りさせるために、シャンパンや高級ボトルをおろす。
 握手会やシングル総選挙などのイベントを絡め、メンバーそのものを売りにしてCDの売り上げにつなげるAKB商法は、あちこちでバッシングされた(そもそもAKB自体が、キャバクラのステージを参考にコンセプトを立てられたという噂もある)が、ホストクラブもまた、ホストそのものを売りにして飲食代の売り上げにつなげている。

・ホストクラブに通うことが、働いて稼ぐモチベーションとなる。

・金銭を介した関係の上に成り立っている以上、金の切れ目が縁の切れ目ともなる。その事実を十分にわきまえたホス狂いの女性たちは、よく働いてよく稼ぐ。自らの欲望は金で解決すると知っているからだ。

・「ホストクラブの稼ぎって、女の子たちのお金だってされているけれども、本当は違うんですよ。女の子はホストに大金を使うけれども、そのお金はホストにそのまま入るわけじゃなくて、本文は店に行く。っていうことは、ホストクラブの最大の顧客は働いているホストたちってことです」

・”担当”の存在を原動力とすることで、舞は鬱を脱し、再び働き始めることができたものの、今度は働きすぎだと、通っている精神科の医者に言われているらしい。

・担当が姫の”メンケア”を施すのは店の中だけに限っての話ではない。普段から、LINEや電話などでこまめに連絡を取り合い、「おはよう」「おやすみ」といった挨拶や近況報告はもちろん、仕事や私生活でつらいことがあったときには、その気持ちに寄り添ってもらう。デートやセックスはもちろん、同棲もその延長線上にある。そうして恋愛のような喜びや日々の活力を叶えるためや、ホストとしての地位を上げる手伝いをすべく、店に通って多額のお金を落とすのだ。

・お金を使う楽しみを一度知っちゃうと、もう使わないと楽しくない。

・「ホストクラブの醍醐味は、好きな顔のホストと飲めること、それなんだったら、そのホストと普段もLINEできるし、デートだってできるし、ワンチャン一緒に住むこともできる」
 接客だけを売っているのではなく、疑似恋愛を売っているといこと。

・ホストとの出会いを求めているわけではない女性が、たまたまホストと知り合う機会が唯一あるとすれば、「マッチングアプリで偶然マッチングした相手がホストだった」というパターンだ。

・これまでの長い(ホス狂い)期間に得たものと失ったものについて考えると、あまりにどちらも多い。
 あえてひとつずつ挙げるとすれば、前者は、気に入った男性を売れっ子ホストへ仕立て上げるような「権力(パワー)」であり、後者は「普通の人生」ではないだろうか。

感想
読み終わって頭に浮かんだことは、人生を生きるには、衣食住だけでは十分でないということです。
もちろん、衣食住は必要です。
イエスキリストが「人はパンのみにて生きるにあらず」と言った通りです。

ホス狂いの女性はは”押し”のホストを支えるために、一生懸命頑張っているということです。
悪いことに、女性は性を売ることで金を稼ぐ手段があるので、返ってホス狂いにはまりやすいのかもしれません。
女性が性を売ることができない社会であれば、簡単にお金を稼げないので、ホス狂いもできないのです。
性を買う男性からのお金が、ホス狂いの女性を通して、ホストとそのお店に流れているのです。

人は寂しいので、誰かとつながっていたい。
ホストはお金をかけると優しく接してくれる。
まるで恋人のように。
でも、自殺をするホス狂いの女性も出てくるようです。
信じて騙されたのでしょう。
信じるに値する人を信じたいです。
そもそもホストを信じるものでないと理解して遊ぶことなのでしょう。
そうすれば騙されたと思いませんから。

寂しいのは自分を愛してくれる人がいない、あるいは愛される存在だと自信が持てないからそれを簡単に満たす選択の一つがホス狂いなのかもしれません。

逆に自分から、人を愛する、お金目当てでない人を支えるなど、人生の目的があれば、寂しさを超えるのかもしれません。

ホス狂いできる間は良いかもしれませんが、それが出来なくなった時、それでも人生にYESと言って一歩一歩前に進めると良いのですが。
歩んで欲しいと願います。

それにしても疑似恋愛でお金を巻き上げることをする男性は、相手の女性の人生についてどう思うのでしょう。
男性も生きることで精一杯なのかもしれません。
きちんと働いて生活できる社会でなくなってきているのかもしれません。

その人を判断するには、大切な時間とお金を何に使っているかを見ればわかると言います。
自分の人生、どうするかは自分の選択肢ですが、自分の未来によい選択肢であれば良いと願います。
そんなことを言っている自分はどうなのだと言われるかもしれませんが。

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