英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

新・警視庁捜査一課9係season3 第7話 『殺人法廷』

2011-08-20 15:47:05 | ドラマ・映画
 今回のテーマは裁判員制度の弊害
 欠点はいろいろあるようですが、今回スポットが当てられたのは、
Ⅰ素人(裁判員)が判決を下す際の心の負担
Ⅱ裁判員制度は誤った判決を下す可能性が大きくなる


 Ⅰは、自分が裁判員になった場合を思えば容易に理解できる。特に無実かどうかがはっきりしない場合は、その心には大きな重荷を抱えることになる。それも、守秘義務で人には相談できない。(そのケアとして、心理カウンセリングを受けられるらしい)
 Ⅱは、無実かどうかが判断がつきにくいときは、無罪を選びがちになる。犯行がはっきりしている場合には、被害者感情を考えて、重罪の判決を下そうと考える傾向もあるそうです。さらに、今回の話によると「裁判員制度で無罪と判決された裁判を控訴しにくい」という上の思惑があったとある(実際はどうなのかは分からない)
 私見ですが、裁判員制度はそれなりの意義があるかもしれないが、弊害の方が大きそうに思えるのですが、どうでしょうか?

 で今回、裁判員制度による判決で無罪の判決が下され、控訴もされなかったため無罪が確定し、一事不再理で罪を問われることがなくなった被告人・手島(犯人だった)が、それをいいことに、自分の犯行を題材に小説を書きコンクールに応募したところから、始まった。
 その小説が、手島が手に掛けた被害者の女子大生・瑞穂の関係者に読まれ、波紋を起こした………

 上述したように、裁判員制度の欠点、特に裁判員の抱える心の負担については良かったと思いました。
 ただ、それを描くためのお膳立てが甘くて、残念でした。

①当時の捜査が甘すぎ(村瀬も当時の担当刑事に指摘)
 衝動的な犯行で、いくらでも証拠が出てきそうな事件だった。
②控訴がなされなかったのは、不自然
 先述した上層部の思惑があったかもしれないが、相当に怪しい被告人を控訴しないでほしい
③被害者の瑞穂の行動が理解できない
 教師になるのに恋愛経験が必要と思い、出会い系サイトで何人もの男性と同時につきあうなんて、有り得ない。教師失格であろう。
 友達に紹介してもらうとか、もっとましな方法があったはず
④偶然が重なりすぎ
 手島がコンクールに応募した小説を読んだのは審査員の7人だけ。実際は編集者も読んでいて8人だったが、その8人のうち2人が、手島の起こした殺人(裁判)の関係者だったとは、かなりの偶然と言える。(多少の偶然がないとドラマにはなりませんが)
⑤首吊り自殺の偽装の結び方、普通に結べばいいのに
 このドラマに限らず、ロープの結び方が特殊な結び方をする場合が多く、それが犯人に結びつくことが多い。まあ、それはそれでいいのですが、今回、現場検証で示されたっきり、犯人逮捕の時まで、まったく触れられることがなかったのはおかしい。

 今シリーズ、いや、ここ数シーズンちょっと質が落ちてきている気がしていましたが、今シリーズその印象が強くなっています。
コメント
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