英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

藤井-豊島戦を観て、感じたこと その6

2021-11-10 17:17:13 | 将棋
「藤井-豊島戦を観て、感じたこと その1」
「藤井-豊島戦を観て、感じたこと その2」
「藤井-豊島戦を観て、感じたこと その3」
「藤井-豊島戦を観て、感じたこと その4」
「藤井-豊島戦を観て、感じたこと その5」
の続き

 これまで「豊島将棋に関する仮説」というサブタイトルをつけてきましたが、予想以上にシリーズが長くなり、他の記事が書けない状況になりそうです。
 本当は、本記事で「豊島将棋に関する仮説」の結論を書いて、「藤井将棋の考察」と続けるつもりでした……

 で、本記事の豊島将棋に関する仮説の結論を述べて、このシリーズを一応の終わりとさせていただきます。



 昨日の王将戦挑戦者リーグの羽生ー藤井戦、藤井三冠の強さ全開の将棋だったようだ。("全開”でなかったとしたら……恐ろしい)
 羽生九段も終盤まで伍した戦いだったようだが、終盤、息切れし、一気に突き放されたような感じだったようだ。
 昨日の将棋に限らず、観戦者を感嘆させるような強さを発揮している。

 その藤井将棋の強さを、一番味わっているのが、豊島竜王であろう。(2番は渡辺名人か)
 豊島-藤井戦での豊島竜王の負けた将棋のパターンは………
①、競り合いつつもリードを保ってきたが、最後に逆転される(ずっと、追走してきて豊島竜王を楽にさせなかった藤井三冠の強さ・王位戦第2局竜王戦第1局
②、①同様、中盤まで主導権を握っていたが、勝負所で藤井九段の踏み込みに誤り、形勢を損ね、敗局(王位戦第4局
③、難しい序中盤が続いたが、徐々に形勢が藤井三冠に傾き、そのまま終局(叡王戦第5局
④、中盤で非勢になり、押し切られる(豊島竜王のポカの王位戦第5局を含む)

 序盤の組み手争いの中、ちょっとした新手を藤井三冠が指すこともあるが、積極的に新構想で局面をリードしようという将棋は少ないように思う。
 敗局の内容は、《過去①→②→③→④現在》の傾向がある。
 対戦成績は、豊島竜王9勝、藤井三冠12勝(藤井三冠が6連勝中)

 局後の感想や指し手の流れや考慮時間などから、実際の形勢より悲観しているように感じる。
 なので、決め手を逃したり、踏み込めずに徐々に形勢を損ねてしまう……


 タイトル挑戦に失敗していた頃も、そういう傾向があったように思う。
 それを、研究と鍛錬と、対局中の読みの深さで克服してきた。

 ……しかし、藤井三冠には研究・鍛錬・読みの深さを跳ね返されてしまう………
 ここ数局の対藤井戦での豊島竜王の指し手には、迷いや弱気を感じるのは、私の思い込みか…
 豊島竜王の将棋に対する真摯な姿勢が仇となっているのかも。


一応、【終】

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