序盤1勝2敗、特に勝てた試合の中国戦の敗北が痛く、どうなることかと思いましたが、後半盛り返し、メダル争いに絡んだのは大健闘でした。
個々の選手もほぼベストパフォーマンスを見せました。木村は大車輪の活躍で、彼女抜きでは全日本は成り立ちません。それと、センターの岩坂の成長も大きかったです。セッターの竹下の見事なトス捌き&レシーブ、守護神リベロ佐野の好レシーブ、荒木のガッツあるプレー、そして何と言っても救世主的活躍の江端。昨年の世界選手権でも感じましたが、彼女らは戦いながら成長していくようです。
あと、眞鍋監督の柔軟な選手起用(初戦の山口のセンター起用は除く)も、見逃すことは出来ません。ほんと、あと一歩でした。
優勝はイタリア。アメリカ、ブラジルよりやや劣ると思っていましたが、ゲーム(セット)の流れを掴むのが上手く、着実に試合をモノにしていき、見事な連覇です。試合順にも恵まれた気がします。
2位アメリカは、今大会の実力としては最上位だと思いました。ただ、一つリズムが狂うと立ち直るのが苦手なようです。ドイツ、日本にストレート負けは意外で、痛かったです。
3位中国は、最近の成績からすると躍進と言えます。もともと強いチームですから3位ぐらいは当たり前ですが、なんと言っても日本戦をモノにしたのが大きかったです。ここを落としていたら、崩れていた可能性もありました。
4位日本は、後半は見事な戦いでした。ブラジル、ドイツ、アメリカを撃破したのは凄いです。前半をもっと頑張ればという思いもありますが、日本が成長し強くなったと考えられるので、前半戦だと負けていたような気もします。
日本開催で、会場の声援の後押しと、11試合の長丁場なのでコンディション調整の利があるのは大きかったかもしれません。
5位ブラジルは意外な結果でした。調子が良くなかったのもありますが、不運も大きかったです。初戦でアメリカと当たって競り負け、出鼻をくじかれた上、何とか接戦をものにしても、3-2なので勝ち点を稼げず、勝数は多いのに順位が下というモチベーションも低下してしまいました。
フルセットの連戦の疲れと、モチベーションの低下が重なったところで、イタリア戦。第1セット23-25で落とすと、ずるずるストレート負けを喫し、更に戦意を減少。
6位ドイツは、前半戦アメリカをストレートで倒すなど快調でした。アメリカ、ブラジル戦を終えての4勝1敗はメダルも有力だったはずです。
ドミニカ共和国に敗れたのがつまずきの初めですが、最終(第4)ラウンド初戦のイタリア戦、フルセットの熱戦で敗れたのが大きく、その痛手(体力、精神)を負いながら、日本戦(日本の直前はケニア戦)。これに再び競り負け、最終戦の中国戦は余力が残っていませんでした。日本以上に惜しい5位かもしれません。
7位セルビアは4戦目(ドイツ)、5戦目(ブラジル)でフルセットで連敗したのが大きかったです。競ったセット、競った試合が弱いように感じます。ストレートで勝った日本戦が強かった印象からきているのかもしれません。
順位 国名 勝ち点 勝 負 得セット 失セット セット率
1 イタリア 28 10 1 31 8 3.875
2 アメリカ 26 9 2 27 10 2.700
3 中国 26 8 3 30 13 2.308
4 日本 24 8 3 27 11 2.455
5 ブラジル 21 8 3 25 16 1.563
6 ドイツ 20 6 5 25 17 1.471
7 セルビア 16 5 6 22 19 1.158
8 ドミニカ共和国 12 5 6 17 25 0.680
9 韓国 11 3 8 13 24 0.542
10 アルゼンチン 9 3 8 9 26 0.346
11 アルジェリア 3 1 10 4 31 0.545
12 ケニア 0 0 11 3 33 0.091
『~理解し難い大会方式~』(11月6日記事)でも述べましたが、今大会の大会形式に2つの問題点を感じています。
ひとつは、12チーム総当たり戦。準決勝・決勝戦がないので、終わってみて、○○-○○戦が決定戦だったんだなあというような盛り上がりに欠ける大会となります。それを避けるには、大相撲のように、ランクが高いチームの対戦は出来るだけ後に回すなどの工夫が必要だと思います。
ブラジル-アメリカ戦が初日なんて最悪です。幸いにもアメリカ-イタリア戦が10戦目で、大会的には救われました。
そしてもう一つは3-2-1のポイント制。3-0、3-1で勝てば3点、負けチームは0点。3-2の場合は、勝ったチームの勝ち点は2、負けたチームにも1点あたるという変則ルールです。詳しくは11月6日記事で述べましたが、2勝1敗でも3勝0敗のチームの上位になる可能性があるというのは変です。今大会は結果的には勝数と勝ち点の逆転現象は起こりませんでしたが、途中では逆転現象が起こっていました。
ところで、以前は勝数が同じ場合はセット率を比べて順位を決めていました(最近はなぜか得点率を優先…これも変です)。このセット率を重視するなら、日本は中国を上回り3位でした。いったい、どこの発案なのでしょうか?国際バレーボール(FIVB)?FIVBワールドカップバレーボール2011組織委員会?公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)?それとも、フジテレビ?
【参考】
「ワールドカップバレー2011 前半戦終了」(11月10日)
「ワールドカップバレー ~理解し難い大会方式~」(11月6日)
個々の選手もほぼベストパフォーマンスを見せました。木村は大車輪の活躍で、彼女抜きでは全日本は成り立ちません。それと、センターの岩坂の成長も大きかったです。セッターの竹下の見事なトス捌き&レシーブ、守護神リベロ佐野の好レシーブ、荒木のガッツあるプレー、そして何と言っても救世主的活躍の江端。昨年の世界選手権でも感じましたが、彼女らは戦いながら成長していくようです。
あと、眞鍋監督の柔軟な選手起用(初戦の山口のセンター起用は除く)も、見逃すことは出来ません。ほんと、あと一歩でした。
優勝はイタリア。アメリカ、ブラジルよりやや劣ると思っていましたが、ゲーム(セット)の流れを掴むのが上手く、着実に試合をモノにしていき、見事な連覇です。試合順にも恵まれた気がします。
2位アメリカは、今大会の実力としては最上位だと思いました。ただ、一つリズムが狂うと立ち直るのが苦手なようです。ドイツ、日本にストレート負けは意外で、痛かったです。
3位中国は、最近の成績からすると躍進と言えます。もともと強いチームですから3位ぐらいは当たり前ですが、なんと言っても日本戦をモノにしたのが大きかったです。ここを落としていたら、崩れていた可能性もありました。
4位日本は、後半は見事な戦いでした。ブラジル、ドイツ、アメリカを撃破したのは凄いです。前半をもっと頑張ればという思いもありますが、日本が成長し強くなったと考えられるので、前半戦だと負けていたような気もします。
日本開催で、会場の声援の後押しと、11試合の長丁場なのでコンディション調整の利があるのは大きかったかもしれません。
5位ブラジルは意外な結果でした。調子が良くなかったのもありますが、不運も大きかったです。初戦でアメリカと当たって競り負け、出鼻をくじかれた上、何とか接戦をものにしても、3-2なので勝ち点を稼げず、勝数は多いのに順位が下というモチベーションも低下してしまいました。
フルセットの連戦の疲れと、モチベーションの低下が重なったところで、イタリア戦。第1セット23-25で落とすと、ずるずるストレート負けを喫し、更に戦意を減少。
6位ドイツは、前半戦アメリカをストレートで倒すなど快調でした。アメリカ、ブラジル戦を終えての4勝1敗はメダルも有力だったはずです。
ドミニカ共和国に敗れたのがつまずきの初めですが、最終(第4)ラウンド初戦のイタリア戦、フルセットの熱戦で敗れたのが大きく、その痛手(体力、精神)を負いながら、日本戦(日本の直前はケニア戦)。これに再び競り負け、最終戦の中国戦は余力が残っていませんでした。日本以上に惜しい5位かもしれません。
7位セルビアは4戦目(ドイツ)、5戦目(ブラジル)でフルセットで連敗したのが大きかったです。競ったセット、競った試合が弱いように感じます。ストレートで勝った日本戦が強かった印象からきているのかもしれません。
順位 国名 勝ち点 勝 負 得セット 失セット セット率
1 イタリア 28 10 1 31 8 3.875
2 アメリカ 26 9 2 27 10 2.700
3 中国 26 8 3 30 13 2.308
4 日本 24 8 3 27 11 2.455
5 ブラジル 21 8 3 25 16 1.563
6 ドイツ 20 6 5 25 17 1.471
7 セルビア 16 5 6 22 19 1.158
8 ドミニカ共和国 12 5 6 17 25 0.680
9 韓国 11 3 8 13 24 0.542
10 アルゼンチン 9 3 8 9 26 0.346
11 アルジェリア 3 1 10 4 31 0.545
12 ケニア 0 0 11 3 33 0.091
『~理解し難い大会方式~』(11月6日記事)でも述べましたが、今大会の大会形式に2つの問題点を感じています。
ひとつは、12チーム総当たり戦。準決勝・決勝戦がないので、終わってみて、○○-○○戦が決定戦だったんだなあというような盛り上がりに欠ける大会となります。それを避けるには、大相撲のように、ランクが高いチームの対戦は出来るだけ後に回すなどの工夫が必要だと思います。
ブラジル-アメリカ戦が初日なんて最悪です。幸いにもアメリカ-イタリア戦が10戦目で、大会的には救われました。
そしてもう一つは3-2-1のポイント制。3-0、3-1で勝てば3点、負けチームは0点。3-2の場合は、勝ったチームの勝ち点は2、負けたチームにも1点あたるという変則ルールです。詳しくは11月6日記事で述べましたが、2勝1敗でも3勝0敗のチームの上位になる可能性があるというのは変です。今大会は結果的には勝数と勝ち点の逆転現象は起こりませんでしたが、途中では逆転現象が起こっていました。
ところで、以前は勝数が同じ場合はセット率を比べて順位を決めていました(最近はなぜか得点率を優先…これも変です)。このセット率を重視するなら、日本は中国を上回り3位でした。いったい、どこの発案なのでしょうか?国際バレーボール(FIVB)?FIVBワールドカップバレーボール2011組織委員会?公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)?それとも、フジテレビ?
【参考】
「ワールドカップバレー2011 前半戦終了」(11月10日)
「ワールドカップバレー ~理解し難い大会方式~」(11月6日)