古今和歌集 0061 2019-12-30 19:40:27 | 古今和歌集 さくらばな はるくははれる としだにも ひとのこころに あかれやはせぬ桜花 春くははれる 年だにも 人の心に あかれやはせぬ伊勢 桜花は、春がひと月多い年であっても、人々が十分に満ち足りるほどに咲くことはないのだろうか。 旧暦では暦の調整のために閏月(うるうづき)が設けられ、そのために三月が2度ある年であることを材料に、短い期間で散ってしまう桜への名残惜しさを歌った機智。3月が2度あるのだから、その分桜も長く咲いていれば良いのにという想い。