漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0320

2020-09-14 19:35:54 | 古今和歌集

このかはに もみぢはながる おくやまの ゆきげのみづぞ いままさるらし

この川に もみぢ葉流る 奥山の 雪げの水ぞ 今まさるらし

 

よみ人知らず

 

 この川に紅葉の葉が流れている。奥山に降った雪がすぐに融けて、水が増しているのだろう。

 もう冬だというのに川に紅葉の葉が流れてきた驚きと、そんなことが起きた理由は、川の上流のどこかにたまっていた葉が、降るそばから融ける雪による川の増水によって押し流されてきたのだろうと推定した歌。