漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0331

2020-09-25 19:49:44 | 古今和歌集

ふゆごもり おもひかけぬを このまより はなとみるまで ゆきぞふりける

冬ごもり 思ひかけぬを 木の間より 花と見るまで 雪ぞ降りける

 

紀貫之

 

 冬ごもりの時期に思いもかけぬことだが、木々の間から降る雪で、まるでそこに花が咲いたかと思われることだ。

 0323 と同じく、降る雪を花と見立てての詠歌。降る雪の、まるで花のような美しさを称えつつ、春を待ちわびる気持ちでしょう。