漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集681

2025-02-25 05:11:14 | 貫之集

としをのみ おもひつめつつ いままでに こころをあける ことのなきかな

年をのみ 思ひつめつつ いままでに 心をあける ことのなきかな

 

年のことばかりを思いつめてきて、いままでは心を祝意で満たすことができませんでした。

 

 第四句「あける」は「飽ける」だと思いますが、あるいは「開ける(心を開く意)」とも解釈できるでしょうか。いずれにしても、祝賀の歌としては非常に間接的な表現です。こうした表し方もよしとされていたのかな?