漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 633

2025-01-08 05:33:36 | 貫之集

ひとしれず あだしこころの ありければ なみぢとのみや やまでなくらむ

人しれず あだし心の ありければ 波路とのみや やまで泣くらむ

 

あの人には私に見せない不実な心があったことがわかり、私の涙は波路にでもなったかのように、止まることがない。

 

 「波路」とは船の通る道筋。止まらない涙が頬に残す跡を波路に喩えての詠歌ですが、他で見たことのない喩えですね。



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