一昨日、「はこだて検定合格者の会」主催の「函館山七福神巡り」に参加してきました。
函館山麓の西部地区には七福神を祀る社寺があり、江戸時代末期の町民文化が盛んであった頃に「七福神祭」が行われていたという記録が残っていて、古くから信仰されていたとされています。
麓にある町の名前には、弁天町(現存)、大黒町(廃止)、恵比須町(廃止)など、七福神の名前が用いられてものもあり、身近なところに七福神の存在があったことがうかがえます。
出発地点は、弁財天(「智恵財宝」)と恵比寿様(「商売繁盛」)を祀る「厳島神社」。
厳島神社は、海の守護神として漁業者や海産物商人などの信仰を受けてきた神社で、そのことから、インドの水辺の女神である弁財天が祀られています。
弁財天と恵比寿様は、このお堂の中に祀られています。
今回は特別に開けていただきましたが、通常はガラス越しの公開となっています。
なお、本来の恵比寿様が祀られている場所である「恵比寿神社」は現在は公開されていないことから、今回は省略となりました。
恵比寿様も、商売繁盛の神として知られていますが、元来は海を守る神、大漁を願う紙として崇められていました。
次にやって来たのは、何度か来たことがある、浄土宗の「称名寺(しょうみょうじ)」。
1644年の創建で、境内には、かの土方歳三の供養碑や著名人の墓も多数設置されていることでも知られています。
ここは、本堂の横にある宝物堂に、毘沙門天が祀られています。
毘沙門天はインドの神様で、本来は「多聞天」と呼ばれるインド四天王の一つ(残る三つは、「持国天」、「増長天」、「広目天」というそうです。)で、右手に矛、左手に多宝塔を掲げています。
この宝物堂は、今回特別に許可を得てということではなく、通常でも公開されています。
次は、称名寺のお隣にある、日蓮宗の「実行寺(じつぎょうじ)」。
1700年代半ばの創建とされ、箱館開港後はロシア領事館としても利用されました。
ここに祀られているのは、大黒天。
「大黒神」とも呼ばれるインドの神様で、元来は武神。米俵を踏まえ、厨房の神とされています。
大黒天は、この「北辰殿」内にて、鬼子母神、妙見菩薩と共に公開されています。