
函館のラーメンと言えば、主流は写真の塩ラーメン。
透明なスープに柔らかな細麺で、具も、チャーシュー、麩、長ネギにナルトなどシンプルで飽きのこないものとなっているのが特徴です。
で、今日は、このラーメンに関する興味深い話を一つ。
今から133年前、1884年の今日4月28日、函館新聞(現在の「函館新聞」とは違う)に、こういう趣旨の広告が掲載されました。
「来る5月8日から南京料理のサービスを開始いたしますので、どうぞお試しください。」
広告を出したのは、当時西部地区にあった「養和軒」という南京料理店で、具体的な料理名と料金は、「南京そば十五銭」と書かれていました。
これが、現在に至る函館塩ラーメンのルーツであるのかどうかについては諸説入り乱れているそうですが、日本のラーメン店のルーツと言われる、東京浅草の「來々軒」がラーメンの提供をはじめたのは、1910年と言われているので、仮にこの「南京そば」が函館ラーメンのルーツであるとすると、それイコール日本のラーメン店のルーツということにもなる可能性があるというわけです。
地元の人だけでなく、観光客にも人気の高い函館塩ラーメン。
もしかすると、それが日本のラーメンのルーツである可能性もあるということを念頭に置いてみると、また違った楽しみ方、味わい方ができるのではないでしょうか?