北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
(C)ナナマガラー All Rights Reserved.

花の名前を漢字で

2017-11-19 17:12:09 | 函館

またまた「はこだて検定」で出題された問題から。
今度は上級です。


問 (途中略:啄木小公園にある石川啄木の座像について触れる)台座には「潮かおる 北の浜辺の 砂山の かの【  】よ 今年も咲けるや」の歌が刻まれている。【 】には「はまなす」があてはまる。この「はまなす」の表記はどれか。


1.浜薔薇

2.浜茄子

3.浜梨

4.玫瑰



ということで、正解を確認してみましょう。





啄木の座像。
1958年に、「本郷新」という彫刻家により制作されました。





ちょっと読みにくいかもしれないけど、正解は1の「浜薔薇」でした。
過去には、この逆パターンで、「浜薔薇」の読みを問う問題も出題されています。

しかし、ここで疑問。
「はまなす」を漢字変換しようとすると、ATOK辞書では、2の「浜茄子」は候補として出てくるけど、「浜薔薇」は出てこない。
「浜薔薇」というのは、「はまなす」の漢字表記として本当に正しいのでしょうか?





花には疎いので調べてみたけれど、まず、「はまなす」という花は、植物学上の分類で言うと、バラ科に属するものなので、広い意味では薔薇の一種ということではあるようです。
しかし、名前の由来は「薔薇」とは関係ないようで、本来は、果実がナシに似た形をしていることから「はまなし」(浜梨)という名が付けられたのを、「し」を「す」と発音する地方の人が発した「はまなす」というのが、そのまま読み方として定着したということのようです。

このことからして、一般的に用いられるのは「浜梨」若しくは「浜茄子」であり、それに対して「浜薔薇」という表記は、一般的ではないものの、間違っているというわけでもないという、ちょっと微妙なところなのかなという気がします。
もしかすると、啄木の感性から出た表記なのかもしれませんね。
因みに、選択肢4の「玫瑰」というのは、同じくバラ科の植物で、一般的な読み方は「まいかい」だそうだけど、「はまなす」とも読むのだそうです。

最後に、「薔薇」という漢字に関するエピソードを一つ。
1986年の「第10回アメリカ横断ウルトラクイズ」で、「薔薇」の画数を問うというとんでもない問題が出題されたことがありました。
正解は32画なのだけど、こんなの瞬時に答えられる人がいたら凄いなと思います。
この問題はバラマキクイズで出題されていたのだけど、普通の早押しクイズでも答えられたかどうかですね。


※ 問題文の入った封筒を遠くにばらまき、挑戦者がそれを走って拾ってきて福留さん(第15回からは福澤アナ)に手渡すという体力勝負のクイズ。走ることで体力が消耗し、思考力も低下するのに乗じて、このような意地悪な問題がたまに出題されていた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする