昨日紹介した「カトリック北一条教会」から割と近くにある小さな建物。
二つの建物が同じ敷地内に並んでいます。
こちらは、北海道の開拓に情熱を傾け、「屯田兵の父」と呼ばれた人物第2代北海道庁長官・永山武四郎の私邸。
札幌にこうして私邸が建てられましたが、明治21年(1888年)北海道庁長官となった(屯田兵副本部長との兼務)後は内陸部の開発に着目し、先代長官の岩村通俊と共に上川原野を視察。現地に設置された屯田兵村は、明治23年(1890年)に「永山村」と名前を変えました。これが、現在の旭川市永山地区の始まりとなっています。
この私邸は、明治13年(1880年)頃に建てられた、純和風書院座敷と洋風応接室とがつながる和洋折衷様式の建物で、開拓時代に多く見られた西洋建築技術を取り入れた住宅の先駆け的存在とされています。
邸内は、永山武四郎自身はもとより、屯田兵に関するものや、北海道開拓の歴史に関する資料も多数展示されており、無料で観覧することができます。
ボランティアガイドさんも常駐されているので、解説を聞きながら見て歩くのもよいと思います。
こちらのモダンな洋風建築の建物は、「旧三菱鉱業寮」。
永山武四郎の死後、三菱鉱業セメント株式会社が、明治44年(1911年)に旧永山武四郎邸を買い取って敷設した洋館で、三菱鉱業の寮として使われていました。
建物内は、展示資料の他、カフェも設置されており、散策のさなかにゆっくりと休憩を取ることができます。
旧永山武四郎邸共々、建物周辺の公園と一体となる形で札幌市指定管理者が管理しており、北海道指定有形文化財となっています。
先日紹介したこの冊子。
札幌の「下町」と位置付けられる、創生川を境に、北はJR函館線、南は南4条辺りまでを指すエリアのガイドブックで、こちらの施設で300円で頒布されています。
他にも沢山の歴史スポットが掲載されているので、私も積極的に回ってみようと思いますが、新型コロナウィルスの影響もあり、3月は帰省を見合わせようと決めました。一日も早く収束し、地元札幌でゆっくり町歩きを楽しみたいです。
(「旧永山武四郎邸」及び「旧三菱鉱業寮」はこちら)