新潟県は大型選挙で政策抜きの野党共闘が定着し、今回も野合野党6党派が推す候補が与党候補と激しく争う。野党候補が勝てば、来年全国32の「1人区」で与野党一騎打ちが想定される参院選へ弾みとなるのは必至だ。今回の知事選でまたも共闘の成果を出せば「新潟野合方式」が加速するのは間違いないが政策抜きの野合は国民にとっては不幸です。一方の自民党は、敗れれば、参院選の「党の顔」を選ぶ9月の総裁選に影響を及ぼしかねない。花角氏は二階自民党幹事長の秘書官を務めたこともあり、二階派議員の現役秘書が10人近くも常駐して自民党一丸となって臨戦態勢を敷いているようです。前回野党支援の米山前新潟知事が女性問題で辞職しただけに、今回の知事選は与党系が楽勝とみられていた。しかし「接戦」という情報に、衆院選で愛知7区で当選した山尾志桜里立憲民主党所属議員の再来懸念もあり、花角陣営も自民党も焦りを募らせています。地道に野合政策の矛盾点や、前回の知事選当選者の不祥事など訴えるしかありません。
以下抜粋コピー
JX通信社が6月2・3日(土・日)に実施した情勢調査を分析した結果、新潟県知事選の中盤情勢は、自民・公明両党が支持する元副知事の花角英世氏と、事実上の野党統一候補である前県議の池田千賀子氏がなお接戦となっているとみられる。前五泉市議の安中聡氏への支持は広がっていない。
前回、1週間前の調査時点では約3割弱だった態度未定者は、今週末の時点で約2割まで減っている。なお、この間に減った態度未定者の取り込みの勢いでは花角氏がやや上回っている。
政党支持層別に見ると、花角氏は自民党支持層の8割弱と公明党支持層の約7割を固めた。前回よりも自民党支持層の取り込みがやや進んでいる。また、野党支持層でも立憲民主・共産両党の支持層のそれぞれ1割強に食い込んだほか、無党派の2割強からも支持を得ている。
対する池田氏は立憲民主・共産両党の支持層のそれぞれ約8割を固めたほか、無党派層からも花角氏を上回る3割台半ばの支持を得ている。
「原発」争点では池田氏優位も、他の争点では花角氏が上回る
前回に引き続き「投票の際に最も重視する政策課題」を聞いたところ「原子力発電所の再稼働」を最も重視するとした有権者が35.5%に上った。前回(36.2%)と大きく変わらず、引き続き最大の争点となっている。2番目に多かったのは「景気や雇用」(19.5%)、次いでごく僅かな差で「医療や福祉」(18.7%)となっている。
こうした争点別に支持動向を見たところ、原発再稼働を最も重視するとした有権者の中では約6割が池田氏を支持しており、約2割に留まった花角氏を圧倒している。
一方で、原発以外の争点では概ね花角氏が池田氏を上回る支持を集める。例えば、2位となった「景気や雇用」で花角氏は6割台半ばの支持を得る一方、池田氏への支持は1割強に留まっている。このように「原発再稼働」の争点では池田氏、それ以外の争点では花角氏が優位に立つ構図は前回調査時点から変わっていない。
原発問題「一点突破」で当選を目指す池田氏に対して、原発への争点集中を避けつつ独自の経済政策などの提起で支持拡大を目指す花角氏という戦術的な違いが、情勢にも反映されている可能性がある。
選挙戦は残り1週間となり、まもなく終盤に入る。与野党一騎打ちの激戦となっている今回の新潟県知事選の結果は、来年の参院選を戦う「顔」を選ぶという意味で、秋の自民党総裁選にも影響を与えそうだ。