日経平均は海外勢が現物と先物の合計で約5000億円買い越す一方、個人は2週連続で売りに回った。国内投資家は弱気で、今までなら、売り優勢の展開でしたが、今回は違う展開?来週は米中貿易摩擦激化に加え、その影響による米景気への懸念も浮上しつつあり、先行き不透明感から個人が引き続き投げ売りしそうです。ただ、前週に現物と先物の合計で約5000億円を買い越し、今週も日経平均先物への買いが続いたとみられる海外投資家の動向には注目です。買いの勢いが止まらなければ、相場が大きく上振れる可能性があり、筆者は個人予想とは真逆に大きく上離れると予想します。個人は人工的に作り出された、市場の雰囲気に惑わされやすい。
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東証が21日に発表した6月第2週(11日~15日)の投資部門別売買動向によると、急速なドル高・円安を追い風に日経平均株価が2週続伸し、一時2万3000円大台を回復する場面もあったこの週は、海外投資家が2週連続で買い越した。買越額は317億円と前週に比べて55%増加した。また、先物の投資部門別売買動向でも日経平均先物とTOPIX先物の合計で海外投資家が2週連続で買い越し、買越額は前週比3.6倍の4664億円に急拡大した。現物と先物の合計買越額は4981億円に上り、海外投資家による巨額な買い戻しが相場を押し上げた格好だ。証券会社の自己売買部門も2週連続で買い越したものの、買越額は870億円と前週の1870億円から大幅に減少した。
一方、個人投資家は2週連続で売り越した。売越額は前週比53%減の1426億円と大きく減ったものの、2週連続で部門別売越額トップだった。信託銀行部門は3週ぶりに売り越しに転じ、売越額は307億円だった。
海外投資家が現物と先物の合計で4981億円と巨額な買い越しにより相場を押し上げる中、個人投資家は2週連続で売りに回った格好だ。