monologue
夜明けに向けて
 



わたしの生涯で体験した最高のライヴはだれのコンサートだったのかと考えてみた。
日本でも色々見に行ったけれどそれほど心に残っていない。

 わたしが渡米後、アメリカで見た最も素晴らしいライヴはロサンジェルスのユニバーサル・アンフィシアターで妻と見たボズ・スキャッグスのコンサートだった。バックミュージシャンはあの「トト」のメンバーでアルバム「シルクディグリーズ」の曲を中心に演奏していた。みんな腕が良くタイトにも緩くも自由に聴衆を乗せていた。ボズのヴォーカルは抜群でレコードよりはるかにうまかった。野外なのに音が良くて驚いた。妻とふたりで大感激したものだった。残念ながらそれ以上のライヴは以降どこでも経験できなかった。

  そのなつかしのユニバーサル・アンフィシアターを検索してみるとなんとギブソン・アンフィシアター という名称になっていた。楽器メーカーのギブソンが命名権を獲得したようだ。ギブソン・アンフィシアター と呼ぶとなにかせっかくの思い出が褪せたように感ぜられる。これも時代の流れなのだろう。あの日、素晴らしいドラムを聴かせてくれたジェフ・ポーカロももう亡くなってしまったのは淋しい。合掌。
fumio


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