monologue
夜明けに向けて
 



  昔、The Troggsという札付きバンドがあった。ビートルズやローリングストーンズが出てきた頃に大活躍したロックグループで、猥褻であると烙印を押された Wild Thing を全米1位に送り込んで以来つぎつぎにヒット曲を連発したが I Can't Control Myself も放送禁止になった。なんか変だった。別に歌詞がそれほどエッチとも思えないしドアーズのジム・モリソンが捕まったように歌い方やパフォーマンスがいやらしかったのだろうか。オールデイズ番組でもかれらのヒット曲を耳にすることはあまりない。忘れ去られたのかと奇妙に思っていた。

   ところが1989年のアメリカ映画「メジャーリーグ」(Major League) で「X」というバンドがカバーした「Wild Thing」が印象的に使用されて以来「Wild Thing」が大リーグ全体のテーマソングのようになってしまった。
なにが起こるかわからないと思った。名曲はいつかどこかで甦るものらしい。知らない若者はあの曲は大リーグの応援歌のように思っていることだろう。まさか猥褻で放送禁止とは。時代が変われば人の心も変わる。何事もその時にはわからないものである。
fumio

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