GAMAの菜園&フォト日誌

SINCE JUNE 2005・・・菜園情報と写真で綴るGAMAの雑記帳

土壌分析と施肥設計

2018年09月03日 19時00分14秒 | 菜園ティスト日記
にんにく栽培予定圃場です。区画面積は1反歩(=10a=300坪)ですが、にんにくは左半分の5a(5畝)に
播種予定。それにしても反、畝(せ)、坪など日本古来の面積単位とメートル法の混在はちゃんと単位慣れ
していないと混乱しますね。1町歩=10反歩=100畝=3,000坪=1ヘクタール=100アール これが自在に変換
できないと、専門家や熟達農業者の話を聞いて頭に蓄積させるのが困難です。じゃ1アールは何坪?
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ここの土壌分析をしました。施肥設計項目は施肥しない余計な肥料名や含有要素はブランクにしました。
下段の施肥前の数値と改良後の数値(この圃場におけるにんにく栽培に適した施肥結果予測)が栽培
の成否を握る鍵になります。この辺りの圃場における農家さん達の共通意見は玉ネギやにんにく栽培
には向かない、または玉ネギやにんにく栽培は難しいという意見です。でも、隣接するガマ菜園での
12年間の栽培体験結果では、必ずしもそうでなく、波はあるものの、農家さん達がたまげるような
結果を何度も経験しています。 土壌分析の結果、EC値(電気伝導度=イオン濃度の総量)が栽培に
適する0.2~0.4ms/㎡を越え、0.69と高い数値になっています。0.8を上回ると濃度障害が出て、栽培
に適さなくなります。もしかすると、農家さんは、ここに牛糞堆肥などを投入して更にEC値を高めてしまい、
その結果、過剰摂取や摂取不良による肥料不足に弱い玉ネギやにんにくが生育不良だったのかもしれません。
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施肥する元肥はこれら4点です。基本的に有機配合肥料や微量要素、納豆菌などです。
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タキイとサカタの培土以外は今回にんにくを栽培する5aへ投入する4点の総量。従来自分が前職の農場
で投入した量より多めに感じました。それだけ、農家さんが我流で維持してきた結果と作物の適正が
乖離しているという事でしょう。窒素分を与え過ぎず、切らさずアルカリよりに振る事でイオン濃度
の影響を弱めようという設計になります。
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とは言いつつ、大きくは播種以降の天候が一番大事というところ。そこで農事気象予測ですが、2018年
の9月以降は高温旱魃傾向、秋の気配急速に強まるが作物の生育は良好とあります。ですが、9月下旬
から12月にかけては太陽黒点減少期で早冷型(初雪根雪早まる)、作物生育不良に転ずるとあるから
やはり播種遅れ、移植遅れ、防寒遅れは回避する必要があります。その後3月くらいまでは寒冷型では
ありますが生育は平年並みか平年よりやや良という見通しです。早く寒くなり、そのまま春にかけては
ゆっくり平年ペースに戻るといった感じですね。ちなみに、5-9月の予測は乾燥旱魃傾向、野菜・果樹の
生育は早まる。気象激変に要注意。稲作は順調だが肥切れに要注意となっていました。当たる当たらぬ
より、これらが起こり得る前提で備えておくことが農事気象予測を活用する上でのポイントです。
農事気象予測は自分が所属する植物対話農法学会で農事気象予測学会より提供されています。
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10 コメント

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Unknown (HAL_K)
2018-09-04 04:40:03
おはようございます HAL_Kです。

野菜作りも科学なんですね~
この肥料の量を見るとオイラなんてままごとに見えます。
なにせ師匠の見よう見真似だからなぁ(笑)
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Unknown (totchanefarm)
2018-09-04 07:38:03
> 農家さんが我流で維持してきた結果と作物の適正が乖離しているという事でしょう・・・

毎年毎年、決めた量の苦土石灰や化成肥料などの投入で、当方の畑の土の中は滅茶苦茶な状態になっていることは、容易に想像できます。水田だと、湛水で、EC値を大きくしている過剰なイオン成分がリセットされてしまいますが・・・。
土壌分析は、その状態を知って改善するための有効な手段となるでしょうが、慣行の農作業から脱却するには若さが足りません。
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Unknown (Heyモー)
2018-09-04 08:36:01
おはようございます! Heyモーです
土壌分析の結果も確認され 元肥料も準備され
美味しいニンニクの収穫目指して いよいよですね
ほんとうにワクワクしますね!!
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おはようございます♪ (テル)
2018-09-04 09:44:58
本格的農業だと、家庭菜園と違って色々と大変ですね!
頭痛がしそうです。。。w
今年の秋冬は、そんな気候になるのでしょうね?!
とにかく、災害が無いことが一番です!
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Unknown (甘姫です~)
2018-09-04 18:22:55
ガマさん今晩は~♪

わぁ~どれも見た事のないものばかり^
ガマさんは高級肥料を使われてるのでしょうね~

甘姫はお安い発酵鶏糞が多いです~が、殆ど肥料なし~
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HAL_Kさん (ガマ)
2018-09-04 19:48:07
施肥設計は前作と次作の作物によって当然変わりますし、
作付面積によって量も変わります。その計算方法までは
自分も分かりません。大よその部分は分かりますが。
素人が一番気をつけるべきは、窒素の過剰投与でしょうね。
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totchanefarmさん (ガマ)
2018-09-04 19:59:48
土壌分析結果に基づいて理想に近い施肥設計をしても、
必ずしも硝酸態窒素濃度が低い作物になるとは限らず、
例えばトマトなどは水分が多いと、水分と一緒に窒素を
集中して吸ってしまって疫病に弱い樹体になってしまい
ます。4大ホルモンの一つのジベレリンが活性してしまう
ためですが、かと言って窒素をどのレベルに抑えたら適正
になるかの判断は何年も経験を積まないと分からない
ように思いますね。私なんぞはその点ではど素人に
なってしまいます。机上でいくら秀才がPCを駆使して
計算しても、そんな理屈は全く知らない農家の人
がよりよい結果を出したりするのはそのあたりなんでしょうね。
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Heyモーさん (ガマ)
2018-09-04 20:02:33
現段階では収支がどうなるとかは無視できる実験みたいな
作付なので期待感も危機感もフラットなままです。^^
でも、どういう結果になるかはとても興味がありますね。
特に、この辺りではにんにくと玉ネギは難しいというのが
定説ですから。
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テルさん (ガマ)
2018-09-04 20:06:21
農事気象予測は当たる当たらないは置いといて、その
ような現象が起こるかもしれない、それなら今打つ手は
何かを考えて実効に移す事が大事な点ですね。
商売だと、例えば予測の通りなら一般的に不作になる
から、先手必勝で早く出荷し利益を上げるとか、世間
の不作時に良品を繰り出して利益を上げるなど、作戦
に活用することに意味があります。
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甘姫さん (ガマ)
2018-09-04 20:13:03
安い発酵鶏糞ですが、完熟なら問題ありませんが
気をつけないと未発酵のものを使ってしまってアンモニア
ガスが地中で出てしまうと大変です。そこだけは気をつける
方がいいでしょうね。けっこう多いみたいですから。

ほうれん草を育てて、甘さよりえぐみが気になるようなら
窒素が多過ぎなので次回はPK化成(窒素成分の
少ない化成肥料)だけにしてみるとか工夫すると
いい結果になるかもしれません。売り物ではないですから
それくらいの感じで十分だと思います。
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