「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

物語の名人 …… 子どものBPD (2)

2009年03月17日 20時17分57秒 | 僕と「ジャン=クリストフ」
 
(前の日記からの続き)

 BPDの子どもの中には、 “物語の名人” と言える子がいます。

 話を作り上げ、 まるで真実のように 見事に物語るのです。

 「意図的な嘘」 と呼ばれますが、 それは 次のような理由によります。

 難を逃れるため, 社会的に受け入れられるため,

 復讐するため, 関心を得るためなどです。

 「恩赦を与えるやり方」 を うまく利用することができます。

 まず 嘘がどのようなトラブルを 引き起こすか、 よく話し合います。

 そして 嘘をついても、

 それを正直に打ち明けたら 怒らないと約束します。

 そうするうちに、 嘘をついてから それを告白するまでの期間が、

 だんだん短くなるといいます。

 その後、 嘘を付いている最中に 話を止め、

 その場で嘘を認めて、 話をやり直すようになり、

 やがて 全く嘘をつかなくなるということです。

 BPDの子の中には、 空想と現実の区別が できていない場合もあり、

 自分の話していることが 真実だと確信していることがあります。

 一方、 自分の話が 事実でないと理解していながら、

 話に封じ込められて 後戻りできなくなっていることもあるようです。

〔 「BPDをもつ子どもの 親へのアドバイス」
  ランディ・クリーガー (星和書店) 〕 より

(次の記事に続く)
 
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