「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「おくりびと」 (二度観)

2009年03月11日 23時42分43秒 | 映画
 
 今日、 新宿ピカデリーで 「おくりびと 」 を観てきました。

( メンバーズカードのポイントで。  (^^;) )

 僕は若いとき以降、 同じ映画を 劇場で2度観るのは 本当に久方ぶりです。

 平日の昼でしたが、 ほぼ満席でした。

 今回は 脚本の完璧さに唸りました。

 正にオスカーに値する シナリオです。

 様々な死のエピソードが、 テーマに合わせて 見事に構成されています。

 まず最初は、 目を背けたくなるような死で、

 この仕事の大変さを 見せつけられます。

 次に、 死を美しい旅立ちに変える 納棺師の貴重な技を 見せてくれます。

 一方、 妻たちの偏見や誤解, 死によるいざこざで、 主人公は先行き不安。

 その間に、 ユーモラスな死などを挿入し、

 死が自然なものとして 観る者の心に染み渡ります。

 突然の 共通の知り合いの 死によって、

 納棺師の 厳かさや優しさが伝わり、 誤解は解けていきます。

 そして、 父の死で 感動を誘うラストへ 向かうわけです。

 石文 (いしぶみ) などの小道具も 実に巧みに効いています。

 エピソードの 大波小波のリズムも秀逸。

 また、 いつも銭湯で 顔を合わせるおじさんの、

 職業が分かる瞬間も 絶妙です。

 1回目に観たときより 大分泣けました。

( 僕は以前は ドラマ性で感動していましたが、

 近頃はシーン (映像) を観ただけで 涙が出てくることがあります。

 音楽を聴いたり ダンス (舞踏) を観たときの 感動と共通します。 )

 人の死を送る映画が、 日本が世界に誇れる 作品の誕生となりました。
 
コメント
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