(前の記事からの続き)
BPDの子どもの親は、
過度に操作されているように 感じることがあります。
BPDの子は 欲しいものを手に入れるために、
直截的で 幼稚な方法を用いるのです。
彼らは感情のレベルが 非常に激しいので、
欲求のひとつひとつが 死活問題になります。
親が求めに応じて それに折れると、
同じことが 繰り返されるようになってしまいます。
それを ペットの犬の話に 例えています。
お客さんが来ると 犬が激しく吠えかかるので、
主人は 犬におやつを与えて 静かにさせるようにしました。
すると犬は、 誰が来ても 必ず吠えて
おやつを期待するように なってしまいました。
このような報酬システムが できあがってしまったら、
一切の例外を認めず、 報酬を与えることを やめなければなりません。
もし 10人目のお客さんのときに、
飼い主が根負けして おやつを与えたら、
それは犬に、 報酬を得るためには 吠えるのを10回繰り返せばよいと
教えているのと同じです。
今や事態は 10倍悪くなってしまったのです。
子どもが素直に、 人を操作することなく、
自分のニーズを きちんと伝えられるよう、 励ましてやることが必要です。
〔 「BPDをもつ子どもの 親へのアドバイス」
ランディ・クリーガー (星和書店) 〕 より
(次の記事に続く)