妥当と思われる罪責感の大半は、 意図しなかった害への罪責感です。
それを認識すれば、 度を越さずに、
適切な補償 (償い) で 罪責感を和らげられるでしょう。
もしBPが子供のとき、
あなたが 「泣くのはやめなさい」 などと言ったとしたら、
BPは 自分の感情が間違っていると 感じてしまったかもしれません。
あなたがしたことと、 あなたが意図していた結果と、 意図されていなかった結果を、
具体的に考えてください。
罪責感を仕分けするために、 違いを理解するのが重要です。
意図していなかった結果に対する 罪責感に圧倒されずに、 償うことが可能になるか、
妥当でない補償を回避できるでしょう。
あなたは、 子供が感情調整できなくなる結末や、
泣くことは悪いという 信念を教え込むことを 意図していません。
妥当な罪責感を 引き起こした行動がはっきりしたら、 補償をしましょう。
あなたのしたことと その結果に対して、 謝罪することが必要です。
昔の行動については、 できるのは謝罪だけ という場合が多いでしょう。
そして、 BPに あなたの補償に対して 自由に反応させましょう。
弁証法的行動療法ではこれを、 「結果を潔く受容する」 といいます。
BPは激怒するかもしれませんが、 あなたは 自分のできることを全てしたことで、
罪責感を減らせるでしょう。
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
(星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
[星和書店の許可のうえ掲載]