BP (BPDの人) を大切に思い、 相次いで危機に対処してきて、
絶望を感じているときに、 別の感情が背景に潜んで 蓄積することがあります。
それは罪責感, 恐怖, 絶望です。
罪責感は、 自分の倫理観や価値観に 反することをしたときに 経験する感情です。
罪責感は、 与えてしまった害への 補償 (謝ったり償ったりする) を
したい気持ちを起こさせます。
○ 検証されていない罪責感の落とし穴
BPはしばしば 制御不能の罪責感を持っています。
あらゆることに罪責感を持ち、
自分がそれらの原因だと 信じてしまうか --大半がこれです--、
あるいは 人に与えた苦痛を理解せず、 ほとんど何の罪責感を持っていないか、
どちらかです。
セラピーでは、 罪責感を理解させ、 自己嫌悪と自己非承認を減らすのです。
non-BP (BPと接する人) にも 罪責感は蔓延しています。
主に検証されないままであることが多く、 有害になり得ます。
あなたが罪責感を抱いたときには、 自動的に補償をしようとするかもしれません。
罪責感が即座に 恥を感じさせるのであれば、 あなたは罪責感を覆い隠そうとして、
何の穴埋めもせずに 先に進もうとするかもしれません。
罪責感には、 妥当なものと妥当ではないものがあり、 検証が必要です。
もし妥当でないのに 妥当なように振る舞うと、
役に立たない補償をしてしまうかもしれません。
罪責感が妥当なのに 補償をしなければ、
BPとの交流を ポジティブに変えるチャンスを 逃しているかもしれません。
妥当な罪責感は、 倫理観に反する行動をしたときに 生じるものです。
妥当でない罪責感は、
根拠のない罪責感 -- 倫理に反していないのに 感じる罪責感です。
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
(星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
[星和書店の許可のうえ掲載]