BP (BPDの人) は 次々に危機を経験することと、
全く感情を持たないことの間を 行ったり来たりしているようです。
感情の多弁とも言える表現は、
BPにとって 感情がどれほど圧倒的かを 表わしています。
BPは 重大な喪失を経験してきています。
喪失が起きていないときでも、 それを予期するようになることがあります。
そのため 自分が批判, 疎外されていると感じると、 喪失感を抱きかねないのです。
喪失が現実でも空想でも、 BPは とてもネガティブに反応します。
喪失が蓄積するにつれて、 「人生は悲しみで満ちている」 となっていきます。
蓄積された喪失は、 ふたつの異なる影響を 持つことがあります。
1. 喪失に敏感になる。
ネガティブな感情的リアクションを 何度も経験すると、
通常 それを誘発することに敏感になり、 喪失に強く反応します。
BPは喪失から回復しないかもしれません。
2. 喪失の処理をやめる。
あまりにも悲しみに圧倒されてしまい、
喪失に対する 感情的リアクションがなくなってしまいます。
感情の経験を回避するのではなく、 喪失を処理するのをやめてしまうのです。
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
(星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
[星和書店の許可のうえ掲載]