これから何年生きるかわからないが、人生の真昼は過ぎただろう。だからこそ、Queenの"The Show Must Go On"が沁みる齢になった。
CDのスコアにある訳詞が今いち気に入らないので自己流に意訳してみた。
☆★☆★
【The Show Must Go On】
Empty spaces--what are we living for?
Abondoned places--I guess we know the score
On and on, does anybody know what we are looking for?
Another hero, another mindless crimes
Behind the curtain, in the pantomime
Hold the line, does anybody want to take it anymore
The show must go on,
The show must go on,
Inside my heart is breaking
My make-up may be flaking
But my smile still stays on
【ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン(幕は下ろせない)】
空っぽの座席――何のために生きているのか
見限られた舞台――失敗の苦い味がする
それでも幕は開く、何のため続けているのか
再びの主人公、また浅はかな罪
無言劇の舞台裏で思う
台詞を止めろ、まだ見たい奴がいるのか
ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン(幕は下ろせない)
ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン(幕は下ろせない)
心は千々に砕けているのに
化粧ははげていってるのに
役者笑いが顔に貼り付いてる
☆★☆★
かなーり意訳しているので外しているかも知れないが、レオンカバッロの短いオペラ『道化師』のアリア「衣装を付けろ」を意識して訳してみた。
リアルタイムでは聞いていなかったが(フレディ・マーキュリーとモンセラット・カバリエがバルセロナ五輪のためにつくったアルバム『バルセロナ』まで聴いていたのに、なぜ……汗)、フレディ・マーキュリーの遺作といっていい作品、聴く度に切なくなる。病で身体がぼろぼろになっても歌い続ける天才的なボーカルの生き様死に様がこの歌に重なる。
☆★☆★
そして、愛妻が役者仲間に浮気していることに気づいていながら舞台で道化役を演じなければならないカニオの「衣装を着けろ」@『道化師』レオンカバッロ。
【衣装を着けろ】(大意)
衣装を着けろ 化粧しろ お前は役者なんだから
観客は笑いに来てるのだから
アルレッキーノ(劇中劇の間男の名前)がコロンビーナ(劇中劇のカニオの役の、奥さん役の名前)と一緒になってしまったら
観客は大喜び
自分の惨めさを笑ってしまえ さあ
このアリアを歌った主人公の道化師カニオは、若く二枚目な男に愛妻を奪われ(と信じ)、打ちのめされた現実の自分をさて置き、観客を笑わる道化師を演じなければならない自分を嘲笑いつつ、涙する。そして、舞台の上でコロンビーナを演じる妻を殺し、幕は下りる。
☆★☆★
ストーリーは全然違うのだけど、『ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン』を聴いた時にすぐにこのアリアを思い浮かべた。役者の実生活や本心、特に苦悩や挫折にくじける心もちなどに関係なく、舞台ではきらびやかな主人公や人に笑われる道化師を演じなければならない悲哀。
そして、特に"The Show Must Go On"の場合には、余命いくばくもないと知ったフレディ・マーキュリーが、この曲を実質的な遺作と選んだ、その凄絶さ。
人生の真昼を過ぎて夕方や夜を現実的に思い浮かべられる齢になっているからこそ、こういう曲が心を打つ。
☆★☆★
9/22 何度目かの訳詞への手入れ。
CDのスコアにある訳詞が今いち気に入らないので自己流に意訳してみた。
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【The Show Must Go On】
Empty spaces--what are we living for?
Abondoned places--I guess we know the score
On and on, does anybody know what we are looking for?
Another hero, another mindless crimes
Behind the curtain, in the pantomime
Hold the line, does anybody want to take it anymore
The show must go on,
The show must go on,
Inside my heart is breaking
My make-up may be flaking
But my smile still stays on
【ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン(幕は下ろせない)】
空っぽの座席――何のために生きているのか
見限られた舞台――失敗の苦い味がする
それでも幕は開く、何のため続けているのか
再びの主人公、また浅はかな罪
無言劇の舞台裏で思う
台詞を止めろ、まだ見たい奴がいるのか
ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン(幕は下ろせない)
ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン(幕は下ろせない)
心は千々に砕けているのに
化粧ははげていってるのに
役者笑いが顔に貼り付いてる
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かなーり意訳しているので外しているかも知れないが、レオンカバッロの短いオペラ『道化師』のアリア「衣装を付けろ」を意識して訳してみた。
リアルタイムでは聞いていなかったが(フレディ・マーキュリーとモンセラット・カバリエがバルセロナ五輪のためにつくったアルバム『バルセロナ』まで聴いていたのに、なぜ……汗)、フレディ・マーキュリーの遺作といっていい作品、聴く度に切なくなる。病で身体がぼろぼろになっても歌い続ける天才的なボーカルの生き様死に様がこの歌に重なる。
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そして、愛妻が役者仲間に浮気していることに気づいていながら舞台で道化役を演じなければならないカニオの「衣装を着けろ」@『道化師』レオンカバッロ。
【衣装を着けろ】(大意)
衣装を着けろ 化粧しろ お前は役者なんだから
観客は笑いに来てるのだから
アルレッキーノ(劇中劇の間男の名前)がコロンビーナ(劇中劇のカニオの役の、奥さん役の名前)と一緒になってしまったら
観客は大喜び
自分の惨めさを笑ってしまえ さあ
このアリアを歌った主人公の道化師カニオは、若く二枚目な男に愛妻を奪われ(と信じ)、打ちのめされた現実の自分をさて置き、観客を笑わる道化師を演じなければならない自分を嘲笑いつつ、涙する。そして、舞台の上でコロンビーナを演じる妻を殺し、幕は下りる。
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ストーリーは全然違うのだけど、『ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン』を聴いた時にすぐにこのアリアを思い浮かべた。役者の実生活や本心、特に苦悩や挫折にくじける心もちなどに関係なく、舞台ではきらびやかな主人公や人に笑われる道化師を演じなければならない悲哀。
そして、特に"The Show Must Go On"の場合には、余命いくばくもないと知ったフレディ・マーキュリーが、この曲を実質的な遺作と選んだ、その凄絶さ。
人生の真昼を過ぎて夕方や夜を現実的に思い浮かべられる齢になっているからこそ、こういう曲が心を打つ。
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9/22 何度目かの訳詞への手入れ。