切り口としては面白いと思ったんだけど、つっこみ不足な感じ。
冒頭のまとめにあるように、うるさいクレーマーとなって企業を悩ます反面、金持ち、知恵持ち、時間持ちの「3M」のこの世代はマーケットとして有望、という話を、いくつかのエピソードを紹介していて(それも高齢者対応との違いがいまひとつはっきりしない)、以上終わり。
週刊誌で2,3チームで分担するとしても記事をまとめる時間が足りないんだろうけど、たとえば10年後に70代になって、団塊ジュニアも40台になったときどうなるか、とか本当に団塊の世代全員が3M、特に経済的に余裕があるのかとか、その辺の分析があれば面白かったと思います。
それでもなるほどと思ったのが、団塊世代の特徴
自分は自分のことを客観しできていると考えている。
自分の知識と経験を生かした「改善提案」を好む。
世代でくくると反発する一方、同世代が気になる。
まあ、高度成長以後に育った世代は多かれ少なかれこういう特徴を持っているのかもしれませんが。
同時に特集「執行役員の失効」(AERAか・・・)
上場企業で廃止が相次いでいる、その原因として意思決定の迅速化につながらない、特に守りの局面に弱いなどの理由だそうです。
でも、多くの企業が形式上執行と経営の分離をしているとは言うものの、多くの企業は「従業員部長-執行役員-取締役」というヒエラルキーのもとに体のいいポスト対策になっているように思うので、何を今さら、という感じではあります。
ここも議決権行使機関や公開会社法などの社外取締役の要件をめぐる議論-会社関係者でないと実情が分からない-などと組み合わせると(←つまり、社内関係者ばかりだと重層化する意味がないんじゃないかというつっこみにどう答えるのか)議論が深まったのではないかと思います。
それとも団塊の世代特集と組み合わせて、団塊世代が経営権を手放さずに住むように執行役員という「中二階」を作って下の世代のガス抜きをした、とかいう仮説を検証するとか。