同じ日経ビジネスならこちらのほうが重要なのでは。
「国債が「サブプライム化」する」
(ただ、Financial Timesの記事の翻訳のところが少し残念)
だが、この国債という”安全資産”への逃避自体が、新たな危機を生み出してはいないだろうか。
英米に限らず多くの国々で、政府債務は過去何世紀を振り返っても平時としては、過去に例がないほどの高水準に達している。財政赤字は西側世界全体で膨れ上がっている。さらにこうした赤字を食い止めようとする政府の真剣味も疑わしい。国債利回りが現在極めて低水準にあり、政治家が政治改推進へのプレッシャーをあまり感じていないことも大きな原因だ。
これはかならずしも全面的なデフォルト(債務不履行)が間近に迫っているということではない。デフォルトの可能性はきわめて低い。とはいえ一部の国が、今後数年のうちにインフレを煽ることによって自国通貨を切り下げ、国債の価値を劣化させるであろうことは容易に想像できる。
それ以上に想像できるのは、国債の利回りが急騰し、それに伴って国債価格が急落する事態だ。特に各国の中央銀行が量的緩和政策をやめた時、それが起こる可能性が高い。
それに加えて、ユーロに通貨統合して経済や財政が悪化しても通貨を切り下げることもできない旧東欧系などの経済力の弱い国はどうなるのでしょうか。
さらに笑えない話も
オーストラリアのシドニーでは、一部の銀行がバーゼル銀行監督委員会での自己資本規制を巡る議論に不満を漏らしている。
皮肉なことに、オーストラリアは政府債務が低水準という極めて稀な立場にあるために、地元の銀行がG20の定める新たな自己資本の基準を満たすのに必要な国債の確保に苦労するのではないか、と懸念しているためだ。
日銀は出口戦略はまだまだ先、と言ってますが、出口が見えると殺到して・・・ということが起こりそうですね。