小惑星探査衛星「はやぶさ」。僕も遅ればせながら知ったのですが、相当熱いです。
7年にわたるミッションの締めくくりとして13日に小惑星のサンプルを採取したカプセルを地球に投下し、自らは大気圏で燃え尽きるというところもあっぱれです。
7年間のミッションは公式サイトの下のほうにある「はやぶさの旅」にまとめてあります。
7年間はやぶさを見守り続けてきた(そして開発当初からではおそらく優に10年以上でしょう)スタッフたちの思いとけなげにがんばるはやぶさの様子に夜更かし要注意。
そしてミッションの終盤の様子は
今週のはやぶさ君
今週も、はやぶさ君はイオンエンジンを使った軌道の微調整をきっちりやってのけました。小惑星イトカワまで往復する、はやぶさ君の長旅を支え続けたイオンエンジンは7年間にわたる堅実な勤めを終えました。イオンエンジン担当のスタッフは、万感の思いでしょう。
その「万感の思い」
2010/06/10 00:32 JST: 「はやぶさ」u10イオンエンジン 往路・復路運転完了
はやぶさのμ10イオンエンジンは、その生みの親であり、豪州で待つ國中先生の方へ、忠犬の如く一直線に駆けてゆきました。システムの累積運転時間:4万時間は世界一です。いや、そんなことに関係なく『我らのイオンエンジンは世界一のエンジンだ!』と今なら胸を張って言えそうです。
皆さん,μ10イオンエンジンは立派に役目を果たしました。メインエンジンの枠を超えて「はやぶさ」の失われた機能をサポートしきった我らのエンジンを誇らしく思います。万感の想いで運転終了のシール(五角形※2)を運用室の窓に貼りました。
はやぶさのミッションは世界に誇れる画期的なもので、つくばエキスポセンターなどで上映されている映画「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」のサイトによるとその「画期的」度合いはこれほどすごい
第1は、電気推進(イオンエンジン)
通常、ロケットは火薬や燃料を燃焼させ、その反動で進む。パワーは絶大だが、燃焼できる時間は数分間と短く、いったん軌道を決めたら、変更は困難である。また、パワーに耐えられる強靱な船体が必要である。一方で、電気推進は、電気の力でガスを噴出する。パワーは小さいが、長時間エンジンを稼働させることができる。実際「はやぶさ」は、数万時間というエンジン稼働を記録し、いまも更新中である。
第2は、全自動制御
はるか数千万キロメートル彼方では、指令が届くのに数分かかる。着陸は探査機が自ら考え、判断することが求められる。
第3は、小惑星の精密探査
これの結果は、世界的な科学雑誌サイエンスを一冊特集にするほどの成果をあげた。
第4は、小惑星の着陸と離陸
着陸は、米国のニア・シューメイカー探査機に先を越されたが、離陸は史上初であり、これを成功させている。
第5は、小惑星サンプルの採取
第6は、地球に帰還し、大気圏にカプセルを投入、サンプルを無事回収すること
以上のうち、ひとつでもなしえれば、前人未踏である。しかも、はやぶさはすでに、1~4までを成功させている。ここまでで、100点満点の250点を獲得といっていい。5,6がなされればさらに成果があがる。
(得点の内訳(^^は公式サイト参照)
13日は管制室のライブ中継もあるようですがhttp://www.isas.jaxa.jp/j/topics/topics/2010/hayabusa_ev.shtml
涙なしには見られないかも。