日々のあれこれ

現在は仕事に関わること以外の日々の「あれこれ」を綴っております♪
ここ数年は 主に楽器演奏🎹🎻🎸と読書📚

お客様の声

2008-01-22 11:42:30 | Weblog

豆腐屋ジョニーに大笑いした私と岸辺さんだったが、 この日は これで終わりではなかった・・・

仕事を終え、休憩室へ向かう途中、私の目はお客様専用出入り口の近くにある 掲示板に釘付けになったのである!

私が見入っていると、岸辺さんも声を出して、読み始めた。

「何なに?70代女性。広告の品が何処に出してあるか分からず、店員に聞くと、 なんと、定番商品が置いてある場所へ連れて行かれました!ブルーキャベツ(仮名のスーパー)では、広告の品は分かる所に積み上げてあります!社員の教育を徹底してください!」

最初は目が点になり、 次に言葉を一瞬、失い、 そして、最後は笑い出してしまった私・・・。

当店でも広告の品は、売り場中央に積んである。

一人 何個限り!が多く、いくら積んであっても売れれば当然無くなる。

完売と知っていれば、まっすぐ定番が置いてある場所へ御案内する。

或は、聞かれた場所が特設コーナーよりは、定番の方が近ければ、 そちらへ真っ直ぐご案内している。

そういう訳で、これまで、いったい何人のお客様を定番商品が置かれてある場所へ ご案内しただろうか。

数えきれぬほどである。

断っておくが、これまで紹介してきたように、 9割のお客様は、 「お忙しいところ、すみませんが・・・」

「ちょっと、お聞きしても、よろしいですか?」

と、声を掛けてから、場所を聞く方が圧倒的だ。

ご案内した後は、

「忙しいのに、手を止めさせて、ごめんね。ありがとう」

「どうも、ありがとう、ございます」

「すみませんねえ」

などなど、こちらが逆に恐縮してしまう程、腰が低いお客様ばかりなのだ。

まれに、案内しても、ブスッとして無言だったり、

「これ、返しといて!」

と、こともあろうに 荷物を抱え、小走りの私を呼びとめ、 カートを押し付ける30代女もいた。

これには、私だけじゃなく、周囲にいたお客様も仰天した様子で、女の顔を眺めていた。

しかし、本人は、一向に気にすることなく、それどころか周囲の空気も読めず、自分で返そうと、思い直すどころか、 更に、私に

「返しておいて!」

と、命令した。 カート置き場は、私が居る場所からは遥か彼方である。

しかも、私が今、向かおうとしている場所からは逆方向・・・。

ここが、

「お客様は神様です!」

の日本でなければ、

「足が不自由な高齢者でもないのに、自分で返して来い!

と、叫ぶところだ。

私は客の召使か

さすがに私もムッときて、無言でカートを返してきたのであった。

繰り返すが、これはわずか一割程度の常識はずれの客であって、 何処の世界にも非常識な人間が存在するのが世の常だ。

そういう訳であるからして、 このような お客様の声が舞い込むのも理解は出来る。

私も岸辺さんも、読み終えて すぐにはコメントの仕様がなかったが、 まず私が口を開いた。

「私ですよ、定番へ案内したの。でも、ほとんどのお客様は、 忙しいのに すみません、とか、ありがとうって笑顔で言ってくれますけどね」

「私も、何度も定番へ案内したよ!いつも置いてある商品が安くなる方がいいと思うけどね・・・」

私は岸辺さんに、あるお客様とのエピソードを話した。

「いつだったか、特設コーナーには一つも商品が残ってなくて、もしかしたら定番の方にまだ あるかもしれませんから・・・ってご案内したんですよ。そしたら、それが最後の一つで・・・。 おじさん、大喜びで、わざわざ奥様まで呼びに行って、このお嬢さんのお陰で最後の一つが買えたんだ、と言ってくれましたよ! わざわざ来店して、なかったらがっかりですもんね、良かったですね!って言ったら、ほんとにありがとう!って笑顔でした・・・

私の話をうん、うんと聞いていた岸辺さんは、しみじみ言った。

「ほんとにねえ。全く同じことをしても、人によって、受け取り方は様々よね。お尋ねして、放ったらかされたっていうなら、怒るだろうけど、ちゃんと案内してもらってるんだから・・・。 一言、ありがとうって言う方が、気持ちいいだろうにね。 この お客様の声に「お答え」した南副店長も、笑ってたかも・・・?」

これに、まじめに答えなければならなかった副店長も、大変だ。

社員教育をしろ!とまで、書かれてあるのだから。

日本では、何でも上司が悪い!となる。

私も、しみじみ言った。

「こういう事を書く人は、きっと心が貧しいんですよ。 人に対しても、物事に対しても、感謝するって心が全くなくて、いつも文句ばかり言ってるんじゃないですか?かわいそうな人・・・」

私は岸辺さんに、こういいながら、ふと、買い物から帰宅して、 ぷりぷり怒り、これを書いている70代の女性を想像した。

すると、自然と笑いがこみ上げてきて、

「ぎゃははははーっ

大笑いしてしまった

同じく岸辺さんも、最後は笑い出したのである。

だって・・・ねえ。 こんなことで、本気で怒る人には、心の平穏なんて訪れないわよね。

二人で大笑いしている時、ふと、南副店長の姿が目に入り、我に返った。

「あっ、しまった!こんな出入り口で、しかも お客さんが多い時間帯に、掲示板の前で大ウケしてたら、目立ちますよね」

「うん、夕方6時に店員二人が笑い転げてたって、また、クレームになるかも」

と、岸辺さん。

「特に、これ書いた人が、もし私達を見てたとしたら・・・相当、怒るでしょうね!あそこの店員は、お客様の声を真摯に受け留めず、こともあろうか、掲示板を読みながら、ケラケラ笑い転げてたって・・・」

「・・・

Comments (8)
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