汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの唄 夕日

2010年06月19日 | 歌詞
失くしたものを 背負いながら
涙に暮れた夕日の切ない慟哭
揺れる灯に想いを 寄せても
枯れる季節の儚さには敵わない

倒木の影に潜り込んだ
粗暴な夢を持った少年は
縦割りの世界に 犇いている憂鬱を
一人で溜め込んでいる

明かした筈の 夢の話は
刹那に感じた朝日の切ない衝動
擦れる心の葛藤に 泣いても
火照る身体の枯渇には敵わない

警鐘の鳴る今の世界に
躊躇いがちに放した泡沫は
歓びに餓えた 心が映し出す孤独を
確かに感じている
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みやすけの詩 赤

2010年06月18日 | 初期中期の詩
何かが絡みついてくるのを感じる
時代の波風を、肌で感じながら
凶作で喘ぐ農民の汗が、地表へと滴る

高温処理を施された、水道水
割れた地層からの血の放出
愛おしい狂気に呑み込まれ、最果てには情緒に隷属する
そうした絶え間なく愛してきた女を思い出しながら
心はあらゆる霊魂の叫びさえも超越する

調合された塩と砂糖を鍋に入れて
煮えたぎったところで愛する者の口へ流し込む
恍惚感と目まいが、この空に涙の雨を降らす

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みやすけの詩 現実

2010年06月18日 | 初期中期の詩
空を見上げるから、悲しくなる
毒々しい汚物に集るハエの執着に、重なる心の病
疫病がこの空間を汚染していく、革命前夜の緊張感
皺枯れた声を精一杯振り絞り、爪弾かれた変革と血の鼓動
松明に照らされた壁画は、その閉じた美しさの中で更に壮麗になっていく
湖の静けさに心を奪われて、その手で絞殺した兎の亡骸
何かが後ろで囁きかけてくる
恩着せがましい言動に見え隠れする、淋しげな泣き声と、その涙

大気の循環は、その煙を何処へと流して行くのか
追い込まれた小動物が小刻みに震えている
そして向けられた牙に勇敢に立ち向かおうと流した血の重み
美の執着に翻弄され、自我を見失い彷徨うのは旅人の憂い
成熟した果実を頬張る快楽は、更なる逡巡の幕開けとなる

経験不足が、そうした胃痛を起こさせる
吐き出された吐しゃ物の臭いは、たちまちこの世界を巻き込んでいくのだろう
少女の円らな瞳に映る、啓蒙主義
内容のない物語に隷属する定め
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みやすけの唄 偽りの詩

2010年06月16日 | 歌詞
あなたと交わした 言葉の数々を
小波に揺れる 僅かな想い出の中で反芻する
戸惑いの中で暮れ行く 夕日に背を向けた
小鳥はその鳴き声を宙へと向けた

飛行機雲に映る 哀しみは
冴えない町の情景に 小さな風波を立てる
愛に飢えた 子供の小さな掌に
降る雪の儚さは 混沌とした情緒の黄昏


あなたと交わした 行いの数々を
荒波に揺れる 確かな旋律の中で反芻する
道楽に暮れた未来の 寂寞に堪える
小鳥はその鳴き声を明日へと向けた

鰯雲に映える 淋しさは
揺れる鼓動の強かさに 切ない愛の唄を贈る
愛に綻ぶ 子供の朗らかな顔に
滴る水の冷たさは 整頓された情緒の蠱惑

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みやすけの唄 花

2010年06月15日 | 歌詞
慰めの言葉に 心は乱れ
絶え間ない程に汚れた欠片達が
夢幻に染まる 現実の狭間で 波に揺れ流れて行く
誇れば誇る程に 溢れる涙は
心の傷跡に 強固なかさぶたを作り出す

花は季節の 綻びを紡ぎ出し
途方に暮れる 旅人の淋しさを潤して行く
雨に濡れる 無情な恋の帳
君と交わってきた 無数の夢想達が
時雨の強かさの中で 木霊し続ける


戸惑いの情緒に 花咲き誇る
力の止めど無い放埓な色彩よ
涙に染まる 蠱惑の花弁に 映える心境の滑稽さ
頼れば頼る程に 枯れ行く涙は
あの時の痕跡に 燦然とした光を灯す

花は哀愁の 償いを導き出し
途方に暮れる あなたの頬に涙の跡を残す
風に吹かれる 無情な愛の凋落
君と感じてきた 無数の憩いの時が
春雨の儚さの中で 木霊し続ける      

例えこの世で辛辣な未練に伏してしまっても
木漏れ日に揺れる魂の旋律は消える事の無い
花の快活さで私の心を癒 偽りの詩
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みやすけの詩 心

2010年06月15日 | 初期中期の詩
切り裂かれた腕の中からは、おびただしい量の血が溢れだした
夕暮れは、そのなよやかさの中に一途な希望をちらつかせる
ブラックホールに吸い込まれて行く巨星の哀しみの様に
向こう岸へ辿り着いた船に積まれていた死体の数々を
また空へと葬り去った

蒸留される液体は、不遜な何かを包括している
涙腺から溢れ出したのは、涙とは違うにがりの様に濃厚な何かである
雪の結晶は、その冷たさの中に漠然とした温かさを滲ませている
時が暮れ行く日常の中で、新たな宝石となっていく
その煌びやかな光の中で、育まれて行く生命の源は
幾時代も駆け巡る、宿命の呪縛を呈している

生成も消滅も繰り返された
焔に群がる蛾の群れは、その眼に本当の美しさを見つめている
燃え上がる身体に閃光が走る
アルタイルを見上げる一人の少年は、その手で喉を切っ裂いた
おどろおどろしいと感じるのは、ただ単に臆病な心がそうさせるだけ
真実とは、何かしらの残虐性を秘めているものだ
その深部に触れた者は、忽ち歓びに咽いでしまうだろう
それが真実という虚構を信じることであり、そして愛するという事であるから
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みやすけの散文詩 現状

2010年06月14日 | 散文詩
 歓びも絶望も一まとめにして、つつがなく生きて行く思考の矛先を詮索すれば、途方も無い道のりの向こう側に、けたたましい叫び声が聞こえてくる。ろくろを回すその掌には、何ものかを惑わす、こわくの眼差しが向けられている。竜巻に吹き飛ばされた死体の悲惨な様相は、この世界では言語の中枢の様に、その絢爛たる宿命のたなびきを感じずにはいられない。食道がんに侵されて、希望も絶望も汲みつくした人間に卑劣さ。轟然と立ちはだかるのは、云われも無い母親の漫然とした微笑みである。偽りの感情に流されては、その傷ついた指先を、血に濡れた川にそっと浸してみた。
 喉を通り過ぎる液体は、その滑らかな感触とは裏腹に、毒々しい何かの魂を秘めている。刹那に感じたのは、所謂、一種の快楽である。シチリア島の山の頂上には、今も偶像が立てられているのか。混沌とした乱数表に描かれた規則の呪縛に、惑わされる民衆の、餅に描いた様な希望と、切望。馬が自身の身を引き裂く事に躍起になっている様に、人間もまた、同じ種族を共にする、同胞を皆殺しにする。
 液体窒素の温度は、それ程冷たくはない。勇ましい男の背中に滴る汗に比べれば、それは、太陽の様に熱い温度のあるものの様だ。二次関数の曲線は、何処まで曲線なのか。真実に露呈した炎症を鎮めるために、立ちあがった少女のいたいけな心情と、根性。そこには、しとしとと滴り落ちる未来を見つめる瞳には、明日を想う何かの鼓動が眠っている。
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みやすけの唄 世界の流れ

2010年06月14日 | 歌詞
夜空に賭けた 星の願いは
抑圧された新星の 哀しき唄へと変わって行く
変わらぬ欲望の 犇きに泡沫を語る
あなたの横顔が 妙に淋しげな 旋律を奏で出す

恐慌に陥った 世界の流れは
僕らを蠱惑の 世界へと導いて行く

道楽に耽る 脚の無い精霊よ
滝から落ちる明日への そうした祈りも今は何処に
葉緑素に 紛れ込んだ光線は何時しか
蒸発した想いの波瀬へと 舞い上がって行くのだろう


夜空に馳せた 星の想いは
生存を賭けた労力に 偽りの感情をたぎらせる
しがない切り札に 込めた様々な策略が
あなたの横顔に 妙に誇らしげな 自信を植え付ける

動向に惑わされた 世界の果てに
僕らは明日への 祈りを捧げるのだろう

孤独に惑う 一人の精霊は
その途に照らされた 一途な心に感服する
生命線に 描かれた僕らの傷と共に
硬直した身体に覆う 冷たい悩みを背負っている

    
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みやすけの唄 夜の世界

2010年06月13日 | 歌詞
夜の帳に寂しげな唄が聴こえる
赤裸々に 明かした筈の大きな夢が
また一つ 小さな塵に変わる

風向き変わる 世の中の畔に
変わらぬ愛の 旋律が漂っている
少女は泣いていた顔を上げ
誇らしげに笑って見せた

優雅な川の流れに乗って
爽やかな春の息吹を感じる
それは永遠に変わらぬ
確かなモノを抱き締めるということ


夜の帳に寂しげな唄が聴こえる
矛盾した 世界に賭けた大きな夢が
また一つ 些細な塵に変わる

季節の変化に 心惑わされる
あなたの背中が 時間の必然になる
心の中の偽りの感情など
この世の未練でしかないのだから

淋しさは明け方の空で明星の涙となる
決して揺るがない蒼穹の木霊となって行く

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みやすけの散文詩 混乱

2010年06月09日 | 散文詩
 ふとした物音に身を構えている。滴る水滴が渇いたのどを潤すとき、その扉は開かれる。縮減目標に達しなかった道楽者のしゃれこうべは、無数のカラスについばまれている。戦々恐々と身体中を震わせながら、宇宙の歌声を聴いている。そば立てる耳に風は無数に飛来する塵を投げかけた。混沌とした迷路を歩くうちに、見つけた言葉の過ちは、そこらじゅうに転がっている真理の模倣品によって、その権利を護られている。曙光の煌めきが、新芽を発生させる。生命は、己の隷属関係に終止符を打とうとしている。生きとし生けるものの涙と汗の血潮は、今、大地に根を張る植物に取って変わられる。

 叫び声を上げながら、必死に逃げ惑う一人の男の背中。眩しい位の太陽の光が、その男の心を串刺しにする。溢れ出る血の匂いが、何か香ばしく、ささやかな命拾いを約束している。大国の運命に絡め取られ、尊厳死に値する称号を与えられ、跪いたその先に鎮座していたのは、遥か昔に滅び去った筈の神の姿があった。虚栄心は、己の信念に醜悪な希望を垣間見せ。その酔い痴れた魔法の呪文を唱えながら、幾年も経過していく粗暴な年月の嗤い声は、この世界では常習的な犯罪の黙示録となっていく。植物状態に置かれたのは、ただその男だけではない、少女の眼差しに生えた、カビ菌の猛威は、もうすぐそこに押し寄せている。それは、女子共を餌食にする、欲望に塗れたイデオロギーの波である。身を着飾り。徒労した表情に映るのは、ある筈のない美の象徴であろう。それが、まさしく、この世界では、一般則に則した代数方程式による、整数演算でしかないのなら、その冠を次の人に渡して、この世界は一端終焉に伏す。知れ渡っている複数の慰めの言葉に、心は隷属する。心地良いサウンドに、眼は枯れ果て、感覚器は次第に衰えながら、悲痛に叫ぶ声だけは、次第に大きくなっていくばかりである。寒々しい空の果て。見え隠れする啓蒙主義の成れの果て。そうした呪術が、横行していた19世紀半ばに、新たな命が芽生えた。
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