エゴノキ
今朝から晴れ、陽射しは強いが風には涼しさを感じる。午後から曇りとなった。こんな日の散歩は帽子を被って風を感じながら緑を見るのが良い。
国道沿いの建物の敷地に植えられているエゴノキ。街の中で見る機会は少ない・・落葉樹だからかな。
春には白い可憐・清楚な小さな花を沢山つける。花後の今時分は灰色の楕円に近い球状の実となり、沢山付く。この実が付いている様子も素敵だ。
花を見て、その後のまだ青い実を、そして赤色などに熟した実を見る、散歩の楽しみだ。
(花は2012年6月3日に撮影、果実は2012年7月19日撮影)
◇エゴノキ
エゴノキ科エゴノキ属 落葉小高木(丈は10m位)で、雑木林で見られる
別名は、萵苣の木(ちしゃのき)、轆轤木(ろくろぎ)
開花時期は5月末~6月初めで、開花期間は1週間位と短い
横枝からの側枝の先に白い花(径2.5cm位)を下向きにつける、良い香りがする
実(径1cm程度)は楕円に近い球状で灰色、秋に果皮がめくれて種子が見える
果実などに有毒なエゴサポニンを含み、その味が「えぐい」ので”エゴノキ”の名前がついたと言う。別名のチシャノキは、実の付きかたを動物の乳に見立てて、乳成り(チナリ)ノキから転訛したとされる。エゴノキは白く固くて粘りがあり、加工材としても優れ玩具・ステッキなどに使用される。この玩具、独楽(こま)をロクロ細工で作ったからロクロギとの事。
◆エゴサポニン
サポニン (saponin) とは、水に溶けて石鹸様の発泡作用を示す物質の総称。
エゴノキの果皮は多量のエゴサポニンを含むので水に溶かすと石鹸のように泡立つ、通称「石鹸の木」と呼ばれる。
サポニンは多くの植物に含まれ、界面活性作用がある。この作用は細胞膜を破壊する性質があり、血液に入ると赤血球を破壊(溶血作用)する。