静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

漁場調査終了

2017年12月13日 13時45分42秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/
12月16,17日の見学会は、ホームページと漁師.jpでご案内しています。
別の日の見学は、園長にご相談ください。なるべくご要望に応じますよ。

私が2日間も休んでいる間に乗船実習はどんどん進み、実はもう実習船「やいづ」は沖縄の那覇港に入っています。
ブログはちょっと時間差でのご報告になります。ごめんなさい。
で、今日は3日分です。

カツオの一本釣りの実習も終了。
例年「もう少し釣りたかった」という時に終了です。

【水産高校専攻科生の主直日誌】
12月8日
本日の操業は日中、夕方にも群れが見えましたが、あまり釣ることが出来ませんでした。
今日で作業班の操業も最後の予定だったので少し寂しい感じがしました。
次の6次航海でカツオ一本釣り実習が最後となるので、今しっかり学んでおきたいと思いました。
私は専攻科修了後、遠洋カツオ一本釣り漁船に就職したいと考えています。
そのため、釣り方やバケの喰わせ方をもっと上達したいと思います。
そのためにも、乗組員の釣り方をよく観察し、民間船経験者の話を聞きたいと思います。
さらに、どのような海域にカツオが集まるのか、群れにどのようにして船をつけるのか、魚の生態も含めて、様々な視点から見て学びたいと思います。



12月9日
今日のシフト作業では、カツオを凍結魚倉まで手渡しでリレーしている最中にカツオを落としてしまい、少し気が緩んできているなと思いました。
漁業高等学園の実習生ともよく話すようになり、船内が明るい雰囲気になっている分、残りの船内生活を緩くするのではなく、メリハリのある行動を心掛けたいと思います。
ここまでの調査操業を振り返ると、漁獲が少なく満足のいかない結果が多かったです。
海が時化ている中、おもての釣り台に立ち、潮を被りながらカツオが釣れるのを待っても釣れずに引き返すときには、もういきたくない、餌が早くなくなればいいなどと考えてしまいましたが、いざ釣れ始めると結局は楽しくなってしまうのが不思議でした。
明日が漁場調査終了の予定なので、怪我には十分気を付けて沢山釣れれば良いと思います。


12月10日
今日は漁場調査最終日でした。
11月30日から漁場調査が始まりましたが、とても短く感じました。
専攻科は、漁場調査も残り一航海になってしまいとても悲しいです。
面倒だったと思うことも多々ありますが、いざ釣りが始まると興奮し、楽しくてやみつきになりました。
私は専攻科修了後、カツオ一本釣り漁船に就職したいと思っています。
その為に、船員の方達の釣り方を真似したり、話を聞いたり、知識を付けて積極的に取り組んでいきたいです。
また、漁業高等学園の実習生から色々話を聞いたりしていると、まだまだ自分は甘いと感じました。
漁場調査が終わりましたが、気を緩めないように生活をしていきたいです。
漁場調査は残り一航海しかありませんが、沢山のことを吸収して将来に生かせるように頑張りたいです。


水産高校の引率教員の報告は
12月8日
活餌も1カメ、予定では明日に漁場調査終了である。
何とか、最後に良いナブラを見つけ、できる限り多くのカツオを生徒に釣らせたい。
そして、このような状況であるからこそ、生徒には頑張ってもらいたい。

12月9日
一日強い、北東の風で時化となる。この強い北東の風も、マッテンジュリアン振動による大気の乱れも、温暖化(エントロピーの増大)によると感じる。
明らかに年々北東の風が強くなってきている。
黒潮の蛇行にも影響しているであろう。
時化でも生徒は漁場調査に対する意欲は強い。

12月10日
低気圧で、凪悪く、寒さを感じるようになった。
寒いと気候の変化に敏感な生徒もいれば、半袖で元気な生徒もいる。
もう少し釣果を上げたかったという気持ちはみんな一様である。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
昨年、今年と水産高校の専攻科生も漁船に就職希望する人が増えてきた気がします。
焼津水産高校は、生徒数では水産高校で日本一。
こんな立派な実習船もあるのに、漁業就業する卒業生は毎年数名です。
寂しいです。

ただし、水産高校に限らず、今の実業高校は就職を考えて進学していないんですよね。
県内の高校を訪問したとき、ある商業高校の先生から
「生徒のほとんどは、商業高校と言う理由で、この高校に来るのではない。
 中学の成績順で地域の高校に振り分けられる。
 だから、ここでも成績がよい子は大学に行くし、専門学校に進学する生徒も多い」
と伺いました。
日本全国、状況は同じでしょうね。

それでも、生徒が水産高校にいる間に漁業に興味を持ち、少しでも漁業就業者が増えればうれしい限りです。
専攻科生も、ぜひ漁業の世界で活躍して欲しいです。
今年の学園の生徒にも、この乗船実習で就職希望をカツオ一本釣りに変更する人がいるみたいですよ。
(急に変えられると、こっちも調整が大変なんですけどね...)

コメント
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