漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/
昨日で今年の見学会が終了。
とは言え、今週、来週と、見学のお申し込みをいただいています。
1月になっても、見学のご希望はありそう。
見学会を日を決めて実施するかを思案中です。
もう、入学試験も迫っていますからね。
見学のご希望がある方は、「なるはや」で私にご相談ください。
実習船やいづは昨日の午後に焼津に入港しました。
生徒にも会ってきましたが、みんな元気でしたよ。
ブログではタイムラグがありますが、それも焼津入港直前まで来ています。
帰港までの航海時間を利用して、恒例の学園生から専攻科生へのロープワーク教室がありました。
【水産高校専攻科生の主直日誌】
12月15日
航海も残りわずかとなり今航海のイベントも数えられる程となってきました。
今日は天気が悪く、外に出られずにいましたが凪は良く船内は落ち着いた生活となりました。
午後の課業の時間に専攻科と漁業学園の生徒合同で実習を行いました。
内容は漁業高等学園実習生が専攻科実習生にロープワーク及び刺し継ぎを教えるという内容でした。
教わったロープワークは私達が本科で習ったものもいくつかありましたが、ほとんどが初めてのものでした。
私は機関専攻科なのでロープの刺し継ぎは初めてやりました。
用途に合わせた結び方を全く知らない私達に漁業高等学園実習生は丁寧に分かりやすく教えてくださり、よりロープワークの知識を深めることができた貴重な体験となりました。
明後日はいよいよ焼津に帰港します。
まだ当直が残っているので最後まで気を抜かず頑張りたいです。
12月16日
午後、通信長の無線講義を専攻科実習生と漁業高等学園の実習生全員で受けました。
私は本科2年次に天気図について講義を受けたことがありましたが、今回は漁船の無線について講義を受けました。
普段、航海中に無線部の仕事はあまり意識していなかったのですが、一日に5回も漁船間で連絡を取り合い、安全の確認や、漁況などを情報交換していると聞きました。
さらに漁業は情報の取り合いとも聞きました。
無線の情報は周波数さえ合わせれば誰でも聞くことができるため暗号を使っていることなど、私が知らないことを学べた講義でした。
その後の真鍮磨きでは、今航海もお世話になったやいづの金属を磨きました。
掃除など船を綺麗にすることはとても大切な実習の一つなのでこれからも大切にしていきたいと思います。
明日は焼津入港なので身辺整理などを終わらせておきたいです。
水産高校の引率教員の報告は
12月15日
漁業学園との合同課業「ロープワーク」を行った。
漁業学園の生徒から結索や刺し継ぎを専攻科が教わるという形態であった。
特別な結索や刺し継ぎではないが、専攻科は初めて教わるような顔をしていた。
結索や刺し継ぎは甲板作業の基本であるので、本校もしっかりと指導しなければならないと感じるとともに、アクティブラーニングを取り入れた結索や刺し継ぎの船内課業をできないかと考えてしまった。
12月16日
特になし
(補足説明)
アクティブ・ラーニング・・学修者が能動的(アクティブ)に学修(ラーニング)に参加する学習法の総称。
座学の講義のように、一方的に教わることと対比される。
学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
園長のつぶやき
水産高校の先生も書いているように、結索や刺し継ぎは甲板作業の基本です。
漁船は機関員であろうと甲板作業をするので、学園では全員が身につけます。
そして、これこそが学園が漁師になるための専門校であることを象徴していると言えます。
水産高校が本科3年、専攻科2年の5カ年でやらないことを、学園では最重要技術として繰り返し、繰り返し周年行います。
逆言えば、専攻科生が3級海技士の資格を持って漁船に乗っても、基本的な甲板作業は覚えて行かなくはならないのです。
他にも、水産高校との違いはたくさんあります。
例えば寮。焼津水産高校にも寮はありますが、1学年200人の定員に対し、入寮できるのは10人だけ。
水産高校は農業高校ほどたくさんありません。
ですから、水産高校に行きたくても通学出来なくて断念する人は少なからずいます。
学園は全寮制です。
これは、通学を考えてのことではありません。
漁船生活に適応するための、大事な場所という位置づけです。
学園は高校だと勘違いされる方は少なくありません。
名称が「高等学園」なのが原因です。
この点については、対策を考えていますが、実際に高校とは全然違います。
すべてが漁師になるためにある学校ですから。