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■第31回 北の日本画展 (2016年5月23~28日、札幌 /深川に巡回)

2016年05月27日 23時59分59秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
(文中敬称略)

 道内の日本画家が研さんのため毎年開いている。
 昨年は秋に30回記念展を道立近代美術館を借りて開いたばかり。第29回以前は、時計台ギャラリー全7室を使って大作を並べたことも多かったが、今回は2階の3室のみ。正直なところ、これまでよりも若干小ぶりな展覧会になっている。まあ、前回から7カ月しかたっていないことを思えば、致し方ないのかもしれない。

 出品作の多くは、身近な人物や花などを写実的に描いたもの。この傾向は例年と変わっていない。
 支持体などを通例と変えた作品は、上野秀実や平向功一といった実力派の中堅が出品していないこともあって、たとう紙を支持体にした伴百合野や、透明な樹脂に白い飛沫を散らした野口裕司ぐらいしか出していなかった。
 写実的な作品では、明るい空を背景に若い女性を描く吉川聡子、満開の八重桜の下で読書する女性がモチーフの高橋潤が、あいかわらずうまく、目を引く。

 その他、水墨画的なアプローチで羊蹄山を描いた小林文夫、低い目線で神木の巨樹をとらえた西谷正士、頭部と体がバラバラになったたくさんのサンマという桑田真望が目を引く。
 伊藤洋子「花燃焼」は、これまで西洋の街角を題材にしてきた彼女には珍しい、日本的な画題。
 千葉晃世「雪」は、白くかすむ裸木を描いている。


 出品者は次の通り。
朝地信介、穴吹徳子、安栄容子、池田さやか、石川浩子
石田眞理子、伊藤洋子、今橋香奈子、上田入子、上田とも子
上野幾子、内崎さき子、宇野昭輝、大崎紗代、大塚さつき
岡惠子、柿崎愛、笠嶋咲好、勝木郁子、加藤仁彩
鎌倉ミツエ、川井坦、河合康子、北村優実、木村治美
工藤真由香、桑田真望、紅露はるか、小林智恵子、小林文夫
駒澤千波、齋藤美佳、櫻井明子、さとう綾子、柴田那奈
城下八重子、高木久仁子、高橋潤、千葉晃世、千葉繁
陳㬢、中野邦昭、西谷正士、野口裕司、袴田睦美
馬場静子、伴百合野、久守圭子、百野道子、前田健浩
丸野仁美、村上恵実、森田早紀、谷地元麗子、山岸温子
山内郁子、山本孝子、山本政彰、横川優、吉川聡子
吉田弥生
 


2016年5月23日(月)~28日(土)午前10時~午後6時(最終日~午後5時)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3)




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