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國松明日香「北を守る武士(望郷)」 白老町の野外彫刻(1)

2024年08月08日 05時53分46秒 | 街角と道端のアート
(2023年10月17日から続く)(札幌に帰る―白老日帰りの旅その9 から続く)

 実は2023年秋に撮影した、胆振管内白老町内の野外彫刻が、何本もアップできないままでいます。

 とりあえず、同町の新しいギャラリーで個展を開いた札幌の彫刻家國松明日香さんの作品を紹介します。


 国松明日香(國松明日香)さんといえば、鉄による軽快な空間構成の作品を思い浮かべるでしょう。
 しかし若いころは、このようなオーソドックスな人物像も手がけていました。

 野外彫刻やパブリックアートでこのような作風の彫刻は、ほかには札幌・ススキノの「出逢い」ぐらいしか思いつきません。
 ある意味、貴重な作品だといえそうです。

 白老町の公式サイトによると、幕末の安政3年(1856年)、幕府の命令により仙台藩が北方警備の拠点である陣屋をつくったのだそうです。
 和人に圧迫されたアイヌ民族の労苦は言うまでもありませんが、その一方で
「おまえたち、ロシアが心配だからちょっと蝦夷地に行ってこい」
と、遠くまで単身赴任を余儀なくされた当時の武士たちも大変でした。
 白老は、道内ではかなり過ごしやすい気候ですが、江戸時代はまだ稲作も始まっていないし、かなりの不便があったものと思います。
 
 
 わらじ・脚絆姿の足元に
「85 明」
と刻まれ、1985年の作であることがわかります。

 先に述べたとおり、この作品が白老町と彫刻家を結びつけるきっかけになったのでした。
 




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