野上さんといえば、現代美術グループLOPPACO(ロッパコ)のなかでも「体力で勝負!」みたいなイメージがあります。
自転車をこいで電力をつくるシステムを作ったり(帯広)、輪タクをこいで人々とコミュニケーションを図ったり(函館、石狩湾新港)、北九州に向けて地面に穴を掘り続けたこともありました(札幌)。筆者は2004年夏の個展「世界焼成」を見ていないので、よけいにそういう印象が強いのかもしれません。
この春まで、あけぼの開明舎のアトリエで制作しつつ、尾道の民家の再生に取り組んできましたが、このほど札幌を引き払い、尾道に住民票を移したそうです。
今回の作品は、いずれも尾道の民家から出た廃材を、自分の手で運んで、会場で組み立てたものです。
「nu」というきみょうなタイトルは
「monument」-「moment」=「nu」
ということだそうです。
予告のエントリで引用しましたが、
ということばのとおり、このタイトルは、「彫刻にとって時間とはなにか」という作者の問題意識の反映なのかもしれません。
もっとも、今回の木彫作品は、いわゆるモニュメント的な重厚さはあまりありません。いずれも、モディリアニが抽象になったみたいな、縦に細長い形状をしています。むしろ、作者が尾道と札幌でいま生きていることを証しするものになっており、パフォーマンスアートを得意とした野上さんらしい軽快さすら感じられます。
その意味で、この3点は、作者の息遣いを記録するモニュメントたりえているといえるでしょう。
12月26日(火)-1月14日(日)10:00-19:00、月曜休み
テンポラリースペース(北区北16西5)
http://blog.goo.ne.jp/h-art_2005/e/8216d2a82d331be9d62cb8eb26982afb(今回の個展にあたり作者のことば)
□nogamiblog
■アートあけぼの冬のプログラム(06年)
■地上インスタレーション計画(2001年。野上さんは2点出品)
自転車をこいで電力をつくるシステムを作ったり(帯広)、輪タクをこいで人々とコミュニケーションを図ったり(函館、石狩湾新港)、北九州に向けて地面に穴を掘り続けたこともありました(札幌)。筆者は2004年夏の個展「世界焼成」を見ていないので、よけいにそういう印象が強いのかもしれません。
この春まで、あけぼの開明舎のアトリエで制作しつつ、尾道の民家の再生に取り組んできましたが、このほど札幌を引き払い、尾道に住民票を移したそうです。
今回の作品は、いずれも尾道の民家から出た廃材を、自分の手で運んで、会場で組み立てたものです。
「nu」というきみょうなタイトルは
「monument」-「moment」=「nu」
ということだそうです。
予告のエントリで引用しましたが、
ならばモニュメントとは、かつて/そこに/存在した「私」(という公共性)の、その生身の去来、「来」て「去」ったこの世界を、この瞬間(moment)に、証明することだろうか。そのmonumentをつくることは、彫刻家の為事に違いない。
ということばのとおり、このタイトルは、「彫刻にとって時間とはなにか」という作者の問題意識の反映なのかもしれません。
もっとも、今回の木彫作品は、いわゆるモニュメント的な重厚さはあまりありません。いずれも、モディリアニが抽象になったみたいな、縦に細長い形状をしています。むしろ、作者が尾道と札幌でいま生きていることを証しするものになっており、パフォーマンスアートを得意とした野上さんらしい軽快さすら感じられます。
その意味で、この3点は、作者の息遣いを記録するモニュメントたりえているといえるでしょう。
12月26日(火)-1月14日(日)10:00-19:00、月曜休み
テンポラリースペース(北区北16西5)
http://blog.goo.ne.jp/h-art_2005/e/8216d2a82d331be9d62cb8eb26982afb(今回の個展にあたり作者のことば)
□nogamiblog
■アートあけぼの冬のプログラム(06年)
■地上インスタレーション計画(2001年。野上さんは2点出品)