小ネタ 2007年07月28日 21時04分50秒 | つれづれ写真録 某所駐車場で。 なぜ会長車のほうが手書きなんだろうか。 (きょうはつかれたのでもう寝ます。スイマセン) #北海道 « ■IN MY HEAD 藤谷康晴 (7月2... | トップ | ■交差する視点とかたち 川上... »
3 コメント コメント日が 古い順 | 新しい順 大きさ? (shino) 2007-07-28 23:26:44 会長が、社長より大きい字じゃなくちゃいやでこっそり手書きしてたら・・・ 返信する Unknown (Unknown) 2007-07-29 01:38:22 むかしは「社長車」の方も手書きだった。というより、むかしは「会長車」なんて存在しなかった。のち、社長が会長に退いた。「会長車」のプレートができたのはその時だ。代表権は手放したが、まだまだ現役。むしろ、車で得意先を回る時間は増えたし、その重要性も高まった。息子への完全な経営移譲には、長い年月がかかるのである。新社長はほどなく、「社長車」のプレートを機械印字のものに変えた。長年の風雨で文字が薄れていたし、やはりこんなところでも、外部の人間からは会社が判断されるのではなかろうか、という気がしていたからだ。そう、人が身なりで判断されるように。もちろん、会長にこう言った。「父さんのも一緒に変えるからね」だが会長は断った。「いや、いいよ。まだ使えるからな」口にはしなかったが、やはり2代目だなあ、という思いが頭をよぎった。たたき上げの自分はこんな時、1円も無駄にするまいとしてきたのだった。だから自分で物差しを当てて1画ずつ書いたのである。社長のほうはといえば、言った事を後悔していた。「勝手に変えれば良かったか。だが、それも失礼だ。親父の好きを通せばいい」2枚のプレートの1枚が手書きで、もう1つがそうでないのは、決して何かの偶然ではないのである。取引先の中にも、親しくなると聞いてくる者がいる。「なぜ会長のお車のほうだけ手書きなんですか?」先日、会長車が取引先から帰ると、2つのプレートにデジカメを向けている男がいた。〝きっと同じ「?」が彼の頭の中でも回ってるのかな〟と、笑いがこみ上げたが、会長はすぐにハンドルを切り返し、入りかけた駐車場を離れた。ブロックを一回りして戻り、きたのだった。(おわり) 返信する Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット) 2007-07-29 08:19:33 unknownさん、長篇ありがとうございます。 読み応えありました。 この次からはなるべくコテハンでおねがいします。 小ネタ第2弾もありますから、また斬新な解釈を寄せていただければうれしいです。 返信する 規約違反等の連絡 コメントを投稿 ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。 goo blogにログインしてコメントを投稿すると、コメントに対する返信があった場合に通知が届きます。 ※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます 名前 タイトル URL ※名前とURLを記憶する コメント ※絵文字はJavaScriptが有効な環境でのみご利用いただけます。 ▼ 絵文字を表示 携帯絵文字 リスト1 リスト2 リスト3 リスト4 リスト5 ユーザー作品 ▲ 閉じる コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。 コメント利用規約に同意する 数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。 コメントを投稿する
こっそり手書きしてたら・・・
のち、社長が会長に退いた。「会長車」のプレートができたのはその時だ。
代表権は手放したが、まだまだ現役。むしろ、車で得意先を回る時間は増えたし、その重要性も高まった。息子への完全な経営移譲には、長い年月がかかるのである。
新社長はほどなく、「社長車」のプレートを機械印字のものに変えた。長年の風雨で文字が薄れていたし、やはりこんなところでも、外部の人間からは会社が判断されるのではなかろうか、という気がしていたからだ。そう、人が身なりで判断されるように。
もちろん、会長にこう言った。
「父さんのも一緒に変えるからね」
だが会長は断った。
「いや、いいよ。まだ使えるからな」
口にはしなかったが、やはり2代目だなあ、という思いが頭をよぎった。たたき上げの自分はこんな時、1円も無駄にするまいとしてきたのだった。だから自分で物差しを当てて1画ずつ書いたのである。
社長のほうはといえば、言った事を後悔していた。
「勝手に変えれば良かったか。だが、それも失礼だ。親父の好きを通せばいい」
2枚のプレートの1枚が手書きで、もう1つがそうでないのは、決して何かの偶然ではないのである。
取引先の中にも、親しくなると聞いてくる者がいる。
「なぜ会長のお車のほうだけ手書きなんですか?」
先日、会長車が取引先から帰ると、2つのプレートにデジカメを向けている男がいた。〝きっと同じ「?」が彼の頭の中でも回ってるのかな〟と、笑いがこみ上げたが、会長はすぐにハンドルを切り返し、入りかけた駐車場を離れた。ブロックを一回りして戻り、きたのだった。
(おわり)
読み応えありました。
この次からはなるべくコテハンでおねがいします。
小ネタ第2弾もありますから、また斬新な解釈を寄せていただければうれしいです。