回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

キャッシュレス社会は問題社会?

2015年02月10日 19時27分35秒 | 日記

クレジットカードによる買い物、特にインターネットを経由した電子購買にクレジットカードが使われることが浸透してゆくにつれて、人々のカネに対する価値がわからなくなるといった問題があるのではないか、というテレグラフ紙の記事。

クレジットカードにより、ついつい身の丈に合わない浪費をしてしまうのは意志の弱さと片づけられるにしても、クレジットカードの信用情報が、たとえ誤りであったにしても回復までに時間がかかり、その間にその人間を経済的な死刑宣告まですることになりかねないといった不安や、盗難・偽造による被害、不利益は現金社会では考えられないものになっている。

一方、この記事に対する反応は、こんなに便利なキャッシュレス社会を否定するのは愚か者、といった非難が圧倒していたのはいささか意外。これらは消費を鼓舞しようとするアマゾンや楽天、あるいは大企業、金融機関による意図的な反応なのだろうか?あるいは、すでにキャッシュレス社会が浸透してしまったのか。

額に汗して得た収入が電子的な決済によって一瞬にして支払われてしまうというのは、どこか非人間的であり、さらにはおカネのリアルな重要さをはぎ取ってしまうようにも思える。 

http://www.telegraph.co.uk/finance/newsbysector/banksandfinance/11400916/A-society-without-cash-is-a-society-in-trouble.html

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有朋自遠方来、不亦楽乎

2015年02月09日 19時34分14秒 | 日記

ロンドンに住む友人が来月、仕事で東京に来るという連絡があった。年に数回だが、こちらがロンドンに行くときには彼の自宅で、彼が東京に来るときにはレストランで食事をすることにしている。ロンドンの彼の自宅が都心中の都心でロンドンの我が家からも地下鉄で至近距離にあるのに対し、東京の我が家は都内とは言え彼がいつも滞在する虎の門のホテルまでの帰りを考えると、わざわざ来てもらうのはいささか気が引けるからだ。

最初に一緒に地中海のエネルギー・プロジェクトを手掛けたのはかれこれ35年以上前になる。それ以来、お互いにロンドン、東京に勤務することがあり、いつの間にか生涯の友となった。偶然なのだろうが、なにか新しいことをやるときにはいつもパートナーとなる。必ずしも常に対等ということではなく、ある時は彼がリーダ^を務め、ある時はこちらがリーダーになることもあった。しかし、価値観が合致しているからなのだろう、案件の進め方で意見の違うことはほとんどなかった。

ウクライナ情勢か、石油価格か、はたまたロンドンと東京の不動産市場の動きか、今度はどんな話題になるのか今から楽しみだ。

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ソチ五輪から一年

2015年02月08日 19時25分18秒 | 日記

昨年の今日はソチ五輪が開催された日。1年経って、再びプーチンがソチに戻ってきた。今度は極めて生々しい国際政治の現実を引っ提げて。ウクライナ情勢に関しては、国内の高い支持率(と言っても報道の自由のない国だから高いのは当然)を受けて、プーチンに妥協の姿勢は見えない。ポチョムキン将軍がロマノフ朝ロシアに併合したクリミア半島を取戻し、プーチンは自分はエカチェリーナ2世にも匹敵すると思っているのかもしれない。

これからロシアはどちらへ向かうのだろう。我が家のマトリョーシカは去年と変わらないが・・・

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高速の魔力

2015年02月07日 17時16分21秒 | 日記

このところNHKで世界アルペンスキー選手権大会の録画が放送されている。昨日、今日の男女のスーパー大回転、滑降競技を見ているとこの競技の持つ魔力がよく分かる。空気抵抗を極限まで低減するためにあくまで体に密着したスキーウエアとスキーそのもののハイテクぶりはこれが時速100キロメートルを超える高速と、100分の一秒を競う究極のスピード競技だからだ。

同じスキー競技でも鼻水を凍らせゴールインの直後はなりふり構わず雪上に倒れこむ距離競技の悲壮さは、アルペンスキーにはない。むしろ、あたかも自動車のF1レースを見ているようだ。そういえばアルペンスキーとF1はどこか似ている。それは斜面と重力がもたらす非日常的な「高速」が、レーシングカーが人間にもたらす恍惚と重なるからなのだろう。

それに比べると汗と忍耐に彩られるノルデイックスキーはどこか人間臭い。

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オーケストラ!(あるいはコンサート)

2015年02月06日 16時13分51秒 | 日記

このところロシアについて書くことが多いのだが、今日NHK BSで放送された2009年のフランス映画オーケストラ(原題はコンサート)はブレジネフ時代のソ連から始まった物語でここ30年余りの現代史が垣間見えて興味深い作品だった。記憶のかなたに去ってしまったようなブレジネフ時代のソ連が、その独裁政治、思想統制の激しさが今の北朝鮮なみだったことがよく分かる。チャイコフスキーのコンサート開催までを描くこの映画すこしドタバタに過ぎる面もあり、また、アメリカ映画のようなハッピーエンドにはいささか白けてしまったが、かといってソ連時代の抑圧をあまりに正面から立ち向かったのでは息が詰まる。結局こういったヒューマニズムをちりばめたものにならざるを得ないのだろう。

残念なのは、モスクワもパリも表面的にしか描かれておらず、それぞれの都市の持つ味わい深さは感じられなかったことだ。極端な言い方だが、都市の趣きといった点ではトム・クルーズ主演のミッション・インポッシブル・ゴールドプロトコルで描かれたモスクワのほうが上のような気がした。

この映画、しかし出演の俳優の演技については一流だったことは確かだと思う(もっとも、オーケストラを指揮しながら、視線はソリストにばかり向けているこんな指揮者がいるとは思えないが・・・)。

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