こう不景気が続くと、どこの会社もリストラというのをやる。要するに採算の悪い事業からは撤退し、効率の悪い組織からは無駄をなくしていく。まあ、至極ごもっともな戦略だ。
で、大体バブルの頃に作った仕組みというのは無駄の塊のようなものだから、リストラをすると会社の業績はよくなったように見える。いや、確かに数字の上からは、よくなる。そういうことをした経営者は世間から名君ともてはやされる。
しかし、そこでちょっと考えてみよう。リストラして効率の良くなった組織って一体何なんだろう。コストの安いアウトソーシングを使った残りの組織って一体何なんだろう。効率の良い組織というのは無駄がない。無駄がないということは、脂肪のない体のようなものだ。骨と皮しかない。
全ての仕事を外部のプロに頼んでしまった会社っていうのは、素人の集まりである。素人の集まりに人はお金を払わないのではないだろうか。そう思って見ると、リストラをして身軽になった会社は、確かに無駄なお金は使わなくなった分利益は出るが、新たに何かを生み出すことによる新たな成長という点においてはきわめて活性が乏しくなる場合が多いような気がする。
良く付加価値というが、一体価値とは何だろう。人がお金を払う価値とは。もしかしたら価値というのは無駄と同じことなのかも知れない気がしてきた。例えば芸術家の絵を見てみればいい。絵はなんの役に立つというのだろう。何の役にも立ちはしない。しかし、ゴッホの絵は何億円もの価値がある。役に立たなければ役に立たないほど、そのものの価値は高まるに違いない。
何も交際費を湯水のように使って仕事をするのがいいというつもりはさらさらないが、効率をどこまでも追求し、選択と集中の名のもとに枝を切り捨てていった後に残るものが、果たしていいものなのかどうか、まじめに考えないと大変なことになりそうな気がしてならない。
ちょっとまじめなおはなしでした。
で、大体バブルの頃に作った仕組みというのは無駄の塊のようなものだから、リストラをすると会社の業績はよくなったように見える。いや、確かに数字の上からは、よくなる。そういうことをした経営者は世間から名君ともてはやされる。
しかし、そこでちょっと考えてみよう。リストラして効率の良くなった組織って一体何なんだろう。コストの安いアウトソーシングを使った残りの組織って一体何なんだろう。効率の良い組織というのは無駄がない。無駄がないということは、脂肪のない体のようなものだ。骨と皮しかない。
全ての仕事を外部のプロに頼んでしまった会社っていうのは、素人の集まりである。素人の集まりに人はお金を払わないのではないだろうか。そう思って見ると、リストラをして身軽になった会社は、確かに無駄なお金は使わなくなった分利益は出るが、新たに何かを生み出すことによる新たな成長という点においてはきわめて活性が乏しくなる場合が多いような気がする。
良く付加価値というが、一体価値とは何だろう。人がお金を払う価値とは。もしかしたら価値というのは無駄と同じことなのかも知れない気がしてきた。例えば芸術家の絵を見てみればいい。絵はなんの役に立つというのだろう。何の役にも立ちはしない。しかし、ゴッホの絵は何億円もの価値がある。役に立たなければ役に立たないほど、そのものの価値は高まるに違いない。
何も交際費を湯水のように使って仕事をするのがいいというつもりはさらさらないが、効率をどこまでも追求し、選択と集中の名のもとに枝を切り捨てていった後に残るものが、果たしていいものなのかどうか、まじめに考えないと大変なことになりそうな気がしてならない。
ちょっとまじめなおはなしでした。