民法 > 総則 > 法律行為 > 代理 > 表見代理 > 越権代理

【問題】
01. 代理人が善意無過失の第三者と権限外の行為をした場合、本人は代理権の範囲内で代理人が第三者とした行為について責任を負う。

02. 代理人が本人の名で権限外の行為を直接した場合、相手方がその行為を本人自身の行為と信じたことに正当な理由があるときは、本人はその責任を負う。

【解答】
01. ○： 民法110条（権限外の行為の表見代理）

02. ○： 最判昭44.12.19 要旨

 代理人が直接本人の名において権限外の行為をした場合において、相手方がその行為を本人自身の行為と信じたときは、そのように信じたことについて正当な理由があるかぎり、民法110条の規定を類推して、本人はその責に任ずるものと解するのが相当である。

【参考】
民法第110条 - Wikibooks

民法 > 総則 > 法律行為 > 代理 > 自己契約等 > その他

【問題】
01. 親権者と子の利益相反行為について親権者が法定代理人としてした行為は、無権代理行為に該当する。

【解答】
01. ○： 最判昭46.04.20 要旨

親権者と子の利益相反行為につき親権者が法定代理人としてなした行為は民法132条所定の無権代理行為にあたる。

【参考】
民法第108条 - Wikibooks

民法 > 総則 > 法律行為 > 代理 > 自己契約等 > 双方代理

【問題】
01. 双方代理は、原則として、無権代理行為と看做す。

02. 双方代理は、債務の履行についてでも、無権代理行為と看做す。

03. 双方代理は、本人が事前に許諾していても、無権代理行為と看做す。

04. 双方代理は、本人に損失が発生しなくとも、無権代理行為と看做す。

【解答】
01. ○： 民法108条（自己契約及び双方代理等）1項本文

02. ×： 民法108条（自己契約及び双方代理等）1項但書

債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

03. ×： 民法108条（自己契約及び双方代理等）1項但書

債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

04. ○： 民法108条（自己契約及び双方代理等）1項本文

【参考】
民法第108条 - Wikibooks

民法 > 総則 > 法律行為 > 代理 > 自己契約等 > 自己契約

【問題】
01. 自己契約は、原則として、無権代理行為と看做す。

02. 自己契約は、債務の履行についてでも、無権代理行為と看做す。

03. 自己契約は、本人が事前に許諾していても、無権代理行為と看做す。

【解答】
01. ○： 民法108条（自己契約及び双方代理等）1項本文

02. ×： 民法108条（自己契約及び双方代理等）1項但書

債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

03. ×： 民法108条（自己契約及び双方代理等）1項但書

債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

【参考】
民法第108条 - Wikibooks

民法 > 総則 > 法律行為 > 代理 > 代理権 > 消滅事由

【問題】
01. 本人が死亡した場合、代理人の代理権は消滅する。

02. 本人が死亡した場合でも、代理人が善意無過失であるときは、代理人の代理権は消滅しない。

03. 代理人が死亡した場合、代理人の相続人は代理権を承継する。

04. 代理人が破産手続き開始の決定を受けた場合、代理人の代理権は消滅する。

05. 代理人が後見開始の審判を受けた場合、代理人の代理権は消滅する。

06. 任意代理人が復代理人を選任した場合、任意代理人の代理権は消滅する。

07. 本人が死亡しても代理人の代理権が消滅しない旨の合意は、無効である。

【解答】
01. ○： 民法111条（代理権の消滅事由）1項1号

02. ×

03. ×： 民法111条（代理権の消滅事由）1項2号

代理権は、次に掲げる事由によって消滅する。
　（略）
　2　代理人の死亡又は代理人が破産手続開始の決定若しくは後見開始の審判を受けたこと。

04. ○： 民法111条（代理権の消滅事由）1項2号

05. ○： 民法111条（代理権の消滅事由）1項2号

06. ×

07. ×：  最判昭28.04.23 要旨2

本人の死亡を代理権消滅の原因とする民法第111条の規定は、これと異なる合意の効力を否定する趣旨ではない。

【参考】
民法第111条 - Wikibooks